異世界転生~チート魔法でスローライフ

玲央

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最終章 プリシータで商売人

悪女の悩み

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黒歴史を1つ作りあげてしまった俺は今、
4の刻に開催される“”雲丹実食の会“”為、
甲板にて、酒を吟味している。


「海のオヤジは絶対酒好きだよな~。
そして、浅黒い肌と、赤ら顔がデフォだよな。
いいよな、海の男!
全員と言っていい程
筋肉モリモリマッチョマン!なんだよ。
そんなオヤジの為に、そして俺の為に!
美味い酒を~♪」

-----------------------------------------------

《ネット検索、魚に合う日本酒》

⦿秀  逸:本貯蔵酒。720㎖。スッキリ辛口

⦿龍  の  力:純米吟醸。720㎖。キレのある味

⦿酒  田:純米大吟醸。720㎖。酒田さんの酒

⦿魅惑の酒:大吟醸。720㎖。酔わせちゃう?

⦿誘  惑  酒:純米吟醸。720㎖。誘惑されるわよ

⦿女神一番:純米大吟醸720㎖。これでしょ?

-----------------------------------------------

「何このラインナップ!!」

最初の2つは普通に日本酒感あるじゃん?
3つ目の“”酒田さん“”て、誰やねん!
魅惑の酒で誰酔わせんだよ!
誘惑酒で誰に誘惑されるって?

そして最後の女神一番……
お前は常に何処かに紛れ込んでるな!

謳い文句考えてんの絶対フェリーチェだろ!


「全くよ。スキル使う度に疲れんな。
今日は、龍の力と、女神一番にしとくか
名前だけで喜ぶんじゃね?」


「…………女神一番…酒…喜ぶ…皆…好き…」


「だよな~。この国の信仰対象だしな。
おっ!これ金粉入りか、アイツらしいな」


酒選んだり、飲む場所作ったりしてたら
約束の時間になり、オヤジさん達が船に来た。

先頭のおっちゃんの後ろから
筋骨隆々な男達3人と、見習いだろうか?
若い兄ちゃん3人がゾロゾロと。
おっちゃんの横には
5歳くらいの男の子が1人。

手を引かれ歩いてるが、不安な顔で
キョロキョロと辺りを見回しながらやって来た。


「よう!兄ちゃん。来たぜ!
後ろの奴等は漁師仲間でな、話ししたら
是非行きたいって事で連れて来たんだよ。
若い奴等は彼奴らの息子達だ。
んで、この小いこいコイツは俺の孫」


「おう!皆んな宜しくな!
態々来てくれてありがとな。
その辺に適当座って寛いでくれな~」


男達は「宜しく」「ははは!女神船凄ぇな!」
「お邪魔します……」と、各々挨拶しながら
1人用ソファに腰掛けた。

その中の1人、一際デッケーオヤジが
魅惑の雲丹ちゃんを大量に届けてくれた。

んで、俺は。縮こまって服の裾キュッて握ってる
男の子に声を掛けた。


「こんにちは、お名前何て言うのかな?」

「キュリオシュ……れす……」

「キュリオス君かな?上手に言えたね。
俺はリョウゴだ。よろしくね?」

「よろちくれす……リョゴしゃん?」

「お!挨拶出来て偉いなぁ。おじいちゃんと
好きな所座っててね」ナデナデ


っかああ!めちゃくちゃ可愛いんですけど!
リョゴしゃん?コテ。だよ?ありゃ可愛いわ!


「ちょっとリヨウゴ、貴方顔デレデレよ?
可愛いからって手出しちゃダメよ?」


「出さねぇよ!」




可愛いキュリオス君との挨拶も終わったので
席に着いた。
皆んなにビールを配って「乾杯!」

「「「乾杯!」」」ゴクゴク

「「「美味ぇぇぇ!」」」

飲んで皆んな大絶叫!
大体の奴等はビールの美味さにやられるんだよ。

その後は各々喋りながらひと時を楽しんだ。
キュリオス君には、
オレンジジュースを出してあげた。
「おいちぃ」と言ってはにかんだ笑顔が
めちゃくちゃ可愛いくて、悶えてしまったのは
仕方ないと思う。うん。


そんなこんなしてたら、
依頼を1人でこなしていた直斗が戻って来て、
この状況を知らなかった直斗が発狂した。


「せ、先輩!この人達はどうしたんです?」

「この人達はこの辺の漁師でな、ほらコレ」

「うわっ!凄いですね!雲丹ですか!」

「直斗くんもコノ不気味な物体知ってるの?」

「知ってます、生ウニなんて高級品ですよ!」


「お!坊主も知ってんのか?
コイツは本来廃棄される海のゴミなんだがな
リョウゴが美味ぇって言うんでな?
試食も兼ねて飲みに来たんだよ」


「海のゴミ!?僕にとっちゃ高級品!
生ウニ食べれるなんて至福ですよ~♪」


「直斗くんがここまで言うなら
美味しいんでしょうねぇ」


「直斗が言うならって、酷くね?」


「兄ちゃん、恋人に信用されてねぇんだな…」


「「恋人じゃない!」わよ!」


「「「「ははははは!!」」」」


この後、生ウニを食べた漁師達は、
最初こそ複雑な味わいに戸惑ってたが、
バーナーで少し焼いてあげたら、
「美味っ!!」と言ってパクパク食べていた。

俺と直斗はあまりの美味さに「くぅぅぅ!!」
と、悶絶しながら堪能していたが、
マリベルは口に合わなかったみたいで、
身体を震わせて泣きながら酒を煽っていた。

その後、気を取り直したマリベルは
徐に話し始めたんだが、
内容は〈スパーダ〉の内部事情で、


「フォーコが、指名依頼で
王都へ行ったのはしってるわよね?」


「ああ、なんでもお偉いさんの護衛だっけか?」


「それよ。その依頼、私達と一緒だったのよ。
王都で行われる王子のパレードに参加する
領主様の護衛だったのよ」


「そんな事言ってたな」


「それで王都に着いた後、
領地へ戻る領主様から声が掛かるまで
待機になったのよ。
各々挨拶してから解散して、私達スパーダは
その日泊まる宿に向かったわけ。
そこは、食堂も併設されてるから
食事を食べに行ったの」


「ほうほう。で?」


「で、初日は普通にいつも通りだったのよ。
次の日は、依頼をこなそうとギルドへ行ったわ。
ギルドに着いて、
カウンターでいい依頼が無いか聞くため、
向かおうとしたらギルド長に呼ばれて
執務室へ話し聞く為行ったのね?」


「ふむふむ。続けて?」


「ちゃんと聞いてるの~?もう!
それで、話しを聞いてビックリよ。

私を抜いた男3人だけに特別依頼があるって
事だったんだけど、エクスは断ったのよ。
私もパーティの一因だから除け者にするなら
受けないって。」


「金髪くん、男前じゃねぇか」


「リョウゴも見習ったら?」「うるせぇ!」


「ふふ。でもね、その特別依頼が
なんと王室からだったわけ。
だから断れず、受ける事になったのよ」


「王室から!?そりゃ断れんな」


「そうなのよねぇ。
だから、私を抜いた3人で依頼に向かったの。
それから私は1人で依頼をこなしていたわ。
その5日後にメンバーが帰ってきたんだけど…」


「ふ~ん。つまり、その王室の依頼に行って
戻って来てから様子がおかしいんだな?」


「全く嫌になっちゃうわよね~。
でも、可笑しいのはスパーダだけじゃないのよ
王都全体が不気味な感じでね……」



おいおいおいぃぃ!!
そんな話しつい最近も聞いたぞ?

その原因……聖女じゃねぇか?
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