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43 愛し子が寝ている間に(フゥ視点)
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☆。.:*・゜☆。.:*・゜
サーヤが魔神様のお胸によって眠らされ(?)た後……
神様方やサーヤの家族となった私たち、それから森の主様はじめ森の住人たちが泉のほとりに集まっていた。
サーヤを眠らせた女神様は、魔神ジーニ様とおっしゃるそうだ。
〖ジーニでいいわよ〗
今も愛おしそうにサーヤを抱いて、寝顔を眺めていらっしゃる。
私とクゥは、サーヤが眠っている内に色々聞いておきたいことがあるのだが、どう聞いていいか迷っていると、
主神様が見透かしたように
〖フゥ、クゥ聞きたいことがあるのだろう?遠慮なく聞いてくれていいよ〗
と、仰って下さった。本来ならお目にかかることすら出来ない存在の方々が目の前にいて話しかけて下さっている。
『主神様にはお見通しなのですね』
『では、お言葉に甘えて、いくつかお聞きしてよろしいですか?』
それなら、聞くしかないと、クゥとフゥは主神様を真っ直ぐに見つめて許しを乞うと
〖うん。いいよ。そんなに構えないで楽にして〗にこり
主神様は優しく微笑んで下さった。
『では、主神様、私たちは偶然サーヤに出会ったと思っていたのですが、森の主様はおそらく違うだろうと…だとしたらなぜ私たちだったのでしょうか?』
『サーヤが落ちてきた時、私たちはただの小さい妖精でした。今だってサーヤのおかげで大きくなりましたが、大した力はありません。私たちよりもっと相応しい方がいるのではないかと…』
これは私とクゥが森の主様のお言葉を聞いてからずっと思ってきたことだ。なぜ私たちなのか、私たちで良いのだろうか、もっと力のある者の方が適任なのではないか…
〖そうだね。かなり不安にさせてしまったようだね。申し訳ない。初めから話そう〗
神様が優しく静かな声で応えて下さいました。でも
〖その前に、私からもお礼を言わせて?あの子をここまで助けて導いてくれてありがとう。あの子が今笑顔でいるのは間違いなくフゥとクゥのおかげよ。本当にありがとう〗
主神様にサーヤをわざわざ預けてまで、魔神ジーニ様は涙ながらに私たちの手を取って頭を下げてくれた。
『そんな!おやめ下さい!』
『そうです!お願いですから頭をあげてください!』
あまりのことに慌ててやめて下さるようにお願いしたけど
〖いいえ。あなた達にはほんとに感謝しているの。ほんとに…〗
ジーニ様は頭を上げて下さらなかった。地面にはジーニ様の涙が…
『それでも!頭をお上げください。お願いします!』
『それに感謝しているのはおれたちの方なんです!』
『サーヤに会えて、スイとモモにも皆様にも会えたました。』
『『ありがとうございます』』
ジーニ様の涙と言葉に慌てる私たちに主神様が助け舟を出してくれた。
〖三人ともその辺にしておこう。それに私も君たちには感謝している。ありがとう〗
不思議と落ちつくお声だった。
〖さあ、三人とも座って。君たちの質問に答えよう〗
『『はい』』
〖分かったわ〗
私たちは切り株の椅子に座り主神様の声に耳を傾けた。魔神さまは主神様の隣に腰をかけ、当然のようにまたサーヤを抱きしめている。
〖まず、君たちが愛し子に出会ったのは偶然ではないよ。森の主の推察の通り、私たちがそう仕向けたんだ〗にこっ
『『……』』
私たちは声も出ないほど驚いて、主神様は困ったようなお顔で笑っている。
〖ふふ 何故って顔だね。何の不思議もないよ。私たちだって安心して任せられる者を探したんだ。君たちの心は清く強く優しい。そして何より君たちはまだ若く可能性に溢れている。サーヤを助けながら共に成長してくれると思ったんだ〗
そう語る神様の顔はとても優しい。
『おれたちだから…』
『わたしたちでいいのですか?』
まだ信じられなくて尋ねると
〖うん。言ったろう?君たちがいいんだ〗
神様は微笑みながら頷いてくれる。
〖それにね〗
今度はジーニ様が優しく語りかけてくれる。
〖それを助けるために私たちもいるの。森の主をはじめ皆がサーヤを守ると言ってくれた。しかも私たちから説明する前に。それで、みんなで感動してしまって加護を与えすぎて聖域にまでしてしまったのは誤算だったんだけどね?〗
アハハ うふふと笑ってらっしゃるけれど笑い事ではないような?
〖ふふっ まぁ嬉しい誤算ってところかしら?みんな聖域になら気軽に降りてこられるしね?ふふふふ。 期待していて?みんなあなた達を鍛えたくてうずうずしているから〗
くすくす笑ってらっしゃるけど、今とんでもなく恐ろしいことを言われたような?
〖ふふっ まずは私だからね♪楽しみだわ〗ふふふふ
唇の端を引き上げて、にーっと美しく笑みを浮かべる魔神様に、背筋がぞくーっとしたのは仕方ないことだと思う。
☆。.:*・゜☆。.:*・゜
サーヤが魔神様のお胸によって眠らされ(?)た後……
神様方やサーヤの家族となった私たち、それから森の主様はじめ森の住人たちが泉のほとりに集まっていた。
サーヤを眠らせた女神様は、魔神ジーニ様とおっしゃるそうだ。
〖ジーニでいいわよ〗
今も愛おしそうにサーヤを抱いて、寝顔を眺めていらっしゃる。
私とクゥは、サーヤが眠っている内に色々聞いておきたいことがあるのだが、どう聞いていいか迷っていると、
主神様が見透かしたように
〖フゥ、クゥ聞きたいことがあるのだろう?遠慮なく聞いてくれていいよ〗
と、仰って下さった。本来ならお目にかかることすら出来ない存在の方々が目の前にいて話しかけて下さっている。
『主神様にはお見通しなのですね』
『では、お言葉に甘えて、いくつかお聞きしてよろしいですか?』
それなら、聞くしかないと、クゥとフゥは主神様を真っ直ぐに見つめて許しを乞うと
〖うん。いいよ。そんなに構えないで楽にして〗にこり
主神様は優しく微笑んで下さった。
『では、主神様、私たちは偶然サーヤに出会ったと思っていたのですが、森の主様はおそらく違うだろうと…だとしたらなぜ私たちだったのでしょうか?』
『サーヤが落ちてきた時、私たちはただの小さい妖精でした。今だってサーヤのおかげで大きくなりましたが、大した力はありません。私たちよりもっと相応しい方がいるのではないかと…』
これは私とクゥが森の主様のお言葉を聞いてからずっと思ってきたことだ。なぜ私たちなのか、私たちで良いのだろうか、もっと力のある者の方が適任なのではないか…
〖そうだね。かなり不安にさせてしまったようだね。申し訳ない。初めから話そう〗
神様が優しく静かな声で応えて下さいました。でも
〖その前に、私からもお礼を言わせて?あの子をここまで助けて導いてくれてありがとう。あの子が今笑顔でいるのは間違いなくフゥとクゥのおかげよ。本当にありがとう〗
主神様にサーヤをわざわざ預けてまで、魔神ジーニ様は涙ながらに私たちの手を取って頭を下げてくれた。
『そんな!おやめ下さい!』
『そうです!お願いですから頭をあげてください!』
あまりのことに慌ててやめて下さるようにお願いしたけど
〖いいえ。あなた達にはほんとに感謝しているの。ほんとに…〗
ジーニ様は頭を上げて下さらなかった。地面にはジーニ様の涙が…
『それでも!頭をお上げください。お願いします!』
『それに感謝しているのはおれたちの方なんです!』
『サーヤに会えて、スイとモモにも皆様にも会えたました。』
『『ありがとうございます』』
ジーニ様の涙と言葉に慌てる私たちに主神様が助け舟を出してくれた。
〖三人ともその辺にしておこう。それに私も君たちには感謝している。ありがとう〗
不思議と落ちつくお声だった。
〖さあ、三人とも座って。君たちの質問に答えよう〗
『『はい』』
〖分かったわ〗
私たちは切り株の椅子に座り主神様の声に耳を傾けた。魔神さまは主神様の隣に腰をかけ、当然のようにまたサーヤを抱きしめている。
〖まず、君たちが愛し子に出会ったのは偶然ではないよ。森の主の推察の通り、私たちがそう仕向けたんだ〗にこっ
『『……』』
私たちは声も出ないほど驚いて、主神様は困ったようなお顔で笑っている。
〖ふふ 何故って顔だね。何の不思議もないよ。私たちだって安心して任せられる者を探したんだ。君たちの心は清く強く優しい。そして何より君たちはまだ若く可能性に溢れている。サーヤを助けながら共に成長してくれると思ったんだ〗
そう語る神様の顔はとても優しい。
『おれたちだから…』
『わたしたちでいいのですか?』
まだ信じられなくて尋ねると
〖うん。言ったろう?君たちがいいんだ〗
神様は微笑みながら頷いてくれる。
〖それにね〗
今度はジーニ様が優しく語りかけてくれる。
〖それを助けるために私たちもいるの。森の主をはじめ皆がサーヤを守ると言ってくれた。しかも私たちから説明する前に。それで、みんなで感動してしまって加護を与えすぎて聖域にまでしてしまったのは誤算だったんだけどね?〗
アハハ うふふと笑ってらっしゃるけれど笑い事ではないような?
〖ふふっ まぁ嬉しい誤算ってところかしら?みんな聖域になら気軽に降りてこられるしね?ふふふふ。 期待していて?みんなあなた達を鍛えたくてうずうずしているから〗
くすくす笑ってらっしゃるけど、今とんでもなく恐ろしいことを言われたような?
〖ふふっ まずは私だからね♪楽しみだわ〗ふふふふ
唇の端を引き上げて、にーっと美しく笑みを浮かべる魔神様に、背筋がぞくーっとしたのは仕方ないことだと思う。
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