婚約者を姉に奪われ、婚約破棄されたエリーゼは、王子殿下に国外追放されて捨てられた先は、なんと魔獣がいる森。そこから大逆転するしかない?怒りの

山田 バルス

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第32話 大蛇サーペントとの戦い

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 翌朝、山の冷気がまだ漂う頃、三人は採掘場へと向かっていた。装備を整え、村の案内人から地図を受け取り、険しい岩道を進む。

「……ここから先が封鎖された坑道です」

 案内人のドワーフが指差す先、岩に囲まれた坑道の入口には粗末な柵と警告の札がかかっていた。

「ありがとう。ここからはボクたちに任せて」
 アリスターが柔らかく微笑み、ドワーフに手を振る。

 三人は坑道に足を踏み入れた。中はひんやりとした空気に満ち、足元に水が染み出している。光源はアリスターの魔法《燐光灯》による淡い光だ。

「静かだね……逆に、気持ち悪いかも」
 エリーゼが囁くように言った。

「この静寂は……サーペントがすでに獲物を狩り尽くして、巣に籠もっているということかもしれませんな」
 ダリルは不安げに眉を寄せながらも、祈りの言葉を口の中で唱える。

 坑道をさらに進むと、大きな空洞に出た。天井は高く、鉱脈が光を反射して幻想的な輝きを放っていた。

 しかしその中心——。

 ぬらりとしたうねりが、闇の中から現れた。巨大な蛇のような影。体長は十メートルを優に超え、鱗は鉱石のように鈍く輝いていた。頭部には角が生え、口からは猛毒の気配を感じさせる紫の靄が漏れている。

「来たッ!」

 エリーゼがすかさず剣を抜き、黄金の右腕が閃いた。地面を蹴り、一直線に突進する。

「ハアッ!」

 風を切る一太刀が、サーペントの鱗に弾かれる。しかしその勢いは無駄ではなかった。動きを止めたサーペントの隙を突き、アリスターが詠唱を開始する。

「我が意思に応えよ、雷の精霊——《雷槍》!」

 上空に浮かんだ魔法陣から雷光が放たれ、サーペントの背中を撃ち抜く。火花と共に一部の鱗が焼け焦げた。

「効いてるわ、アリスター! 続けて!」

「了解!」

 だが、サーペントも反撃に出た。尾を振るい、地面を薙ぎ払うと、轟音と共に岩が崩れ、三人は大きく跳ね飛ばされる。

「ぐっ……この……っ!」

 ダリルが立ち上がり、杖を構えた。
「《癒光の祈り》!」

 淡い光が三人の身体を包み、傷がみるみるうちに癒えていく。

「ありがとう、ダリル!」

「助かったよ、拙者……!」

 エリーゼは再び立ち上がり、金の右腕を振りかざした。
「もう一度……! 今度はこれで決める!」

 彼女の体が光を帯び、足元に銀の風が渦巻いた。
「《竜牙閃・連式》——!」

 金龍の力が右腕に宿り、銀狼の力が左足に漲る。剣が閃き、連続する斬撃が閃光となってサーペントの腹を切り裂いた。

 苦悶の咆哮を上げ、サーペントがのたうつ。そこにアリスターが畳みかけるように最後の魔法を解き放つ。

「《火雷爆裂》!」

 火と雷の融合魔法が炸裂し、空洞全体を震わせる爆音と共に、サーペントの巨体が崩れ落ちた。

 静寂が戻る。三人は呼吸を整えながら、倒れた魔物を見つめた。

「……終わったね」

「ふぅ……ボクの髪、乱れてないよね?」

「……見事な連携でした。拙者、皆に感謝を」

 鉱山の出口に戻った三人を、待っていた村人たちが歓声で迎えた。

「討伐、完了ですな」

 ダリルは静かに呟き、空を見上げた。その瞳には、かすかに誇らしげな光が宿っていた。

【エリーゼ=アルセリア】

レベル:29

HP:442

MP:241

攻撃:532【307+剣225】

防御:707【282+上下425】

早さ:668【458+脚210】

幸運:100MAX

スキル:──剣聖──フェンリルの加護 金龍の加護

装備:武器 テオドリック帝国 王家の剣 
   防具 上半身 剣聖のドレスチェスト
      下半身 剣聖のレッドプリーツ
      脚   剣聖のブレイズブーツ
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