30 / 61
第3章 収穫祭=仕事でしょ
3-8 御用です
しおりを挟む
「聖女様、本日はどのようなご用件で」
汗を拭いながら、財務大臣は星詠みの聖女の部屋を訪れた。
この日呼び出したのはリアナーレの方だ。呼び出された時点で彼には思い当たる節があったのだろうが、異様な部屋の空気に怯える彼は、いつもより一回り小さく見える。
それもそのはず。閉じられた扉の横には軍服姿の護衛が立ち、来客用のテーブルセットに背筋を伸ばして座る聖女様の横には、無表情のセヴィリオが控えていた。
財務大臣には、聖女様が第二王子と軍を掌握する恐ろしい女に映るだろう。
「タリス様、貴方の仕業だったのですね」
リアナーレは結論から述べる。そこには怒りも悲しみもない。用意された台本通りに淡々と、断罪を進行するだけだ。
「な、何の話でしょうか?」
「男を雇って私を攫ったでしょう?」
聖女様は鋭い眼光を向ける。淑女のふりをするよりも、怖い女になりきる方が、リアナーレにとっては容易だった。
氷つくような静寂の中、タヌキじじいは震え上がる。
「ま、ま、まさか! どこに証拠があるというのです!? また占いの結果ですか?」
「いえ、これは占いではありません。依頼主に関する犯人の供述と、貴方の外見が一致します。また、声も貴方によく似ていると確認がとれています」
「外見と声など、似た人物はいくらでもいるだろう」
大臣に似た人物となると、見た目と、声だけでかなり絞ることができると思うが、リアナーレはそれについて深くは追及しない。さっさと、もう一つの切り札に移る。
「これでボロが出れば万々歳。出なくてもボクがどうにかするよ!」
そう言ったのは、この茶番を考案した人物、ライアス=シャレイアンだった。
救出されたリアナーレが王宮に戻った矢先、思い当たる節があると介入してきたのである。
セヴィリオは終始、兄に噛みつく隙を伺っていたが、結局流されるまま今に至っている。
リアナーレは寝室へと続く狭い通路の方を一瞥してから、大臣に向かって話始める。
「貴方、五日前に城下の会員制レストランを利用されていますね? 依頼はそこで行われたと、実行犯の供述で明らかになっています」
「そうだったかな……あそこには良く行くから訪れたかもしれないな」
「大臣ともあろう方が、五日前のことすら覚えていないのですか? いずれにせよ、レストランへの言質はとれています。タリス大臣が、珍しいお客様をおもてなしをされたと」
弱い根拠から順に並べ、本当は確信的な証拠を掴んでいるのだと言わんばかりに回りくどく、じわじわと攻めていく。
言い逃れが苦しくなってきたのか、タリス大臣の言葉の節々に焦りと荒っぽさが滲み出す。
「そんなもの、不確かだ! 私に罪を擦り付けようとする、誰かの陰謀に違いない。とにかく私は何も知らない。私を犯人に仕立て上げたいというのなら、もっとましな証拠を持ってくることだ!」
剣の柄へと伸ばされるセヴィリオの手が横目につく。彼は、事件の起きた昨日からずっと機嫌が悪い。
リアナーレは素知らぬふりをしているが、事件発生を許してしまった自分への失望、防げなかった周りへの苛立ち、そして何故か介入してきた兄への不満が複雑に入り混じっているように見えた。
「その証拠だけど、ボクじゃあ駄目かな?」
死角になっていた室内の狭い通路から、高貴な身なりの人物がひょっこり顔を出す。
同時に、セヴィリオが短く舌打ちする音が聞こえた。
「殿下ぁっ!?」
タリス大臣は裏返った声で叫ぶと、その場に尻もちをついた。
ライアス王子はニコニコと楽しそうにしているが、目の奥は笑っていない。いつもそうだ。表情は柔和なのに、瞳孔が開きっぱなしのような印象を受ける。
「実はその日、ボクもお忍びでレストランにいてね。君が取引をするところを見ていたんだ」
「何かの見間違いでは…」
「別に真相はどうだっていいさ。だって、ボクが白と言ったら白だし、黒と言ったら、何でも黒になるんだよ?」
王子は大臣を上から見下ろして、微笑んで見せる。リアナーレよりも余程攻撃的で、性格が悪い。
「そ、そ、そんな…」
「でも、今ここで白状したら、もう一度くらいチャンスをあげようかな。そこの弟は納得いかないだろうけど」
セヴィリオは端正な顔を歪め、兄を睨んでいた。
ライアスは気に留めることなく、床にひっくり返るタヌキに「どうするの?」と聞く。
「ひっ、ひぃっ! 私が、私がやりましたっ!」
大臣の額からは見てとれるほど、大量の汗が染み出ている。
「そうか、やっぱりね。聖女の力が目障りだったんだよね」
「は……はい、もう二度とこのようなことはしませんので、どうか、どうかご慈悲を……っ」
プライドを捨て、タリスは床に額を擦りつけた。
王子は弱った獣をいたぶって愉しむように、絶望を突き付ける。
「チャンスをあげようかな、とは言ったけど約束はしてないよ」
「そんな…」
「まぁいいや。処遇は後で考える。ということでボクが預かっても良いよね、聖女様?」
やはり関わりたくない男だとリアナーレは認識する。
セヴィリオの冷酷さに頭を抱えていたリアナーレだったが、常識人の仮面を被った兄の方が危うい人物かもしれない。
「私は無事だったので、どうこうしようとは思っていません。どうぞお好きに」
聖女様が告げると、ライアスは放心する大臣を連れて部屋を出た。
「一件落着……かな」
「納得いかない」
ゆっくり首を回して凝りをほぐすリアナーレの横で、セヴィリオは不満を漏らす。
「何が?」
「あの男のこと」
ああ。財務大臣のことか、とリアナーレは思った。
聖女様を溺愛するセヴィリオからしたら、大臣を拷問した上、処刑でもしないと気が済まないのだろう。
彼に任せたら間違いなく私情を挟むので、ライアスが間に入ってくれて良かったのかもしれない。
汗を拭いながら、財務大臣は星詠みの聖女の部屋を訪れた。
この日呼び出したのはリアナーレの方だ。呼び出された時点で彼には思い当たる節があったのだろうが、異様な部屋の空気に怯える彼は、いつもより一回り小さく見える。
それもそのはず。閉じられた扉の横には軍服姿の護衛が立ち、来客用のテーブルセットに背筋を伸ばして座る聖女様の横には、無表情のセヴィリオが控えていた。
財務大臣には、聖女様が第二王子と軍を掌握する恐ろしい女に映るだろう。
「タリス様、貴方の仕業だったのですね」
リアナーレは結論から述べる。そこには怒りも悲しみもない。用意された台本通りに淡々と、断罪を進行するだけだ。
「な、何の話でしょうか?」
「男を雇って私を攫ったでしょう?」
聖女様は鋭い眼光を向ける。淑女のふりをするよりも、怖い女になりきる方が、リアナーレにとっては容易だった。
氷つくような静寂の中、タヌキじじいは震え上がる。
「ま、ま、まさか! どこに証拠があるというのです!? また占いの結果ですか?」
「いえ、これは占いではありません。依頼主に関する犯人の供述と、貴方の外見が一致します。また、声も貴方によく似ていると確認がとれています」
「外見と声など、似た人物はいくらでもいるだろう」
大臣に似た人物となると、見た目と、声だけでかなり絞ることができると思うが、リアナーレはそれについて深くは追及しない。さっさと、もう一つの切り札に移る。
「これでボロが出れば万々歳。出なくてもボクがどうにかするよ!」
そう言ったのは、この茶番を考案した人物、ライアス=シャレイアンだった。
救出されたリアナーレが王宮に戻った矢先、思い当たる節があると介入してきたのである。
セヴィリオは終始、兄に噛みつく隙を伺っていたが、結局流されるまま今に至っている。
リアナーレは寝室へと続く狭い通路の方を一瞥してから、大臣に向かって話始める。
「貴方、五日前に城下の会員制レストランを利用されていますね? 依頼はそこで行われたと、実行犯の供述で明らかになっています」
「そうだったかな……あそこには良く行くから訪れたかもしれないな」
「大臣ともあろう方が、五日前のことすら覚えていないのですか? いずれにせよ、レストランへの言質はとれています。タリス大臣が、珍しいお客様をおもてなしをされたと」
弱い根拠から順に並べ、本当は確信的な証拠を掴んでいるのだと言わんばかりに回りくどく、じわじわと攻めていく。
言い逃れが苦しくなってきたのか、タリス大臣の言葉の節々に焦りと荒っぽさが滲み出す。
「そんなもの、不確かだ! 私に罪を擦り付けようとする、誰かの陰謀に違いない。とにかく私は何も知らない。私を犯人に仕立て上げたいというのなら、もっとましな証拠を持ってくることだ!」
剣の柄へと伸ばされるセヴィリオの手が横目につく。彼は、事件の起きた昨日からずっと機嫌が悪い。
リアナーレは素知らぬふりをしているが、事件発生を許してしまった自分への失望、防げなかった周りへの苛立ち、そして何故か介入してきた兄への不満が複雑に入り混じっているように見えた。
「その証拠だけど、ボクじゃあ駄目かな?」
死角になっていた室内の狭い通路から、高貴な身なりの人物がひょっこり顔を出す。
同時に、セヴィリオが短く舌打ちする音が聞こえた。
「殿下ぁっ!?」
タリス大臣は裏返った声で叫ぶと、その場に尻もちをついた。
ライアス王子はニコニコと楽しそうにしているが、目の奥は笑っていない。いつもそうだ。表情は柔和なのに、瞳孔が開きっぱなしのような印象を受ける。
「実はその日、ボクもお忍びでレストランにいてね。君が取引をするところを見ていたんだ」
「何かの見間違いでは…」
「別に真相はどうだっていいさ。だって、ボクが白と言ったら白だし、黒と言ったら、何でも黒になるんだよ?」
王子は大臣を上から見下ろして、微笑んで見せる。リアナーレよりも余程攻撃的で、性格が悪い。
「そ、そ、そんな…」
「でも、今ここで白状したら、もう一度くらいチャンスをあげようかな。そこの弟は納得いかないだろうけど」
セヴィリオは端正な顔を歪め、兄を睨んでいた。
ライアスは気に留めることなく、床にひっくり返るタヌキに「どうするの?」と聞く。
「ひっ、ひぃっ! 私が、私がやりましたっ!」
大臣の額からは見てとれるほど、大量の汗が染み出ている。
「そうか、やっぱりね。聖女の力が目障りだったんだよね」
「は……はい、もう二度とこのようなことはしませんので、どうか、どうかご慈悲を……っ」
プライドを捨て、タリスは床に額を擦りつけた。
王子は弱った獣をいたぶって愉しむように、絶望を突き付ける。
「チャンスをあげようかな、とは言ったけど約束はしてないよ」
「そんな…」
「まぁいいや。処遇は後で考える。ということでボクが預かっても良いよね、聖女様?」
やはり関わりたくない男だとリアナーレは認識する。
セヴィリオの冷酷さに頭を抱えていたリアナーレだったが、常識人の仮面を被った兄の方が危うい人物かもしれない。
「私は無事だったので、どうこうしようとは思っていません。どうぞお好きに」
聖女様が告げると、ライアスは放心する大臣を連れて部屋を出た。
「一件落着……かな」
「納得いかない」
ゆっくり首を回して凝りをほぐすリアナーレの横で、セヴィリオは不満を漏らす。
「何が?」
「あの男のこと」
ああ。財務大臣のことか、とリアナーレは思った。
聖女様を溺愛するセヴィリオからしたら、大臣を拷問した上、処刑でもしないと気が済まないのだろう。
彼に任せたら間違いなく私情を挟むので、ライアスが間に入ってくれて良かったのかもしれない。
0
あなたにおすすめの小説
天然だと思ったギルド仲間が、実は策士で独占欲強めでした
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー本編8話+後日談7話⭐︎
ギルドで働くおっとり回復役リィナは、
自分と似た雰囲気の“天然仲間”カイと出会い、ほっとする。
……が、彼は実は 天然を演じる策士だった!?
「転ばないで」
「可愛いって言うのは僕の役目」
「固定回復役だから。僕の」
優しいのに過保護。
仲間のはずなのに距離が近い。
しかも噂はいつの間にか——「軍師(彼)が恋してる説」に。
鈍感で頑張り屋なリィナと、
策を捨てるほど恋に負けていくカイの、
コメディ強めの甘々ギルド恋愛、開幕!
「遅いままでいい――置いていかないから。」
望まぬ結婚をさせられた私のもとに、死んだはずの護衛騎士が帰ってきました~不遇令嬢が世界一幸せな花嫁になるまで
越智屋ノマ
恋愛
「君を愛することはない」で始まった不遇な結婚――。
国王の命令でクラーヴァル公爵家へと嫁いだ伯爵令嬢ヴィオラ。しかし夫のルシウスに愛されることはなく、毎日つらい仕打ちを受けていた。
孤独に耐えるヴィオラにとって唯一の救いは、護衛騎士エデン・アーヴィスと過ごした日々の思い出だった。エデンは強くて誠実で、いつもヴィオラを守ってくれた……でも、彼はもういない。この国を襲った『災禍の竜』と相打ちになって、3年前に戦死してしまったのだから。
ある日、参加した夜会の席でヴィオラは窮地に立たされる。その夜会は夫の愛人が主催するもので、夫と結託してヴィオラを陥れようとしていたのだ。誰に救いを求めることもできず、絶体絶命の彼女を救ったのは――?
(……私の体が、勝手に動いている!?)
「地獄で悔いろ、下郎が。このエデン・アーヴィスの目の黒いうちは、ヴィオラ様に指一本触れさせはしない!」
死んだはずのエデンの魂が、ヴィオラの体に乗り移っていた!?
――これは、望まぬ結婚をさせられた伯爵令嬢ヴィオラと、死んだはずの護衛騎士エデンのふしぎな恋の物語。理不尽な夫になんて、もう絶対に負けません!!
王家を追放された落ちこぼれ聖女は、小さな村で鍛冶屋の妻候補になります
cotonoha garden
恋愛
「聖女失格です。王家にも国にも、あなたはもう必要ありません」——そう告げられた日、リーネは王女でいることさえ許されなくなりました。
聖女としても王女としても半人前。婚約者の王太子には冷たく切り捨てられ、居場所を失った彼女がたどり着いたのは、森と鉄の匂いが混ざる辺境の小さな村。
そこで出会ったのは、無骨で無口なくせに、さりげなく怪我の手当てをしてくれる鍛冶屋ユリウス。
村の事情から「書類上の仮妻」として迎えられたリーネは、鍛冶場の雑用や村人の看病をこなしながら、少しずつ「誰かに必要とされる感覚」を取り戻していきます。
かつては「落ちこぼれ聖女」とさげすまれた力が、今度は村の子どもたちの笑顔を守るために使われる。
そんな新しい日々の中で、ぶっきらぼうな鍛冶屋の優しさや、村人たちのさりげない気遣いが、冷え切っていたリーネの心をゆっくりと溶かしていきます。
やがて、国難を前に王都から使者が訪れ、「再び聖女として戻ってこい」と告げられたとき——
リーネが選ぶのは、きらびやかな王宮か、それとも鉄音の響く小さな家か。
理不尽な追放と婚約破棄から始まる物語は、
「大切にされなかった記憶」を持つ読者に寄り添いながら、
自分で選び取った居場所と、静かであたたかな愛へとたどり着く物語です。
転生したら地味ダサ令嬢でしたが王子様に助けられて何故か執着されました
古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄され
恋愛
皆様の応援のおかげでHOT女性向けランキング第7位獲得しました。
前世病弱だったニーナは転生したら周りから地味でダサいとバカにされる令嬢(もっとも平民)になっていた。「王女様とか公爵令嬢に転生したかった」と祖母に愚痴ったら叱られた。そんなニーナが祖母が死んで冒険者崩れに襲われた時に助けてくれたのが、ウィルと呼ばれる貴公子だった。
恋に落ちたニーナだが、平民の自分が二度と会うことはないだろうと思ったのも、束の間。魔法が使えることがバレて、晴れて貴族がいっぱいいる王立学園に入ることに!
しかし、そこにはウィルはいなかったけれど、何故か生徒会長ら高位貴族に絡まれて学園生活を送ることに……
見た目は地味ダサ、でも、行動力はピカ一の地味ダサ令嬢の巻き起こす波乱万丈学園恋愛物語の始まりです!?
小説家になろうでも公開しています。
第9回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作品
転生したので推し活をしていたら、推しに溺愛されました。
ラム猫
恋愛
異世界に転生した|天音《あまね》ことアメリーは、ある日、この世界が前世で熱狂的に遊んでいた乙女ゲームの世界であることに気が付く。
『煌めく騎士と甘い夜』の攻略対象の一人、騎士団長シオン・アルカス。アメリーは、彼の大ファンだった。彼女は喜びで飛び上がり、推し活と称してこっそりと彼に贈り物をするようになる。
しかしその行為は推しの目につき、彼に興味と執着を抱かれるようになったのだった。正体がばれてからは、あろうことか美しい彼の側でお世話係のような役割を担うことになる。
彼女は推しのためならばと奮闘するが、なぜか彼は彼女に甘い言葉を囁いてくるようになり……。
※この作品は、『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
【完結】仕事のための結婚だと聞きましたが?~貧乏令嬢は次期宰相候補に求められる
仙冬可律
恋愛
「もったいないわね……」それがフローラ・ホトレイク伯爵令嬢の口癖だった。社交界では皆が華やかさを競うなかで、彼女の考え方は異端だった。嘲笑されることも多い。
清貧、質素、堅実なんていうのはまだ良いほうで、陰では貧乏くさい、地味だと言われていることもある。
でも、違う見方をすれば合理的で革新的。
彼女の経済観念に興味を示したのは次期宰相候補として名高いラルフ・バリーヤ侯爵令息。王太子の側近でもある。
「まるで雷に打たれたような」と彼は後に語る。
「フローラ嬢と話すとグラッ(価値観)ときてビーン!ときて(閃き)ゾクゾク湧くんです(政策が)」
「当代随一の頭脳を誇るラルフ様、どうなさったのですか(語彙力どうされたのかしら)もったいない……」
仕事のことしか頭にない冷徹眼鏡と無駄使いをすると体調が悪くなる病気(メイド談)にかかった令嬢の話。
一夜限りの関係だったはずなのに、責任を取れと迫られてます。
甘寧
恋愛
魔女であるシャルロッテは、偉才と呼ばれる魔導師ルイースとひょんなことから身体の関係を持ってしまう。
だがそれはお互いに同意の上で一夜限りという約束だった。
それなのに、ルイースはシャルロッテの元を訪れ「責任を取ってもらう」と言い出した。
後腐れのない関係を好むシャルロッテは、何とかして逃げようと考える。しかし、逃げれば逃げるだけ愛が重くなっていくルイース…
身体から始まる恋愛模様◎
※タイトル一部変更しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる