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最終章 プリシータで商売人
鼓動の誤作動
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店員に雇った4人の子供達は
1度もお風呂に入った事が無く、
船内を案内してる間、
異臭を撒き散らしていた。
「店に立つなら綺麗にしなきゃダメだ」
そう言って風呂場に連れて行って
服を脱がせ、露になった身体に驚愕。
年齢の割に背が高いし
服を着てたから気付かなかった
子供達は肋が浮く程痩せ細り
“”肉どっかに捨てて来た?“”
と思う程ガリガリくんで……
戦争の無い平和な国なのに
戦後の食糧難に見舞われた国の
戦争孤児のような出で立ちに心が傷んだ。
この子達が暮らす
“”フェリーチェ“”という街は
結構発展していて
田畑には作物が青々と実ってるし
精霊の森があるので肉も豊富にある。
海辺の街なので、海産物も新鮮で豊富だ。
そんな豊かな街に暮らしているのに
親が居ないというだけで
食事に有りつけないなんてな……
マリベルが言うには
そんな子供はアチコチに溢れてて、
極力、教会で保護して孤児院で面倒見るけど
冒険者夫婦や、漁師夫婦の数だけ
子供が居るので、
討伐中に亡くなったり、
漁に出て海の魔物に襲われて
亡くなったりする度に
孤児が生まれるらしいのだ。
あとは、金が無いから育てられなくて、
自分の子供でも平気で捨てる親も居るんだとか。
それを聞いて俺は思ったね
“”それなら子供作るな!“”と。
そんな、親を無くしたり、
捨てられたりした目の前の4人子供達は
“”スラム“”にそれぞれ流れ着き
飢えを凌ぐ為に
アニイに言われるまま
船に潜り込んで食料を盗んだり
港に来る人の懐から小銭をくすねたりと
まぁ、要は犯罪を犯して過ごして居たらしい。
「そうか。それは子供だからと
許される問題じゃない。
飢えを凌ぐ為だとはいえ、罪を犯したら
罰せられる。それが当たり前だ」
「……はい」
「ごめなしゃい……ぐすっ」
「うぁぁっ、もうしません……ぐすっ……」
「うっく、ひっく、もうしないっ、うっ」
「反省してるならいいんだよ。
罪を悔いて心に刻むんだ。そして忘れるな。
これからは、人を思い遣る優しい人になれ。
お前達が良い子なのは、
俺も魔女もそして女神様も解ってるさ」
「人を思い遣る優しい人……はい!なります!」
「ボクもなりましゅ……優しい良い子」
「ぐすっ、女神様も…ぐすっ、ボクもなる」
「反省してます、ひっく、忘れません、ぐすっ」
「よし!反省会はここまで!泣きやめ~
さぁ、風呂から出たら飯だぞ~
いっぱい食って肉付けないとな!
100まで数えてから上がるぞ~」
「「「「100!?それはやだぁ~!!」」」」
やだと言いながらも、笑顔で数を数え初めたが
20を超えた辺りで怪しくなってきた……
21の後23に飛び、26から24に戻ったりと
数字が行ったり来たりしているのだ。
なので、まさか!と思って聞いてみた
「つかぬ事を聞きますが……
お前達、まさか文字を読めないとか……
書けないとかって事は無いよな?」
「「「「読めないし書けないよ!」」」」
「ですよねぇ……こりゃ参ったぞ……
店の前にそこから教えないとか……ノー!
マーリーベールー!ヘルプミーー!」
思わず大声で叫んでしまった俺を見て
腹抱えて大笑いしてる子供達。
そこに、名前を叫ばれて慌てて
風呂場に飛び込んできたマリベル。
「何があったの!?」
と聞かれたので子供達の学習能力の無さを説いた
「はぁ、リョウゴ。言いたい事は分かったわ。
そのお話しはお風呂上がってからしましょう。
BARに居るからさっさとしなさいよ」
反省会をして、泣いてた子供達も
スッカリ元気になり
5人で笑いあってから風呂を出た。
子供達の着ていたボロボロの服は処分して、
ネット君から新しい服を購入して着替えさせたら
「「「「ありがとうリョウゴ兄ちゃん」」」」
と言ってから、俺の前から後ろから両脇から
一斉に飛び掛って来たのを受け止め
身体にくっ付けたままBARへと向かった。
そのままBARの扉を開け中に入って行くと、
カウンターで酒を飲みながら話す魔女と
その隣りで大人しく座って
話しを聞いてるアニイくんが居た。
仲睦まじい2人の姿に“”チリッ“”と
胸の奥が焼けた感じがしたのは気の所為だよな……
(いや、違う!これは違う!えぇぇ……
まさか…えぇっ…うそだろおい…コイツに惚れ……
いいや、気の所為だ!違うったら違う……よな?
ええーい!俺の心臓よ、誤作動を起こすな~!)
俺の心臓が誤作動を引き起こし、
脳内パニックでその場でオロオロしていると
纏わりついてた子供達が
いつの間にか床に降りてて
俺の腕やら脚やら引っ張りながら
「兄ちゃん?急にどうしたの?」
「お兄ちゃん止まっちゃった、ねぇぇー」
「リョウゴ兄ちゃんおかしくなったー」
「お胸痛いのかなぁ、トントンしてるー」
と言っていたのだか、俺は全く聞こえておらず、
暫しその場で固まって動かなかった俺は
マリベルに魔法で浮かされ
BARに置いてあるソファまで運ばれた。
漸く覚醒した俺の目の前には
ケタケタ笑いながら酒を飲んでる魔女が……
(その小憎たらしい顔で俺を笑うなぁ~!
クソ~!やっと正気を取り戻したのにっ)
「リョウゴ?」「ひゃい!」
「あっははは!ひゃいって何よ!
さっきから貴方変よ?どうしたの?くくく」
「な、何でもねぇよ!うわぁ、お、お前
ちょ、ちょっとこっち来るなって!」
「いいじゃな~い」「だ、ダメだ!」
「何なのー?変な男ねぇ」「う、うるせぇ…」
「そ、それより、あれだ、ほらっ、飯!
そうだよ、そうそう。飯食おうぜ!な!」
(勘弁してくれ…俺は恋愛しない主義なんだ……
ちょっと…ごにょごにょ…だからって惚れない!)
そんな事を考えながらも、何とか飯を作り終え
テーブルに並べて子供達に食べさせた。
「美味しい……」
「こんなの食べた事ないよ!」
「この黄色の四角いの甘くて美味しい!」
「このジューシュ?も甘くて美味しいよー!」
俺は食べる事に集中して、
さっきの事は頭の隅へ追いやり
美味しそうに食事する4人と会話をして
その場を楽しんだ。
食事の場所には、アニイくんも居て
居心地悪そうにしてたけど、
「気にしないで腹いっぱい食え。
立派な冒険者になりたいなら、
肉を食え、そしてもっと体力付けろ。
さっきの事は水に流してやる。
だから、腹減ったら飯食いに来い。な!」
そう言ったら「さっきはごめんなさい」と
初めて謝り、泣きながら飯を食っていた。
(結局許しちゃうのねぇ。ふふふ。
さっきは死の孤島へ~とか言ってたのにぃ。
口は悪いけど、基本優しいのよねぇ。クスクス
そんな男だけど、私は好きよ?面白くて)コソコソ
(マリベルさん?ちょーっと近いですよ?
俺はな、優しくないの。お分かり?
ただ、非情にはなりたく無いだけ……)コソコソ
「…………お前今、俺の事好きっつった?
え?言ったよな?俺の事好きなの?なぁ!」
「何なの~?いきなり大声出してぇ。
五月蝿いわね!好きなんて言ったかしら?
…………あぁ、確かに言ったわよ?
口悪いのに優しい矛盾してる貴方が
面白くて好きって言ったわよ?」
「え!?あぁ、あ、そ、そういう意味ね……
(いや、何で俺残念がってんの!?)
面白くて好き、な!おう!
俺もお前の裏表ない性格好きだぞ!あははは!」
(((リョウゴ兄ちゃんって残念さんだね)))ボソッ
こうして俺の、異世界でまさか恋人が!
という出来事は何も起こらず終わった。
この先2人は進展するのか?しないのか?
それはまだ…………秘密って事で!
1度もお風呂に入った事が無く、
船内を案内してる間、
異臭を撒き散らしていた。
「店に立つなら綺麗にしなきゃダメだ」
そう言って風呂場に連れて行って
服を脱がせ、露になった身体に驚愕。
年齢の割に背が高いし
服を着てたから気付かなかった
子供達は肋が浮く程痩せ細り
“”肉どっかに捨てて来た?“”
と思う程ガリガリくんで……
戦争の無い平和な国なのに
戦後の食糧難に見舞われた国の
戦争孤児のような出で立ちに心が傷んだ。
この子達が暮らす
“”フェリーチェ“”という街は
結構発展していて
田畑には作物が青々と実ってるし
精霊の森があるので肉も豊富にある。
海辺の街なので、海産物も新鮮で豊富だ。
そんな豊かな街に暮らしているのに
親が居ないというだけで
食事に有りつけないなんてな……
マリベルが言うには
そんな子供はアチコチに溢れてて、
極力、教会で保護して孤児院で面倒見るけど
冒険者夫婦や、漁師夫婦の数だけ
子供が居るので、
討伐中に亡くなったり、
漁に出て海の魔物に襲われて
亡くなったりする度に
孤児が生まれるらしいのだ。
あとは、金が無いから育てられなくて、
自分の子供でも平気で捨てる親も居るんだとか。
それを聞いて俺は思ったね
“”それなら子供作るな!“”と。
そんな、親を無くしたり、
捨てられたりした目の前の4人子供達は
“”スラム“”にそれぞれ流れ着き
飢えを凌ぐ為に
アニイに言われるまま
船に潜り込んで食料を盗んだり
港に来る人の懐から小銭をくすねたりと
まぁ、要は犯罪を犯して過ごして居たらしい。
「そうか。それは子供だからと
許される問題じゃない。
飢えを凌ぐ為だとはいえ、罪を犯したら
罰せられる。それが当たり前だ」
「……はい」
「ごめなしゃい……ぐすっ」
「うぁぁっ、もうしません……ぐすっ……」
「うっく、ひっく、もうしないっ、うっ」
「反省してるならいいんだよ。
罪を悔いて心に刻むんだ。そして忘れるな。
これからは、人を思い遣る優しい人になれ。
お前達が良い子なのは、
俺も魔女もそして女神様も解ってるさ」
「人を思い遣る優しい人……はい!なります!」
「ボクもなりましゅ……優しい良い子」
「ぐすっ、女神様も…ぐすっ、ボクもなる」
「反省してます、ひっく、忘れません、ぐすっ」
「よし!反省会はここまで!泣きやめ~
さぁ、風呂から出たら飯だぞ~
いっぱい食って肉付けないとな!
100まで数えてから上がるぞ~」
「「「「100!?それはやだぁ~!!」」」」
やだと言いながらも、笑顔で数を数え初めたが
20を超えた辺りで怪しくなってきた……
21の後23に飛び、26から24に戻ったりと
数字が行ったり来たりしているのだ。
なので、まさか!と思って聞いてみた
「つかぬ事を聞きますが……
お前達、まさか文字を読めないとか……
書けないとかって事は無いよな?」
「「「「読めないし書けないよ!」」」」
「ですよねぇ……こりゃ参ったぞ……
店の前にそこから教えないとか……ノー!
マーリーベールー!ヘルプミーー!」
思わず大声で叫んでしまった俺を見て
腹抱えて大笑いしてる子供達。
そこに、名前を叫ばれて慌てて
風呂場に飛び込んできたマリベル。
「何があったの!?」
と聞かれたので子供達の学習能力の無さを説いた
「はぁ、リョウゴ。言いたい事は分かったわ。
そのお話しはお風呂上がってからしましょう。
BARに居るからさっさとしなさいよ」
反省会をして、泣いてた子供達も
スッカリ元気になり
5人で笑いあってから風呂を出た。
子供達の着ていたボロボロの服は処分して、
ネット君から新しい服を購入して着替えさせたら
「「「「ありがとうリョウゴ兄ちゃん」」」」
と言ってから、俺の前から後ろから両脇から
一斉に飛び掛って来たのを受け止め
身体にくっ付けたままBARへと向かった。
そのままBARの扉を開け中に入って行くと、
カウンターで酒を飲みながら話す魔女と
その隣りで大人しく座って
話しを聞いてるアニイくんが居た。
仲睦まじい2人の姿に“”チリッ“”と
胸の奥が焼けた感じがしたのは気の所為だよな……
(いや、違う!これは違う!えぇぇ……
まさか…えぇっ…うそだろおい…コイツに惚れ……
いいや、気の所為だ!違うったら違う……よな?
ええーい!俺の心臓よ、誤作動を起こすな~!)
俺の心臓が誤作動を引き起こし、
脳内パニックでその場でオロオロしていると
纏わりついてた子供達が
いつの間にか床に降りてて
俺の腕やら脚やら引っ張りながら
「兄ちゃん?急にどうしたの?」
「お兄ちゃん止まっちゃった、ねぇぇー」
「リョウゴ兄ちゃんおかしくなったー」
「お胸痛いのかなぁ、トントンしてるー」
と言っていたのだか、俺は全く聞こえておらず、
暫しその場で固まって動かなかった俺は
マリベルに魔法で浮かされ
BARに置いてあるソファまで運ばれた。
漸く覚醒した俺の目の前には
ケタケタ笑いながら酒を飲んでる魔女が……
(その小憎たらしい顔で俺を笑うなぁ~!
クソ~!やっと正気を取り戻したのにっ)
「リョウゴ?」「ひゃい!」
「あっははは!ひゃいって何よ!
さっきから貴方変よ?どうしたの?くくく」
「な、何でもねぇよ!うわぁ、お、お前
ちょ、ちょっとこっち来るなって!」
「いいじゃな~い」「だ、ダメだ!」
「何なのー?変な男ねぇ」「う、うるせぇ…」
「そ、それより、あれだ、ほらっ、飯!
そうだよ、そうそう。飯食おうぜ!な!」
(勘弁してくれ…俺は恋愛しない主義なんだ……
ちょっと…ごにょごにょ…だからって惚れない!)
そんな事を考えながらも、何とか飯を作り終え
テーブルに並べて子供達に食べさせた。
「美味しい……」
「こんなの食べた事ないよ!」
「この黄色の四角いの甘くて美味しい!」
「このジューシュ?も甘くて美味しいよー!」
俺は食べる事に集中して、
さっきの事は頭の隅へ追いやり
美味しそうに食事する4人と会話をして
その場を楽しんだ。
食事の場所には、アニイくんも居て
居心地悪そうにしてたけど、
「気にしないで腹いっぱい食え。
立派な冒険者になりたいなら、
肉を食え、そしてもっと体力付けろ。
さっきの事は水に流してやる。
だから、腹減ったら飯食いに来い。な!」
そう言ったら「さっきはごめんなさい」と
初めて謝り、泣きながら飯を食っていた。
(結局許しちゃうのねぇ。ふふふ。
さっきは死の孤島へ~とか言ってたのにぃ。
口は悪いけど、基本優しいのよねぇ。クスクス
そんな男だけど、私は好きよ?面白くて)コソコソ
(マリベルさん?ちょーっと近いですよ?
俺はな、優しくないの。お分かり?
ただ、非情にはなりたく無いだけ……)コソコソ
「…………お前今、俺の事好きっつった?
え?言ったよな?俺の事好きなの?なぁ!」
「何なの~?いきなり大声出してぇ。
五月蝿いわね!好きなんて言ったかしら?
…………あぁ、確かに言ったわよ?
口悪いのに優しい矛盾してる貴方が
面白くて好きって言ったわよ?」
「え!?あぁ、あ、そ、そういう意味ね……
(いや、何で俺残念がってんの!?)
面白くて好き、な!おう!
俺もお前の裏表ない性格好きだぞ!あははは!」
(((リョウゴ兄ちゃんって残念さんだね)))ボソッ
こうして俺の、異世界でまさか恋人が!
という出来事は何も起こらず終わった。
この先2人は進展するのか?しないのか?
それはまだ…………秘密って事で!
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