63 / 67
第8章 部活動
63
しおりを挟む
上映会は滞りなく始まった。
「すご、満杯じゃん」
と“翠“が言った。
「え、なんか恥ずいんだけど」
“茜音“と“翠“は空いている席に並んで座った。14時きっかりに2023年度の『春乞い』の上映が始まった。
“茜音“があの日、駅前で見ていた風景とは違う角度からの自身の体験を観る経験は、“茜音“の眼に新鮮に映った。
「へー、こんな感じだったんだ」
「うん、良い音してるわ」
“翠“が“茜音“の尻が叩かれる音を聴きながら言った。
上映は30分ほどで終わった。終わって館内が明るくなると同時に、“太助“と“太助の母親“が壇上へと上がって、客に挨拶した。
「本日はお集まりいただき誠にありがとうございます」
“太助の母親“がマイク片手に挨拶を始めた。つらつらと退屈な話が続いた。壇上の“太助“も船を漕ぎ始めた頃、
「今日はなんと、先ほどの映像にも登場いたしました見事な“尻太鼓“の持ち主の、“茜音“さんにお越しいただいております」
突然名前を呼ばれて“茜音“は驚いた。
「“茜音“さん、ご起立願えますでしょうか」
“茜音“は照れながらその場に立ち上がった。
周りの客から万雷の拍手が送られる。“翠“も隣で笑顔で拍手を送っている。
「“茜音“さん、壇上の方へどうぞ」
促されるまま壇上へと上がる“茜音“。
「どうですか、今のお気持ちは」
“太助の母親“がマイクを“茜音“に向けながら言った。
「あ、いや、突然のことで驚いたけど、あ、こ、光栄です」
“茜音“は頬を赤らめながら言った。また客席から拍手が起こった。“翠“も笑顔で拍手を送っている。それを“茜音“は見つけた。
「えへへ」
と“茜音“が笑みを浮かべると、船を漕いでいた“太助“が漕ぐのをやめて、“茜音“に近づき、穿いていたジーンズをズザッ!と勢いよく下に下ろした。
「キャッ!!」
薄ピンク色のパンティが顕になった。客席の『春乞イスト』の“桜木道雄(75)“は、
「おぉ、桜が咲いたわい」
と呟いた。
「すご、満杯じゃん」
と“翠“が言った。
「え、なんか恥ずいんだけど」
“茜音“と“翠“は空いている席に並んで座った。14時きっかりに2023年度の『春乞い』の上映が始まった。
“茜音“があの日、駅前で見ていた風景とは違う角度からの自身の体験を観る経験は、“茜音“の眼に新鮮に映った。
「へー、こんな感じだったんだ」
「うん、良い音してるわ」
“翠“が“茜音“の尻が叩かれる音を聴きながら言った。
上映は30分ほどで終わった。終わって館内が明るくなると同時に、“太助“と“太助の母親“が壇上へと上がって、客に挨拶した。
「本日はお集まりいただき誠にありがとうございます」
“太助の母親“がマイク片手に挨拶を始めた。つらつらと退屈な話が続いた。壇上の“太助“も船を漕ぎ始めた頃、
「今日はなんと、先ほどの映像にも登場いたしました見事な“尻太鼓“の持ち主の、“茜音“さんにお越しいただいております」
突然名前を呼ばれて“茜音“は驚いた。
「“茜音“さん、ご起立願えますでしょうか」
“茜音“は照れながらその場に立ち上がった。
周りの客から万雷の拍手が送られる。“翠“も隣で笑顔で拍手を送っている。
「“茜音“さん、壇上の方へどうぞ」
促されるまま壇上へと上がる“茜音“。
「どうですか、今のお気持ちは」
“太助の母親“がマイクを“茜音“に向けながら言った。
「あ、いや、突然のことで驚いたけど、あ、こ、光栄です」
“茜音“は頬を赤らめながら言った。また客席から拍手が起こった。“翠“も笑顔で拍手を送っている。それを“茜音“は見つけた。
「えへへ」
と“茜音“が笑みを浮かべると、船を漕いでいた“太助“が漕ぐのをやめて、“茜音“に近づき、穿いていたジーンズをズザッ!と勢いよく下に下ろした。
「キャッ!!」
薄ピンク色のパンティが顕になった。客席の『春乞イスト』の“桜木道雄(75)“は、
「おぉ、桜が咲いたわい」
と呟いた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
10
1 / 4
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる