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隠された秘密 2
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胸騒ぎとともに俺は、博士のもとを訪れた。研究室に入り、俺は、こう言った。
「博士、さっき言っていたことを聞きに来た。今時間いいか?」
「一将‥‥よく来てくれたね。今しがた今日の分の仕事を終えたから、大丈夫だよ」
「それは、良かった。それで‥‥話って?」
「ああ、えっと‥‥そうだ、君が最近二刀流で戦っているってデータがあったから、銃剣をもう一丁作ったんだよ!」
「それは、ありがたいな‥‥何か隠しているのか、博士?」
「え?僕が?」
「俺も嘘が下手だが、博士も隠し事は出来ない性格なんだな。さっきから、様子がおかしいぞ?」
「はは‥‥少し前まで嘘が上手だったのに、鈍ったのかな‥‥」
「もう隠し事はなしにしないか?」
「そうだね、君の言う通りだ‥‥僕の経歴が、君に知られた時に、言おうと思ったんだけどね‥‥司令官さんもいたから言いにくかったんだ」
「漆山一将は‥‥君は、元々人間だったんだ」
「は?何を馬鹿げたことを言っているんだ、博士?」
「いいや、本当だよ‥‥落ち着いて最後まで聞いてくれると助かる」
衝撃的な事実‥‥胸騒ぎはこれを予知してのことだったのか?
そんなことを考えている俺に、博士は過去の話を聞かせてくれた。
「まずは、この国の技術力は数年前まで連合国と同等くらいだったということは、もう知っているよね?」
「ああ、知っている」
「技術者の僕から言わせてもらうと、技術力の向上自体は、先進国である帝国から来た僕がいたから、この成長は可能だったんだけどね」
「正直早くても数年はかかると見ていた。でも、この国の状況はそんなに猶予を与えてはくれなかったんだ」
「帝国による2度の侵略、立て続けに起こり続ける戦争にこの国の人口は大きく減り、危機的状況に陥っていたんだ。そこで、足りなくなった人材を、人工知能搭載型のロボットで埋めようとした」
「だけど、優れた人工知能を作るための時間も戦闘データも足りなかった‥‥だから、技術力の代替をしたんだ‥‥」
「この国の医療技術は、トップクラスだ。恐らく帝国よりも高い水準を誇っている‥‥人工知能の代わりに人間の脳を‥‥そのまま使ったんだ。データ記録用のチップを埋め込んでね」
「これによって生まれたのが、P初期型‥‥つまり、君たちだ。君たちは、戦闘データ収集のために作られた。だから、生存がしやすい遠距離型が多い」
「君たちのおかげで、この国の人口も守られ、少し前までの拮抗状態まで持ち込めたんだ‥‥いや、君のおかげで今は優勢ともとらえられる」
「後は、君たち以外のロボットは無感情だってことは、知っているかい?」
「ああ‥‥何度かしゃべったことがあるからな」
「それは、人工知能では、感情の再現が出来なかったから、そうなったんだ。君たちは、人間の脳を使っているからか、感情が豊かになってしまったんだ。だから、恋もする‥‥僕が隠していたこと全てだよ。軍の機密だから言えなかったんだ‥‥ごめんね」
「ああ、別に構わない。俺が元人間だろうと、俺は俺だから‥‥なぁ、博士‥‥人間の身体に‥‥もとに戻ることは可能なのか?」
「ああ、可能だけど‥‥君たちの身体‥‥人間の身体のことなんだが、実は分からないんだ。契約によれば、軍の基地にあると言われているけど‥‥」
「まぁ、正直に言って、身体が残っているとは考えにくいから、戻れないとは思うよ」
「そうか‥‥彩花に着いた嘘も‥‥いや、何でもない」
「あ、そうだ。彩花ちゃんの目が、驚くべき回復を見せているんだ。もうすぐ目が見えるようになるだろうね」
「ああ‥‥それは‥‥良かった」
元人間なら、戻って彩花といられると思ったんだが‥‥しかし、彼女との関係ももうすぐ終わるのか‥‥少し寂しいな‥‥
博士の話を聞き終えると、俺は、これから来る戦いのために訓練場でさらなるスキルの向上を目指し、ヴァーチャルリアリティシステムを起動した。
数日ぶりに聞く機械音声、倒してきた敵たちとともに訓練をした。国落としやアマリリス、ラクアとの戦闘訓練は、長時間に渡った。我流剣術アマリリスも、一線級のスキルになってきたと自負できる‥‥と思う。
少し休憩を取っていると、あることに気が付く。今所持している最高峰の武器、トリシューラ‥‥これを使えるようになれば、もっと戦力増強が出来るのでは?だが、何度も試したが使いこなせなかったな‥‥誰か使いこなした人と、特訓出来れば‥‥
トリシューラを使いこなした人?そうか‥‥!あの人となら、訓練で何度も戦った!データも潤沢にあるはずだ!このヴァーチャルリアリティシステムなら‥‥
そう思い立つと、俺は、自室にトリシューラを取りに行き、意気揚々とシステムを起動する。
「ヴァーチャルリアリティトレーニングシステム起動。三俣士郎を相手としてくれ」
三俣さん‥‥俺は、貴方の意志を受け継いで、きっとラクアを‥‥この戦争を終わらせて見せます‥‥!
そんな俺の決意を嘲笑うように、トリシューラは、使いこなせなかった。どんなに頑張っても‥‥使い方を真似ても‥‥上手くいかなかった。何故だ!国落としの武器なら使いこなせた、見様見真似で技も出せたのに‥‥!
いいや違ったな‥‥あいつの‥‥リアトリスの武器‥‥あの光り輝く武器の威力だけは、際限が出来なかった‥‥そういえば、奴は、武器が自身を認めたと言っていたな‥‥つまり、使い手を自ら選ぶということか?このトリシューラもそんなことが言われていたな‥‥ということは、俺が認められていないということか‥‥しかし、認められるには何をすれば‥‥どれだけ考えても分からなかった。
俺は、いつまでも答えが出せないままでいた。ふと外を見てみると、夜が明けていた‥‥そんなに時間が経っていたのか、確かここに入ったのは、日が落ちてすぐだったはず。
俺は、行き詰った考えを整理するため、自室に向かおうとした。しかし、新兵が、俺のもとに走ってきた。
「はぁ‥‥はぁ‥‥7号さん、探しましたよ!司令官さんが呼んでいます!」
「司令官さんが?分かった、すぐに向かおう‥‥報告ご苦労だったな」
俺は、疲れ気味の新兵を労った後、司令室へと向かった。次の作戦の概要だろうか‥‥だが、わざわざ新兵を走らせてまで、やることなのか?もしかして、緊急事態でも起きたんじゃないか?
俺のこの予想は、残念ながら当たってしまっていたことに、この時は知るすべはなかった。
「博士、さっき言っていたことを聞きに来た。今時間いいか?」
「一将‥‥よく来てくれたね。今しがた今日の分の仕事を終えたから、大丈夫だよ」
「それは、良かった。それで‥‥話って?」
「ああ、えっと‥‥そうだ、君が最近二刀流で戦っているってデータがあったから、銃剣をもう一丁作ったんだよ!」
「それは、ありがたいな‥‥何か隠しているのか、博士?」
「え?僕が?」
「俺も嘘が下手だが、博士も隠し事は出来ない性格なんだな。さっきから、様子がおかしいぞ?」
「はは‥‥少し前まで嘘が上手だったのに、鈍ったのかな‥‥」
「もう隠し事はなしにしないか?」
「そうだね、君の言う通りだ‥‥僕の経歴が、君に知られた時に、言おうと思ったんだけどね‥‥司令官さんもいたから言いにくかったんだ」
「漆山一将は‥‥君は、元々人間だったんだ」
「は?何を馬鹿げたことを言っているんだ、博士?」
「いいや、本当だよ‥‥落ち着いて最後まで聞いてくれると助かる」
衝撃的な事実‥‥胸騒ぎはこれを予知してのことだったのか?
そんなことを考えている俺に、博士は過去の話を聞かせてくれた。
「まずは、この国の技術力は数年前まで連合国と同等くらいだったということは、もう知っているよね?」
「ああ、知っている」
「技術者の僕から言わせてもらうと、技術力の向上自体は、先進国である帝国から来た僕がいたから、この成長は可能だったんだけどね」
「正直早くても数年はかかると見ていた。でも、この国の状況はそんなに猶予を与えてはくれなかったんだ」
「帝国による2度の侵略、立て続けに起こり続ける戦争にこの国の人口は大きく減り、危機的状況に陥っていたんだ。そこで、足りなくなった人材を、人工知能搭載型のロボットで埋めようとした」
「だけど、優れた人工知能を作るための時間も戦闘データも足りなかった‥‥だから、技術力の代替をしたんだ‥‥」
「この国の医療技術は、トップクラスだ。恐らく帝国よりも高い水準を誇っている‥‥人工知能の代わりに人間の脳を‥‥そのまま使ったんだ。データ記録用のチップを埋め込んでね」
「これによって生まれたのが、P初期型‥‥つまり、君たちだ。君たちは、戦闘データ収集のために作られた。だから、生存がしやすい遠距離型が多い」
「君たちのおかげで、この国の人口も守られ、少し前までの拮抗状態まで持ち込めたんだ‥‥いや、君のおかげで今は優勢ともとらえられる」
「後は、君たち以外のロボットは無感情だってことは、知っているかい?」
「ああ‥‥何度かしゃべったことがあるからな」
「それは、人工知能では、感情の再現が出来なかったから、そうなったんだ。君たちは、人間の脳を使っているからか、感情が豊かになってしまったんだ。だから、恋もする‥‥僕が隠していたこと全てだよ。軍の機密だから言えなかったんだ‥‥ごめんね」
「ああ、別に構わない。俺が元人間だろうと、俺は俺だから‥‥なぁ、博士‥‥人間の身体に‥‥もとに戻ることは可能なのか?」
「ああ、可能だけど‥‥君たちの身体‥‥人間の身体のことなんだが、実は分からないんだ。契約によれば、軍の基地にあると言われているけど‥‥」
「まぁ、正直に言って、身体が残っているとは考えにくいから、戻れないとは思うよ」
「そうか‥‥彩花に着いた嘘も‥‥いや、何でもない」
「あ、そうだ。彩花ちゃんの目が、驚くべき回復を見せているんだ。もうすぐ目が見えるようになるだろうね」
「ああ‥‥それは‥‥良かった」
元人間なら、戻って彩花といられると思ったんだが‥‥しかし、彼女との関係ももうすぐ終わるのか‥‥少し寂しいな‥‥
博士の話を聞き終えると、俺は、これから来る戦いのために訓練場でさらなるスキルの向上を目指し、ヴァーチャルリアリティシステムを起動した。
数日ぶりに聞く機械音声、倒してきた敵たちとともに訓練をした。国落としやアマリリス、ラクアとの戦闘訓練は、長時間に渡った。我流剣術アマリリスも、一線級のスキルになってきたと自負できる‥‥と思う。
少し休憩を取っていると、あることに気が付く。今所持している最高峰の武器、トリシューラ‥‥これを使えるようになれば、もっと戦力増強が出来るのでは?だが、何度も試したが使いこなせなかったな‥‥誰か使いこなした人と、特訓出来れば‥‥
トリシューラを使いこなした人?そうか‥‥!あの人となら、訓練で何度も戦った!データも潤沢にあるはずだ!このヴァーチャルリアリティシステムなら‥‥
そう思い立つと、俺は、自室にトリシューラを取りに行き、意気揚々とシステムを起動する。
「ヴァーチャルリアリティトレーニングシステム起動。三俣士郎を相手としてくれ」
三俣さん‥‥俺は、貴方の意志を受け継いで、きっとラクアを‥‥この戦争を終わらせて見せます‥‥!
そんな俺の決意を嘲笑うように、トリシューラは、使いこなせなかった。どんなに頑張っても‥‥使い方を真似ても‥‥上手くいかなかった。何故だ!国落としの武器なら使いこなせた、見様見真似で技も出せたのに‥‥!
いいや違ったな‥‥あいつの‥‥リアトリスの武器‥‥あの光り輝く武器の威力だけは、際限が出来なかった‥‥そういえば、奴は、武器が自身を認めたと言っていたな‥‥つまり、使い手を自ら選ぶということか?このトリシューラもそんなことが言われていたな‥‥ということは、俺が認められていないということか‥‥しかし、認められるには何をすれば‥‥どれだけ考えても分からなかった。
俺は、いつまでも答えが出せないままでいた。ふと外を見てみると、夜が明けていた‥‥そんなに時間が経っていたのか、確かここに入ったのは、日が落ちてすぐだったはず。
俺は、行き詰った考えを整理するため、自室に向かおうとした。しかし、新兵が、俺のもとに走ってきた。
「はぁ‥‥はぁ‥‥7号さん、探しましたよ!司令官さんが呼んでいます!」
「司令官さんが?分かった、すぐに向かおう‥‥報告ご苦労だったな」
俺は、疲れ気味の新兵を労った後、司令室へと向かった。次の作戦の概要だろうか‥‥だが、わざわざ新兵を走らせてまで、やることなのか?もしかして、緊急事態でも起きたんじゃないか?
俺のこの予想は、残念ながら当たってしまっていたことに、この時は知るすべはなかった。
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