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第88話 資料
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「資料室はこちらです。付いてきてください。と言っています」
ホムンクルスがタメアの言葉を俺たちに伝えた。
最初に資料室の場所を教えてもらうことになった。
アナホムのリビングデッドを供養した場合、タメアが成仏してしまう可能性がある。そうなると資料室の場所を教えてもらえないので、先に教えてもらうことになった。
教えてもらった後、約束を破ってそのまま帰ることも可能だが、そんな外道なマネはしたくないので、きっちり約束は果たすつもりだ。
タメアが動き出したのでそれに付いていく。
古びた廊下を歩く。途中リビングデッドが出てきたりもしたので、動けなくする。
「そういえば、弔うって言ってもどうすればいいでしょうかね? 普通の死体と同じように、燃やして墓でも作ればいいでしょうか?」
リビングデッドは、燃やしても時間経過で復活して再び動き出すかもしれない。
そうなると弔ったことには到底ならない。
「燃やせばいいとは言われているがな。資料室に詳しい情報があるかもしれんから、それを見てからリビングデッドたちは弔おう」
リビングデッドをただの死体に戻す条件なんかは、書いてあってもおかしくはないな。それをした後に、燃やしてホムンクルスたちの力で墓でも作るか。
「ここが資料室です。と言っています」
ホムンクルスがタメアの言葉を代弁する。
大きめの扉が目の前にあった。
早速開けようとするが、開かない。
鍵がかかっているようだ。
扉自体はボロいので力ずくで開けようと思えば開けられそうだ。
俺の力では無理だけど。
「ベルフェ、こじ開けてくれ」
この中で一番力を持っているベルフェに頼んだ。
「んー? 面倒だなぁ……」
相変わらず気だるげな様子で、扉に近付き、力ずくで開けた。
まるで力を入れずにあっさりと開けた。
中に入ると、大量の本が。
本だけでなく、頭蓋骨やら、液体に付けられている目玉やら、なんかグロい物も置いてあって正直そう長くいたくない場所である。
シューシュは本の山に目を輝かせている。
「よし、読もう」
そう言って、シューシュは本を読もうとする。
「ここで読むんですか? 運び出して読んだ方がいいのでは?」
「まずアンデッドをただの死体に戻す方法を調べねばならんだろう。それを調べたら本は全部運ぶ。貴様のホムンクルにも手伝って貰うぞ」
「あーそうでしたね。調べないといけませんでしたか。俺も調べますよ」
「それはやめた方がいいぞ。どんなエグイことが書かれているか分かったもんじゃないからな。見たところ貴様にそういう耐性はないようだ」
「う……そ、そうですね……」
文字見てるだけで気分悪くなって、吐きそうになったりするかもしれない。
「それに我は読むのが速いから、貴様が手伝う必要は全くない。一人で十分だ」
シューシュはそう言って、本を読み始めた。
宣言通り、異常な速度で読んでいる。
一ページ読むのに、二、三秒しかかかってないんじゃないだろうか?
本当にこれで内容分かってんのか疑問に思うくらいだ。
確かにこんなに早いのなら、俺の手伝いはあってもあまり意味はなさそうだな。
俺は本読むの遅い方だからな。
「資料室を教えたので、アナホムの供養をお願いします。アナホムは地下研究室にいます。と言っています」
「えーと、約束は守るけど……シューシュさんが本を読み終わってからじゃないと、リビングデッドをただの死体に戻す方法も分からないし。少し待っててください、って伝えて」
「かしこまりました」
ホムンクルスがタメアに言葉を伝えた。
納得してくれたようだ。
それからシューシュが調べ終えるのを待つ。
「調べ終わったぞ。ただ焼くだけじゃ駄目なようだな。リビングデッドの死体に入っている魔石を、粉々に砕いた後、焼かないと駄目らしい」
「リビングデッドには魔石があるんですか?」
「動かすには必要なようだ。あのリビングデッドの心臓の近くに埋め込まれているようだな。リビングデッドの解剖まではしてなかったから、分からなかったがな」
魔石を粉々にしなくてはいけないとは、正直勿体ないが、これで供養も出来るな。
俺たちは調べ終えたあと、タメアの案内で地下研究室に向かった。
ホムンクルスがタメアの言葉を俺たちに伝えた。
最初に資料室の場所を教えてもらうことになった。
アナホムのリビングデッドを供養した場合、タメアが成仏してしまう可能性がある。そうなると資料室の場所を教えてもらえないので、先に教えてもらうことになった。
教えてもらった後、約束を破ってそのまま帰ることも可能だが、そんな外道なマネはしたくないので、きっちり約束は果たすつもりだ。
タメアが動き出したのでそれに付いていく。
古びた廊下を歩く。途中リビングデッドが出てきたりもしたので、動けなくする。
「そういえば、弔うって言ってもどうすればいいでしょうかね? 普通の死体と同じように、燃やして墓でも作ればいいでしょうか?」
リビングデッドは、燃やしても時間経過で復活して再び動き出すかもしれない。
そうなると弔ったことには到底ならない。
「燃やせばいいとは言われているがな。資料室に詳しい情報があるかもしれんから、それを見てからリビングデッドたちは弔おう」
リビングデッドをただの死体に戻す条件なんかは、書いてあってもおかしくはないな。それをした後に、燃やしてホムンクルスたちの力で墓でも作るか。
「ここが資料室です。と言っています」
ホムンクルスがタメアの言葉を代弁する。
大きめの扉が目の前にあった。
早速開けようとするが、開かない。
鍵がかかっているようだ。
扉自体はボロいので力ずくで開けようと思えば開けられそうだ。
俺の力では無理だけど。
「ベルフェ、こじ開けてくれ」
この中で一番力を持っているベルフェに頼んだ。
「んー? 面倒だなぁ……」
相変わらず気だるげな様子で、扉に近付き、力ずくで開けた。
まるで力を入れずにあっさりと開けた。
中に入ると、大量の本が。
本だけでなく、頭蓋骨やら、液体に付けられている目玉やら、なんかグロい物も置いてあって正直そう長くいたくない場所である。
シューシュは本の山に目を輝かせている。
「よし、読もう」
そう言って、シューシュは本を読もうとする。
「ここで読むんですか? 運び出して読んだ方がいいのでは?」
「まずアンデッドをただの死体に戻す方法を調べねばならんだろう。それを調べたら本は全部運ぶ。貴様のホムンクルにも手伝って貰うぞ」
「あーそうでしたね。調べないといけませんでしたか。俺も調べますよ」
「それはやめた方がいいぞ。どんなエグイことが書かれているか分かったもんじゃないからな。見たところ貴様にそういう耐性はないようだ」
「う……そ、そうですね……」
文字見てるだけで気分悪くなって、吐きそうになったりするかもしれない。
「それに我は読むのが速いから、貴様が手伝う必要は全くない。一人で十分だ」
シューシュはそう言って、本を読み始めた。
宣言通り、異常な速度で読んでいる。
一ページ読むのに、二、三秒しかかかってないんじゃないだろうか?
本当にこれで内容分かってんのか疑問に思うくらいだ。
確かにこんなに早いのなら、俺の手伝いはあってもあまり意味はなさそうだな。
俺は本読むの遅い方だからな。
「資料室を教えたので、アナホムの供養をお願いします。アナホムは地下研究室にいます。と言っています」
「えーと、約束は守るけど……シューシュさんが本を読み終わってからじゃないと、リビングデッドをただの死体に戻す方法も分からないし。少し待っててください、って伝えて」
「かしこまりました」
ホムンクルスがタメアに言葉を伝えた。
納得してくれたようだ。
それからシューシュが調べ終えるのを待つ。
「調べ終わったぞ。ただ焼くだけじゃ駄目なようだな。リビングデッドの死体に入っている魔石を、粉々に砕いた後、焼かないと駄目らしい」
「リビングデッドには魔石があるんですか?」
「動かすには必要なようだ。あのリビングデッドの心臓の近くに埋め込まれているようだな。リビングデッドの解剖まではしてなかったから、分からなかったがな」
魔石を粉々にしなくてはいけないとは、正直勿体ないが、これで供養も出来るな。
俺たちは調べ終えたあと、タメアの案内で地下研究室に向かった。
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