腐男子、転生したら最強冒険者に溺愛されてる

玲央

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本編 最強冒険者

story28/ 消えた恋人

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ショウマが依頼達成報告したり、
オーガの買取依頼してるのを見届けてから
俺は、ギルドマスターに
オーガ出没の報告をしに
執務室へと足を運んでいた。

粗方報告し終わって階下に降りると
ギルド内がザワついていて、
また何か問題起こったのかと辟易していたら
ユアンに呼ばれ、話しを聞けば
解体場のヤツが用事あるから来てくれとの事で、
ショウマに何かあったのかと慌てて行けば...

「申し訳無かった」と開口一番に言われ
なんの事か聞けば、
ショウマの解体依頼の事だった。
獲物も持ってない、ヒョロヒョロした奴が
持って来た物なんてと鼻で笑ったらしい。

周りのヤツも一緒になって笑っていたら
オーガを引っ張り出して、
驚いてる間に居なくなってたと……
報酬は俺に渡せと最後に一言伝えて
出ていってしまったらしい。

「お前らは、解体が仕事じゃねぇのか?
人を貶すのが仕事か?
ヒョロヒョロしてるからなんだ?
獲物を持ってないから何だって?
アイツはな、そこらのヤツより
よっぽど強えんだよ。
オーガなんて一撃だぜ?

何でかわかるか?わかんねぇだろうな。
アイツはな、神に愛されし者。
フェリス神様の愛し子なんだよ。
そして、俺の最愛だ。」

「か、神の愛し子様……あの方が……
なんという事を...あぁ...申し訳ございません…」

今頃謝ったっておせぇんだよ!
ショウマを傷付けやがって。
許さねぇからな…………

こんな奴等よりショウマを探さねぇと。クソっ!

「精々祈るんだな、天罰が下らねぇように」

解体場を後にする際に、
報酬渡さなきゃならないし、
謝りたいから伝えてくれと言われたが
そんなの当たり前なんだよ。

俺はそのままギルドを出て
ショウマの足取りを追った。
すぐに見つけたが様子が変だ。
心ここに在らずで1点見つめてボーッとしてる

声を掛けたが、
顔を見たら今にも泣き出しそうで
消えそうな程儚くて、
それ以上言葉を紡ぐ事が出来なかった。

ショウマは今まで我慢していたんだろう。
泣きながら言葉を紡ぎ、
その一言一言がとても悲しくて……
俺はただ抱きしめてあげるしか出来なかった。


ショウマが少し落ち着き、「海がみたい」
そう言うので、海まで2人で歩いて来た。
海を見ながらショウマは
ぽつりぽつりと話し始めた。


「僕はね、地球という星の日本という国で
学生をやってたんだ。
本当なら18歳、アレックスと同じ歳かな……

小さい頃から1人で過ごしてた...
親は居るんだけど、一緒に過ごした記憶は無い。
それに、人見知りでね性格も暗くて
友達が出来なかったんだ……
それでも、自分の趣味を見付けてさ、
それなりに楽しく過ごしていたんだぁ~。

そしたらさ、買い物帰りに事故に合って、
1度死んでるの... ふふふ、驚いた?

でもね、まだ死ぬ予定じゃなかったからって
フェリス様がこの世界に送り出してくれたの。

ここで第2の人生頑張れってさ~
冒険者になって、
世界を旅する!って宣言したのにねぇ...。
ポロポロ……

ねぇアレックス。僕はさ、弱いんだよ心がね。
君はさ、Aランク冒険者でこんなに素敵なのに、
僕を恋人ってさ...勿体ないと思うよ?
もっと君に相応しい人が何処かにいるよ!
だからさ、僕の事は忘れていい人見つけなよ?

それじゃあね、さよならアレックス。
今までありがとう」

«転移»


「待て!ショウマ!……あぁぁぁ……」

嘘だろ!?  話しに衝撃受けてる間に
自己完結して消えやがった!!

俺にはお前しか居ないんだよ……
こんなに愛しいと思える人はお前だけなんだ
傷つけられた分、俺が愛すから……
傍にいないでごめんショウマ……
1人で泣いてないで俺を頼れよ……

俺は絶対お前を諦めない。
見つけ出して連れ戻すからな!


転移したなら、行き先なんて知れてんだよ
待ってろよショウマ、二度と離さねぇからな…
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