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王都のQT
後始末騒動
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ゾラは全身に汗を掻きながら心のなかで叫んだ!
何なんだ、あの化け物は!
ただのA級冒険者じゃないのか?確殺を期する為に4人もの娘を連れて来たというのに誰も傷ひとつ付けられないだと?!
使った体術はスキルの効果だろうと思うがいったい幾つのスキルを持っていると言うんだ!
鑑定のスキル持ちに遠くから判定させたがA級冒険者としては平凡なステータスと報告を受けたし、記載されていたスキルも体力馬鹿にありがちなものばかりたった筈だ。
唯一あった『無貌』という全く知らないスキルは固有スキルだろう。聞いたこともないこなスキルのせいだとでも言うのだろうか?ステータスやスキルを誤魔化すことの出来る『隠蔽』スキルのようなものなのか?
分からない、全く分からない。
わかっているのはロードブラックスパイダーに戻ったスパイダークロウを食い破った時に一瞬だけ見せた膨大な魔力だけだ。
グレイクロウの最後の鳴き声でグレイラットがそこにいたもの全てを食い尽くすように命じた事で我に返って逃げ出せたが、残っていたならあのA級冒険者に私でさえ殺されていただろう。全力で逃げられて良かった。
あのA級冒険者は無理にしても他の者たちや襲撃の証拠はグレイラットに捕食されて証拠も残らないだろう。目的の成就確認をしなければならないがあそこに戻るつもりは一切無い。他の者たちにやらせれば良いだろう。
命拾い出来てホントに良かった。
◆◆QT視点◆◆
残されたのは大量の炭化した魔物とパンサークロウ達の
残骸だ。庭にはうず高く放置されている。数えれば数千匹はいるだろう。
それに比べればあたしが対処した数百匹などだものの数にも入らない。
森猫の精霊化した変異種と思われるクィールに変身出来るようになったお陰なのか飛び掛るように押し寄せたグレイラットにも楽々と対処できた。
体液でびしょ濡れになった身体を綺麗にしてから風を使って乾かしたDがこちらへやって来て声を掛けた。あの風は魔法かスキルか、Dには驚かされぱなしだ。
「良くやった、キュウ。上出来だぞ。」
防壁のように積み重なったグレイラットの死骸を見てDがあたしを評価してくれた。皆を守れると任せてくれたのだから期待には答えないとね。
「どれ、屋敷の中も確認してくるから片付けを任せるぞ。無事な衛士がいたら助力に回すから」
乾いた血潮のパリパリ言う音を立てながらDが屋敷の中に入って行った。
「キ、キュウ。もう大丈夫なのか?」
お祖父様の遠慮した声が聞こえた。お母様やアンナさん達は声を出せずに震えている。あんなに大量の魔物の襲撃などそうそう無いのだから怖かったと思う。あたしだって最初はビビってたし。
流石に肝が座って居るのか声を上げ動き出したのはお祖父様だった。半分グレイラットの死骸に埋まっていたジョージを2人掛かりで引きずり出し、肩を揺すって起す。
「うう、もう食べられない・・・」
おかしな寝言を言ってジョージが気付いた。
「はっ!私は何を・・・」
お祖父様がジョージに出来事を簡単に説明し、近隣の貴族の手助けを依頼するように命令した。ジョージは覚束無い顔だったがやるべきことを理解して庭に出ようとして出れない事を悟り、屋敷の中に入って行った。
あたしはルビーお母様とアンナさんの所へ行って声を掛けた。抱き合って震えていた二人だったがあたしを認めるとホッとした様子で抱きついて来た。二人の温もりを感じながらやり遂げた感を満喫していると邸内を回っていたDが戻ってきた。
「何人かは使い物に成りそうだったから邸内の死者の対応に当たらせた。俺は家に帰るが必要があったら家に寄越してくれ。」
お祖父様に向かってDが言い、あたしとアンナさんに向かって言葉を重ねた。
「キュウは残って家族団欒をしていれば良いがアンナはどうする?俺の家に来るか?」
アンナさんはあたしとルビーお母様に微笑んで立ち上がり、女の顔になってDの所まで歩いていき、腕に組み付いた。
「もちろん、Dと行くわ。キュウちゃん落ち着いたらまた逢いましょ!」
魔物の残骸があろうとアンナさんはアンナさんということか。Dはアンナさんに組み付かれたまま、庭に出ようとして顔を顰めるとジョージさんのように邸内へ戻って行った。あっさりとした別れだったけどDらしい。会いたければまたDの邸宅に行けば良いやと思った。
まぁ、そんなあたしの思いはあっさりと覆ったのだが。
◆◆ゾラ視点◆◆
ゾラは全身に汗を掻き逃げながら心のなかで叫んだ!
何なんだ、あの化け物は!
ただのA級冒険者じゃないのか?確殺を期する為に4人もの娘を連れて行ったというのに全滅して逃げ帰らねば成らなかっただと?!
繰り返し愚痴を吐かねば成らないほどゾラは追い詰められていた。
QTという小娘を亡き者にすること。その証拠を残さぬこと。
それが今回ゾラに与えられた命令だ。あの方の命令を遂行出来なければどうなるか、消えていった同僚を見れば分るというものだ。
QTという小娘に何故あの方が拘るのか分からないが、一度捕まえたのに逃げられる失態があったといえ、逃げ込んだ家ごと処分すれば良いことだと乗り込んだのに!
幾らあの方に気に入られて居るからと言ってもこの失態でどんな処分をくだされるか分からない。報告したくないがしない訳にはいかないのだ。
覚悟を決めて、ゾラは拠点の隠し部屋の壁に仕掛けられた魔法陣に魔力を流した。
何なんだ、あの化け物は!
ただのA級冒険者じゃないのか?確殺を期する為に4人もの娘を連れて来たというのに誰も傷ひとつ付けられないだと?!
使った体術はスキルの効果だろうと思うがいったい幾つのスキルを持っていると言うんだ!
鑑定のスキル持ちに遠くから判定させたがA級冒険者としては平凡なステータスと報告を受けたし、記載されていたスキルも体力馬鹿にありがちなものばかりたった筈だ。
唯一あった『無貌』という全く知らないスキルは固有スキルだろう。聞いたこともないこなスキルのせいだとでも言うのだろうか?ステータスやスキルを誤魔化すことの出来る『隠蔽』スキルのようなものなのか?
分からない、全く分からない。
わかっているのはロードブラックスパイダーに戻ったスパイダークロウを食い破った時に一瞬だけ見せた膨大な魔力だけだ。
グレイクロウの最後の鳴き声でグレイラットがそこにいたもの全てを食い尽くすように命じた事で我に返って逃げ出せたが、残っていたならあのA級冒険者に私でさえ殺されていただろう。全力で逃げられて良かった。
あのA級冒険者は無理にしても他の者たちや襲撃の証拠はグレイラットに捕食されて証拠も残らないだろう。目的の成就確認をしなければならないがあそこに戻るつもりは一切無い。他の者たちにやらせれば良いだろう。
命拾い出来てホントに良かった。
◆◆QT視点◆◆
残されたのは大量の炭化した魔物とパンサークロウ達の
残骸だ。庭にはうず高く放置されている。数えれば数千匹はいるだろう。
それに比べればあたしが対処した数百匹などだものの数にも入らない。
森猫の精霊化した変異種と思われるクィールに変身出来るようになったお陰なのか飛び掛るように押し寄せたグレイラットにも楽々と対処できた。
体液でびしょ濡れになった身体を綺麗にしてから風を使って乾かしたDがこちらへやって来て声を掛けた。あの風は魔法かスキルか、Dには驚かされぱなしだ。
「良くやった、キュウ。上出来だぞ。」
防壁のように積み重なったグレイラットの死骸を見てDがあたしを評価してくれた。皆を守れると任せてくれたのだから期待には答えないとね。
「どれ、屋敷の中も確認してくるから片付けを任せるぞ。無事な衛士がいたら助力に回すから」
乾いた血潮のパリパリ言う音を立てながらDが屋敷の中に入って行った。
「キ、キュウ。もう大丈夫なのか?」
お祖父様の遠慮した声が聞こえた。お母様やアンナさん達は声を出せずに震えている。あんなに大量の魔物の襲撃などそうそう無いのだから怖かったと思う。あたしだって最初はビビってたし。
流石に肝が座って居るのか声を上げ動き出したのはお祖父様だった。半分グレイラットの死骸に埋まっていたジョージを2人掛かりで引きずり出し、肩を揺すって起す。
「うう、もう食べられない・・・」
おかしな寝言を言ってジョージが気付いた。
「はっ!私は何を・・・」
お祖父様がジョージに出来事を簡単に説明し、近隣の貴族の手助けを依頼するように命令した。ジョージは覚束無い顔だったがやるべきことを理解して庭に出ようとして出れない事を悟り、屋敷の中に入って行った。
あたしはルビーお母様とアンナさんの所へ行って声を掛けた。抱き合って震えていた二人だったがあたしを認めるとホッとした様子で抱きついて来た。二人の温もりを感じながらやり遂げた感を満喫していると邸内を回っていたDが戻ってきた。
「何人かは使い物に成りそうだったから邸内の死者の対応に当たらせた。俺は家に帰るが必要があったら家に寄越してくれ。」
お祖父様に向かってDが言い、あたしとアンナさんに向かって言葉を重ねた。
「キュウは残って家族団欒をしていれば良いがアンナはどうする?俺の家に来るか?」
アンナさんはあたしとルビーお母様に微笑んで立ち上がり、女の顔になってDの所まで歩いていき、腕に組み付いた。
「もちろん、Dと行くわ。キュウちゃん落ち着いたらまた逢いましょ!」
魔物の残骸があろうとアンナさんはアンナさんということか。Dはアンナさんに組み付かれたまま、庭に出ようとして顔を顰めるとジョージさんのように邸内へ戻って行った。あっさりとした別れだったけどDらしい。会いたければまたDの邸宅に行けば良いやと思った。
まぁ、そんなあたしの思いはあっさりと覆ったのだが。
◆◆ゾラ視点◆◆
ゾラは全身に汗を掻き逃げながら心のなかで叫んだ!
何なんだ、あの化け物は!
ただのA級冒険者じゃないのか?確殺を期する為に4人もの娘を連れて行ったというのに全滅して逃げ帰らねば成らなかっただと?!
繰り返し愚痴を吐かねば成らないほどゾラは追い詰められていた。
QTという小娘を亡き者にすること。その証拠を残さぬこと。
それが今回ゾラに与えられた命令だ。あの方の命令を遂行出来なければどうなるか、消えていった同僚を見れば分るというものだ。
QTという小娘に何故あの方が拘るのか分からないが、一度捕まえたのに逃げられる失態があったといえ、逃げ込んだ家ごと処分すれば良いことだと乗り込んだのに!
幾らあの方に気に入られて居るからと言ってもこの失態でどんな処分をくだされるか分からない。報告したくないがしない訳にはいかないのだ。
覚悟を決めて、ゾラは拠点の隠し部屋の壁に仕掛けられた魔法陣に魔力を流した。
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