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208 はげちゃびんの危機

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もっふもっふもっふもっふ♪ハクより毛足が長いギン様のもふもふ♪すごいです。しかもお風呂上がりです。きもちい~。いい匂い~♪もっと堪能したかったのに

『ほら、着いたぞ』
「え~?」
もう?はやい~
『これでもゆっくり歩いたのだがな』
苦笑いのギン様に
『そうねぇ。かなりゆっくりだったわよねぇ』
結葉様がくすくす笑ってます。
そうなの?それは、ありがとうございます。でも、残念~もふもふ~ぅ。

『サーヤ~、今度はぼくに乗ればいいよ~』
「はく~」
ありがとう~。

『はいはい。じゃあ、乗り換えますよ~』
またまた結葉様がやってくれました。
「あいがちょ~」
『どういたしまして♪』
「ぎんしゃまみょ、あいがちょ~」
『ふふ。どういたしまして』
もふもふまたさせてね。

「はく~、りびんぎゅ、いこ~」
『行こう~♪』
ハククッション~ハクも、もふもふ~♪

『双子に妖精たちよ、お前たちは降りないのか?』

『『……』』しーん…

「うにゅ?」
『あらぁ?』
『あれ~?』
あれ?お返事がない?
もう一回結葉様に抱っこしてもらってギン様の背中を見ると

『『ぷひゅーきゅひゅー』』
『『『すーすー』』』

『あれ~?もしかして~』
「ねんね、ちてる?」
『あらぁ本当。完全に寝てるわねぇ。取れるかしらぁ?』
『なに?こら、モモ!スイ!』
自分の背中を確認して慌てるギン様

『『ぴぷーきゅぷー』』

『妖精たちも起きてぇ』
結葉様も妖精たちを起こそうとするけど

『『『すぴーくぴー』』』

まったく起きません。
『サーヤ、ハクの上に戻ってねぇ。引っ張ってみるわぁ』
「あい」
お願いします。

『ん~~。だめだわぁ』
結葉様が引っ張ってみたけど剥がれません。
『どうするぅ~?また剥がれないわよ~』
『な、なんだと?』
「ふぇ~?」
『ありゃ~』
『すご~い』
『握っちゃってるね~』
フライとフルーもギン様の背中に行って結葉様をお手伝いしたけど、びくともしません。
『『ぴゅひゅ~きゅひゅ~』』
『『『く~す~ぅ』』』
うわぁ。起きない~。

『かくなる上は、アルコ~ン!来て~』
結葉様が
アルコン様を呼びました。

『なんだ?』
先にリビングに入っていたアルコン様が戻ってきました。
『これよこれぇ』
結葉様指を指すと

『は?またか!モモ、スイ!起きなさい!』
『『ぴゅきゅ~…』』
アルコン様でもやっぱり起きません。

『ね~?とりあえず、中でやったらどうかな~?』
ハクが提案したけど
『そうしたいんだが、いつもここで少し小さくなって入ってたんだけどな?』
なんと、ギン様、普段の大きさだと通れなくて、毎回出入口でサイズ調整してたんだって。

『あ~玄関だけ小さいもんね~』
「じーにしゃま、よびょう」
『そうね。ジーニ様~』
〖どうしたの~?〗
ジーニ様もやって来ました。

「ちょりぇにゃいにょ~、あちょ、ちょおりぇにゃいにょ~」
〖え?取れない?通れない?〗
どういうこと?ってお顔してます。
『これよ、これぇ』
だから、結葉様がまた教えてあげると

〖えぇ?またなの?とりあえず中に…あぁ、そういうこと〗
自体を察したジーニ様。
ぴっと指さしただけで玄関が大きくなりました。

「しゅご~」
〖ありがとう~。ギン、悪かったわね。でも、次から遠慮しないで言ってね〗
『はい。ありがとうございます』
〖さ、入りましょう〗
「あい!」
『サーヤ~つかまってね~』
「あ~い」
リビングに行くとみんないません。あれぇ?どこ行ったの?

『お~い。こっちだ。サーヤの寝室』
「ふにゅ?おいちゃん?」
『寝室で何してるんだろね~?』
「にぇ~?」
訳分からないまま行ってみると、な、なんということでしょう!
お部屋の中に木が!!

『サーヤ、どうだ?』
「き、どーん」
なんで?どして?ここ、お部屋の中だよね?
『サーヤ、よく見て~木だけじゃないよ~』
「うにゅ?」
ハク?
『ベッドと』
『おふとん』
『『増えてる~』』
「ほぇ?」
フライとフルーにも言われて、よく見るとベットの足元に少し小さいお布団が。木の上にもちょこちょこカゴがあって、おふとんみたいの入ってます。小さいお家みたいなのもあるし、ベッドの隣にも小さめのベッドがあります。

『どうだ?』
おいちゃん、ドヤ顔です。

「しゅごい~。こりぇ、どちちゃにょ~?」
『今朝大変だったって話聞いてな?サーヤにくっつきたいのもあったかもしれないけど、本来の習性にあってなかったんじゃないかと思ってな?今までどんな風に寝てたか聞いて、寝床を作ってみたんだよ』
「ほえ~」
さすがおいちゃんです。

『じゃあ、これ、ぼくのだね~』
ハクはベッドの足元にあった小さいお布団のところに行きました。
『じゃあ、ぼくは、木の上のあのお家かな?』
フライが入ります
『ぼくは木の枝のベッドかな?』
フルーはひょいっと乗りました。
『当たりだ。まあ、休憩スペース見たいのも作ったし、一応、木の洞もあるからな』
『日替わりで』
『寝れそう~』
フライとフルーが木を駆け巡ってます。

『そうだな。寝にくかったら言えよ?そんで、双子が抱き枕つきのベッドで、妖精トリオはその花のカゴの中だな』
「ふお~しゅごい」
お花きれ~♪

『それで?双子たちは?』
『ここよ~』
『ここ?あちゃ~』
しっかりしがみついて寝てるのを確認したらしいです。
「はにゃりぇにゃいにょ~」
『ん~くすぐってみたか?』
『まだだよ~』
『でもな、くすぐって、無意識に双子にブレスでも吐かれたら銀の背中が…』
アルコン様が申し訳なさそうに言います。たしかにブレスはダメだよね。

『しっかり毛を握ってるものねぇ…ギンにはもうしわけないけどぉ切るしかないかしらぁ?』

「ぢゃめー!」
結葉様、なんてことを!
しょんな立派なもふもふを!はげちゃびんはダメ~!!
『サーヤ…はげちゃびんって』
ギン様、ダメなものはダメだよ!もふもふは正義なんだから!
『そ、そうか…』
そうだよ!

きゅるるる『どうしたの?』
〖あっ 絹ならどう?朝はがせたでしょ?〗
きゅるるる?『なあに?あらぁ、これは、無理かも』
『どうしてだ?』
きゅるるる『サーヤの時は、毛を掴んでるわけじゃなかったから、剥がせたけど、今回は、掴んでるから…』
『下手したら毛ごとむしれる。か?』
きゅるるる『そう』
ええ~?はげちゃびんは絶対ダメです!

「こまっちゃ」
う~ん、ってみんなで悩んでたら

〖あ!あれは?ゲンがサーヤにやった。ほら…〗
ジーニ様がみんなにごにょごにょ
みんなで頷きあいます。

『あ~美味しかったわねぇ~』
〖スイとモモと妖精トリオの分どおする?〗
『食べちゃおうか~?』
『『食べちゃおう~』』
「ちゃお~♪」
題して、『モモたちの分のご馳走食べちゃお!寝てるんだからいいよね!作戦』です。

ぴょいきゅい~『『だめ~』』
『『『たべる~』』』

あっ!一発で起きた!

ぴゅいきゅい『『あれ?』』
『『『ごちそうは~?』』』
モモたち、寝ぼけてキョロキョロしてます。

『そんなの、ないわよぉ』
〖やっと起きたわね~〗
『ジーニ様の作戦大成功でしたね』
『まったく、ギンの背中に穴が開かなくてよかった』
「はげちゃびん、せーふ」
『そうだな。セーフだな』
『も~  スイたち、いくらお父さん気持ちいいからって~』
『『寝ちゃだめだめ~』』
ホントだよ~

きゅいぴゅい『『ごめんなさい』』
『『『ごめんなさい』』』
素直に謝る双子と妖精トリオでした。

ギン様のもふもふがはげちゃびんから守られてよかったね!もふもふは正義!
もふもふもふもふ~ん♪
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