《書籍化》転生初日に妖精さんと双子のドラゴンと家族になりました

ひより のどか

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482 出発の朝、直後(そしてやっぱりフゥ視点)

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アイナ様たちを見送った私たちは⋯

『さあ、これからもうひと仕事だな。山桜桃、春陽、もうひと頑張り頼むな。何しろ作ったもんほとんど持たせちまったからな。今度はみんなの朝食作るぞ!』
『『はい!お任せ下さい!』』

えええ?大変!休ませるって誓ったばかりなのに!本人たちも休むって言ってたわよね?

『あらあらまあまあ。やっぱり?そんなことだろうと思ったわ。私も手伝うわ。朝の魔法コントロールの練習にちょうどいいかも』
『あっ!私も手伝います!』
『おれも!手伝うよ!』
凛さんの後に私も慌てて続きます!クゥも。そして

『何言ってんだい。一食くらい私らがちょちょいと作るからゲンたちは休みな!』
『そうだよ!本当はろくすっぽ寝てないんだろ?』
『こんなにドワーフの女衆が揃ってんだよ?なんなら男どもにも手伝わせるからさ!』
ドワーフのおかみさんたちも名乗りを上げてくれました。頼もしい限りです!

『いや、今寝たら朝飯食い損ねそうだからな。食ってから寝るから大丈夫だよ』
『はい!それに今朝はサーヤちゃん達に約束した特製フレンチトーストとフルーツヨーグルトサラダを作らないといけないので!』
『昨夜何が食べたいか聞いて約束してたんです!ちなみにハクくん達は鶏肉が食べたいそうなので、鶏肉で何か作ろうかと思っています!』

ええ~?いつの間にそんな約束してたの?サーヤたちってば。
『ハク⋯』
ギン様もため息ついちゃってるし⋯
『あらあらまあまあ。サーヤったら、そんな約束してたのね。ごめんなさいね』
凛さんも仕方ないわね~って感じですね。

『仕方ないねぇ。じゃあ、みんなでチャチャッと作って早いとこ三人を休ませないとね』
『『はい!』』
おかみさんの言う通り!さあ、みんなでお家に戻り⋯あら?

『ねぇ、クゥ?リノ様は?』
『あれ?ほんとだ。いないな』
さっきまでいたはずのリノ様がいない。
みんながあたりをキョロキョロ探しているその頃⋯


『うふふふ⋯感じますわ。サーヤちゃんの気配、このお部屋から感じますわ』
すやすや眠るサーヤたちの部屋の前に忍び寄る変た⋯不審し⋯リノ様がひとり⋯

『うふふふ⋯うるさいアイナとニャーニャ、それに怖い医神様がお留守な今を逃す手はございませんわよね?』
完全に危ない人のセリフですよ。リノ様⋯

『さあ、可愛いサーヤちゃんの寝姿、ご開帳~ですわ』カチャっ
静かに扉を開く変た⋯リノ様。
細く開けた扉の隙間からベッドを覗くと

「ふへへ~もふもふ~♪むにゃむにゃ」スース~
お気に入りのタオルケットにくるまって気持ち良さそうに眠るサーヤと、ちびっこたちを確認した変態⋯

『いや~ん♡可愛いですわぁ!はぁはぁ。では、いざ添い寝をば⋯うふふふふ』
更に扉を開けサーヤに近づこうとする不審者⋯そこへ!

ピョンッ!

『え?』
サーヤの胸の上に突如現れたうさぎの編みぐるみ!ミア参上!

『来たな変態。結葉様の読み通り』
ニヤッと笑うその手には

『ミ、ミアさん?どうしてここに?そして、その手に握っている物はいったい?』
ミアの手には天井から伸びる細い糸。そう。絹さんの糸⋯

『ふふふ。サーヤには指一本触れさせはしない』グイッ

カランカランカランカラン♪

『え?え?え?ええ?』
ミアが引っ張った糸は部屋の外へ。そして部屋の外から屋敷の外へカランカランと音が響く⋯!

『皆の者であえーっ!曲者だーっ!』
ミアが叫ぶ!が、サーヤとちびっこたちはすやすや夢の中⋯そして外では

〖何?なんの音?〗
〖さ、さあ?〗
外にいる面々も戸惑う中⋯

きゅるる『うわ、ほんとに来た。結葉様の予言的中』
『うふふふ。やっぱりぃ。もう仕方ないわねぇ、リノちゃんたらぁ。そんな悪い子にはぁ~、えいっ!』
絹さんと結葉様?何か知ってるの?それに、えいって?

『きゃーーーっ』

えええ?何?何?

きゅるる『心配ない。サーヤたちの部屋、行く』
『そうねぇ。行きましょうかぁ』
え?え?サーヤたちの部屋?何かあったの?
みんなでサーヤたちの部屋へ走ると

『サーヤ!は?』
〖サーヤ!え?〗

真っ先に部屋に到着したゲンさんとジーニ様が立ち止まって間抜けな声を上げてます。何があったの?と、みんなで覗きこむと

〖⋯なに?これ?〗
『芋虫?でけぇな』
『あらあらまあまあ、ゲンさん、それボケよね?』

みんなの目線、その先には
ええ?なんか、うねうねぐねぐねしてるぅ。不気味~気持ち悪い~

『ムームームームー』

え?声?よく見たらこれ蔦?ぐるぐる巻きにされたこの謎イモムシは、もしかして?

きゅるる『リノ様、ほんとに来るとは』
『だから言ったでしょう?まったくリノちゃんたらぁ、仕方ない子ねぇ』

そうそれは、リノ様⋯

結葉様が『えいっ』と言ったその直後

シュルシュルシュルシュル
『ええ?きゃーーーっ』
結葉様のくれたバングルから蔦が!あっという間にイモムシの出来上がり。

〖これだったのね⋯〗ぼそっ
〖これですね⋯〗こそっ
神様母娘がまた何か?

きゅるる『結葉様、きっとリノ様がやらかすから、罠作り手伝ってって言われた。だから、前にゲンさんに聞いた鳴子作ってみた。上手くいった?』
絹さんが自分の作った罠の出来をゲンさんに確認してます。

『あ、ああ。上手くいったぞ』
呆然と答えるゲンさん。
鳴子ってこのカランカラン鳴ってるやつ?ドワーフさん達が興味深げに糸引っ張り続けてるけど⋯

きゅるる『そう。良かった』うんうん
絹さん、すごい満足気

『うふふ。だってぇ、リノちゃんたら欲望に忠実なんだものぉ。お目付け役がいなくなったらぁ、絶対やらかすと思ったのよねぇ~。だ・か・ら、リノちゃんのには拘束出来る機能を付けておいたのよぉ~。大・正・解♪』
ああ~それじゃあ、さっきのニヤッの正体は

〖これね〗
〖これですね〗
〖〖えげつないわね〗〗
ジーニ様とシア様はすごいジト目です。

『え~?でも、正解だったでしょう?サーヤの貞操は守れたしぃ』
貞操って⋯それはそうかもしれないけど

『ところでミアはそこで何してんだ?』
『あらあらまあまあ。今のサーヤはミアに襲われてるみたいね?』
ゲンさんたちはミアちゃんに興味を移したようです。

『ミア、鳴子を鳴らすという第一の使命果たした』

『うん?』
『そうなの?』
ゲンさんと凛さんに頷くミアちゃん。

『だから今は第二の使命、サーヤの貞操を守るを実行している』
大真面目に答えるミアちゃん。だけど、今のミアちゃんはサーヤの

『いや、それミアに奪われてるだろ?』
『そうねぇ。サーヤの唇はミアに盗まれてるわね』
そう。ミアちゃんは今はサーヤの口を覆うようにサーヤの顔に張り付いているのです。

『大事な使命』
そして、やっぱりすごく真面目に答えてます。

『そうか⋯』
『でもまあ、もういいんじゃないかしらぁ?』
『分かった』
うん、まあ、サーヤを守ってくれてありがとう?でいいのかしらね??

『それにしてもなんで起きないんだろね?』
『流石の俺でも起きそうなのにな』
親方夫婦、同感です。サーヤもちびっこたちも呑気に寝たまま⋯あの鳴子、かなり大きな音だったのに。ある意味すごいわ⋯

『うふふ。いいじゃない?それじゃ誰かその塊運び出してねぇ』
あっ忘れてました。

『ムームームームー!』

まあ、自業自得ですね。でも、これを運び出す?

『誰が運ぶんだよ。俺嫌だぞ?』
『私だって嫌だよ』
あ~あ、みんな嫌がってる。親方たち後ずさってるし。私もだけど

「ふへへ~おいちいにぇ~。むにゃむにゃ」スース~

サーヤ、何食べてるの?平和ね⋯

「うへへ~」
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