無貌の男~千変万化のスキルの力で無双する。

きゅうとす

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冒険者Dと近隣国

追う女3

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破軍の星デストロイスターのリーダーの大剣使いローリエ、魔法使いクレソン、防御盾使いベルクの3人と魔法剣士アルマ。
『暁燿旅団』の槍使いダリア、テイマーのノルダ、多剣のビエラ、錬金術師のジャクリーンだ。

テイマーのノルダとは初めて合った。
ビックルと言う小人族だ。身長は1m程度で小さく、人族の子供に似ている。小人族としては美人なのだそうだが他を知らないのでなんとも言えない。ティムしている魔物はリトルと言う空を飛ぶ小型の恐竜とハイドと言う虎に似た四足の獣だ。常に従えて居るわけでは無くて街の中では檻に入れられて居る。郊外に出た時は外に出され、自分の餌は自分で捕らえるらしい。

多剣のビエラも初めましてだ。
猿人系の獣人族で逞しく背も高い。170cmのあたしと大差無いが体中に剣をぶら下げている。何本持っているのか聞いた所、種類は違えど10本は下らないと言うのだ。防護は急所を最低限しているだけで剣が防具の代わりをしているらしい。剣が全て使い物にならなくなったら困らないのかと聞くと無くなったら逃げるとのこと、そりゃそうか。

錬金術師のジャクリーンも初めて会う。
自衛くらいは出来るけど攻撃は余り得意では無いそうだ。薬草類やポーションを詰め込んだリュックを背負い、治療や応急処置、補修などを受け持つらしい。特に多剣のノルダは世話になることが多いのだとか。煙幕や毒の散布など援護もするらしい。あちこち駆け回るので一番足が早いのが自慢とか。

それぞれの役割の被りが無いので集団で戦うには作戦が必要そうだ。傭兵と冒険者、それぞれ戦う相手が違うが守りに付くなら冒険者パーティ破軍の星デストロイスターが最適で、攻撃的防御は傭兵が行う事で話を付けたらしい。
襲われないのが一番だが他国では何があるか分からないので用心に越したことは無い。

立食パーティでは皆、良く喋り良く酒を飲んでいた。
主催者のマクシミリアン様はQTと何やら話し込んでいた。マクシミリアン様がQTを口説いているのかと思ったらアロシア帝国に対する外交の真面目な話だった。
マジェント共和王国が提供出来る情報とか協力出来る程度とか要求すべき内容とか、まだまだQTには難し過ぎないかと思われる話だったが要点を指摘することが出来る程度には勉強をしてきていた。
感心感心。あたしは適当に流す積りだけど。

あまり入れ込まれても困るので適度に話が済んだところでQTをアルマに引き合わせる。アルマはジャクリーンと錬金術について話をしていた。どうにもポーションの効能と味覚の話らしく、市販のポーションについてアルマが文句を付けて、その理由をジャクリーンが説明していたといったところらしい。

アルマの肩を叩き、QTを紹介する。
ハニー侯爵家令嬢なのでそれなりの対応をアルマもしていたがQTが直ぐに冒険者みたいな言葉遣いをするのでアルマも合わせ始めた。話の内容はアルマが受付嬢だった話から気になった冒険者の話になったようだ。

あたしはジャクリーンと今回の外遊、遊びじゃないよ、に掛かるポーションなどの薬品などの費用の話をしながら、アルマの言葉を気にしていた。
「その人ってアルマの好みの人なの?」

QTの言葉にアルマはあたしの知らない話をしていた。
「確かにとっても冒険者らしい男の人だけど凄い女好きなのよ。冒険者には有り勝ちだけど強くなってお金を持つ様になった男はだいたい身勝手なものよ。あたしの好みは話題性豊富で一途な人だわ。」
「でも、冒険者ギルドの受付嬢じゃあ無理じゃないの?商人ギルドとかの方がお金もあるし、大切にしてくれそうよ」
「そうね、貴族じゃあお金を持っているのは一部だし、お金だけを言えばそうかもだね」
「なら何でその冒険者をアルマさんが追っかけて居るのかしら」
「う~ん、それは言えないかなあ~。まぁ強いて言えば仕事なのよね」
「じゃあ、依頼って事かしら」
「そんなとこね」
「その冒険者って名前は分かって居るの?」
「うん、今のところ“でぃ“とか言われてるらしいわ。良く分からない名前だけど」
「ディ?」
「Dですってぇ?!」

思わずあたしも叫んでしまった。あたしの声にアルマとQTがこちらに振り向く。不味い、聞いていたのがバレた。アルマがあたしとQTを見比べて言った。
「ふたりともディを知っているの?」

仕方ないのでアルマの方を見て言う。
「女好きで自分勝手で冒険者らしいディがアルマの知っている男ならね。」
「強くて逞しくて頼り甲斐のある男ですよ、でぃーさんは!」
「まぁ、逞しいのは認めるけど・・・」

あたしとQTの話にアルマが言う。
「多分その人だわ」
「それで、アルマは何でDを追ってるよの。場合によっては・・・」

あたしが剣呑な雰囲気でアルマを睨みつけるとQTは驚く。アルマは両手を振って言った。
「ま、待って!別にディを何とかしようとしてる訳じゃ無いのよ。」
「それじゃあ、なんのためよ。まさかぁ惚れたなんて言わないわよね!」

あたしが更に怒りを込めて睨みつける。更にアルマは手を振って否定する。
「あ、あ、違うわよ!QTにも言ったけど仕事みたいなもので、会って伝えたい事があるだけなのよ!」
「何をですか?」
「何をよ!」

QTとあたしがアルマを問い詰める。
あたし達が揉めて居ると見たのかみんなが集まって来て注目し始めた。

あたしと話していたジャクリーンは面白そうな顔をして聞いて居る。

きっと痴話喧嘩と思っているに違いない。




    
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