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2章
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警備隊の詰所の会議室的な部屋で事情聴取中。俺はギィの膝の上。
被害者3名、リノとロナさんと俺。に別々に話を聞くってことで1人で聴取されるはずだったんだけど、ギィが俺を離さなくてこの状態だ。
隊長さんはギィのことは椅子だと思うことにしような。って言ってきたけど、それでいいのかな。まぁ、隊長さんがいいなら俺は問題ない。安心できるし、もたれかかってもちゃんと抱き止めてくれるし。後頭部もぐりぐり押し付けちゃおうかな。
ギィも俺の頭の上に頬を乗せてすりすりしてくれる。
「ぁー、イチャイチャするのはその辺にしとこうな。
今聞いた話を元にアイツらの尋問をするが、組織の一部であることに間違いはないと思われるから、まだ警戒はしておけよ。個人を狙って報復ってのは考えにくいが念のためな」
「あの、今回はリノが冒険者を目指してたから隠れる方法とか方角の見方とかを知ってて助けを呼べたけど、他の子だったら無理だったと思う。
エリカの子ども達にこういうときはどうしたらいいか。みたいなのを教えたりは出来ないの?」
「そうだなぁ。各家庭で教えてはいるだろうが、そもそも親の知識に偏りがあるしな。ギルドとも相談して何か考えてみるか。
今日は疲れたろうからゆっくり休めよ」
「はい。ありがとうございました」
隊長さんが出ていくのと入れ違いでルークが入って来た。
先にギルドに寄って来るって言って聴取にはついて来なかったんだよな。
「カイト、おつかれ。
とりあえず服用意したから着替えよう」
「うわ、ルークありがとう!パジャマなの気になってたんだ」
洗浄魔法で綺麗になってるけど、外出する格好じゃないもんね。
「あと、これもリノから預かったよ」
俺のギルド証!受け取って首に掛ける。
「ギルド長が聴取が終わったらギルドに来て欲しいって。ちょっと休憩してからでもいいと思うけどどうする?」
「ううん、すぐ行くよ」
パジャマを脱いで、新しいシャツに手をのばしたらギィにシャツを取り上げられた。
「カイト…」
俺の肩をじっと見て、ゆっくりアザの上をなぞっていく。
そうだ、ギィに言ってなかったんだった。
「アザがなんか成長しちゃって。でも痛くないし、大丈夫だよ?」
「……後でゆっくり話をしよう」
うん。俺もギィに話があるんだ。
詰所を出てギルドに向かう道すがら、屋台で色々買い込む。だって朝ごはんも食べてなかったんだ。ルークともご飯はちゃんと食べるって約束したしね。
ギルド長室には、ギルド長と副長の他にロナさんとアンナさんも待っててくれてた。
「カイト君!無事でよかったぁぁ」
「カイト君、ロナが迷惑かけて…本当にありがとうねぇ」
あっ…これは…
や、柔らかいぃぃ。女の人ってふわふわだぁぁ。
なんかいい匂いもする…。
…気持ちいいかも…。
2人がぎゅうぎゅう抱きついて来たのを、ギィが無言で引き剥がす。
ギィは横目で非難がましく見てくるけどさ!こんなに女の人にくっついたことないんだから、ちょっとうっとりしたって仕方ないだろ!
「まぁ、とりあえず座れ。
詳しい顛末は警備隊の報告書で確認するが、何にせよ無事でよかった」
「カイト君、お守り貸してくれてありがとう」
なんとかギィの膝の上に乗せられるのは回避してソファに座った俺にロナさんが腕輪を返してきた。
「あ、でも、これはロナさんが持っておくべきで…」
「カイトはもうこれを着けてはくれないのか?」
「えぇっ?いや、だって、俺にはもう資格がないっていうか…」
悲しそうなギィに驚いて慌ててみんなの顔を見る。
これって好きな人にプレゼントする物なんでしょう?ヤックに聞いたときはびっくりしたよ。
恋人がいないときは家族枠?で保護した相手に渡してもいいかもだけど、恋人ができたらダメだと思うんだよな。
「カイトはまぁだ噂を信じてるんだな。ギィ、丁度いいからここで弁解すれば」
「それよ!俺も聞きたいな」
「私も寡聞にして知りませんでした。どこから出た話なんですか?」
ルークはやれやれって感じでギィにそう言って、背もたれに背中を預けて足を組んですっかり寛ぐ姿勢だ。
ギルド長と副長は興味津々で身を乗り出して来る。
「カイトはなぜ俺とロナが恋人だと思ってるんだ?」
「なんだい、それ!?ロナ、あんた!」
「お母さん、私も知らないのよっ」
「ハイハイ、2人はちょっと黙っててね」
ギィの一言で大騒ぎだ。
なんでって言われてもな。
俺はティナが見たもの、俺が見たものを説明した。
「ギィは家にあまり居なくなってたし…。ロナさんもギィの恋人だって言ったし」
「ひっ…」
ちょっとちょっと!なんでギィとルークがロナさんを睨むの!?ロナさん真っ青じゃないかっ。
「ち、ちがうの!あれはカイト君がそう言えって合図したから!何かの作戦かと思ったのよ!?
まさかアイツら逃げるときにカイト君だけ連れて行くなんて思わなかったから…慌てたんだからね…うぅっ」
あーあ、泣かせちゃった。
「カイト、こっちを責めてるが責任はカイトにもあるからな」
ルーク!なんでだよ!
「ギィさんがロナと買い物してたのは、私が頼んだせいだよ。そんな誤解を招くなんて、悪かったね」
「え?でもすごく楽しそうで仲良さそうだったけど…」
「……ロナ?」
「だってだって!ギィさんみたいに格好いい人が紳士的にエスコートしてくれたら、笑顔も増えるものじゃない!?ギィさんはいつも通り無表情よ!?」
今の表情と変わらないわよ!って言われてギィの顔を見るけど…今は、しょんぼりしてる。よな?
かわいそうだからよしよししとこ。
買い物してるときはもっと穏やかっていうか優しい感じだった。
「ギィは無表情じゃないけど…。結構わかりやすいって言うか」
今はしょんぼりだしね。ってルークを見たけど微妙な反応。
あれ…。
「あれがしょんぼりな顔なんでしょうか…」
「いつも通りの無表情だな…」
「俺も付き合いは長い方だけどギィの感情は読めないなあ。口数も多くはないし。
カイトが側にいるときの行動は俺にもだいぶわかりやすいけど、基本的にはいつも平静だと思ってるよ。
見ただけでギィの気分が読めるのなんて、カイトぐらいなんじゃない?」
えええっ!?
被害者3名、リノとロナさんと俺。に別々に話を聞くってことで1人で聴取されるはずだったんだけど、ギィが俺を離さなくてこの状態だ。
隊長さんはギィのことは椅子だと思うことにしような。って言ってきたけど、それでいいのかな。まぁ、隊長さんがいいなら俺は問題ない。安心できるし、もたれかかってもちゃんと抱き止めてくれるし。後頭部もぐりぐり押し付けちゃおうかな。
ギィも俺の頭の上に頬を乗せてすりすりしてくれる。
「ぁー、イチャイチャするのはその辺にしとこうな。
今聞いた話を元にアイツらの尋問をするが、組織の一部であることに間違いはないと思われるから、まだ警戒はしておけよ。個人を狙って報復ってのは考えにくいが念のためな」
「あの、今回はリノが冒険者を目指してたから隠れる方法とか方角の見方とかを知ってて助けを呼べたけど、他の子だったら無理だったと思う。
エリカの子ども達にこういうときはどうしたらいいか。みたいなのを教えたりは出来ないの?」
「そうだなぁ。各家庭で教えてはいるだろうが、そもそも親の知識に偏りがあるしな。ギルドとも相談して何か考えてみるか。
今日は疲れたろうからゆっくり休めよ」
「はい。ありがとうございました」
隊長さんが出ていくのと入れ違いでルークが入って来た。
先にギルドに寄って来るって言って聴取にはついて来なかったんだよな。
「カイト、おつかれ。
とりあえず服用意したから着替えよう」
「うわ、ルークありがとう!パジャマなの気になってたんだ」
洗浄魔法で綺麗になってるけど、外出する格好じゃないもんね。
「あと、これもリノから預かったよ」
俺のギルド証!受け取って首に掛ける。
「ギルド長が聴取が終わったらギルドに来て欲しいって。ちょっと休憩してからでもいいと思うけどどうする?」
「ううん、すぐ行くよ」
パジャマを脱いで、新しいシャツに手をのばしたらギィにシャツを取り上げられた。
「カイト…」
俺の肩をじっと見て、ゆっくりアザの上をなぞっていく。
そうだ、ギィに言ってなかったんだった。
「アザがなんか成長しちゃって。でも痛くないし、大丈夫だよ?」
「……後でゆっくり話をしよう」
うん。俺もギィに話があるんだ。
詰所を出てギルドに向かう道すがら、屋台で色々買い込む。だって朝ごはんも食べてなかったんだ。ルークともご飯はちゃんと食べるって約束したしね。
ギルド長室には、ギルド長と副長の他にロナさんとアンナさんも待っててくれてた。
「カイト君!無事でよかったぁぁ」
「カイト君、ロナが迷惑かけて…本当にありがとうねぇ」
あっ…これは…
や、柔らかいぃぃ。女の人ってふわふわだぁぁ。
なんかいい匂いもする…。
…気持ちいいかも…。
2人がぎゅうぎゅう抱きついて来たのを、ギィが無言で引き剥がす。
ギィは横目で非難がましく見てくるけどさ!こんなに女の人にくっついたことないんだから、ちょっとうっとりしたって仕方ないだろ!
「まぁ、とりあえず座れ。
詳しい顛末は警備隊の報告書で確認するが、何にせよ無事でよかった」
「カイト君、お守り貸してくれてありがとう」
なんとかギィの膝の上に乗せられるのは回避してソファに座った俺にロナさんが腕輪を返してきた。
「あ、でも、これはロナさんが持っておくべきで…」
「カイトはもうこれを着けてはくれないのか?」
「えぇっ?いや、だって、俺にはもう資格がないっていうか…」
悲しそうなギィに驚いて慌ててみんなの顔を見る。
これって好きな人にプレゼントする物なんでしょう?ヤックに聞いたときはびっくりしたよ。
恋人がいないときは家族枠?で保護した相手に渡してもいいかもだけど、恋人ができたらダメだと思うんだよな。
「カイトはまぁだ噂を信じてるんだな。ギィ、丁度いいからここで弁解すれば」
「それよ!俺も聞きたいな」
「私も寡聞にして知りませんでした。どこから出た話なんですか?」
ルークはやれやれって感じでギィにそう言って、背もたれに背中を預けて足を組んですっかり寛ぐ姿勢だ。
ギルド長と副長は興味津々で身を乗り出して来る。
「カイトはなぜ俺とロナが恋人だと思ってるんだ?」
「なんだい、それ!?ロナ、あんた!」
「お母さん、私も知らないのよっ」
「ハイハイ、2人はちょっと黙っててね」
ギィの一言で大騒ぎだ。
なんでって言われてもな。
俺はティナが見たもの、俺が見たものを説明した。
「ギィは家にあまり居なくなってたし…。ロナさんもギィの恋人だって言ったし」
「ひっ…」
ちょっとちょっと!なんでギィとルークがロナさんを睨むの!?ロナさん真っ青じゃないかっ。
「ち、ちがうの!あれはカイト君がそう言えって合図したから!何かの作戦かと思ったのよ!?
まさかアイツら逃げるときにカイト君だけ連れて行くなんて思わなかったから…慌てたんだからね…うぅっ」
あーあ、泣かせちゃった。
「カイト、こっちを責めてるが責任はカイトにもあるからな」
ルーク!なんでだよ!
「ギィさんがロナと買い物してたのは、私が頼んだせいだよ。そんな誤解を招くなんて、悪かったね」
「え?でもすごく楽しそうで仲良さそうだったけど…」
「……ロナ?」
「だってだって!ギィさんみたいに格好いい人が紳士的にエスコートしてくれたら、笑顔も増えるものじゃない!?ギィさんはいつも通り無表情よ!?」
今の表情と変わらないわよ!って言われてギィの顔を見るけど…今は、しょんぼりしてる。よな?
かわいそうだからよしよししとこ。
買い物してるときはもっと穏やかっていうか優しい感じだった。
「ギィは無表情じゃないけど…。結構わかりやすいって言うか」
今はしょんぼりだしね。ってルークを見たけど微妙な反応。
あれ…。
「あれがしょんぼりな顔なんでしょうか…」
「いつも通りの無表情だな…」
「俺も付き合いは長い方だけどギィの感情は読めないなあ。口数も多くはないし。
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