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冒険者Dと近隣国
塩漬け案件2ー繋り
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ギルマスのライアンが直ぐに秘密裏に動いてくれる事になった。
俺がテンペストはわざと塩漬け案件にしてアミバと共謀している恐れがあると言ったからだ。
スナーク辺境伯と連絡を取って踏み込むには少なくても数日は掛かる。アミバも今日はあの実験室に来ないだろうが明日から毎日降りて来るだろう。
ランドルトに見せるには今夜が最適だ。操作盤の改造も戻して置かないとアミバに気づかれる。
そうしたらアミバは未完成でも魔石を取り出して、実験室を爆破破壊してしまうだろう。いや、しないかな?
取り敢えず俺は宿屋の裏庭に停めてある錬金術師ランドルトが生み出した移動用工房の蒸気圧駆動の無限軌道車エレクサンドに入った。
ランドルトは図面を広げて何やら書き込んでいた。
「おお、ちょうど良かった。D、聞きたい事があるぞい。」
「あん?なんだ?」
「この船、どうやって息をするんじゃ?」
今更かよ!
「ああ、潜った後にか」
「そうじゃ。ずっとは潜っておれんぞ」
「そりゃそうだろうぜ。だから偶に空気を吸いに水上に出るのさ。ほら、海の魔物も海上に頭を出すだろ?あんな感じだぞ」
「なーるほど」
「潜っている間は相手に見つからん。相手の直前に姿を表せば急襲できるからな。面白いだろ?」
「くわっははははは。だな!」
そう、俺は以前に錬金術師ランドルトに潜水艦の試作を依頼していたのだ。
木造帆船が主な船で、大型と言えども50人も乗らない規模がせいぜいのこの世界で初めて金属製での潜水艦を造ろうと言うのだ。
敵が帆船であれば潜航深度は50mもあれば十分だ。
錬金術師ランドルトが主設計し、形状や兵装の案は俺が出した。
最初に水圧の説明をランドルトにしたのだが信じなかった。
何故なら海に住む魔物は遥か海底深くまで潜るし、海に慣れた者なら5mくらいの海底まで潜り貝類や魚を銛で突いて漁をするからだ。
そんな話をして普通の帆船の様な構造で木造の模型を造って見せた。実際に海に放り込んだら潰れて戻って来た時のランドルトの顔を見て俺は大笑いした。
水圧を信じたランドルトはその力と構造を検討し始め、俺にアダマンタイトが必要だと言った。
おい、強度が必要なのは分かるが何処に使う積りだ。
アダマンタイトは希少合金だから金よりも高い。俺の頭も痛いわ。
しかもランドルトが言うにはその量も半端ない。アダマンタイトに使う魔物の素材はタートル系の魔物から取れる。
ランドルトを秘密の実験室に連れて行った後にもうひとつの塩漬け案件を解決する為に海へ行くからついでに狩ってくるとしよう。見つかると良いな。
概略を説明して、なおも設計図の見直しをしたがるランドルトを連れて行く。先にアミバの実験室だ。
連れて行けば行ったで目を輝かせてスライムの入った水槽や操作盤を調べ始めた。
時間制限が明け方までで有ることを説明して俺はひと眠りすることにした。もちろん、アミバの実験室だ。ベッドなんて上等なものは無いから壁を背に座り込んでだ。
ドワーフの錬金術師であるランドルトに取って遊び道具があれば完徹も容易いのものだ。俺が目を覚ますとランドルトは言った。
「なぁ、D。この女性達は助からんかな?」
アミバの知識では不可逆な変質だったから無理では無いかなと思う。
「この水槽から出せばそのまま死ぬだろうさ」
「そりゃ分かっとる。ほぼ心臓が魔石化しとる一人を除いて残りのふたりは進行が遅いんじゃ。このまま作用を逆転は出来んが代替品を使えば戻ると思うんじゃよ。」
ドワーフのランドルトが人族の女性の身を案じるのは珍しい。
それ以上にランドルトのアイデアは可能性があった。確かに他に魔石の核になる誘因子があればそちらに魔力が流れスライムに取り込まれた女性の心臓に流れない。
1度、誘因子に流れ始めれば魔石化しつつある女性の心臓からも魔力が流れて行くかも知れない。やってみる価値はあるだろう。後は如何にアミバの目を胡魔化せるかだろう。
イベントリから幾つかの種類の魔石をランドルトに渡して任せる。上手くいくかは分からんがな。
それから、ランドルトに引き上げの準備をさせて俺は下水道への穴を用意した。ランドルトは殆んどの改造を元に戻して置いてくれたので、下水道へランドルトを降ろしてから俺は1部の修復と最終確認を終えて出た。
下水道で気配を確認していると実験室にアミバが降りて来たのが分かった。数分の入れ違いだった。
先にランドルトを地上に返して俺は再び下水道を辿って河に出た。
このヴァルメル河はバラナビィーチの中を流れて交通の一部を成して居るがアゾフ海に繋がっていた。そしてその近くの港街ラワヴァッツで海獣リバイスの事件が起きていたのだ。
やっぱりなと俺は思った。誘拐された妙齢の女性のミランダとユーレカは海獣リバイスの餌になったのだろう。
多分だが特殊なスライムを餌として一緒に食べられたのでは無いかと考える。海獣や魔物は人も襲うが積極的では無い。
魔物には魔物の食物連鎖があるのだ。
俺は港街ラワヴァッツを見て回る。
此処にはアミバの配下がひとり見張り役で漁師をしている筈だった。
そもそも、ミランダとユーレカの衣服が見つかるのはアミバにとって計算外だったのだ。服も港街まで流れて来ていれば漁師に見つかった筈だから途中の下水道で引っ掛かって居たのかも知れない。
港を歩いて余り大きく無い木造船で網の手入れをしているくたびれた漁師を見つけた。
ハルッツ、こいつだ。
俺がテンペストはわざと塩漬け案件にしてアミバと共謀している恐れがあると言ったからだ。
スナーク辺境伯と連絡を取って踏み込むには少なくても数日は掛かる。アミバも今日はあの実験室に来ないだろうが明日から毎日降りて来るだろう。
ランドルトに見せるには今夜が最適だ。操作盤の改造も戻して置かないとアミバに気づかれる。
そうしたらアミバは未完成でも魔石を取り出して、実験室を爆破破壊してしまうだろう。いや、しないかな?
取り敢えず俺は宿屋の裏庭に停めてある錬金術師ランドルトが生み出した移動用工房の蒸気圧駆動の無限軌道車エレクサンドに入った。
ランドルトは図面を広げて何やら書き込んでいた。
「おお、ちょうど良かった。D、聞きたい事があるぞい。」
「あん?なんだ?」
「この船、どうやって息をするんじゃ?」
今更かよ!
「ああ、潜った後にか」
「そうじゃ。ずっとは潜っておれんぞ」
「そりゃそうだろうぜ。だから偶に空気を吸いに水上に出るのさ。ほら、海の魔物も海上に頭を出すだろ?あんな感じだぞ」
「なーるほど」
「潜っている間は相手に見つからん。相手の直前に姿を表せば急襲できるからな。面白いだろ?」
「くわっははははは。だな!」
そう、俺は以前に錬金術師ランドルトに潜水艦の試作を依頼していたのだ。
木造帆船が主な船で、大型と言えども50人も乗らない規模がせいぜいのこの世界で初めて金属製での潜水艦を造ろうと言うのだ。
敵が帆船であれば潜航深度は50mもあれば十分だ。
錬金術師ランドルトが主設計し、形状や兵装の案は俺が出した。
最初に水圧の説明をランドルトにしたのだが信じなかった。
何故なら海に住む魔物は遥か海底深くまで潜るし、海に慣れた者なら5mくらいの海底まで潜り貝類や魚を銛で突いて漁をするからだ。
そんな話をして普通の帆船の様な構造で木造の模型を造って見せた。実際に海に放り込んだら潰れて戻って来た時のランドルトの顔を見て俺は大笑いした。
水圧を信じたランドルトはその力と構造を検討し始め、俺にアダマンタイトが必要だと言った。
おい、強度が必要なのは分かるが何処に使う積りだ。
アダマンタイトは希少合金だから金よりも高い。俺の頭も痛いわ。
しかもランドルトが言うにはその量も半端ない。アダマンタイトに使う魔物の素材はタートル系の魔物から取れる。
ランドルトを秘密の実験室に連れて行った後にもうひとつの塩漬け案件を解決する為に海へ行くからついでに狩ってくるとしよう。見つかると良いな。
概略を説明して、なおも設計図の見直しをしたがるランドルトを連れて行く。先にアミバの実験室だ。
連れて行けば行ったで目を輝かせてスライムの入った水槽や操作盤を調べ始めた。
時間制限が明け方までで有ることを説明して俺はひと眠りすることにした。もちろん、アミバの実験室だ。ベッドなんて上等なものは無いから壁を背に座り込んでだ。
ドワーフの錬金術師であるランドルトに取って遊び道具があれば完徹も容易いのものだ。俺が目を覚ますとランドルトは言った。
「なぁ、D。この女性達は助からんかな?」
アミバの知識では不可逆な変質だったから無理では無いかなと思う。
「この水槽から出せばそのまま死ぬだろうさ」
「そりゃ分かっとる。ほぼ心臓が魔石化しとる一人を除いて残りのふたりは進行が遅いんじゃ。このまま作用を逆転は出来んが代替品を使えば戻ると思うんじゃよ。」
ドワーフのランドルトが人族の女性の身を案じるのは珍しい。
それ以上にランドルトのアイデアは可能性があった。確かに他に魔石の核になる誘因子があればそちらに魔力が流れスライムに取り込まれた女性の心臓に流れない。
1度、誘因子に流れ始めれば魔石化しつつある女性の心臓からも魔力が流れて行くかも知れない。やってみる価値はあるだろう。後は如何にアミバの目を胡魔化せるかだろう。
イベントリから幾つかの種類の魔石をランドルトに渡して任せる。上手くいくかは分からんがな。
それから、ランドルトに引き上げの準備をさせて俺は下水道への穴を用意した。ランドルトは殆んどの改造を元に戻して置いてくれたので、下水道へランドルトを降ろしてから俺は1部の修復と最終確認を終えて出た。
下水道で気配を確認していると実験室にアミバが降りて来たのが分かった。数分の入れ違いだった。
先にランドルトを地上に返して俺は再び下水道を辿って河に出た。
このヴァルメル河はバラナビィーチの中を流れて交通の一部を成して居るがアゾフ海に繋がっていた。そしてその近くの港街ラワヴァッツで海獣リバイスの事件が起きていたのだ。
やっぱりなと俺は思った。誘拐された妙齢の女性のミランダとユーレカは海獣リバイスの餌になったのだろう。
多分だが特殊なスライムを餌として一緒に食べられたのでは無いかと考える。海獣や魔物は人も襲うが積極的では無い。
魔物には魔物の食物連鎖があるのだ。
俺は港街ラワヴァッツを見て回る。
此処にはアミバの配下がひとり見張り役で漁師をしている筈だった。
そもそも、ミランダとユーレカの衣服が見つかるのはアミバにとって計算外だったのだ。服も港街まで流れて来ていれば漁師に見つかった筈だから途中の下水道で引っ掛かって居たのかも知れない。
港を歩いて余り大きく無い木造船で網の手入れをしているくたびれた漁師を見つけた。
ハルッツ、こいつだ。
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