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第2章 始まりの街<プリシータ>
閑話休題:領主邸到着
しおりを挟む「リョウゴ!おはよう!なぁ……
あれ?いない?昨夜からいないけど、何処行った?
俺様、これから領主に完璧な挨拶をしてくるから
その前に色々聞きたい事あったんだぜ?
エクスとウィルが迎えくるな!
行ってくるぜ!」
エクス「やぁ、フォーコ。今日はよろしく」
ウィル「今日は挨拶したら食事会に呼ばれてる。
気楽な会だ楽しみにしていろ」
サイオス「…………ガクガクガク...大丈夫
俺はやれる...ブツブツ」
マリベル「暑苦しい男よね~。
領主様の前で粗相しないでよね!
サイオス!貴方が1番緊張してどうするのよ!」
エクス「まあまあ、マリベル。
領主様は寛大な方だから大丈夫だと思うよ
そろそろ行こうか」
-----------------------------------------------
「なあ!エクス!この馬車揺れるな!
ケツが割れそうだぜ! もう割れてたか!
リョウゴの馬車はな!揺れないんだぜ!
ほうほうほう!綺麗な家がいっぱいあるな!」
ウィル「フォーコ、馬車はこれが普通だ。
昨夜から言ってる、リョウゴとやらは貴族か?
揺れない馬車など聞いた事もないが
それより、少し口を閉じろ」
エクス「馬車はこれが普通だよ。
フォーコの友達なら精霊なのかな?
今度紹介してくれると嬉しいな」
サイオス「……そろそろ着く」
マリベル「はぁ...ほんと五月蝿わね。焼くわよ!」
-----------------------------------------------
執事「ようこそいらっしゃいました。
フィグリオ・ディ・プリシータ様に仕えております。
<ネロ・カンビオン>と申します。
以後お見知り置きを
こちらの侍女が応接室まで案内致します」
侍女「フォーコ様、お初にお目に掛かります。
侍女長をしておりますソーニャと申します。
お見知り置き下さいませ。
皆様、応接室までご案内致します」
(エクス!俺様も挨拶したほうがいいのか?コソコソ)
(いや、まだいいかな。とりあえずついて行こう。コソコソ)
・
・
・
・
侍女「こちらで少々お待ち下さい。
お茶を用意して参ります。」
執事「フィグリオ様を呼んでまいります
失礼致します」
「エクス!なんか
ビシッ!っとシャキッ!としてたな!」
エクス「そう?そうだね。
それより挨拶の方は大丈夫かな?」
ウィル「おい。来たぞ」
フィグリオ「お待たせしてしまったかな?
私が、このプリシータ領の領主
<フィグリオ・ディ・プリシータ>
そして、此方が」
??「お初にお目に掛かります。
フィグリオ・ディ・プリシータが嫡男
<ジョディス・プリシータ>と申します。
以後お見知り置き下さいませ」
ウィル「この度はお時間を頂戴致しまして
感謝致します。(ほら、挨拶して。コソコソ)」
「(挨拶だな。任せろ!コソコソ)コホン
初めまして、拙者はフォーコと申し候。
此度、冒険者になる為
里を出奔申し上げた次第でござる。
礼儀には疎きこと、時に無礼もあるかもしれぬが
ご容赦願えたら幸いでござる。」
「「「「……………………………………」」」」
ウィル「申し訳ございません辺境伯様。
精霊様は、里を出て来たばかり。
世間に疎いと思われます」
フィグリオ「いやぁ!素晴らしい挨拶頂きましたな!
東の国、愛染国の言葉とお見受けする。
精霊様は愛染国の方と親交があるのですかな?
ジョディスよ、サムライの国言葉だ。
覚えておきなさい」
ジョディス「はい!父上!
サムライの国言葉、素晴らしいです!」
フィグリオ「まあまあ、皆座りなさい
精霊様は今後、エクス達と一緒に冒険者をするのかね?
この街は精霊の森から魔物が溢れてくる
<スタンピード>が時々発生するのでな
精霊様に力を貸して頂ければ有難い!」
「吾輩は、ウィル達と共に
冒険者に従事することはなかろう。
吾が仲間と共に精霊の森より同行する者あり。
魔物の大発生の折、協力せんとす。
予定にて我ら仲間と共に冒険者として旅立つ予す」
フィグリオ「ほう。精霊様の仲間ですか!
本日はどちらに?
エクス、まさか精霊様お1人だけ連れて来たのか?
フォーコ様の仲間とするなら
一緒に連れてまいれ!無礼じゃないか!」
エクス「い、いえ!フォーコ様は
ずっと1人でしたよ!
みんなも知らないよな?」
ウィル「1人でした。ただ、名前だけはわかります。
お会いした事はありません」
マリベル「あのぉ~。少しよろしいかしら?
精霊様のお仲間に、どなたか知りませんが
無礼働いたのではなくて? わたしは知ってるわよ?
市場付近でお会いしたし、会話もしたわ
エクスもウィルもサイオスも、忘れちゃってるみたいね
辺境伯様、フォーコさんのお仲間は
<リョウゴ・アスカ>様と仰って
大魔導師様だと思いますわ
高等魔法、神級魔法とも呼ばれております
記憶操作魔法が使えますの」
フィグリオ「大魔導師様だと!!
神級魔法の記憶操作魔法!
そんなお方がこの街に居るのか!
エクス!ウィル!サイオス!何故お連れしなかった!
お前達は何をやらかしたんだ!
カンビオン!!この街に
大魔導師様がいらっしゃるとの事だ!!
名を<リョウゴ・アスカ>様と仰る!
無礼の無きように探して参れ!
執事「かしこましました。直ちに捜索致します」
フィグリオ「ジョディス、いいか。大魔導師様は
<神の愛し子>様とも呼ばれている
東の国<愛染国>を興した<シンコク・アツジ>様が
先代愛し子様だ」
ジョディス「神の愛し子様……<リョウゴ・アスカ>
僕、知ってるかも...(ボソッ)」
「そうだ。リョウゴは<神の愛し子>だぜ
そして、俺の仲間な!
本人は探されると逃げると思うぜ
今もこの街には気配が無いからな!
そろそろ帰っていいか?
リョウゴを探さなきゃだからな!
エクス、ウィル、あと2人も世話になったな!
じゃーなー!」
「「「…………………………」」」
「「そ、そういう事なので!僕達も帰りますね!
お時間頂きありがとうございました!では!」」
フィグリオ「お前ら!!そこに座っとれ!!
聞きたい事が山程あるのでな!覚悟せー!」
ジョディス「リョウゴ兄ちゃん。
モンスタークッキーくれた人だ。
また会いたいな(ボソッ)」
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