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1章
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徐々に目隠しを外しても過ごせるようになってきた。眩しいのがなくなったわけではなく焦点をずらして見れるようになったっていうか、白と黒で描かれた絵で白いとこを見るのと黒いとこを見るのとで違う絵が見える絵と同じ感じ。
魔力を見ずに景色だけ見るのと魔力も含めて見るのを自分の意思で切り替えられるようになった。まだちょっと気を抜くと魔力見えてるバージョンになってしまうけど、これは慣れだと思うから最近は目隠しなしで過ごすようにしてる。
魔力が見えなくなると楽かもしれないけれど、ギィから貰ったお守りの光も見えなくなっちゃうし。
ギィと入れ違いで魔王領に来たルークはギィのお守りを見て「あからさまなマーキングしやがって…」と呟いてた。魔力があると誰の魔力かもわかるってことなのかな?
ルークは使い易そうなナイフと、ベルトと一体型になった鞘をくれた。ナイフはサブ武器にもなるし日常的に何かを切ったりするのにも使うそうだ。
「カイトは刃物を扱い慣れてるようには見えなかったけど、ナイフは慣れておいた方がいいから今から身につけて使っていくようにしたらいいよ。
…にしても細い腰だな…」
小さい声で呟いてたけどベルトを俺に着けてくれながらの距離だと丸聞こえです!
俺はまだ成長期だから!
ナイフは腰の後ろくらいに鞘が来るように装着する。スムーズに抜いたり仕舞ったりできるようになるには確かに慣れが必要そう。
冒険者はさらに腰の脇に武器を下げる。
こちらの戦闘は物理が主体だった。ていうか何かを破壊できるほどの威力のある魔法を出せるのは魔王くらいだそうだ。
ギィやルークのような魔力多めの冒険者でも使える魔法は小さい火、洗浄、乾かす為の風などの生活系魔法、後は脚を速くしたり、夜目を効くようにしたりの身体強化系。一般の人は生活系魔法でも使えるのは1種類の人が大半らしい。
で、俺?俺は何も使えなかった。
魔法を使うには体内にある魔力胞っていう内臓?に溜めた魔力を変換して使うんだけど、俺の体にはそれがない。だから魔力を体に溜めれない。溜めれないから魔法が使えない。
残念。すごく残念…。
目隠しを外せるようになってきたので狩りと武器を使う訓練も始まったんだけど、ここで大問題が発覚した。
木剣での稽古は問題なかった。基本の扱い方を習って練習も頑張った。魔法が何もできないのだからせめて物理攻撃力は身につけたかったし。
でも、ここでは対人はほとんどないから獣と戦う練習をってことで狩りに行ってわかった。俺には動物を傷つけることが出来なかった。
獲物を狩って肉にして食べるってことは理解できている。はずだった。自炊も習ってるし肉も自分で獲ってこれたらばっちり!って思ってもいたのに、実際に狩りの場に行ったらダメだった。
逃げるのを追いかけて追い詰めて止めを刺す。そりゃ暴れるし鳴くよな。痛いもんな。
俺は、タチとヘキの狩りに一緒に連れて行ってもらって震えて見ているだけで何も出来ず、狩った獲物の血抜きと皮を剥ぐ作業を見てぶっ倒れた。
魔力を見ずに景色だけ見るのと魔力も含めて見るのを自分の意思で切り替えられるようになった。まだちょっと気を抜くと魔力見えてるバージョンになってしまうけど、これは慣れだと思うから最近は目隠しなしで過ごすようにしてる。
魔力が見えなくなると楽かもしれないけれど、ギィから貰ったお守りの光も見えなくなっちゃうし。
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「カイトは刃物を扱い慣れてるようには見えなかったけど、ナイフは慣れておいた方がいいから今から身につけて使っていくようにしたらいいよ。
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で、俺?俺は何も使えなかった。
魔法を使うには体内にある魔力胞っていう内臓?に溜めた魔力を変換して使うんだけど、俺の体にはそれがない。だから魔力を体に溜めれない。溜めれないから魔法が使えない。
残念。すごく残念…。
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でも、ここでは対人はほとんどないから獣と戦う練習をってことで狩りに行ってわかった。俺には動物を傷つけることが出来なかった。
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逃げるのを追いかけて追い詰めて止めを刺す。そりゃ暴れるし鳴くよな。痛いもんな。
俺は、タチとヘキの狩りに一緒に連れて行ってもらって震えて見ているだけで何も出来ず、狩った獲物の血抜きと皮を剥ぐ作業を見てぶっ倒れた。
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