無貌の男~千変万化のスキルの力で無双する。

きゅうとす

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冒険者Dと近隣国

原因〜ウクイラナ

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ウクイラナ王国首都キウイの王城の地下の一室でゼンニンスキー王は軍務大臣ビバンダムの報告を受けていた。
「どうやらアロシア帝国では古代兵器オメガロンを見つけ出したようです。現在稼働に向けた調整をしている様子が諜報員よりもたらされています。眉唾と思われていた魔導具ですが実際に使用されたらどれだけの被害を被るか分かりません。」

固くて冷たい大理石の椅子が更に底冷えしたような気持ちにゼンニンスキー王はなった。もちろん直接大理石に座ってなど居ないのに。
「それは本当か?古代兵器オメガロンは地上を破壊するだけでなく地下深く潜り込んで大地を割ると言われているのだぞ。そんなものが打ち込まれたウクイラナ王国だけでなく自国さえ損害を受けるだろうに」
「現在、我が国の東地区をアロシア帝国に占領されつつあります。アロシア帝国の兵力は100万とも言われる内の既に20万が投入されていますが半数以上を殲滅しています。でも数が多すぎます。広大な領土の占領で希薄な所を突いて反撃攻勢に出ていますが思わしくありません。」

アロシア帝国は昨年突如ウクイラナ王国の南部の半島を占領して自国に編入してしまった。しかも戦闘区域である東側に住むウクイラナ国民の中にアロシア帝国民を紛れ込ませ、王国に反旗を翻させたせいで半島奪還の戦争が広がってしまっているのだった。
いくら元アロシア帝国の心臓と呼ばれた経済大国のクイラナ王国でもたまったものでは無い。

ウクイラナ王国軍10万を持って抵抗を続けていられるのはアロシア帝国の軍備をウクイラナ王国が担っていたからだった。

アロシア帝国の主な戦力は魔獣騎士団である。魔獣に装甲を着させて普通の騎兵の攻撃を防御している。重装槍兵、重装弓兵、重装爆撃兵、飛行軽装爆撃兵などの装備をかつてはウクイラナ王国が献上していたのだ。

アロシア帝国内にはその装甲を作る工場は既に無い。ウクイラナ王国がソビエント連邦帝国を離脱した時に工場の多くを引き上げていたのだった。
仕事をしていたのはアロシア帝国国民だったがそれを運営していたのはウクイラナ王国だったのだ。だからアロシア帝国では武器弾薬の類は備蓄分しか無く、新しく揃える事は不可能に近い。

それに対してウクイラナ王国はアロシア帝国の主な戦力である魔獣騎士団の欠点を知っていた。生き物に装備させる都合上強度は必要でも重さは増やせなかった。だから正面からの攻撃には強かったが上部からの攻撃は弱いと言う欠点を持っていることを知っていた。

また、魔獣は生き物だから衝撃に弱かった。
つまり上空からの爆撃に弱かったのだ。対してアロシア帝国は飛行軽装爆撃兵を用いた。ウクイラナ王国の飛行軽装爆撃兵に対応させたのだ。

魔獣はとても希少なグリフォンやファルバルコンである。ファルバルコンはグリフォン程の希少性は無いが何とか数を揃え、上空からの攻撃が出来たからウクイラナ王国の飛行軽装爆撃兵を牽制出来た。
その為、今度はウクイラナ王国はとても奇妙な手を使い始めた。

テイマーは数が少なくない。兼業出来る程度の職種であり、魔法使いにしてテイマー、剣士にしてテイマーとかが存在した。
その代わり兼業テイマーは大型のファルバルコンすら手なづけられない。代わりに手懐けたのはヴィラである。

とても小型で民家の軒先や畑などに群生している魔鳥だ。昔は食糧危機などの時に食べられた事もあったらしい。とても臆病であるがテイマーの最初の鳥型獣魔と成りやすい。
しかもヴィラなら複数をティム出来る。

ウクイラナ王国は沢山のヴィラの足に小さな炸薬を持たせ放った。そして兼業テイマーに集団で魔獣騎士団を襲わせたのだ。
ヴィラの集団は命令どおり魔獣騎士団に近付くが近づいて自分より格上の魔獣と分かると急制動を掛ける、その為、足に括りつけられた炸薬が外れ落ち魔獣の上部で炸裂する。数の暴力で炸裂の威力が上がり、魔獣の装甲を破壊したのだ。

10倍もの兵力差を埋めるには技術的な能力だけでなく相手の弱点を突く戦法、戦略が必要になってくる。ウクイラナ王国ではどうあっても魔獣騎兵団を用意できなかったのだ。

また、近隣諸国に援助要請をゼンニンスキー王は盛んに行っていた。ウクイラナ王国が落ちればその経済力を奪って再びアロシア帝国は折角分離独立した近隣諸国を併合使用と動く、次はあなた達が襲われるのだと説いた。
一番に呼応したのはやはり友好国だったマジェント共和王国だった。それから西洋諸国も微力ながら資金提供をしてきた。

ベラーシ王国の近隣三国ポルスカ、アニアリト公国、アビトラ共和国も協力した。

特にポルスカはベラーシを含む国だったのにアロシア帝国の強引な政治力に依って分割されて、国力を大きく落とされてアロシア帝国に強烈な恨みを持っていた。ウクイラナ王国の次は自分たちの国を襲って来ると信じてた。
「アロシア帝国は戦況を変えるためにきっと自分達に影響のない場所を攻めて脅しに使って来るでしょうね」
「うむ、諜報員に何としても使用だけは阻止させるのだ」

軍務大臣ビバンダムの推測にゼンニンスキー王は指示を下した。だが、アロシア帝国の動きは2人の推測を上回っていたのだ。










    
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