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冒険者Dと近隣国
空を行く方舟
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イシュタームが方舟を加工しているのを近くで見ながらアンナとQTと話を暫く続けた。俺が方舟が空に浮くのだと説明してもアンナは納得がいかなかったらしい。
QTは素直にイシュタームの言葉を信じてあちこちを見て回りイシュタームに聞いて回ってる。
「どうしてこんなに大きくて重いものが空に浮かぶことが出来るのかわからないわ」
アンナの過去世の記憶でもそんな舟を見た覚えが無いと言う。確かセントレール帝国だったか。どちらかというと魔導具よりもスキル万能の国だったらしい。方舟を前に俺は何故かアンナの前世の話を聞く羽目になったな。
アンナの前世はクリスティア•ヨドンナ•セントレール、セントレール帝国の王女だったらしい。
セントレール帝国は皇族が先頭に立って戦う国だったらしく、クリスティアも自身のスキル『武芸百般』を以て戦って居たらしい。滅ぼしたスミナス王国の王子ゼオン•スミナスのスキル『無双』にアンナは目を付け奴隷にしたんだそうだ。そのゼオンに俺が見えるようで見間違えていたんだな。
しかし、酷えな、クリスティア。でも戦いではとても相性が良かったらしく、体力の無かったクリスティアを補助したようだ。そのお陰で小国だったセントレール帝国はユニトリオン大陸全土を統一したらしいがゼオンが病没すると内乱が起きてクリスティアは殺されたらしい。きっと、酷え統治をしてたんだろうさ。武力国家なんてそんなもんだろ。
アンナは前世からの因縁を俺に感じると言うが俺の前世はこの世界に無いんだがな。アンナにしつこく前世を聞かれる。
イシュタームと遊んで居たQTまでいつの間にか側で目を輝かせて居やがった。
イシュタームはニマニマしてやがる。そういや、イシュタームには俺の前世に付いて話したことあったな。
仕方ねえ、この際だから話してやるか。
「俺の前世はゼオンなんて名前じゃねえぜ。そもそもこの世界じゃねえんだ」
「それはどういう事なの」
首を傾げるQTとは違い、アンナは聞いてきた。
「文字通り他の世界から転生して来たのさ」
「「他の世界・・・」」
ふたりとも想像が付かないようだ。そりゃそうだろな、イシュタームだって最初は信じなかった。
「そうだな、今イシュタームが造っている『飛行船』とは違う空を飛ぶ魔導具がある世界さ。『飛行機』と言われる機械さ」
益々分からなくて首を捻られた。
「そーだなあ、この世界には魔力と言うものがあるだろ?俺が居た世界には魔力は無くて代わりに電力と言うものがあったんだよ。その電力で道具を動かすものが機械と呼ばれたんだ。」
魔導具が普通に使われる世界だからか、この説明には納得が行ったようだ。
「へー、誰もがその電力ってものを使えたの?」
「あーいや違うんだ。」
そういや魔力は自然界にも魔物にも人にもあるからな。極端な話、人も電力で動いてはいたけど自分の意志で扱えなかったよな。
「ええと、雷ってあるだろ?」
「うんうん、貴族教育で教えられたよ。確か光の属性を持った魔力が空の風の属性を持っている雲に依って土属性の地面に流れ出て、光るのが雷だよね」
「そうよ。自然現象は属性と魔力に依って説明されてるわ」
QTの回答をアンナが続ける。
「その雷は俺が居た世界では電力だったんだ。」
「なるほど」
何故かイシュタームが納得していた。
「で、その電力は誰でも使えなくてどうやって使ってたのかしら」
アンナの質問も尤もだ。
「電池と言う電力を貯める道具があったんだよ。だから電池を色々な所に使うことで機械を動かしていたのさ。イシュタームが作っている飛行船もな」
「へー、変わってる世界なんだね」
QTの言う通り、この世界とは違うから変わってると思うのも当然だな。
「そんな変な世界でディ、違ったエイスはどんな名前で何をしていたの?」
イシュタームがディの名に怪訝な顔をした。
「あんまり言いたかぁねえんだが・・・化粧師さ」
「「化粧師?」」
「この世界じゃあねえ職業さ。人の顔に化粧を施す仕事さ」
「そんなのが仕事になるの?」
QTが聞いてきた。そりゃ聞いたことの無い職業に関心があるのは仕方ない。
「ああ、色街の女には必要だったのさ」
自分でそう言うと頭の中に沢山の女の顔が浮かんで来た。遠い記憶の筈だがここハイドゥンのせいかも知れない。
「へぇ~」
QTはそのまま信じてくれたがアンナは懐疑の口調で言った、
「何人誑し込んだのよ」
「おいおい、前世の話だぜ。とうの昔に時効だろうが」
「やっぱり、エイスは過去世から女誑しだったのね」
うわぁ~面倒くせぇ。そりゃ化粧師ならヒモになっていた女は何人か居たさ。その分尽くしたけどな。
「やっぱり女絡みで死んだの?」
QTが素直に痛い所を付いて来た。俺は空を見て誤魔化そうとすると何かが飛んでいた。
「あ~、忘れた!それよりもあれは何だ?」
俺はアンナとQTの囲みから離れて空を指さした。
そこには白く紐のような雲を描く物体が東の空から登り上がって来ていた。
QTは素直にイシュタームの言葉を信じてあちこちを見て回りイシュタームに聞いて回ってる。
「どうしてこんなに大きくて重いものが空に浮かぶことが出来るのかわからないわ」
アンナの過去世の記憶でもそんな舟を見た覚えが無いと言う。確かセントレール帝国だったか。どちらかというと魔導具よりもスキル万能の国だったらしい。方舟を前に俺は何故かアンナの前世の話を聞く羽目になったな。
アンナの前世はクリスティア•ヨドンナ•セントレール、セントレール帝国の王女だったらしい。
セントレール帝国は皇族が先頭に立って戦う国だったらしく、クリスティアも自身のスキル『武芸百般』を以て戦って居たらしい。滅ぼしたスミナス王国の王子ゼオン•スミナスのスキル『無双』にアンナは目を付け奴隷にしたんだそうだ。そのゼオンに俺が見えるようで見間違えていたんだな。
しかし、酷えな、クリスティア。でも戦いではとても相性が良かったらしく、体力の無かったクリスティアを補助したようだ。そのお陰で小国だったセントレール帝国はユニトリオン大陸全土を統一したらしいがゼオンが病没すると内乱が起きてクリスティアは殺されたらしい。きっと、酷え統治をしてたんだろうさ。武力国家なんてそんなもんだろ。
アンナは前世からの因縁を俺に感じると言うが俺の前世はこの世界に無いんだがな。アンナにしつこく前世を聞かれる。
イシュタームと遊んで居たQTまでいつの間にか側で目を輝かせて居やがった。
イシュタームはニマニマしてやがる。そういや、イシュタームには俺の前世に付いて話したことあったな。
仕方ねえ、この際だから話してやるか。
「俺の前世はゼオンなんて名前じゃねえぜ。そもそもこの世界じゃねえんだ」
「それはどういう事なの」
首を傾げるQTとは違い、アンナは聞いてきた。
「文字通り他の世界から転生して来たのさ」
「「他の世界・・・」」
ふたりとも想像が付かないようだ。そりゃそうだろな、イシュタームだって最初は信じなかった。
「そうだな、今イシュタームが造っている『飛行船』とは違う空を飛ぶ魔導具がある世界さ。『飛行機』と言われる機械さ」
益々分からなくて首を捻られた。
「そーだなあ、この世界には魔力と言うものがあるだろ?俺が居た世界には魔力は無くて代わりに電力と言うものがあったんだよ。その電力で道具を動かすものが機械と呼ばれたんだ。」
魔導具が普通に使われる世界だからか、この説明には納得が行ったようだ。
「へー、誰もがその電力ってものを使えたの?」
「あーいや違うんだ。」
そういや魔力は自然界にも魔物にも人にもあるからな。極端な話、人も電力で動いてはいたけど自分の意志で扱えなかったよな。
「ええと、雷ってあるだろ?」
「うんうん、貴族教育で教えられたよ。確か光の属性を持った魔力が空の風の属性を持っている雲に依って土属性の地面に流れ出て、光るのが雷だよね」
「そうよ。自然現象は属性と魔力に依って説明されてるわ」
QTの回答をアンナが続ける。
「その雷は俺が居た世界では電力だったんだ。」
「なるほど」
何故かイシュタームが納得していた。
「で、その電力は誰でも使えなくてどうやって使ってたのかしら」
アンナの質問も尤もだ。
「電池と言う電力を貯める道具があったんだよ。だから電池を色々な所に使うことで機械を動かしていたのさ。イシュタームが作っている飛行船もな」
「へー、変わってる世界なんだね」
QTの言う通り、この世界とは違うから変わってると思うのも当然だな。
「そんな変な世界でディ、違ったエイスはどんな名前で何をしていたの?」
イシュタームがディの名に怪訝な顔をした。
「あんまり言いたかぁねえんだが・・・化粧師さ」
「「化粧師?」」
「この世界じゃあねえ職業さ。人の顔に化粧を施す仕事さ」
「そんなのが仕事になるの?」
QTが聞いてきた。そりゃ聞いたことの無い職業に関心があるのは仕方ない。
「ああ、色街の女には必要だったのさ」
自分でそう言うと頭の中に沢山の女の顔が浮かんで来た。遠い記憶の筈だがここハイドゥンのせいかも知れない。
「へぇ~」
QTはそのまま信じてくれたがアンナは懐疑の口調で言った、
「何人誑し込んだのよ」
「おいおい、前世の話だぜ。とうの昔に時効だろうが」
「やっぱり、エイスは過去世から女誑しだったのね」
うわぁ~面倒くせぇ。そりゃ化粧師ならヒモになっていた女は何人か居たさ。その分尽くしたけどな。
「やっぱり女絡みで死んだの?」
QTが素直に痛い所を付いて来た。俺は空を見て誤魔化そうとすると何かが飛んでいた。
「あ~、忘れた!それよりもあれは何だ?」
俺はアンナとQTの囲みから離れて空を指さした。
そこには白く紐のような雲を描く物体が東の空から登り上がって来ていた。
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