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第1章 海辺の喫茶店【シナプる】
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海に面した街、【ちゅっぽんCITY】に小舟で辿り着いたブーニーハットを目深に被り、ローブを纏った“旅人“は、冷えた体を温めようと海辺の喫茶店、【シナプる】に入った。
『カランコロンカラ~ン』
「いらっしゃいませ」
マスターらしき男の渋い声がした。これだけ渋いんだ、おそらく”マスター”だろう。
店内は狭くもなく、広くもない。“旅人“はローブを纏ったまま窓辺のテーブル席に座った。そして手に持っていたずた袋を脇に置いた。そして窓から先程までいた1月の海を見た。灰色の雲が垂れ下がり、波は荒れ、寂寞としている。よく小舟で渡ってこれたものだ、と眼前の海を眺めながら思った。
「いらっしゃいませ」
ザ・喫茶店の制服を着たスタイルの良い黒髪ロングの無愛想な女性店員が水をコトリと置きながら言った。ミニスカートから生足がニョキニョキと生えている。“旅人“の冷えた体が股間から温まっていくのがわかる。
「ご注文はお決まりでしょうか?」
「あ、えっと・・・・」
“旅人“は視線を生足からメニューに移して言った。
「ブレンドで」
「かしこまりました、以上でよろしいですか?」
「はい」
“旅人“は小ぶりな胸を目深に被ったブーニーハットの下から凝視しながら言った。
“生足店員“が踵を返し、かわいらしいぷりりとしたお尻をプリプリながらカウンターへと向かった。
“旅人“は店内に視線を移した。店内には“旅人“の他に通路を挟んでトラックの運転手風の男と、奥にカップルらしき若い男女、そして先程の“生足店員“と、カウンター内にいるおそらくマスターであろう“マスター“の6人がいる。
店内にはBGMでヴィヴァルディの、「四季」より「春」がかかっている。
『カランコロンカラ~ン』
店内に客が入ってきた。着物姿の妙齢の女性だ。凛とした綺麗に整った顔立ちで、手にはその格好に似つかわしくないジュラルミンケースを提げていた。
着物姿の女性は店内を見回し、“マスター“に視線を送った。“マスター“はコクリと頷いた。知り合いみたいだ。
着物姿の女性は“旅人“と“トラ男“の中間の通路に腰を下ろし、手に提げていたジュラルミンケースを開け、中から鞠を取り出し、つき始めた。BGMが止んだ。
『テーンテーンテーンテーン』
着物姿の女性は鞠をつきながら、おもむろに歌い始めた。
「鞠つきに飽きた茉莉は~、みたらし団子を売る事にした~」
(なんだ?何が始まったのだ?)
“旅人“はいきなり始まったその光景に理解が追いつかなかった。そこに丁度“生足店員“がブレンドコーヒーを持ってやって来た。
「お待たせいたしました」
「あ、あの、これ、今、何が始まったんですか?」
「え?“みたらし売りの茉莉“ですけど・・・」
「み、“みたらし売りの茉莉“・・・?」
“生足店員“はさも当たり前の事の様にそう言うと、また綺麗な生足を裏返してカウンターへと戻って行った。所変われば品変わる、という事か。
『カランコロンカラ~ン』
「いらっしゃいませ」
マスターらしき男の渋い声がした。これだけ渋いんだ、おそらく”マスター”だろう。
店内は狭くもなく、広くもない。“旅人“はローブを纏ったまま窓辺のテーブル席に座った。そして手に持っていたずた袋を脇に置いた。そして窓から先程までいた1月の海を見た。灰色の雲が垂れ下がり、波は荒れ、寂寞としている。よく小舟で渡ってこれたものだ、と眼前の海を眺めながら思った。
「いらっしゃいませ」
ザ・喫茶店の制服を着たスタイルの良い黒髪ロングの無愛想な女性店員が水をコトリと置きながら言った。ミニスカートから生足がニョキニョキと生えている。“旅人“の冷えた体が股間から温まっていくのがわかる。
「ご注文はお決まりでしょうか?」
「あ、えっと・・・・」
“旅人“は視線を生足からメニューに移して言った。
「ブレンドで」
「かしこまりました、以上でよろしいですか?」
「はい」
“旅人“は小ぶりな胸を目深に被ったブーニーハットの下から凝視しながら言った。
“生足店員“が踵を返し、かわいらしいぷりりとしたお尻をプリプリながらカウンターへと向かった。
“旅人“は店内に視線を移した。店内には“旅人“の他に通路を挟んでトラックの運転手風の男と、奥にカップルらしき若い男女、そして先程の“生足店員“と、カウンター内にいるおそらくマスターであろう“マスター“の6人がいる。
店内にはBGMでヴィヴァルディの、「四季」より「春」がかかっている。
『カランコロンカラ~ン』
店内に客が入ってきた。着物姿の妙齢の女性だ。凛とした綺麗に整った顔立ちで、手にはその格好に似つかわしくないジュラルミンケースを提げていた。
着物姿の女性は店内を見回し、“マスター“に視線を送った。“マスター“はコクリと頷いた。知り合いみたいだ。
着物姿の女性は“旅人“と“トラ男“の中間の通路に腰を下ろし、手に提げていたジュラルミンケースを開け、中から鞠を取り出し、つき始めた。BGMが止んだ。
『テーンテーンテーンテーン』
着物姿の女性は鞠をつきながら、おもむろに歌い始めた。
「鞠つきに飽きた茉莉は~、みたらし団子を売る事にした~」
(なんだ?何が始まったのだ?)
“旅人“はいきなり始まったその光景に理解が追いつかなかった。そこに丁度“生足店員“がブレンドコーヒーを持ってやって来た。
「お待たせいたしました」
「あ、あの、これ、今、何が始まったんですか?」
「え?“みたらし売りの茉莉“ですけど・・・」
「み、“みたらし売りの茉莉“・・・?」
“生足店員“はさも当たり前の事の様にそう言うと、また綺麗な生足を裏返してカウンターへと戻って行った。所変われば品変わる、という事か。
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