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冒険者Dと近隣国
大捕物
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ギルーラの魔物デザートエクリプスはどうもこの大都市バラナビィーチを治める領主の巨大なビルのところに居るようだった。
大都市を楽しむのも良いが仕事はちゃっちゃと終わらせるとしょう。
俺はスキルを使って巨大なビルの側面をスタスタ歩き始めた。
このスキルは『感覚擾乱』と言って、蜘蛛のようにどこでも歩けるようになるスキル・・・というのは嘘で自分の感覚をおかしくするスキルだ。このスキルを持っていた男は使っても酩酊するだけのスキルと思っていたようだが俺に掛かればこうなる。
もちろん同時に『重力』というスキルで身体に掛かる力の方向をビル側にしてある。だから方向感覚を間違えずにビルの壁面を上へと歩いて行けるのだ。他のスキルを使って蜘蛛のように這うことも出来るがその姿勢は疲れるのでこのビルほどの距離のときには使わない。
ユキはいつも通り引っ付いて来ようとしたが俺のスキルはユキには及ばないからユキと俺の向きがおかしなことになり、俺に直角にぶら下がる。脚を絡めて来やがったので歩きづらいと引っ剥がした。だからユキは一人で隠密を使ってビルの内部から頂上を目指して居るはずだ。
俺が見つからないかって?そりゃ目立つだろ、何もしなけりゃ。
もちろんユキと同じスキルを使っているから見つかりゃしねえ。なら、ユキと一緒にビルの中を上がれば良いじゃねえかって言うなよ。ビルの中は階段しかねえ筈、んなもんちんたら上がってられるかってえ話だな。
だから俺はスキルを駆使して壁を垂直に歩いてるってえ寸法だ。
どうせ、自分を偉いと思ってる奴は煙と同じで高いところに居るに決まってる。
んで「人がまるでゴミのようだ」とかほざくのさ。
相当な高さまで登ると最上階の上にペントハウスみたいなのが有りやがった。思った通りの金持ち野郎のようだ。
見張りが2人程玄関先を守ってやがる。俺の隠密スキルのせいで目の前まで歩いて行ってもこっちを無視だ。からかってやっても良いが仕事が先だな。ドアを開ければさすがに気づかれるから裏手に回ってみた。そこにはユキが居た。
「どうやって入る?」
俺がユキに聞くと壁を指した。
「破壊して入るのか?そりゃ痛快だがこの大都市の騎士全部を敵にするぜ?」
「ディーなら問題ない。龍になれば良い。」
くくくく、そりゃそうたがギルーラを捕まえるには大袈裟過ぎるぜ。
「却下だな」
ユキが残念そうだった。だが壁を破壊する案は悪くない。派手に破壊は出来ないがな。
俺はスキル『薄くする』を使う。何でも任意の範囲で厚みを変えられるスキルだ。変える厚みや範囲で魔力を消費するが大丈夫だろう。ちなみに持っていた男はピザ職人だ。はは、便利だったろうさ。
薄くなった壁は俺が強く押しただけで崩れ落ちた。大きさは俺が潜って通れる程度でユキならそのまま大丈夫。
壁の向こうは物置のようだ。あん、こりゃ掃除道具か?薄暗い中を通ってドアを少し開けると廊下が見えた。
隠密スキルで見つからないようにそれらしい部屋を探す。ユキが後ろを歩いて居ないなと思ったらいつの間にかまた俺に負ぶさっていやがった。全く新しいそのポジションが好きなもんだ。ユキに構わず俺は話し声がする部屋を見つけた。
何となくギルーラの声のような気がする。
話声の内容は聞きづらく誰かが偉そうに命令しているようだった。ギルーラがこの大都市のマルク•バンブレスト伯爵に命令は出来ない。するとしたら懇願だろう。双子の弟ドアンの助命だろう。そう考えるとこの国ベラーシの国府に勤める官僚に違いない。
なら、直ぐにギルーラをひっ捕まえて逃げ出せると俺は踏んだ。俺が場を荒らすからギルーラを無力化して隠すようにユキに頼む。ユキが褒美はと言うような顔をするので舌を差し込む強烈なキスをしてやった。
満足したようでドアの反対側に隠れてスキル『隠形』を使う。
俺はドアを何でもないように開けて中に入る。ドアはわざと閉めない。途端に怒号がとんでもない来た。
「なんだ!貴様!今は大事な話の途中だ!」
怒号を飛ばした男は貴族に有りがちな派手な服装と偉そうな口髭をした男だった。こいつがマルク•バンプレスト伯爵かも知れない。
「いやいや、用事があるのはギルーラ•エッテンベルクの方だ。」
派手な服装と口髭をした男の隣にいたギルーラが反応した。なるほどドアン•エッテンベルクにそっくりだ。ただ、服装は貧相で埃にまみれている。
「な、ななななんだと!俺に用とは何だ!貴様は誰だ?」
「なんてことないぞ、あんたを追ってきた、ただの冒険者さ」
俺の言葉が気に食わなかったのかギルーラが怒鳴り返す。
「ぼ、冒険者だと?まさかライザップの奴の手の者か!」
「まぁ、否定はしないがな。さあ、一緒に来て貰おうか」
俺が近付くと後退り、マルク•バンプレストの後ろに隠れようとする。
「ギルーラ殿を連れて行かれるのは困るな。貴様どうやって此処まで来た。衛兵が居た筈だぞ!」
俺はニヤリと笑ってやる。
「あんなのはゴミだな。息を吹き掛けてやったら飛んでったぜ」
俺が自信満々に言ってやれば顔を引き攣っていやがる。
くっー素直なやつ!
大都市を楽しむのも良いが仕事はちゃっちゃと終わらせるとしょう。
俺はスキルを使って巨大なビルの側面をスタスタ歩き始めた。
このスキルは『感覚擾乱』と言って、蜘蛛のようにどこでも歩けるようになるスキル・・・というのは嘘で自分の感覚をおかしくするスキルだ。このスキルを持っていた男は使っても酩酊するだけのスキルと思っていたようだが俺に掛かればこうなる。
もちろん同時に『重力』というスキルで身体に掛かる力の方向をビル側にしてある。だから方向感覚を間違えずにビルの壁面を上へと歩いて行けるのだ。他のスキルを使って蜘蛛のように這うことも出来るがその姿勢は疲れるのでこのビルほどの距離のときには使わない。
ユキはいつも通り引っ付いて来ようとしたが俺のスキルはユキには及ばないからユキと俺の向きがおかしなことになり、俺に直角にぶら下がる。脚を絡めて来やがったので歩きづらいと引っ剥がした。だからユキは一人で隠密を使ってビルの内部から頂上を目指して居るはずだ。
俺が見つからないかって?そりゃ目立つだろ、何もしなけりゃ。
もちろんユキと同じスキルを使っているから見つかりゃしねえ。なら、ユキと一緒にビルの中を上がれば良いじゃねえかって言うなよ。ビルの中は階段しかねえ筈、んなもんちんたら上がってられるかってえ話だな。
だから俺はスキルを駆使して壁を垂直に歩いてるってえ寸法だ。
どうせ、自分を偉いと思ってる奴は煙と同じで高いところに居るに決まってる。
んで「人がまるでゴミのようだ」とかほざくのさ。
相当な高さまで登ると最上階の上にペントハウスみたいなのが有りやがった。思った通りの金持ち野郎のようだ。
見張りが2人程玄関先を守ってやがる。俺の隠密スキルのせいで目の前まで歩いて行ってもこっちを無視だ。からかってやっても良いが仕事が先だな。ドアを開ければさすがに気づかれるから裏手に回ってみた。そこにはユキが居た。
「どうやって入る?」
俺がユキに聞くと壁を指した。
「破壊して入るのか?そりゃ痛快だがこの大都市の騎士全部を敵にするぜ?」
「ディーなら問題ない。龍になれば良い。」
くくくく、そりゃそうたがギルーラを捕まえるには大袈裟過ぎるぜ。
「却下だな」
ユキが残念そうだった。だが壁を破壊する案は悪くない。派手に破壊は出来ないがな。
俺はスキル『薄くする』を使う。何でも任意の範囲で厚みを変えられるスキルだ。変える厚みや範囲で魔力を消費するが大丈夫だろう。ちなみに持っていた男はピザ職人だ。はは、便利だったろうさ。
薄くなった壁は俺が強く押しただけで崩れ落ちた。大きさは俺が潜って通れる程度でユキならそのまま大丈夫。
壁の向こうは物置のようだ。あん、こりゃ掃除道具か?薄暗い中を通ってドアを少し開けると廊下が見えた。
隠密スキルで見つからないようにそれらしい部屋を探す。ユキが後ろを歩いて居ないなと思ったらいつの間にかまた俺に負ぶさっていやがった。全く新しいそのポジションが好きなもんだ。ユキに構わず俺は話し声がする部屋を見つけた。
何となくギルーラの声のような気がする。
話声の内容は聞きづらく誰かが偉そうに命令しているようだった。ギルーラがこの大都市のマルク•バンブレスト伯爵に命令は出来ない。するとしたら懇願だろう。双子の弟ドアンの助命だろう。そう考えるとこの国ベラーシの国府に勤める官僚に違いない。
なら、直ぐにギルーラをひっ捕まえて逃げ出せると俺は踏んだ。俺が場を荒らすからギルーラを無力化して隠すようにユキに頼む。ユキが褒美はと言うような顔をするので舌を差し込む強烈なキスをしてやった。
満足したようでドアの反対側に隠れてスキル『隠形』を使う。
俺はドアを何でもないように開けて中に入る。ドアはわざと閉めない。途端に怒号がとんでもない来た。
「なんだ!貴様!今は大事な話の途中だ!」
怒号を飛ばした男は貴族に有りがちな派手な服装と偉そうな口髭をした男だった。こいつがマルク•バンプレスト伯爵かも知れない。
「いやいや、用事があるのはギルーラ•エッテンベルクの方だ。」
派手な服装と口髭をした男の隣にいたギルーラが反応した。なるほどドアン•エッテンベルクにそっくりだ。ただ、服装は貧相で埃にまみれている。
「な、ななななんだと!俺に用とは何だ!貴様は誰だ?」
「なんてことないぞ、あんたを追ってきた、ただの冒険者さ」
俺の言葉が気に食わなかったのかギルーラが怒鳴り返す。
「ぼ、冒険者だと?まさかライザップの奴の手の者か!」
「まぁ、否定はしないがな。さあ、一緒に来て貰おうか」
俺が近付くと後退り、マルク•バンプレストの後ろに隠れようとする。
「ギルーラ殿を連れて行かれるのは困るな。貴様どうやって此処まで来た。衛兵が居た筈だぞ!」
俺はニヤリと笑ってやる。
「あんなのはゴミだな。息を吹き掛けてやったら飛んでったぜ」
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