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冒険者Dと近隣国
原因〜アロシア帝国
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チオミルは焦っていた。
知略家グモイ•アラヌイの進言により父親バカミルを幽閉してアロシア帝国の皇帝となって、反対派を切り崩し、自身の夢見る国家建設に進めて来たというのに此処へ来て、齟齬が生じ始めたのだ。
父親バカミル•プチンは脆弱なる政治思想家で国家は緊迫した上下関係よりも自主独立の国家関係の方がお互いの利益になるなどと、帝国の権利を放棄するような事を言い始めて、ソビエント連邦帝国を崩壊させたのだ。殺さないだけまだ自分は温情家だと自負していた。
まぁ後々の政敵になることは分かっていた長兄ウール・プチンは妻娘親族、後援者諸共鏖殺してやったが。これは生き残りがいたなら反旗を翻される恐れがあったからだ。
他の兄達はそれを見てさっさと国を捨てた。後ろ盾の無い有象無象など興味も無いし歯向かった所で直ぐに始末出来るように手は打ってあった。その証拠に他国に逃げて置きながら兆しを見せた者達は臣下に殺されてる。
チオミル•プチンの二番目の姉のアネットはウクイラナ王国に追放で済んでいるのは後ろ盾も無く、幼い頃からチオミルの唯一の味方だったからだ。
チオミルは兄弟の中で最も背が低く、父親バカミルに似ていなかった。それを兄達に揶揄され続けて来た。
もちろんその恨みだけでなく彼らは野心も無ければ展望も無い唯の金食い虫だった。皇帝の息子と言う地位に胡座をかき、何もしてこなかった。
その点チオミルは王虎(ワンフー)と言う護衛も得たし、グモイ•アラヌイと言う出自不明ではあるが先見の明に秀でた智将を得たのだ。
王虎は万攻不落の要塞テカンを単騎で落とした戦士ではあるがとても戦闘狂だった。チオミルの近くにいれば殺すべき相手に不足は無かったのだ。
皇帝の息子と言う身分のまま極東の弓月国へかつて武術を習いに行ったのも弓月国を見極める為だった。
柔術と言う武術は体の大小に関係なく小柄なチオミルが大柄な相手を容易に無力化するのに適していた。才能もあったのだろう、瞬く間に弓月国での評価も上がりアロシア帝国に対する態度も軟化したのを見てチオミルは密かに弓月国を見下した。
少し甘い態度で期待を持たせればなんとでもなる国にはどうすれば良いかが決まった時だった。だから、チオミルが帝位を奪って最初にしたことは弓月国の北方を奪い、支配下に置いたのだ。油断していた弓月国は何の手立ても打てなかった。
後は譲歩する振りをして弓月国からの反撃を封じたのだ。
そして、近隣諸国に睨みを効かせる為に内政干渉めいた行為にて威圧してからウクイラナ王国への侵攻を始めた。これもグモイ•アラヌイからの進言の結果だった。
これに唯一反発を強めたのはマジェント共和王国だった。この為2つの戦略を進めた。
一つはマジェント共和王国内の不和を誘発させること。マジェント共和王国の有力貴族に後押しを与える代わりに王家失墜を狙わせたのだ。その目論見は上手く行き王太子が失脚、多数の貴族が廃爵されたのだ。でも王家の権威は思うほど失墜出来なくて今は別の者を傀儡にしている。
一つは古代兵器の発見だった。これもグモイ•アラヌイが何処からか資料を見つけて来たのを探させていた。アロシア帝国は広大で移動にも困難が伴う。そんな中で栄え滅んだ都市や村は幾重にも存在した。廃墟ばかりの場所も廃墟と隣合わせの都市もあるのがアロシア帝国なのだ。
かつてソビエント連邦共産国と言われた時代に開発された古代兵器オメガロンを見つけ出し、その脅威を見せつける事ができれば近隣諸国も、ウクイラナ王国も素直に恭順すると考えていたのだった。
アロシア帝国南部、マジェント共和王国との境界スエータ地方のエッテンベルク城が落とされ、救援に向かったアロシア帝国秘蔵の魔獣騎士団すら破られた事はチオミルに取って落胆の出来事だった。
しかも辺境伯ギルーラ•エッテンベルクがベラーシ王国まで逃げ延びて置きながら、囚われて人質交渉に使われるなんて屈辱そのものだった。
ギルーラ•エッテンベルクにとってはグモイ•アラヌイがベラーシ王国に居ながら無名の冒険者にやられるなんて信じ難い事だった。グモイ•アラヌイからの報告を聞けばマジェント共和王国の不可侵(アンタッチャブル)だった事は信じるしか無いと言う。
不可侵(アンタッチャブル)はグモイアラヌイと同じように闘気法を使い、上回ったと言うのだ。
ベラーシ王国近郊の内海でのアロシア帝国の私掠船でのウクイラナ王国の交易の妨害も海獣によって上手く事がいかなかったと言うのも腹ただしい事だった。幾らなんでも海獣に関しては不可侵(アンタッチャブル)の仕業とは思えなかったから、こうも目論見が潰されて取れる手段が狭まってしまった。
そんな中で唯一調査に向かって居たグモイ•アラヌイから朗報が伝えられた。古代兵器オメガロン発見の報告だった。
ベラーシから戻ってきたグモイアラヌイは有力な場所の直ぐに捜索に回したのだ。目論見通り古代兵器オメガロンは廃墟の地下に見つかった。
不思議なことに施設に入るのに捜索隊だけでなくグモイアラヌイが加わることで中に入る事が出来たのだ。益々グモイアラヌイの秘密が増えた。
現場での対応はグモイアラヌイに任せていたがまさか古代兵器オメガロンを実際に使うとはチオミルには驚きだった。
しかもその一発があんな結末になるなんて思っても居なかったのだ。
知略家グモイ•アラヌイの進言により父親バカミルを幽閉してアロシア帝国の皇帝となって、反対派を切り崩し、自身の夢見る国家建設に進めて来たというのに此処へ来て、齟齬が生じ始めたのだ。
父親バカミル•プチンは脆弱なる政治思想家で国家は緊迫した上下関係よりも自主独立の国家関係の方がお互いの利益になるなどと、帝国の権利を放棄するような事を言い始めて、ソビエント連邦帝国を崩壊させたのだ。殺さないだけまだ自分は温情家だと自負していた。
まぁ後々の政敵になることは分かっていた長兄ウール・プチンは妻娘親族、後援者諸共鏖殺してやったが。これは生き残りがいたなら反旗を翻される恐れがあったからだ。
他の兄達はそれを見てさっさと国を捨てた。後ろ盾の無い有象無象など興味も無いし歯向かった所で直ぐに始末出来るように手は打ってあった。その証拠に他国に逃げて置きながら兆しを見せた者達は臣下に殺されてる。
チオミル•プチンの二番目の姉のアネットはウクイラナ王国に追放で済んでいるのは後ろ盾も無く、幼い頃からチオミルの唯一の味方だったからだ。
チオミルは兄弟の中で最も背が低く、父親バカミルに似ていなかった。それを兄達に揶揄され続けて来た。
もちろんその恨みだけでなく彼らは野心も無ければ展望も無い唯の金食い虫だった。皇帝の息子と言う地位に胡座をかき、何もしてこなかった。
その点チオミルは王虎(ワンフー)と言う護衛も得たし、グモイ•アラヌイと言う出自不明ではあるが先見の明に秀でた智将を得たのだ。
王虎は万攻不落の要塞テカンを単騎で落とした戦士ではあるがとても戦闘狂だった。チオミルの近くにいれば殺すべき相手に不足は無かったのだ。
皇帝の息子と言う身分のまま極東の弓月国へかつて武術を習いに行ったのも弓月国を見極める為だった。
柔術と言う武術は体の大小に関係なく小柄なチオミルが大柄な相手を容易に無力化するのに適していた。才能もあったのだろう、瞬く間に弓月国での評価も上がりアロシア帝国に対する態度も軟化したのを見てチオミルは密かに弓月国を見下した。
少し甘い態度で期待を持たせればなんとでもなる国にはどうすれば良いかが決まった時だった。だから、チオミルが帝位を奪って最初にしたことは弓月国の北方を奪い、支配下に置いたのだ。油断していた弓月国は何の手立ても打てなかった。
後は譲歩する振りをして弓月国からの反撃を封じたのだ。
そして、近隣諸国に睨みを効かせる為に内政干渉めいた行為にて威圧してからウクイラナ王国への侵攻を始めた。これもグモイ•アラヌイからの進言の結果だった。
これに唯一反発を強めたのはマジェント共和王国だった。この為2つの戦略を進めた。
一つはマジェント共和王国内の不和を誘発させること。マジェント共和王国の有力貴族に後押しを与える代わりに王家失墜を狙わせたのだ。その目論見は上手く行き王太子が失脚、多数の貴族が廃爵されたのだ。でも王家の権威は思うほど失墜出来なくて今は別の者を傀儡にしている。
一つは古代兵器の発見だった。これもグモイ•アラヌイが何処からか資料を見つけて来たのを探させていた。アロシア帝国は広大で移動にも困難が伴う。そんな中で栄え滅んだ都市や村は幾重にも存在した。廃墟ばかりの場所も廃墟と隣合わせの都市もあるのがアロシア帝国なのだ。
かつてソビエント連邦共産国と言われた時代に開発された古代兵器オメガロンを見つけ出し、その脅威を見せつける事ができれば近隣諸国も、ウクイラナ王国も素直に恭順すると考えていたのだった。
アロシア帝国南部、マジェント共和王国との境界スエータ地方のエッテンベルク城が落とされ、救援に向かったアロシア帝国秘蔵の魔獣騎士団すら破られた事はチオミルに取って落胆の出来事だった。
しかも辺境伯ギルーラ•エッテンベルクがベラーシ王国まで逃げ延びて置きながら、囚われて人質交渉に使われるなんて屈辱そのものだった。
ギルーラ•エッテンベルクにとってはグモイ•アラヌイがベラーシ王国に居ながら無名の冒険者にやられるなんて信じ難い事だった。グモイ•アラヌイからの報告を聞けばマジェント共和王国の不可侵(アンタッチャブル)だった事は信じるしか無いと言う。
不可侵(アンタッチャブル)はグモイアラヌイと同じように闘気法を使い、上回ったと言うのだ。
ベラーシ王国近郊の内海でのアロシア帝国の私掠船でのウクイラナ王国の交易の妨害も海獣によって上手く事がいかなかったと言うのも腹ただしい事だった。幾らなんでも海獣に関しては不可侵(アンタッチャブル)の仕業とは思えなかったから、こうも目論見が潰されて取れる手段が狭まってしまった。
そんな中で唯一調査に向かって居たグモイ•アラヌイから朗報が伝えられた。古代兵器オメガロン発見の報告だった。
ベラーシから戻ってきたグモイアラヌイは有力な場所の直ぐに捜索に回したのだ。目論見通り古代兵器オメガロンは廃墟の地下に見つかった。
不思議なことに施設に入るのに捜索隊だけでなくグモイアラヌイが加わることで中に入る事が出来たのだ。益々グモイアラヌイの秘密が増えた。
現場での対応はグモイアラヌイに任せていたがまさか古代兵器オメガロンを実際に使うとはチオミルには驚きだった。
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