異世界を中国拳法でぶん殴る! ~転生したら褐色ショタで人外で、おまけに凶悪犯罪者だったけど、前世で鍛えた中国拳法で真っ当な人生を目指します~

犬童 貞之助

文字の大きさ
214 / 273
第七章 混沌の交易都市

7-10 人ならぬもの

しおりを挟む
 魔眼の魔神バロールから興味深い話を聞いた日の翌日、未明。

「──てな感じで、俺にお姉さん……妹? がいるかもしれないって話になったわけだ」
「ほうほう。会ってみたいような、会ったら殺されちゃいそうな」
「魔神の兄妹。人とは在り方が違いそうだね」

[[[──]]]

 日課の鍛錬を行うため異空間へと出向いた俺は、会談に顔を出せなかった面々に内容のあらましを話していた。

 といっても、会談中は竜たちが騒いでいた時間が多く占めるため、説明する内容も多くない。神や魔神の起源や、俺の縁者かもしれない魔神のことくらいである。

 説明していて思い出したが、昨日魔導国で俺を監視していた存在について、バロールへ質問するのを忘れていた。バロール自身は、こちらを監視している風ではなかったが……。

 不確定な存在についてもやもや考えていると、小難しい表情を浮かべ黙っていた内臓頭系クール女子(精霊)ことニグラスが開口する。

「ルキフグスか。私も一度だけその者と相対したことがある。闇が肉をかたどったような姿で空間魔法を操る様は、正しく上位魔神そのものだった」

「ニグラスも会ってたのか。というか、降魔ごうま状態の上位魔神を相手にしてよく生きてたなー」
「当時の私は豊穣神として人々より信仰を集め、神に等しい力を有していた。おぞましきかの魔神が降魔を見て、恐れ戦いた人々は私へ更なる祈りを捧げたものだ。結果、その祈りの力で私は奴にあらがうことができたのだよ」

「祈りの力かー。上位魔神を打ち払うとか、お前って本当に神様やってたんだな」
「おぉ~。神話の世界だね~」
「ニグラスさん、豊穣神様だったんだ。それが今では、魔神の空間で暮らすことに。改めて思うと凄い生き方だね」

 ニグラスの興味深い昔話を聞いたところで、彼女たちの下を離れて自己鍛錬を開始。眷属けんぞくたちを交えて套路とうろに実戦形式の模擬戦にと修練を重ねていく。

ふんッ!」

[っ!?][──!][──……][──っ]

 以前は一対一の模擬戦が多かったが、今ではシアンたち全員を相手取っているのだから面白い。

 魔神として力が成長したからなのか。それとも、強敵たちとの戦いの中で技の極致きょくちというものを見て、武術への理解が深まったからなのか。

 いずれにせよ、真紅の魔力で強化された我が眷属たちでさえ、もはや俺をおびやかすことはない。

 シアンの中段突きに対し、てのひら付け根の橈骨とうこつで軌道を逸らし、同時に胸部へ肘を打ち込み。
 コルクの下段前蹴りには、こちらも下段前蹴りを合わせて勢いを潰し、発勁はっけいと共に押し返し。

 テラコッタの長身を生かした手刀打ち下ろしへは、手刀の勢いが乗り切る前に懐へ入って二の腕を掴み取り、至近距離からの靠撃こうげき──肩を使った体当たりで打ち砕き。
 サルビアの飛び蹴りをけ反るようにして躱せば、上半身の捻じれを使った回し蹴りで宙にいた彼女を撃墜する。

 ほとんど同時に仕掛けられた容赦ない連携攻撃、その全てを叩き潰す。

 こちらが身体強化を加減していても、彼らでは俺の相手がつとまらないようだ。

[[[~……]]]

「ガハハハ。お勤めご苦労!」

 俺の珠玉しゅぎょくの技によって潰れてしまった眷属たちを居丈高いたけだかねぎらう。何様かとも思うが、魔神様なのだから仕方がないのだ。

「うひゃー。ロウ君ってば、本気になると体術も半端じゃないんだね。魔法が物凄いのは知ってたけど、今のシアンちゃんたちとの戦いは何が何だか分からなかったよう」

「どっちかっていうと魔法より体術の方が得意なんですよね。実のところ俺の魔法は力押しって感じで、技もへったくれも無いんです」
「それはそれで物凄いね。私たち二人が軽くあしらわれるシアンさんが、兄妹たちと一緒になっても軽くいなされるなんて。世界は広すぎる」

「ロウは一見すると腑抜ふぬけにも見えるが、この世の頂点とも渡り合える恐るべき魔神だ。アシエラやアムールも魔物としては上位であれど、頂点たるものの眷属には及ぶべくもない。敵わぬは道理と言えよう」

 ギャラリーの吸血鬼姉妹は俺の強さに引き気味だったが、俺に直接拳を打ち込まれたりレヴィアタンとの戦いを観戦したりしたニグラスは理解を示してくれた。

 流石は元豊穣神だけあって、彼女はふところが深い。腑抜けに見えるとか雑言ぞうごんを言われた気がするが、きっと照れ隠しだろう。

「そろそろ朝になりますし、ご飯にしましょうか。この宿は朝食が無いので保存食になっちゃいますけども」
「はーい。シアンちゃんサルビアちゃん、一緒に作ろっか」

[[──]]

 いつの間にか仲良しになっているらしい女性陣が石の砦に消えていくのを見送り、異空間を出て自室に戻る。

「おかえり。鍛錬は終わったか?」「おかえりなさい、ロウ」
「ただいまー。丁度終わってご飯にしようって感じ。今からセルケトたちを呼びに行ってくる」

 人化状態でくつろいでいた曲刀たちと挨拶を交わして廊下に出る。まずは一人で部屋にいるセルケトから声を掛けるとしよう。

 雨降りのため正確な時刻は分からないが、曲刀たちいわく既に城門が開く時間にはなっているらしい。となれば、彼女も既に目を覚ましていることだろう。

「おーい、セルケトー。ご飯作ってるけど食べますかー?」

 彼女の泊まる部屋に到着しノックの後待機することしばし。刺繍ししゅうが可愛らしい寝間着姿で現れるセルケト。あどけない顔立ちにマッチした可憐さだが、彼女が長身ということで何とも言えないギャップが生じている。

「当然食べるぞ。食堂に行けばよいのか?」
「おはようさん。ここは朝食がないから、異空間で食事だな。俺の部屋で門を開いてるから行ってきな」
「ふぁ……ふむ」

 まだまだ眠たい様子で欠伸あくびを噛んだセルケトは、部屋の鍵を受け取ると寝間着姿のまま俺の部屋へ消えていった。

 こちらが注意しないと自室の施錠せじょうをしなかったあたり、寝起きの彼女というものは中々にデンジャラスである。

 セルケトの後姿が見えなくなったのでお隣りへ。ドレイクとウィルムが泊まる部屋をノックする。

「ドレイクー、ウィルムー。ご飯の時間だぞー」

「ド、ドレイク!?」「なにッ!?」「竜だとぉ!」「何事だ!?」
「あッ」

 扉へ向けて声を掛けると、他の宿泊客たちが扉を蹴破る勢いで廊下へと出てきた。

 原因は明白である。俺の呼んだ竜の名を聞いたからだ。

 やっちまったぜ!

「おい坊主。どういうことだ?」「ガキが。てめえ何考えてやがる!」「こんな時世に竜の名で騒ぎ立てるなど、気でも触れてるのか!」

「おふ。うるさくしちゃってすみません。実は友達が偶然竜と同じ名前でして」

「ああ? 何考えてやがんだよ、そいつの親は」「非常識にも程がある」「一人ならまだしも二人ともなのか? 出鱈目でたらめではないだろうな」

 下の階からも集まってきた宿泊客たちに平謝りしていれば、今度は竜たちが泊まる部屋の扉が開いてしまった。やばいぞ。早く場を収めなければ。

「やい、やかましいぞ。何事だ?」
「食事の準備ができたという報告にしては、やけに騒々しいが」

「「「……ッ」」」

 ウィルムたちが出てきたため何事かが起きるかと思いきや、宿泊客たちは一様に沈黙してしまう。

 ウィルムは寝間着姿といえど絶世の美女であるし、ドレイクなど優男なれど国を統べる覇者のような気迫たぎる男前である。初対面の彼らが言葉を失うのは、当然の帰結でもあった。

「ロウ、この者たちは何をしている?」
「何でもないよ。飯の用意してるから、俺の部屋で食べてきてくれ」
「ふむ。であればウィルムよ、行くとするか」

「む。ぬしは来ないのか?」
「俺はほら、この人たちに謝んないといけないし。いいから行ってきなって」

 美女と青年の背中を押し我が部屋に消えていくのを見届け、沈黙していた宿泊客たちへ向き直る。

「おい。坊主、今の女は一体なんだ?」

「貴族……いや、王族か? 目もくらむような美しさだったが」
「いや、美女だけじゃない。男も只事ではない気配を放っていた」
「お察しの通り、実はお忍びの旅なんですよ。お騒がせして申し訳ないですが、そういう訳で詳細な事情はお話しできません。さよならー」

「あ、おいこら!」

 彼らは竜たちの気配にあてられ雰囲気が落ち着いていたので、その隙に素早く逃げの一手を打ち撤退。

「……やはり王侯貴族か。手を出すのは不味そうだな」
「何されるか分かったもんじゃねえし、言いがかり付けられる前に俺らも逃げとくか?」

 やんごとなき身分というのをにおわせたことが功を奏し、つきまとわれることもなく自室へ逃げ込むことに成功した。

「ふぃー、危ない危ない。あいつらの名前は迂闊うかつに呼べないな」

「なんだ、また騒ぎを起こしたのか?」
「名前ということはドレイクやウィルムの名前を呼び、周囲の混乱を招いたのでしょう。魔導国でも似たような一件がありましたし、ロウは少々不用意なのです」
「うぐ。まるで見てきたかのような物言い。何から何まで当たってるから何も言い返せないぜ」

 曲刀たちから見透かされながらも彼らを伴い、異空間へと向かう。

 乾麺に干し肉、干し野菜をお湯で戻すという単純極まる料理であるため、俺が到着する頃には朝食が完成していた。

 しかしながら流石は女性陣。干物だらけであってもいろどりは美しく仕上げており、俺が適当に放り込んで作る料理とは別物の逸品が出来上がっている。

「おかえりー。今日はサルガスさんたちも一緒なんだ?」
「あんまり一緒に食べる機会もありませんし、折角ですからね。お待たせしましたが、頂いちゃいましょう」

「はい」「はーい」「うむ」[[[──]]]

 待っていたアムールに応じて音頭をとり、皆で実食。いただきます。

◇◆◇◆

 人外だらけの賑やかな朝食を終えた後。同行者の面々に外出要望がないか聞いてみることにした。

「今日の予定を確認します。俺は神たちから依頼されている調査のために一通り街を見て回り、その後は都市の外れにある孤児院に顔を出してくる予定ですが、皆さんはこの都市で見たいところってありますか?」

 人として長く生きている吸血鬼姉妹を除けば、彼らは人の世についてほとんど知らない者たちである。ドレイクやウィルムに関しては、知らないというより興味が無いといった風ではあるが。

「街か。見て回りたいという思いもあるが、アシエラたちの話ではお前と竜との争いの余波で人の世が動乱の最中にあるという。その中で私のように世を知らない者が出歩くというのは、問題が付いて回るのではないか?」

[[[──]]]

 俺の問いかけに反応したのはニグラスと眷属たち。眷属たちジェスチャー組は後回しにして、まずはニグラスへ回答する。

「んー。竜信仰の一団っていうちょっと危ない思想の人たちが行動してるっていうし、問題があるかもしれないっていえばそうだけども。幸か不幸か長雨で街に人気がないからな。大丈夫なんじゃない?」

「また適当な……」
如何いかにもロウらしい言葉なのです。ですが、街を見て回るにしても、店が営業していない可能性というのも伝えておかねばなりませんよ」
「それもそうだった」

[[[……]]]

 俺の答えを補足するギルタブの言葉を聞くと、眷属たちの気勢はにわかに消沈した。

 彼らは随分と買い物が楽しみにしていたようで、何とも申し訳ない気分になる。俺も原因の一端を担っているし。

「雨天であれば人は出歩かず問題が起こる可能性も少ない、か。私の目的は街を見ることであり買い物ではないし、雨天であろうとも達成される。ロウよ、私も同行しよう」

「左様ですか。そんじゃあニグラスに、後は誰だ?」
「我は行かんぞ。買い物が無いというのならここでシアンたちと過ごした方が有意義である」
「ほいほいっと。それじゃあニグラス、出ようか」

「やい待て。ロウ、何故妾に声を掛けんのだ?」
「ぐげッ」

 話を聞き終えいざ出ようとすると、ウィルムがひんやりとした腕で俺の首根っこをつかむ。

 何故こいつはいつも肩ではなく首を掴むのか? 俺を猫と勘違いしているのか。困ったやつだにゃあ。

「いやね、アレだよ。今って竜信仰の一団が活動してるじゃん。そんな中で青玉竜せいぎょくりゅう様がいると、話がこじれるのが目に見えてるわけでさ」

「むっ。その竜信仰というのを妾は知らん。人族どもが竜属を信仰しているというのか? それで何の問題がある」
「悪い、伝えてなかったか。文字通り竜を信仰している集団なんだけど、その人たちは思想や言動が行き過ぎてるみたいでな。生贄いけにえだとか供物くもつだとかそういうのを捧げて、竜の怒りを鎮めたり力の一端を借り受けようとしてるみたいなんだよ」

 名前を聞きそびれた金髪金眼の少年神が話した内容を思い出しつつ、竜信仰なるもののあらましを竜たちへ伝える。

 すると、案の定彼らは不愉快な気分となったようだった。

「ふん。財宝のような捧げものは解らんでもないが、人のにえなど理解できんな。何故妾たちが旨くもない食う場所も少ないを、差し出されねばならんのだ」

「我も以前より不可解に思っているところであるよ、ウィルム。我の住処では美しい女などがよく贄とされたが、そうした女は偏食や運動不足によりがいして味が悪かった。鍛え抜かれた戦士の方が美味であるのに、奴らはそうしたものは全く捧げん。戦士は守りの要であるから贄へと出せぬのだろうか?」

「「「……」」」

 生贄について触れた彼らは、当然のことのように人肉の味について語り出す。身体の震えを禁じ得ない恐るべきドラゴントークであった。

「とにかく、そういう連中が街中をうろちょろしてる以上、君らが出歩くと不都合があるんだよ。悪いけど飯時以外はここで過ごしてくれ」

「ふんっ。不愉快な連中など氷漬けにして問題があろうとは思えんのだがな」
「フム。神どもやバロールの目がある以上、我らが力を振るうのは得策ではないか」

 絶対的な種族の違いというものを肌で感じるも、何とか外出禁止の言葉を捻り出す。彼らの同意を取り付けることができたし、これでひとまずは安心である。

 ──そうして竜たちの考え方というものに触れて、ふと思う。

 人化していると忘れがちではあるが、ドレイクもウィルムもまぎれもなく竜であり、人族にとっては天災の如き存在だ。

 彼らは今に至るまで殺戮さつりくの限りを尽くしているし、きっとこれからもそうするのだろう。

 人とは全く異なる精神構造を有し、この世の頂点たる力を持ち、永い時を生きる竜。

 そんな彼らを矮小わいしょうなる人の倫理観で測るのは不可能である。

 けれども、やはり。人として生きてきた俺には、彼らの在り方というものにどうしても抵抗を感じてしまう。

 この身は魔神であるというのに、おかしな話だ。

 大砂漠の一件で魔神として目覚め、昇りゆく暁光ぎょうこうの中で人の生と訣別けつべつしたというのに。俺は未だ人の視点というものに囚われている。

 魔神としての自覚を持ち人の生き方を捨てようとも、考え方というものは簡単に変えられるものでは無いのだろうか。

 魔神でありながら人の心を持ち人の機微を感じ取れることは幸運なことでもあるし、同時に人のしがらみに囚われるため不幸なこととも言えよう。

 この視点は中島太郎なかじまたろうであったことの証明として、俺にとっての心のとなるのか。それとも魔神として時を刻む中で風化する、淡く卑小で未熟な感傷なのか。

「──? どうかしたか、ロウ」

「いや、今後お前らが人肉食ったらとっちめてやろうかなって思ってさ」
「むう? 人の肉など好まんと言っただろうが。何故そういう話になる」
「そうだったっけ。ちょっとした感傷だよ、感傷」

 ウィルムの人肉など食べないという答えに安堵したところで、一旦思考を中断。

 彼女は竜であるし、俺は魔神である。

 そんな単純な事実を今になって痛感したのは、彼女の新たな一面を知ったからか。

 なんのかんのと言いつつもウィルムのことを何も知らないのだなと、俺は今更ながら思い知ったのだった。
しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

荷物持ちの代名詞『カード収納スキル』を極めたら異世界最強の運び屋になりました

夢幻の翼
ファンタジー
使い勝手が悪くて虐げられている『カード収納スキル』をメインスキルとして与えられた転生系主人公の成り上がり物語になります。 スキルがレベルアップする度に出来る事が増えて周りを巻き込んで世の中の発展に貢献します。 ハーレムものではなく正ヒロインとのイチャラブシーンもあるかも。 驚きあり感動ありニヤニヤありの物語、是非一読ください。 ※カクヨムで先行配信をしています。

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

スキル【収納】が実は無限チートだった件 ~追放されたけど、俺だけのダンジョンで伝説のアイテムを作りまくります~

みぃた
ファンタジー
地味なスキル**【収納】**しか持たないと馬鹿にされ、勇者パーティーを追放された主人公。しかし、その【収納】スキルは、ただのアイテム保管庫ではなかった! 無限にアイテムを保管できるだけでなく、内部の時間操作、さらには指定した素材から自動でアイテムを生成する機能まで備わった、規格外の無限チートスキルだったのだ。 追放された主人公は、このチートスキルを駆使し、収納空間の中に自分だけの理想のダンジョンを創造。そこで伝説級のアイテムを量産し、いずれ世界を驚かせる存在となる。そして、かつて自分を蔑み、追放した者たちへの爽快なざまぁが始まる。

チートスキルより女神様に告白したら、僕のステータスは最弱Fランクだけど、女神様の無限の祝福で最強になりました

Gaku
ファンタジー
平凡なフリーター、佐藤悠樹。その人生は、ソシャゲのガチャに夢中になった末の、あまりにも情けない感電死で幕を閉じた。……はずだった! 死後の世界で彼を待っていたのは、絶世の美女、女神ソフィア。「どんなチート能力でも与えましょう」という甘い誘惑に、彼が願ったのは、たった一つ。「貴方と一緒に、旅がしたい!」。これは、最強の能力の代わりに、女神様本人をパートナーに選んだ男の、前代未聞の異世界冒険譚である! 主人公ユウキに、剣や魔法の才能はない。ステータスは、どこをどう見ても一般人以下。だが、彼には、誰にも負けない最強の力があった。それは、女神ソフィアが側にいるだけで、あらゆる奇跡が彼の味方をする『女神の祝福』という名の究極チート! 彼の原動力はただ一つ、ソフィアへの一途すぎる愛。そんな彼の真っ直ぐな想いに、最初は呆れ、戸惑っていたソフィアも、次第に心を動かされていく。完璧で、常に品行方正だった女神が、初めて見せるヤキモチ、戸惑い、そして恋する乙女の顔。二人の甘く、もどかしい関係性の変化から、目が離せない! 旅の仲間になるのは、いずれも大陸屈指の実力者、そして、揃いも揃って絶世の美女たち。しかし、彼女たちは全員、致命的な欠点を抱えていた! 方向音痴すぎて地図が読めない女剣士、肝心なところで必ず魔法が暴発する天才魔導士、女神への信仰が熱心すぎて根本的にズレているクルセイダー、優しすぎてアンデッドをパワーアップさせてしまう神官僧侶……。凄腕なのに、全員がどこかポンコツ! 彼女たちが集まれば、簡単なスライム退治も、国を揺るがす大騒動へと発展する。息つく暇もないドタバタ劇が、あなたを爆笑の渦に巻き込む! 基本は腹を抱えて笑えるコメディだが、物語は時に、世界の運命を賭けた、手に汗握るシリアスな戦いへと突入する。絶体絶命の状況の中、試されるのは仲間たちとの絆。そして、主人公が示すのは、愛する人を、仲間を守りたいという想いこそが、どんなチート能力にも勝る「最強の力」であるという、熱い魂の輝きだ。笑いと涙、その緩急が、物語をさらに深く、感動的に彩っていく。 王道の異世界転生、ハーレム、そして最高のドタバタコメディが、ここにある。最強の力は、一途な愛! 個性豊かすぎる仲間たちと共に、あなたも、最高に賑やかで、心温まる異世界を旅してみませんか? 笑って、泣けて、最後には必ず幸せな気持ちになれることを、お約束します。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜

霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!! 「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」 回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。 フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。 しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを…… 途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。 フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。 フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった…… これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である! (160話で完結予定) 元タイトル 「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

処理中です...