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19 なんとなく記憶にある場所
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俺いつかは判らないけど…ここに絶対来てる…
今俺に見えている場所は、道が水の中に消えていく先端の部分で、湖を正面に見て右側が崖になっていて落石とかがおきそうな感じに草が生えている所と土肌が出てる場所が見える。高さは10m位か?その上は木がたくさん生えている。
左側が少し低くなっていて、水際の辺りに1mぐらいの幅の浅い場所が有り、その先が深くなっている様に見える。
俺は少し頑張って高く昇ってみたり地面に近づいてみたりしつつ少しの間うろうろしていたのだが、記憶をこれ以上刺激出来るような場所を見つけられなかった。
「にょろりん君?何してるの?」
アスカさんがアリスと一緒に車の中でドアの上に手を乗せてその上に頬を乗せつつ首を横にした状態で聞いてきた。
二人がこうして並んで首を傾げてると…なかなか良い物がある♡
姉妹って感じ♡
「あぁ、なんかここらって記憶に有るんだよね。どこが一番記憶を刺激するのかをちょっと探してる最中なんだけど。」
「なぁに?AIにもそんな既視感とかって有るの?」
「まぁ俺は最先端な頭脳を持ってるからなっ♪」
本当は人の記憶を持っているからなんだけどねっ♪
その後も少しの間うろうろしていたんだけど特に何も無かった。
「そう言えばアリス、そろそろ一時間ぐらい経つけど何がおきるんだ?」
「そう言えばそこいい加減知りたいわね。アリスちゃん?」
ジト目って言うのかな?そんな感じになって睨まれたけど、とりあえず俺はアスカさんの頭の上に乗ったまま期待の篭った目で見てる…気分で居る。
「まぁ待ってたらすぐに判るんだけど、そうね…ねぇ、2人はこのゲームがどんなストーリーなのかは知ってる?」
「私はそろそろ2年遊んでるから色々グッズも買ってるし昔のゲームとかもヒストリーアーカイブで買って遊んだから知ってるわ。」
「俺は…まぁここに住んでる様なモノだから一応?」
「そう…この世界…ゲームって1人の天才が見つけた大昔の文献を元にコンピューターの力と魔術の力を融合させて新しい概念の精神体を作り出したのが最初の始まりだったのね。」
アリスが語ったのは俺が覚えてるストーリーだった。
このゲーム最初の始まりは大昔のゲーム専用機で発売された物で、1999年の世界滅亡の予言を題材にした作品で、20XX年にアメリカから核爆弾が撃ち込まれた事が発端になる感じのストーリーで、今俺達が居るこのゲームはその荒廃した世界に新しく誕生した3個の思想を元にした三つ巴の状態をプレイヤーが主人公になって生きて行くって感じになっていた。
そして最初の作品からずっと受け継がれてきたのは魔物を合体させて強化しつつ敵を倒すってスタイル。
ゲーム機の頃は簡易3次元みたいなマップを移動してダンジョンに入ったら3Dの壁に囲まれた場所を移動しつつMAPを確認しながら進んで行くって感じで、戦闘自体はコマンドを選んでターン制で戦う感じだったが、その後3Dダンジョンも3Dのキャラクターが動きまわる様になり、従魔も一緒に移動する様になり、最終的にMMORPGって形で世に出たのがこのゲーム。
それまでの1人の主人公になって物語を進めるってスタイルからターン制の戦い方だった物をリアルタイムで敵が動いて各自も好きなタイミングで攻撃する様なスタイルに変わった事で『完全に別の作品になった』って言われていたはず。
その頃似た様なMMORPGが多数サービスを開始したって事も有って、『劣化版○○』みたいな言われ方をしていたのを何度も見た記憶が有る。
「そして、その精神体なんだけどね…ゲームの中では荒廃した世界に飛び出して行って土着の神様とか逸話とか伝説なんかを知ってる人の記憶を元に体を作り変えて自分の仲間を増やして行ったって話なんだけど…」
「まぁそんな感じの設定だったな。」
「うん。私もそんなのを何度か見た覚えが有るよ?」
「今日今からその同じ事がおきるの。」
同じ事がおきる…?
「ゲームのイベント?」
アスカさんとりあえず思った事を聞き返しているけど、アリスは首を振って否定した。
「現実の世界で。だから今2人にはここに避難してもらったの。ここには私の所属している部署が何年か前に作ったプロトタイプのデータベースが有るのね。そして、サーバーとしてもそのデータベースは使えるの。一応衛星を使ってリンクしてあるからどこに行っても…一応にほんの中なら問題無いわ。」
えっと…アリスは何を言い出したんだ?
俺とアスカさんがお互いどう言って良いか分から無くなっていると、
「だから2人には現実世界で仮想のアバターを使ってこの状態を何とかしてもらう事になる。一応7年前からその準備は出来ていた。」
「その…今私の頭の中は新しく実装されたイベントが始まってるって感じと本当にリアルな話?って不安と否定したい感情がイッパイでちょっとどう言って良いか判らないんだけど…」
「たぶんそろそろこの世界が変遷を開始して私達は私達の用意したサーバーに強制的に収容される。次に目が覚めたらあなた達は新しい体で目覚める。」
まぁ…俺はこのゲームの中に囚われてそろそろ気分的には半年まで経って無いって感じなんで何がおきるとしてもそれを受け入れるしか無いんだけど…
「ねぇ…それなら私自分の体に戻っていた方が良いんじゃ無いの?」
「それはしない方が良い。」
「何で?」
「このゲームを遊んでいた人の頭の中にはその精神体が入っているから事態が動いたら体を乗っ取られる。」
「……」
「まぁとりあえずアリスがなんでそんな事を知ってるのかってのを知りたい所なんだけど、とりあえず様子見してみたらどう?何もおこらなければ戻れば良いんだし?」
「まぁ…そうね。」
少しだけアスカさんのアリスを見る目が違ってきている感じがする。
そんな話をしていたらいきなり空の色が変わった。
今まで青空と雲が薄い靄がかかった状態で見えていたのに急に赤い夕焼けの様な色になった。
「んっ?あれっ?まだ早いよね?」
アスカさんが腕に着いている従魔COMPを見ながら声を漏らした。
そして5秒位で夜の空になり星が煌めき出す…
そして朝になって…
それが段々早い間隔で切り替わる様になり、自分の周囲に小さなスパークの様な光が飛び回り出した。
「なぁアリス、もしかしてコレの事か?」
「たぶん…」
周囲に見える弾ける光が段々増えて行き、見えていた景色が段々見えなくなっていった。
空は完全に真っ黒。奥行きも感じられないような完全な黒色になり、俺達が乗っている車だけしか見えなくなった。
「このまま車の中に居て。」
アリスがそう言って俺とアスカさんを見て笑顔になってくれたけど…
アスカさんアリスの手を握って怖そうにしてる。
俺はとりあえずアスカさんの首に巻き着いておいた。
だってアリスの目がすごく真剣でちょっと近寄り辛かったんだ。
車の中だけが俺に見える状態になってどれぐらい時間が過ぎたかな…
急に意識が拡散して行く感じがした。
あっ…これ従魔合体の時の感覚に近いかも…
「えっ…何コレ…??」
「私とアスカさんは今から違う体に意識が入るから少しの間消えるけど…ニョロリン?すぐに会えるからね。」
薄れていく意識の中でアリスの声が聞こえていた…
RESET:
SEI
CLC
XCE
CLD
X16
M8
LDX #1FFFH
TXS
STZ NMITIME
LDA #BLANKING
STA INIDSP
BJSR ATLUS
………………
俺の意識が今消えた。
今俺に見えている場所は、道が水の中に消えていく先端の部分で、湖を正面に見て右側が崖になっていて落石とかがおきそうな感じに草が生えている所と土肌が出てる場所が見える。高さは10m位か?その上は木がたくさん生えている。
左側が少し低くなっていて、水際の辺りに1mぐらいの幅の浅い場所が有り、その先が深くなっている様に見える。
俺は少し頑張って高く昇ってみたり地面に近づいてみたりしつつ少しの間うろうろしていたのだが、記憶をこれ以上刺激出来るような場所を見つけられなかった。
「にょろりん君?何してるの?」
アスカさんがアリスと一緒に車の中でドアの上に手を乗せてその上に頬を乗せつつ首を横にした状態で聞いてきた。
二人がこうして並んで首を傾げてると…なかなか良い物がある♡
姉妹って感じ♡
「あぁ、なんかここらって記憶に有るんだよね。どこが一番記憶を刺激するのかをちょっと探してる最中なんだけど。」
「なぁに?AIにもそんな既視感とかって有るの?」
「まぁ俺は最先端な頭脳を持ってるからなっ♪」
本当は人の記憶を持っているからなんだけどねっ♪
その後も少しの間うろうろしていたんだけど特に何も無かった。
「そう言えばアリス、そろそろ一時間ぐらい経つけど何がおきるんだ?」
「そう言えばそこいい加減知りたいわね。アリスちゃん?」
ジト目って言うのかな?そんな感じになって睨まれたけど、とりあえず俺はアスカさんの頭の上に乗ったまま期待の篭った目で見てる…気分で居る。
「まぁ待ってたらすぐに判るんだけど、そうね…ねぇ、2人はこのゲームがどんなストーリーなのかは知ってる?」
「私はそろそろ2年遊んでるから色々グッズも買ってるし昔のゲームとかもヒストリーアーカイブで買って遊んだから知ってるわ。」
「俺は…まぁここに住んでる様なモノだから一応?」
「そう…この世界…ゲームって1人の天才が見つけた大昔の文献を元にコンピューターの力と魔術の力を融合させて新しい概念の精神体を作り出したのが最初の始まりだったのね。」
アリスが語ったのは俺が覚えてるストーリーだった。
このゲーム最初の始まりは大昔のゲーム専用機で発売された物で、1999年の世界滅亡の予言を題材にした作品で、20XX年にアメリカから核爆弾が撃ち込まれた事が発端になる感じのストーリーで、今俺達が居るこのゲームはその荒廃した世界に新しく誕生した3個の思想を元にした三つ巴の状態をプレイヤーが主人公になって生きて行くって感じになっていた。
そして最初の作品からずっと受け継がれてきたのは魔物を合体させて強化しつつ敵を倒すってスタイル。
ゲーム機の頃は簡易3次元みたいなマップを移動してダンジョンに入ったら3Dの壁に囲まれた場所を移動しつつMAPを確認しながら進んで行くって感じで、戦闘自体はコマンドを選んでターン制で戦う感じだったが、その後3Dダンジョンも3Dのキャラクターが動きまわる様になり、従魔も一緒に移動する様になり、最終的にMMORPGって形で世に出たのがこのゲーム。
それまでの1人の主人公になって物語を進めるってスタイルからターン制の戦い方だった物をリアルタイムで敵が動いて各自も好きなタイミングで攻撃する様なスタイルに変わった事で『完全に別の作品になった』って言われていたはず。
その頃似た様なMMORPGが多数サービスを開始したって事も有って、『劣化版○○』みたいな言われ方をしていたのを何度も見た記憶が有る。
「そして、その精神体なんだけどね…ゲームの中では荒廃した世界に飛び出して行って土着の神様とか逸話とか伝説なんかを知ってる人の記憶を元に体を作り変えて自分の仲間を増やして行ったって話なんだけど…」
「まぁそんな感じの設定だったな。」
「うん。私もそんなのを何度か見た覚えが有るよ?」
「今日今からその同じ事がおきるの。」
同じ事がおきる…?
「ゲームのイベント?」
アスカさんとりあえず思った事を聞き返しているけど、アリスは首を振って否定した。
「現実の世界で。だから今2人にはここに避難してもらったの。ここには私の所属している部署が何年か前に作ったプロトタイプのデータベースが有るのね。そして、サーバーとしてもそのデータベースは使えるの。一応衛星を使ってリンクしてあるからどこに行っても…一応にほんの中なら問題無いわ。」
えっと…アリスは何を言い出したんだ?
俺とアスカさんがお互いどう言って良いか分から無くなっていると、
「だから2人には現実世界で仮想のアバターを使ってこの状態を何とかしてもらう事になる。一応7年前からその準備は出来ていた。」
「その…今私の頭の中は新しく実装されたイベントが始まってるって感じと本当にリアルな話?って不安と否定したい感情がイッパイでちょっとどう言って良いか判らないんだけど…」
「たぶんそろそろこの世界が変遷を開始して私達は私達の用意したサーバーに強制的に収容される。次に目が覚めたらあなた達は新しい体で目覚める。」
まぁ…俺はこのゲームの中に囚われてそろそろ気分的には半年まで経って無いって感じなんで何がおきるとしてもそれを受け入れるしか無いんだけど…
「ねぇ…それなら私自分の体に戻っていた方が良いんじゃ無いの?」
「それはしない方が良い。」
「何で?」
「このゲームを遊んでいた人の頭の中にはその精神体が入っているから事態が動いたら体を乗っ取られる。」
「……」
「まぁとりあえずアリスがなんでそんな事を知ってるのかってのを知りたい所なんだけど、とりあえず様子見してみたらどう?何もおこらなければ戻れば良いんだし?」
「まぁ…そうね。」
少しだけアスカさんのアリスを見る目が違ってきている感じがする。
そんな話をしていたらいきなり空の色が変わった。
今まで青空と雲が薄い靄がかかった状態で見えていたのに急に赤い夕焼けの様な色になった。
「んっ?あれっ?まだ早いよね?」
アスカさんが腕に着いている従魔COMPを見ながら声を漏らした。
そして5秒位で夜の空になり星が煌めき出す…
そして朝になって…
それが段々早い間隔で切り替わる様になり、自分の周囲に小さなスパークの様な光が飛び回り出した。
「なぁアリス、もしかしてコレの事か?」
「たぶん…」
周囲に見える弾ける光が段々増えて行き、見えていた景色が段々見えなくなっていった。
空は完全に真っ黒。奥行きも感じられないような完全な黒色になり、俺達が乗っている車だけしか見えなくなった。
「このまま車の中に居て。」
アリスがそう言って俺とアスカさんを見て笑顔になってくれたけど…
アスカさんアリスの手を握って怖そうにしてる。
俺はとりあえずアスカさんの首に巻き着いておいた。
だってアリスの目がすごく真剣でちょっと近寄り辛かったんだ。
車の中だけが俺に見える状態になってどれぐらい時間が過ぎたかな…
急に意識が拡散して行く感じがした。
あっ…これ従魔合体の時の感覚に近いかも…
「えっ…何コレ…??」
「私とアスカさんは今から違う体に意識が入るから少しの間消えるけど…ニョロリン?すぐに会えるからね。」
薄れていく意識の中でアリスの声が聞こえていた…
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………………
俺の意識が今消えた。
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