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愛されSubは尽くしたい
プレイ2
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髪を濡らした深見がベッドの縁に座り、汐にCommandを下す。
「ナギ。Kneel」
いきなりのことで狼狽える。一口にKneelと言っても様々な種類がある。汐が知っているように、両足を隣で折り、床に尻をつく体制。信頼関係が深かったり調教が進んでいれば、その状態から足の間を開き、性器のある部位を晒す。
──どう、しよう。どうするのが、正解?
数秒遅れた後で、汐は結局、初めてのときと同じ姿勢を取った。おずおずと主人の顔を見上げると、応えた分のGlareが降ってくる。ご褒美が少なくて、心が満たされない。
「頭の中でいろいろと考えているだろう。拙くてもいい。僕の指示にだけ従いなさい」
「あ……」
革靴の先でとん、とお腹を軽く押された。見抜かれている……KneelというCommand一つで。
ベッドに上がるよう促され、汐は真ん中にちょこんとのった。深見は先程汐が興味を示していた玩具を手に取り、封を破った。
「Strip.上だけでいい」
深見に喜んでもらえるように、汐は躊躇わずに素早くバスローブを脱いだ。脱衣のスピードに深見は目を丸くしている。
──やば。どう考えても色気なさ過ぎだな。
時々、ふと自分は本当はSubではないのかと思う。Commandに従い、報酬としてGlareをもらうのを至上の幸せとする性。しかし、汐にはそのような幸福を噛み締めた記憶がない。
「Good.思ったとおり綺麗な身体だな。見た目に気を遣う職業を?」
「……ずっと昔に。今は普通の大学生だよ」
役者をやめてから身体づくりは必要なくなったので、特に鍛えることはしていない。子役だったときは周りが何かと煩かった。転んで傷をつくってはいけないから、外で遊ぶのは禁止。日焼けをするのも禁止。食事のカロリーさえ制限されていた。
健康的な色の肌を、深見が手のひらで撫でる。触り心地を確かめられ、汐は自分の身体を這う手から視線を逸らした。
「んっ……」
「所々、気持ちいい場所があるみたいだな」
「別に、性感帯とか、ない」
胸の色づいている部分を捉えられ、くりくりとせり出すように指で擦られる。誰に触られてもくすぐったいだけだったそこが、徐々に熱を持つのが分かる。
「あ、あっ……ん」
「どんなふうになってる? Say」
「……っ。誠吾さんの……っ。指で、いっぱい、感じてる……乳首きもちいいの、はじめて……」
本音が暴かれていく羞恥に、汐は涙を流した。
「や、あぁ……いくっ、いくぅ……! はな、して……! あっ、ああぁ、イっちゃう……」
頭を振り乱し、これ以上堪えるのは無理だと深見に訴える。深見が芽を強く摘む度に、汐の身体はびくびくと波打つように揺れた。
──ほんとに、胸だけでイくのやだ……。
向かい合った状態で、こてん、と深見の肩に顎をのせ、自身を扱き始める。指でつくった輪に数度くぐらせただけで、精を噴き出した。
「ああっ、あ、きもち……。はぁ、ん……。あっ、あぁ、う……」
それだけでは終わらなかった。深見の手には、さっき汐が興味を示していた玩具が握られていた。
──まさか……まさか。
「じっとしていろ。強めに締めてみたが、どうだ?」
「あぁっ、いったぁ……や、やだぁ……!」
薄いピンク色だったそこが、弄られたことによって血が通い、敏感になっている。さらに乳首をせり出すように器具が取りつけられ、赤く充血していた。銀色の飾りの中心に、赤い粒が咲いているのが自分のものであっても、卑猥に映った。
反対側も同じ強さで締められて、汐はびくん、と身体を跳ねさせた。ネジの先には肌に傷を残さないようにシリコンがついているが、その他触れているのは金属部分だ。冷たい感触にも翻弄されていたが、徐々に体温に馴染んでくる。
「はず、して……や、乳首、嫌……」
「本当に嫌ならセーフワードを使えばいい。その代わり、君が欲しいだけのGlareはあげられない」
「そん、な……やだ!」
──『本当にナギの嫌なことはしないから』って言ったのは何だったんだよ……っ。
痛みが快感に変換されていく感覚に、汐はいやいやと首を左右に振った。今すぐにセーフワードを叫んでしまいたい。けれど、汐が命令に従った分だけ、深見からご褒美をもらえる。もどかしくも、綱渡りのような状況に、自分は間違いなく興奮している。
「Crawl. 僕の膝の上に」
「そ、そんなの……できない」
──今動いたら……もっと、気持ちよくなっちゃう……。
深見を止められるのは弱々しい拒否の言葉ではなくて、『パパ』だ。
硬直したままでいると、深見は左右の間でぷらんと垂れ下がっている鎖を、指で弾いた。胸の先に負荷がかかり、汐を苦しめる。
ぐいっと下方向にひっぱられ引っ張られ、汐は膝の上へCrawlの体制を取らされた。蜜に濡れる先端が、深見の紺のスーツと擦れる。
「ナギ。Kneel」
いきなりのことで狼狽える。一口にKneelと言っても様々な種類がある。汐が知っているように、両足を隣で折り、床に尻をつく体制。信頼関係が深かったり調教が進んでいれば、その状態から足の間を開き、性器のある部位を晒す。
──どう、しよう。どうするのが、正解?
数秒遅れた後で、汐は結局、初めてのときと同じ姿勢を取った。おずおずと主人の顔を見上げると、応えた分のGlareが降ってくる。ご褒美が少なくて、心が満たされない。
「頭の中でいろいろと考えているだろう。拙くてもいい。僕の指示にだけ従いなさい」
「あ……」
革靴の先でとん、とお腹を軽く押された。見抜かれている……KneelというCommand一つで。
ベッドに上がるよう促され、汐は真ん中にちょこんとのった。深見は先程汐が興味を示していた玩具を手に取り、封を破った。
「Strip.上だけでいい」
深見に喜んでもらえるように、汐は躊躇わずに素早くバスローブを脱いだ。脱衣のスピードに深見は目を丸くしている。
──やば。どう考えても色気なさ過ぎだな。
時々、ふと自分は本当はSubではないのかと思う。Commandに従い、報酬としてGlareをもらうのを至上の幸せとする性。しかし、汐にはそのような幸福を噛み締めた記憶がない。
「Good.思ったとおり綺麗な身体だな。見た目に気を遣う職業を?」
「……ずっと昔に。今は普通の大学生だよ」
役者をやめてから身体づくりは必要なくなったので、特に鍛えることはしていない。子役だったときは周りが何かと煩かった。転んで傷をつくってはいけないから、外で遊ぶのは禁止。日焼けをするのも禁止。食事のカロリーさえ制限されていた。
健康的な色の肌を、深見が手のひらで撫でる。触り心地を確かめられ、汐は自分の身体を這う手から視線を逸らした。
「んっ……」
「所々、気持ちいい場所があるみたいだな」
「別に、性感帯とか、ない」
胸の色づいている部分を捉えられ、くりくりとせり出すように指で擦られる。誰に触られてもくすぐったいだけだったそこが、徐々に熱を持つのが分かる。
「あ、あっ……ん」
「どんなふうになってる? Say」
「……っ。誠吾さんの……っ。指で、いっぱい、感じてる……乳首きもちいいの、はじめて……」
本音が暴かれていく羞恥に、汐は涙を流した。
「や、あぁ……いくっ、いくぅ……! はな、して……! あっ、ああぁ、イっちゃう……」
頭を振り乱し、これ以上堪えるのは無理だと深見に訴える。深見が芽を強く摘む度に、汐の身体はびくびくと波打つように揺れた。
──ほんとに、胸だけでイくのやだ……。
向かい合った状態で、こてん、と深見の肩に顎をのせ、自身を扱き始める。指でつくった輪に数度くぐらせただけで、精を噴き出した。
「ああっ、あ、きもち……。はぁ、ん……。あっ、あぁ、う……」
それだけでは終わらなかった。深見の手には、さっき汐が興味を示していた玩具が握られていた。
──まさか……まさか。
「じっとしていろ。強めに締めてみたが、どうだ?」
「あぁっ、いったぁ……や、やだぁ……!」
薄いピンク色だったそこが、弄られたことによって血が通い、敏感になっている。さらに乳首をせり出すように器具が取りつけられ、赤く充血していた。銀色の飾りの中心に、赤い粒が咲いているのが自分のものであっても、卑猥に映った。
反対側も同じ強さで締められて、汐はびくん、と身体を跳ねさせた。ネジの先には肌に傷を残さないようにシリコンがついているが、その他触れているのは金属部分だ。冷たい感触にも翻弄されていたが、徐々に体温に馴染んでくる。
「はず、して……や、乳首、嫌……」
「本当に嫌ならセーフワードを使えばいい。その代わり、君が欲しいだけのGlareはあげられない」
「そん、な……やだ!」
──『本当にナギの嫌なことはしないから』って言ったのは何だったんだよ……っ。
痛みが快感に変換されていく感覚に、汐はいやいやと首を左右に振った。今すぐにセーフワードを叫んでしまいたい。けれど、汐が命令に従った分だけ、深見からご褒美をもらえる。もどかしくも、綱渡りのような状況に、自分は間違いなく興奮している。
「Crawl. 僕の膝の上に」
「そ、そんなの……できない」
──今動いたら……もっと、気持ちよくなっちゃう……。
深見を止められるのは弱々しい拒否の言葉ではなくて、『パパ』だ。
硬直したままでいると、深見は左右の間でぷらんと垂れ下がっている鎖を、指で弾いた。胸の先に負荷がかかり、汐を苦しめる。
ぐいっと下方向にひっぱられ引っ張られ、汐は膝の上へCrawlの体制を取らされた。蜜に濡れる先端が、深見の紺のスーツと擦れる。
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