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冒険者Dと近隣国
信じられないもの
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いわゆる飛行機雲と言われる雲を引いて何かが空を駆け上がっている。俺の前世の記憶では打上げられたロケットに見えた。
最初はひとつ、そして時間が立つに連れてふたつ、みっつと増えて行く。いったい何が起きているのだろうか分からないけれどこのまま居たら被害を受ける事は確実だろう。
大陸間弾道ミサイルなら数十分で落下してくるだろう。目標が此処でなくても近くあればとんでも無い事になる。逃げなくては!
俺が空を指し示したけどイシュタームもアンナもQTもなんの事か分からずに見つめている。あれが何なのか知るはずも無い。
「おい!イシュターム!此処から逃げるぞ。」
ぼんやりとイシュタームが俺を見る。アンナもQTも綺麗な花火でも見ているように見詰めたままだ。
「あれがどうかしたのか?エイス」
「あれは古(いにしえ)の大量破壊魔導具だ。あれ一つで都市一つが灰になる・・・」
想像して言っていた俺の語尾が震えた。深刻さが伝わったのかイシュタームの顔色が白くなった。アンナも次第に理解して来たのか少し震えて居た。
全く想像がつかないのはQTだけだった。キョトンとしている。
「イシュターム、直ぐに飛び立てるように用意しろ、俺はみんなに此処に集まるように言ってくる!」
言うなり俺は駆け出した。その後をアンナが追い掛けて来た。
「アンナ!お前はイシュタームの飛行船に乗ってろ。あんまり時間が無い!」
「それなら破軍の星の皆にも話をしないと!」
走りながら少し考えて俺は言った。
「分かった、でも時間は無いぞ!」
俺はスキルを使って加速するとアンナを置いて先を急いだ。行き先は馴染の旧友の所だ。ハイドゥン村に入ると見知った道を駆け抜けて一軒の民家を乱暴に開けて言った。
「おい!サヴァはいるか!?」
家の中には誰も居なかった。俺は舌打ちをして、別の場所に向かった。再度走り出した所で探していたサヴァに出くわした。
「サヴァ!居たかっ!」
のんびり家に戻る途中だった男は俺の血相に驚いた。
「エイス、エイスじゃねぇか。戻って来たとは聞いていたが、あはは、久しぶりだなぁー」
旧交を温めようとするサヴァに俺は乱暴に言った。
「それどころじゃ無い!奉天ミサイルが打ち上がったぞ!」
「何ぃー!」
サヴァの前世は中華神民共産国でミサイル開発を指導していた潘金幣(はんきんぺい)と言う男なのだ。
スキル『統率』を持っていたが今は『懐柔』を持つだけの農民だ。
20歳で俺の弟分だった。お互いに前世の話で盛り上がったりしていた仲の良い奴だ。その時の開発していたミサイルの名前が奉天だった。奉天ミサイル完成を待たずに死んだらしいが理由は不明だ。
かなり足の引っ張り合いの厳しい社会だったらしく、政敵に殺されたのかもと笑って居たのだ。それを引き合いに出したからサヴァが驚いた。
「本当か!?」
「ああ、だからお前は皆にも声を掛けてイシュタームの所へ避難に向え!俺は他のやつにも声を掛けてくる!」
俺の説明にサヴァは素直に周りの民家に声を掛けに走って行った。俺は更に別の場所に向かった。村の広場を突っ切って道具屋に飛び込む。
「ユークリッド!緊急事態だ!」
「やあ、いらっしゃい。エイス」
道具屋の中には客は居らず、店主ユークリッドは品物を並べて居た。カウンタでは妻のスレッタが帳簿とにらめっこをしていた。俺の非常事態宣言にも拘らずのんびりとした口調で答える。
「今すぐイシュタームの所へ避難してくれ。」
俺が態度を変えない事から眉を顰めて答えた。
「いったい何の非常事態何だ、エイス」
ユークリッドの落ち着き状況から俺は説明した。
「イシュタームの所からミサイルが打ち上がるのを見た。方向からしてアロシア帝国からの物だ。被害は予想出来ないからイシュタームの飛行船で上空へ逃れる。急げ!」
それだけを言うと俺は踵を返して店を飛び出す。
ミサイルが飛んだ事をユークリッドに伝えれば直ぐに不味い状態であることを理解するからだ。
ユークリッドはメリカ合衆国のヘキサゴンでミサイル防衛の企画立案をしていた軍事将校の前世を持つ男なのだ。スキル『扇動』を持っていたが今は『欺瞞』を持つ道具屋をやっている。
スキルが商売に役立ってはいないけれども。年は31歳で同い年の妻スレッタがいる。スレッタの事は今は良い。とにかく逃げてくれ。
次に俺が向かったのは村長の家だ。村の広場には多くの村人がうろつき出していた。そこには俺の知り合いが居た。
ストロバヤだ。ソビエント連邦共産国の国家安全防衛企画部で秘密将校(スパイ)をしていた前世を持つ男だが今は村の警備隊長だ。
前世ではスキル『人通(テレパシー)』を持っていたが今は『弁舌』を持っている。26歳で離婚歴があり5歳の息子を抱えてイシュタームの所へ向かおうとしていた。
「おい、ストロバヤ!門番のモードウィンはどうした?」
俺に気付いてストロバヤは息子アンドロノフを抱え直した。
「おお、エイスだ。山に向かえば良いんだろ」
どうやらサヴァから避難するように聞いたらしい。
「そうだ、急げ!で?」
「ああ、モードウィンは他のやつにも知らせに行ってる。俺は・・・」
話を悠長に聞いてられないので直ぐ様身を翻して村長の家に走ろうとして突然の轟音と突風に吹き飛ばされる。
最初はひとつ、そして時間が立つに連れてふたつ、みっつと増えて行く。いったい何が起きているのだろうか分からないけれどこのまま居たら被害を受ける事は確実だろう。
大陸間弾道ミサイルなら数十分で落下してくるだろう。目標が此処でなくても近くあればとんでも無い事になる。逃げなくては!
俺が空を指し示したけどイシュタームもアンナもQTもなんの事か分からずに見つめている。あれが何なのか知るはずも無い。
「おい!イシュターム!此処から逃げるぞ。」
ぼんやりとイシュタームが俺を見る。アンナもQTも綺麗な花火でも見ているように見詰めたままだ。
「あれがどうかしたのか?エイス」
「あれは古(いにしえ)の大量破壊魔導具だ。あれ一つで都市一つが灰になる・・・」
想像して言っていた俺の語尾が震えた。深刻さが伝わったのかイシュタームの顔色が白くなった。アンナも次第に理解して来たのか少し震えて居た。
全く想像がつかないのはQTだけだった。キョトンとしている。
「イシュターム、直ぐに飛び立てるように用意しろ、俺はみんなに此処に集まるように言ってくる!」
言うなり俺は駆け出した。その後をアンナが追い掛けて来た。
「アンナ!お前はイシュタームの飛行船に乗ってろ。あんまり時間が無い!」
「それなら破軍の星の皆にも話をしないと!」
走りながら少し考えて俺は言った。
「分かった、でも時間は無いぞ!」
俺はスキルを使って加速するとアンナを置いて先を急いだ。行き先は馴染の旧友の所だ。ハイドゥン村に入ると見知った道を駆け抜けて一軒の民家を乱暴に開けて言った。
「おい!サヴァはいるか!?」
家の中には誰も居なかった。俺は舌打ちをして、別の場所に向かった。再度走り出した所で探していたサヴァに出くわした。
「サヴァ!居たかっ!」
のんびり家に戻る途中だった男は俺の血相に驚いた。
「エイス、エイスじゃねぇか。戻って来たとは聞いていたが、あはは、久しぶりだなぁー」
旧交を温めようとするサヴァに俺は乱暴に言った。
「それどころじゃ無い!奉天ミサイルが打ち上がったぞ!」
「何ぃー!」
サヴァの前世は中華神民共産国でミサイル開発を指導していた潘金幣(はんきんぺい)と言う男なのだ。
スキル『統率』を持っていたが今は『懐柔』を持つだけの農民だ。
20歳で俺の弟分だった。お互いに前世の話で盛り上がったりしていた仲の良い奴だ。その時の開発していたミサイルの名前が奉天だった。奉天ミサイル完成を待たずに死んだらしいが理由は不明だ。
かなり足の引っ張り合いの厳しい社会だったらしく、政敵に殺されたのかもと笑って居たのだ。それを引き合いに出したからサヴァが驚いた。
「本当か!?」
「ああ、だからお前は皆にも声を掛けてイシュタームの所へ避難に向え!俺は他のやつにも声を掛けてくる!」
俺の説明にサヴァは素直に周りの民家に声を掛けに走って行った。俺は更に別の場所に向かった。村の広場を突っ切って道具屋に飛び込む。
「ユークリッド!緊急事態だ!」
「やあ、いらっしゃい。エイス」
道具屋の中には客は居らず、店主ユークリッドは品物を並べて居た。カウンタでは妻のスレッタが帳簿とにらめっこをしていた。俺の非常事態宣言にも拘らずのんびりとした口調で答える。
「今すぐイシュタームの所へ避難してくれ。」
俺が態度を変えない事から眉を顰めて答えた。
「いったい何の非常事態何だ、エイス」
ユークリッドの落ち着き状況から俺は説明した。
「イシュタームの所からミサイルが打ち上がるのを見た。方向からしてアロシア帝国からの物だ。被害は予想出来ないからイシュタームの飛行船で上空へ逃れる。急げ!」
それだけを言うと俺は踵を返して店を飛び出す。
ミサイルが飛んだ事をユークリッドに伝えれば直ぐに不味い状態であることを理解するからだ。
ユークリッドはメリカ合衆国のヘキサゴンでミサイル防衛の企画立案をしていた軍事将校の前世を持つ男なのだ。スキル『扇動』を持っていたが今は『欺瞞』を持つ道具屋をやっている。
スキルが商売に役立ってはいないけれども。年は31歳で同い年の妻スレッタがいる。スレッタの事は今は良い。とにかく逃げてくれ。
次に俺が向かったのは村長の家だ。村の広場には多くの村人がうろつき出していた。そこには俺の知り合いが居た。
ストロバヤだ。ソビエント連邦共産国の国家安全防衛企画部で秘密将校(スパイ)をしていた前世を持つ男だが今は村の警備隊長だ。
前世ではスキル『人通(テレパシー)』を持っていたが今は『弁舌』を持っている。26歳で離婚歴があり5歳の息子を抱えてイシュタームの所へ向かおうとしていた。
「おい、ストロバヤ!門番のモードウィンはどうした?」
俺に気付いてストロバヤは息子アンドロノフを抱え直した。
「おお、エイスだ。山に向かえば良いんだろ」
どうやらサヴァから避難するように聞いたらしい。
「そうだ、急げ!で?」
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