異世界を中国拳法でぶん殴る! ~転生したら褐色ショタで人外で、おまけに凶悪犯罪者だったけど、前世で鍛えた中国拳法で真っ当な人生を目指します~

犬童 貞之助

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第六章 大陸震撼

6-24 立つ少年跡を濁さず

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 地平線まで半月状に抉れた地表に、地の底にまで繋がっていそうな地割れ。吹き上がる蒸気に、煌々こうこうと輝く溶岩流。

 至る所から突き出した千メートル以上は確実にある山の如き岩盤に、これまた至る所に生い茂る、うぞうぞとうごめく赤錆色の樹木たち。

 火山平原、その中央。見渡す限り赤土だった平野は、魔神と竜の戦いで荒廃こうはいしきってしまった。

 そんな光景を見下ろすのはわたくしロウです。日も暮れた真っ暗闇の上空からお送りしております~。

(ロウはたまによく分からないことを考えますよね)
(また現実逃避か? ティアマトがレヴィアタンを黙らせた……いや、落ち着かせたみたいだし、しっかり礼を言っておけよ、ロウ)

〈へいへい〉

 ニュース番組のアナウンサー風に逃避するも、曲刀たちから突っ込みが入ってしまった。魔神とは心の安息所を持てぬものらしい。

 海魔竜との戦闘が終わった現在、ギルタブの憑依状態は解除している。

 魔神と敵対関係にある竜がわんさかいるこの地で戦闘能力を下げたくはなかったが、長時間憑依していたギルタブも限界が近かった。解除もやむなしである。

「──ロウもセルケトも無事であるか。セルケトも正気に戻ったようで何よりだのう」

 そうして現状を確認している内に、レヴィアタンを制止してくれたティアマトが舞い戻る。

 理外の存在たる海魔竜を止めにいったというのに、炎髪美女は全くの無傷。

 先ほどの大陸そのものを割るような大魔法と奇怪な樹木たちで、あの化け物を動けない状態にまで追い込んだということだろうか。

〈お勤めご苦労様です、ティアマトさん。あいつの治療を頼むだけの予定だったのに、お手をわずらわせてしまって申し訳ありません〉

「全くだ。我らの住まう地が、まさかこれ程までに荒らされることになろうとは思いもせなんだ。汝らが放った息吹の真似事など、被害が大陸南部に届こうかというところであるぞ、ロウよ」
〈返す言葉もございません……〉

【なはははっ! 良いぞティアマトよ、もっと言ってやれ! こん魔神にゃあ竜に対するうやまいが足らんよーやからのう!】
【ロウよ、そう気に病むことはない。この火山平原が荒れに荒れたのは、大部分がレヴィアタンとティアマトの行いによるものである故にな】

 レヴィアタンによく似た口調の若き竜──ラハブからクソミソに煽られていると、竜属一の良心ことシュガールさんが救いの手を差し伸べてくれた。

 あらやだ! イケメンすぎて惚れそう!

((……))

 イケメンにときめくも曲刀たちから冷めきった無言念話が発されたため、我が山羊やぎ頭に真面目な表情を作って話を進める。

〈そう言っていただけると気持ちが軽くなりますね。ところでレヴィアタンさんも落ち着いたことですし、俺たちも用件が済んじゃいましたし……もう帰っていいっすか?〉

【……幼き魔神よ、それはいささか軽くなり過ぎではないか?】

 提案するも駄目だったらしく、単眼のお目目が不気味なエレボスから突っ込まれてしまった。

【エレボスよ、コレへ真面目に対応していては話が終わらんぞ。竜を前にしても無限に増長し続ける、奇怪極まる魔神であるからな、ロウは】

〈増長て。俺、ウィルムには結構気を遣ってるんだけど?〉
たわけが。その言動やこうして妾に意見するその性根こそが、つけ上がっている証左だというのだ】

 会話に乱入してきたウィルムへ反論するも、竜らしい傲岸不遜ごうがんふそんな意見を叩きつけられてしまう。もうこいつは無視だ無視。

「ふぅむ。この場に汝が留まっておると事情を知らぬ竜たちを刺激するであろうし、我には帰るという案に不満など無いが……。このまま荒れた大地を放り捨てて帰るならば、血気盛んな同胞が何らかの行動を起こすやもしれんのう」

〈うッ……〉

 ラハブのとげとげとした背でくつろぐティアマトの言葉を受けて周囲を見回せば、こちらを観察する竜の姿がちらほらあった。

 いつの間にやら四面楚歌しめんそかじゃん!

〈それでは大地の再生に尽力したいと思います、はい〉

「よろしい」【なはは。ざまあないな!】【最初からそういう態度を示せば良いものを】

 速攻でおどしに屈して竜の言いなりとなる魔神の図。

「──我まで巻き込むとは、やはりロウには配慮というものが足りておらん。今の我は『降魔ごうま』を維持できぬほど消耗しているのだぞ」

「そりゃ悪うござんした。でも魔力量はとんでもなく増えてるはずだし、大魔法の一回二回なら平気だろ? ちゃっちゃとやっちゃおうぜ」

 現在、ぶつくさと文句を垂れるセルケトと共に地面を整備中。

 降魔ごうまを解除して服を異空間へ取りに行ったので、素っ裸で作業中ということもない。

 俺も彼女も必殺技「空即是色くうそくぜしき」をぶっ放したことで魔力が枯渇間際。

 だが、使い慣れている土魔法を構築する程度はたわいない。なのでこうしてせっせと働いているのだ。

 ……ティアマトが大地を動かした方が、この作業も圧倒的に早く済む気がするが。

(それはそうだろうが、これは謝罪の意味合いが強いだろう。甘んじて受け入れるんだな)
(ロウもセルケトも、竜の中でも伝説の存在、海魔竜レヴィアタンに矛を向けたわけですからね。この程度で済むなら安いものなのです)

「そっすねー」

 曲刀たちからいさめられつつ仕事に励み、一時間ほど精を出したところで火山平原がおおむね元通りとなった。

 何百平方キロメートルあったが知らないが、パッと見では以前同様の赤き大地である。我ながらすげーな。

「それじゃあ帰りますね。お邪魔しましたー」

【ロウよ、ウィルムとドレイクの世話、よろしく頼むぞ】
「やい、シュガール。ドレイクは置いておくとして、何故妾までもが世話をされる側なのだ? どう考えても妾が面倒を見る側だろうが!」
【おい魔神。あての兄弟分に妙な真似しよったら、ブレスで消し飛ばすぞ。『竜眼』は何物をも見通す故、あざむけるなどとは考えぬよーにな!】

「はいはい。さようならー」

 やかましい別れの言葉を適当に流し、ドレイクの背に乗って出発進行。

 なんのかんので時間が過ぎ、時刻は既に真夜中となっていた。

 宿泊しているところは高級宿だし夜遅くのチェックインでも平気だろうと考えた俺は、やや現実逃避気味に竜の高速飛行を満喫まんきつしたのだった。

◇◆◇◆

 砂漠からヘレネスへと戻ってきてから四日目。

 肉塊女ニグラスと出会い、剣山けんざん女レヴィアタンと殺し合う羽目になった日の翌日、その未明。

 宿に到着して新たにドレイクの部屋を借り、部屋に入っていく面々を見送った俺は、自室に戻るとまず異空間へと向かった。シアンたちの容態や空間の被害状況を確認するためである。

「おおぉぉ……思ったほど酷くはない、か?」

 白一色の空間へと踏み込めば、多少水たまりは残るものの、以前と比べあまり変わった様子は見られない。

 レヴィアタンが暴れた当初は大洪水のようになっていたというのに、こうも被害が少ないとは嬉しい誤算だ。

[[[──!]]]

「おう、ただいま。今から魔力補充していくから、どこか悪いところがあったらちゃんと教えてくれよー」

 異空間の状況を観察していると、毎度の如く飛ぶ勢いでやってくるシアンたち。その中にニグラスの姿は見えないが、大丈夫だろうか?

 彼女の容態が悪いなら眷属けんぞくたちが伝えるだろうと頭を切り替え、魔力充填作業を開始する。

 無傷だったシアンは魔力充填だけで済んだものの、彼女を除く三人は魔力充填だけでは本調子とならず。回復魔法を構築して様子を見ることとなった。

「締まりのない顔してんなあ。回復魔法、そんなに気持ちいいのか?」

[[[~……]]]

 姉のシアンが創り出したウォーターベッドで治療を受けている三人は、口からよだれを零しそうなほどだらけた顔をしている。

 男二人の顔も危険だが、末っ子サルビアに至っては百年の恋も冷めそうな感じである。

「それにしても、セルケトの“虚無”が、現象そのものみたいなお前たちにとっても危険な力だとはな。今後一緒に訓練することがあれば、前もって言っておかないと危ないか」

 彼女の操る漆黒の魔力は、俺の魔力同様にあらゆるものを曖昧な状態へ引きずり込み、生物や物の持つ性質を発揮できない状態にするのだろう。

 金の魔力を帯びて絶大な硬度を得る竜鱗には、その硬度を不確かなものへ。

 シアンたちのように精霊に近い存在には、己の体と単なる物質との境界を不明瞭ふめいりょうにして自由を奪う。

 我が権能と同質ではあれど、恐ろしい力だ。

「──無事だったか。この場へ戻ってきたということは、セルケトと合流しあの海魔竜を退けたということか?」

 考え込んでいると、片目が隠れた白髪ショートヘアがセクシーな美女(ただし性別不明)が空から登場。

 戦闘でボロボロになっていた衣服も着替えた彼女は、一見すると傷を負った事実など無いようだ。

「おはようニグラス。あの後は色々あったけど、なんとか場が収まった……と思う。一応、つけ狙われるってことは無いはずだよ。というか、お前って結構な傷負ってたけど、大丈夫か? 回復魔法いっとく?」

「もう肉体を再生させた故に不要だ。私としては魔神に海魔竜にと戦ったというのに、消耗した様子もなく眷属の治療を行うロウの方が不気味に感じるがね」
「戦ってる最中や終わった直後は滅茶苦茶疲れてたけど、時間が経って回復したもんで。まあ無理してないのなら良かったよ」

 調子を聞いてみれば、そういう己はどうなのだとジト目で射貫かれてしまった。

 セルケトはまだまだ疲れが抜けない様子だったが、俺の場合は帰るまでの時間で疲労や魔力が回復してしまった。己の身の超回復力は魔神の性質というより、俺個人の特質にあたるのかもしれない。

「そういやニグラス、お前はこれからどうするんだ? 一応竜たちから元豊穣神ってお墨付すみつきは貰えたけど、また豊穣神みたいなことしていくのか?」

「いや、あれは人族が勝手に私を祭り上げただけで、本意ではない。それに、私が寝ている間に人の世も変わっていよう。私が以前と同じように暮らしたとして、同じように祭られるとは思えん」
「それもそうか。シュガールさんいわく結構古め? の時代だったみたいだし、今と結構違うかもだしなー。でも、そういうことなら、しばらく俺とぷらぷらするか?」

 彼女が目覚めた原因は俺にもあるのだしと提案を投げれば、胡散臭うさんくさいものを見るような表情が返ってきた。ちょいとばかり説明が足りていなかったらしい。

失敬しっけい、言い方がまずかった。お前の封印が解けたのは俺とヴリトラが戦ったことが原因みたいだし、行き場のない状態なら原因の俺がお前の世話にあたるのが筋かなって思ったんだよ。変な意図をもってのことじゃない。今俺と一緒に行動してるセルケトも、似たような事情で行動する様になってるしな」

「むうう……」

 改めて事情を説明すると彼女の怪訝な表情は解除されたが、何か言いたげな表情となってしまった。

 不幸な行き違いがあったとはいえ、殺されかけた相手と行動するのは抵抗があるのかもしれない。

「訳の分からん魔神と一緒に居たくないっていうなら無理強いはしないし、きちんと解放するぞ? さっきのはあくまで一つの提案ってだけだし。あ、解放されたからといって、街中にいる人を襲うなよ」

「……誰が襲うか。全く、私を何だと思っている」
「え? 魔物とか亜竜とかを食い散らす、やべー精霊?」

「……。確かにそれらを食らうのが私の食性ではあるが。私は襲い掛かってきた者や、その地の安定を乱すほど増え切った者でなければ、食べはしない。私には生まれた当初より膨大な魔力があり、肉体維持のための食事が殆ど不要だったのだよ。もっとも、封印から目覚めた時はその魔力も尽きかけていた故に、動物や魔物を食らったがね」
「ほえー」

 無差別暴食系内臓頭女子(精霊)かと思っていたら、意外や意外に食が細かったらしいニグラス。これなら世に放っても問題は無かろう、か?

「それじゃあ、今から外に出るか?」
「うん? 外に出るとは言っていないだろう」

「ええ? 何かさっき物凄くしぶってたじゃん。あれなんだったんだよ」
「お前が妙に協力的だったのが奇妙に感じていただけだ。私の世話をけ負うというのならこちらに不満はない」

 自室へ繋がる門へ向かおうとするも、ニグラスから居残り表明が示されてしまった。

「さいですかー。ほいじゃあ、今後ともよろしく」
「……まさか、この私が魔神と手を握り合う日がこようとはな」

 友好の証であるシェイクハンドを求めると、彼女は複雑な表情で応じる。神をかたる魔神と戦ったというし、魔神に対して色々と思うところがあるのかもしれない。

 彼女との話も眷属たちの治療も終わったため、再び異空間の被害状況確認作業へと戻ることにした。

「──おお、石の家は無事だったか。窓のないデザインでどうかと思ってたけど、そのおかげで水没をまぬがれたって感じか?」

 食料品や衣料、魔道具にお金を保存していた住居は、多少浸水していたものの大部分は被害を逃れていた。

 レヴィアタンの大魔法によって多少壁面が削れ丸くなったものの、むしろ可愛い外観となったのでオールオッケーである。

 そうやって石の家を眺めていると、傍にいたシアンが何やらジェスチャーをし始めた。

[──、──]

「なになに……住人が増えるのなら新しい家が欲しい? まあ確かに、大所帯になってきたしウィルムやドレイクもくつろいでいくこともあるし、増やしておいた方がいいか」
[♪]

 娘の要望に応え、日曜大工が如く土魔法でゴリゴリと家を創っていく俺。
 なんだか昨日今日と土魔法使ってばかりだな……。


 空間魔法と土魔法を並行して作業すること二時間余り。

 火山平原で土魔法を使いまくり熟練したおかげか、住居というよりは砦や城に近い建造物が完成する。

 いつぞやのウィルムではないが、何だか建物を構築する楽しさに目覚めてしまいそうだ。

[──!][──っ、──っ!][──]

 保管しておいた資材を使い扉や照明用の魔道具の配置を終えれば、待ってましたと新しい家に突入する眷属たち。彼らの嬉しそうな反応を見れば、時間を掛けて創った甲斐かいもあったというものだ。

「……あの海魔竜と戦った後だというのに、随分な魔法を構築したな。いやそもそもロウは、空間魔法で無造作に出入りしている点からして異常か」

「どうにも魔力の回復が早い性質みたいでな。ってこれ、さっきも言っただろ」
「言われてみればそんなことも話したか」

(──おーい、ロウ? そろそろ夜が明けるぞー)

 ニグラスと老人のような会話をしていると、銀刀からの時報が入電。作業に没頭していたため、いつの間にやら時間が過ぎてしまったようだ。

「もうそんな時間か。今日の鍛錬は食後に繰り越しだな……。っと、ニグラス、お前の食事は人がとるような穀物とか野菜とかでも大丈夫?」

「豊穣神として祭られていた時に何度か奉納されたが、そう不味いものではなかった。しかし、私の本質は肉食だ。それらだけでは長くは暮らせない」
「なるほど。そんじゃあ時々お肉を用意するから、普段はシアンたちに食事をお願いしてくれ」
「心得た。シアンよ、厄介になる」

[──]

 ニグラスのお世話をシアンに任せたところで異空間を後にする。自室に戻って浴室で汗を流せば、待ちに待った朝食の時間だ。

 ──さあ、今日も張り切っていこう!
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