74 / 149
第三章 フベルト?
71 戻ってからも根回しは続く5/5
しおりを挟む
「おい~…ちょっキヨシこの音ヤバイってばよぉ…なんか上に居るってばよぉ~…」
「何も居ねぇよ。うるさいから少し黙れマルセル。」
「あっ…キヨシが俺の事を呼び捨てにした?オイオイ♪お前なんだよぉ~まったくよぉ~♪」
なぜか呼び捨てにしたら恥らうマルセル君だった。
なんか気持ち悪いので呼び捨てはやめよう。
「そっちの岩を一緒に動かすぞ、良いか?マルセル君?」
「…なんで戻った?まぁ良いけど。」
アセルマン種族の男って名前を呼び捨てにする事でお互いの事を認める様な意思表示をしてたりするのだろうか?
そういえばフベルトさんも呼び捨てにして良いって言ってから、何かこう…身内感と言うか、フレンドリーな感覚が強くなった気がしたなぁ…
この事はマルセル君に確認したら何か嫌な反応をされそうなので今聞くのは止めておいて、今度ヴォルトーにでも確認するとしよう。
それにしてもさっきの反応だが、興味を持ってくれている女性が呼び捨てにされて喜んでる時の様な何かを感じたが…
こいつらって人間の女性に近い感性を持ってるのかなぁ…
とりあえずマルセル君と力を合わせて少し大きめの岩をどけるとやっと緑色の光を発している物体が現れた。
「なぁキヨシ、これから音が出てるみたいだけど…これは何だ?」
「さすがにこれだけしか見えてない状態では何とも言えないけど…けっこうデカイな。マルセル君も回りにある土とか石をどけてくれ。」
「いきなり何かが出てきたりしないだろうなぁ…あっそれとキヨシ、一応手伝ってるんだからあの俺の声が聞こえるのは絶対に消してくれよ?約束だからな?」
「はいよぉ~♪」
一応了承の返事をしておいたがこういう事は往々にして忘れられて残ってたりするものだ♪
皆は最後にしっかりと消すのを確認するまで気を抜いたらダメだぞ?
10分程度かけて周囲の土砂を除いたら、やっと埋まっていた物の外形が見えてきた。
直方体の内部に空間がありそうな箱のような物体で継ぎ目の様な模様が全体に入ってるのだが、それが規則性を持ってない感じで全体に広がっていて何かこう…歪な感じを持たせる様な気がする。
そしてグリーンライトが点滅している部分の下に英語で『Open hatch』とオーソドックスなClaudya Scriptフォント風の飾り文字で書いてあり、すぐ下に少しくぼんだ丸いボタンらしき場所がある。
…これは、この場所では英語の表記も昔から使われていたって事だろうか?
「なぁマルセル君、この場所の文字は読めるか?」
文字を見てから周囲の継ぎ目を見ると、その規則性の無さがカモフラージュになってる様に見える。
「んっ?どれが文字なんだ?」
「ここらだけど…そう言えばフベルト村では文字とかどんなのを使ってるんだ?」
「村では昔から使われてる共通言語が使われてるが、生産品の記録を残す奴とか村長ぐらいしかたぶん書けないぞ?ちなみに俺は自分の名前は書けるがな。」
そんな事をドヤ顔で言われてもな。
「ちなみにマルセル君の名前はどんな感じに書くんだ?」
「ん?あぁ、まぁ書くぐらいは良いけど…えーっと確か…」
地面の土が柔らかくなってる辺りにマルセル君が書いてくれた文字は見た事の無い文字だった。
ЄѕљѲѡђ・ѐѧљѻ
マルセル・ヘルトー
「上が共通文字で下に書いた文字はたぶんキヨシがこの世界に召喚されてから書ける様になった文字だ。これはお前の世界の文字なんだろ?他にも今はもう書けないけど何種類かの文字があるって村長とか長老連中が言ってたぞ。」
「今書けない文字ってのは俺の前に召喚された奴が使っていた文字って事だよな?」
「たぶんな。」
マルセル君は足で書いた文字を消しながら答えてくれた。
と言う事は、この世界にはこの飾り文字を使っていた奴が俺が来るよりもずっと前に来てたって事か。
まぁ俺だけしか地球から来れないって事は無いんだろうけど、なんか自分が開拓者というか先駆者じゃないって言うのはちょっと何かこう…モヤッとするものが有るな。
まぁでもとりあえずこの箱…たぶんコンテナの中に何かがあるとしたらそれは地球から来た誰かが入れた物だという事なんだろう。
まぁ、実際にはこの文字を使える奴がちょうど召喚された頃にこれを作った別の奴が居たって事も考えられるが…でも、それまで使った事の無い文字をこんな操作案内みたいな所の文字に進んで使ったりするだろうか?
さすがにこれ以上考えても何か確証が持てる状態にまで思考出来る感じが無いのでこの程度にしておくとして、問題はこの箱を開けるかどうかだよな。
箱は今、平らな床面に置かれている訳ではなく、崩落したであろう瓦礫の上に斜めになった状態で、たぶん落ちてきた状態のままここにずっと在ったのではないかと思われる。
それと周囲の土砂を退けたらこの箱の辺りから漏れてきていた水っぽい音が聞こえなくなったので空気の流量が足らない状態だったどこかで音がしていたのではないかと考えられる。あと、音が聞こえなくなった頃からこの箱の下の面になる辺りから少し暖かい空気が漏れてきてる気がする。
これ、もしかしたらだが、この箱って冷凍装置とかだったりしないかな?
空気を使って熱交換をしてそうな感じの装置と同じ様な機構をこの箱って持ってそうな感じがするのだが…
「なぁマルセル君、冷やしておかないといけない物って何が思いつく?」
とりあえずこの世界の住人歴の長いマルセル君に聞いてみた。
「冷やす物?パンツとか冷やして穿いたら夏とか気持ち良いぞ?」
とりあえずマルセル君にはもう期待しない事にしよう。
「さてと、中に入ってるのは生物かそれとも温度管理をしっかりして無いと危険な薬剤か…他には生体兵器なんて物もあり得るのかもしれないが…」
「なぁキヨシ?俺に聞いておいて無視するとかさすがにひどくない?」
「あぁ悪い。じゃぁもう1個教えてくれ。俺が召喚されるまでにどれ位の召喚者が居たかって何か聞いた事ないか?」
「お前俺の事都合のいい奴みたいに使ってるよな?ん~…確かフベルト様の書いた自叙伝の中にそんな事が書いてあったと思うが…俺もあの本はちょっと読むのが躊躇われたからなぁ…」
「なぁ、もしかしたらだが…そのフベルトの自叙伝って…内容はほぼレーヌさんなんじゃ?」
「あーほぼと言うか…それ以外の場所がほとんど無いって感じらしいぞ?これぐらいの本なんだけど日々気付いた事を箇条書きされてるって感じの内容らしい。」
マルセル君が手の親指と人差し指を使って長方形を作ってくれたのだが、最初に縦30cm横20cmの大きさで、その次に縦30cm横10cmぐらい。
それって奴の日記帳なんじゃないか?
「まぁフベルトの自叙伝のレーヌさんの事は今はいいから召喚者の事は?」
「俺が読んだ訳じゃなくて長老の1人が読んだ内容をかいつまんで話してくれたのを聞いた感じでは確か、10回ぐらいは召喚されてるんじゃないかって言ってたぞ。」
「そうか…」
10人居たなら1人ぐらいは地球からの召喚者が居てもおかしくない…そう言えば俺、テラスちゃんが召喚できる種族がどれぐらいの数居るのか知らないな。
これは考えても意味が無いか?
プシュー ガコン!
んっ?何か音がした?
音に気付いてそっちに顔を向けたらマルセル君が箱の表面に手を触れていたのが見えた。
「お前もしかしたらその指の当たってる所押したりした?」
「…ちょっとだけ押した。そんなに強く押してない!」
「お前馬鹿だろ?!何勝手に押してんの?!その中身が生体兵器だったらどうする気だ?!それとちょっと押しても力いっぱい押しても動くかどうかが問題なんだ!お前はその程度も分からないバカなのか?」
「だってこんなの丸くくぼみがあったら誰でも押すだろ?!いくらなんでもバカは言いすぎだ!もう少しソフトな表現で頼む!」
「やかましい!お前は穴があったら指を入れてしまう小学生男子か?!」
「小学生という言葉は知らないが俺が小さい頃に村の男の間で度胸試しにフベルト様の家の壁に開いた穴に性器を片方突っ込む遊びが流行った事がある!」
「そんな事は聞いてねぇよ!」
俺とマルセルくんが言い争ってる間にも箱の表面にあった継ぎ目がボタンのあった辺りから白い光を放ちながら一つの線を描いて広がっていく。
箱を斜めに分断する様に継ぎ目が一本の線で白く光り、光が一周したぐらいの時間が経過した頃にモーターか何かの様な駆動音をさせ始めた箱がゆっくりと開き始めた。
「ちょっ?!キヨシやめろってば?!」
俺はとりあえず鎧を着込んでいるマルセル君を盾に使って身を隠したのだが…何かが動いてそうな音が聞こえなくなったかな?
とりあえずもう大丈夫かな?
「なぁマルセル君?何が見えた?」
「後で話し合う必要があるとは思うが…とりあえず俺に見えてるのはキヨシみたいな姿の女の子が寝てる姿と、何か…乗り物か?他にも何か箱のような物が在るのが見えるな。」
「頭が痛いとか目が見えなくなって来てるとか体が動かし難い感じがしてるとか…他に何でもいい、何か自覚症状とかは無いか?」
「キヨシが俺の腕を後ろから羽交い絞めしてるおかげで体は動かしにくいがそれ以外は特に無いな。」
俺はマルセル君を解放して箱に近づいて確認してみた。
「お前絶対に今度し返してやるからな。覚えてろよ?」
後ろで何か小物がブツブツ言ってるが今は放置だな。
箱は長手方向に斜めに切り分けられたハッチがシリンダーを使って押し上げられている状態になって重心が箱の上にギリギリある程度に開いていた。
そして中にはベッドの様な物に寝かされている病院の検査衣みたいな物を着させられている少女とまったく使われて無い状態の4輪バギーらしき乗り物と収納ケースらしき箱が4段重ねられて置かれていた。
なんとなくだが…女の子のおもちゃ箱とか…あぁ、違うか、青少年のおもちゃ箱っぽい内容物に見えるな。
でも…この女の子って…何だ?
「何も居ねぇよ。うるさいから少し黙れマルセル。」
「あっ…キヨシが俺の事を呼び捨てにした?オイオイ♪お前なんだよぉ~まったくよぉ~♪」
なぜか呼び捨てにしたら恥らうマルセル君だった。
なんか気持ち悪いので呼び捨てはやめよう。
「そっちの岩を一緒に動かすぞ、良いか?マルセル君?」
「…なんで戻った?まぁ良いけど。」
アセルマン種族の男って名前を呼び捨てにする事でお互いの事を認める様な意思表示をしてたりするのだろうか?
そういえばフベルトさんも呼び捨てにして良いって言ってから、何かこう…身内感と言うか、フレンドリーな感覚が強くなった気がしたなぁ…
この事はマルセル君に確認したら何か嫌な反応をされそうなので今聞くのは止めておいて、今度ヴォルトーにでも確認するとしよう。
それにしてもさっきの反応だが、興味を持ってくれている女性が呼び捨てにされて喜んでる時の様な何かを感じたが…
こいつらって人間の女性に近い感性を持ってるのかなぁ…
とりあえずマルセル君と力を合わせて少し大きめの岩をどけるとやっと緑色の光を発している物体が現れた。
「なぁキヨシ、これから音が出てるみたいだけど…これは何だ?」
「さすがにこれだけしか見えてない状態では何とも言えないけど…けっこうデカイな。マルセル君も回りにある土とか石をどけてくれ。」
「いきなり何かが出てきたりしないだろうなぁ…あっそれとキヨシ、一応手伝ってるんだからあの俺の声が聞こえるのは絶対に消してくれよ?約束だからな?」
「はいよぉ~♪」
一応了承の返事をしておいたがこういう事は往々にして忘れられて残ってたりするものだ♪
皆は最後にしっかりと消すのを確認するまで気を抜いたらダメだぞ?
10分程度かけて周囲の土砂を除いたら、やっと埋まっていた物の外形が見えてきた。
直方体の内部に空間がありそうな箱のような物体で継ぎ目の様な模様が全体に入ってるのだが、それが規則性を持ってない感じで全体に広がっていて何かこう…歪な感じを持たせる様な気がする。
そしてグリーンライトが点滅している部分の下に英語で『Open hatch』とオーソドックスなClaudya Scriptフォント風の飾り文字で書いてあり、すぐ下に少しくぼんだ丸いボタンらしき場所がある。
…これは、この場所では英語の表記も昔から使われていたって事だろうか?
「なぁマルセル君、この場所の文字は読めるか?」
文字を見てから周囲の継ぎ目を見ると、その規則性の無さがカモフラージュになってる様に見える。
「んっ?どれが文字なんだ?」
「ここらだけど…そう言えばフベルト村では文字とかどんなのを使ってるんだ?」
「村では昔から使われてる共通言語が使われてるが、生産品の記録を残す奴とか村長ぐらいしかたぶん書けないぞ?ちなみに俺は自分の名前は書けるがな。」
そんな事をドヤ顔で言われてもな。
「ちなみにマルセル君の名前はどんな感じに書くんだ?」
「ん?あぁ、まぁ書くぐらいは良いけど…えーっと確か…」
地面の土が柔らかくなってる辺りにマルセル君が書いてくれた文字は見た事の無い文字だった。
ЄѕљѲѡђ・ѐѧљѻ
マルセル・ヘルトー
「上が共通文字で下に書いた文字はたぶんキヨシがこの世界に召喚されてから書ける様になった文字だ。これはお前の世界の文字なんだろ?他にも今はもう書けないけど何種類かの文字があるって村長とか長老連中が言ってたぞ。」
「今書けない文字ってのは俺の前に召喚された奴が使っていた文字って事だよな?」
「たぶんな。」
マルセル君は足で書いた文字を消しながら答えてくれた。
と言う事は、この世界にはこの飾り文字を使っていた奴が俺が来るよりもずっと前に来てたって事か。
まぁ俺だけしか地球から来れないって事は無いんだろうけど、なんか自分が開拓者というか先駆者じゃないって言うのはちょっと何かこう…モヤッとするものが有るな。
まぁでもとりあえずこの箱…たぶんコンテナの中に何かがあるとしたらそれは地球から来た誰かが入れた物だという事なんだろう。
まぁ、実際にはこの文字を使える奴がちょうど召喚された頃にこれを作った別の奴が居たって事も考えられるが…でも、それまで使った事の無い文字をこんな操作案内みたいな所の文字に進んで使ったりするだろうか?
さすがにこれ以上考えても何か確証が持てる状態にまで思考出来る感じが無いのでこの程度にしておくとして、問題はこの箱を開けるかどうかだよな。
箱は今、平らな床面に置かれている訳ではなく、崩落したであろう瓦礫の上に斜めになった状態で、たぶん落ちてきた状態のままここにずっと在ったのではないかと思われる。
それと周囲の土砂を退けたらこの箱の辺りから漏れてきていた水っぽい音が聞こえなくなったので空気の流量が足らない状態だったどこかで音がしていたのではないかと考えられる。あと、音が聞こえなくなった頃からこの箱の下の面になる辺りから少し暖かい空気が漏れてきてる気がする。
これ、もしかしたらだが、この箱って冷凍装置とかだったりしないかな?
空気を使って熱交換をしてそうな感じの装置と同じ様な機構をこの箱って持ってそうな感じがするのだが…
「なぁマルセル君、冷やしておかないといけない物って何が思いつく?」
とりあえずこの世界の住人歴の長いマルセル君に聞いてみた。
「冷やす物?パンツとか冷やして穿いたら夏とか気持ち良いぞ?」
とりあえずマルセル君にはもう期待しない事にしよう。
「さてと、中に入ってるのは生物かそれとも温度管理をしっかりして無いと危険な薬剤か…他には生体兵器なんて物もあり得るのかもしれないが…」
「なぁキヨシ?俺に聞いておいて無視するとかさすがにひどくない?」
「あぁ悪い。じゃぁもう1個教えてくれ。俺が召喚されるまでにどれ位の召喚者が居たかって何か聞いた事ないか?」
「お前俺の事都合のいい奴みたいに使ってるよな?ん~…確かフベルト様の書いた自叙伝の中にそんな事が書いてあったと思うが…俺もあの本はちょっと読むのが躊躇われたからなぁ…」
「なぁ、もしかしたらだが…そのフベルトの自叙伝って…内容はほぼレーヌさんなんじゃ?」
「あーほぼと言うか…それ以外の場所がほとんど無いって感じらしいぞ?これぐらいの本なんだけど日々気付いた事を箇条書きされてるって感じの内容らしい。」
マルセル君が手の親指と人差し指を使って長方形を作ってくれたのだが、最初に縦30cm横20cmの大きさで、その次に縦30cm横10cmぐらい。
それって奴の日記帳なんじゃないか?
「まぁフベルトの自叙伝のレーヌさんの事は今はいいから召喚者の事は?」
「俺が読んだ訳じゃなくて長老の1人が読んだ内容をかいつまんで話してくれたのを聞いた感じでは確か、10回ぐらいは召喚されてるんじゃないかって言ってたぞ。」
「そうか…」
10人居たなら1人ぐらいは地球からの召喚者が居てもおかしくない…そう言えば俺、テラスちゃんが召喚できる種族がどれぐらいの数居るのか知らないな。
これは考えても意味が無いか?
プシュー ガコン!
んっ?何か音がした?
音に気付いてそっちに顔を向けたらマルセル君が箱の表面に手を触れていたのが見えた。
「お前もしかしたらその指の当たってる所押したりした?」
「…ちょっとだけ押した。そんなに強く押してない!」
「お前馬鹿だろ?!何勝手に押してんの?!その中身が生体兵器だったらどうする気だ?!それとちょっと押しても力いっぱい押しても動くかどうかが問題なんだ!お前はその程度も分からないバカなのか?」
「だってこんなの丸くくぼみがあったら誰でも押すだろ?!いくらなんでもバカは言いすぎだ!もう少しソフトな表現で頼む!」
「やかましい!お前は穴があったら指を入れてしまう小学生男子か?!」
「小学生という言葉は知らないが俺が小さい頃に村の男の間で度胸試しにフベルト様の家の壁に開いた穴に性器を片方突っ込む遊びが流行った事がある!」
「そんな事は聞いてねぇよ!」
俺とマルセルくんが言い争ってる間にも箱の表面にあった継ぎ目がボタンのあった辺りから白い光を放ちながら一つの線を描いて広がっていく。
箱を斜めに分断する様に継ぎ目が一本の線で白く光り、光が一周したぐらいの時間が経過した頃にモーターか何かの様な駆動音をさせ始めた箱がゆっくりと開き始めた。
「ちょっ?!キヨシやめろってば?!」
俺はとりあえず鎧を着込んでいるマルセル君を盾に使って身を隠したのだが…何かが動いてそうな音が聞こえなくなったかな?
とりあえずもう大丈夫かな?
「なぁマルセル君?何が見えた?」
「後で話し合う必要があるとは思うが…とりあえず俺に見えてるのはキヨシみたいな姿の女の子が寝てる姿と、何か…乗り物か?他にも何か箱のような物が在るのが見えるな。」
「頭が痛いとか目が見えなくなって来てるとか体が動かし難い感じがしてるとか…他に何でもいい、何か自覚症状とかは無いか?」
「キヨシが俺の腕を後ろから羽交い絞めしてるおかげで体は動かしにくいがそれ以外は特に無いな。」
俺はマルセル君を解放して箱に近づいて確認してみた。
「お前絶対に今度し返してやるからな。覚えてろよ?」
後ろで何か小物がブツブツ言ってるが今は放置だな。
箱は長手方向に斜めに切り分けられたハッチがシリンダーを使って押し上げられている状態になって重心が箱の上にギリギリある程度に開いていた。
そして中にはベッドの様な物に寝かされている病院の検査衣みたいな物を着させられている少女とまったく使われて無い状態の4輪バギーらしき乗り物と収納ケースらしき箱が4段重ねられて置かれていた。
なんとなくだが…女の子のおもちゃ箱とか…あぁ、違うか、青少年のおもちゃ箱っぽい内容物に見えるな。
でも…この女の子って…何だ?
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる