ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜

はな

文字の大きさ
22 / 262

複雑な思い④

しおりを挟む


——翌朝





いつもの回診の時間。

ベッドのカーテンを開けると、ひなはまだ浅い呼吸で苦しそうにしてる。





ひな「ハァ、ハァ……ハァ、ハァ……」


五条「まこちゃん、体温は?」


真菰「今、39度3分です」


五条「高いな……」





ひなのおでこに手を置くと、ひなが少し目を開けた。





五条「しんどいな。ちょっと先生にもしもしさせてな~」


ひな「コクッ……」





と、ひなが頷く。

そして、チェストピースを胸に当てると、





ひな「ピクッ……」


五条「冷たいか?」


ひな「コクッ……」





手のひらで温めても冷たく感じるくらい、ひなの身体が熱い。





五条「まこちゃん、氷枕と解熱剤持ってきてくれる?」


真菰「わかりました」





と、まこちゃんが取りに部屋を出ると、





ひな「……ハァ……ハァ……ぁっぃ……ハァ、ハァ……」





ひなが潤んだ目で訴えてくる。





五条「熱いな。ひなちゃんな、今お熱が高いから身体がぽっぽってしてるんだ。まこちゃんが冷たい枕持ってきてくれるから、もうちょっと待ってな~」





と言うと、向かいで夏樹の診察を終えた宇髄先生がこっちに来た。





宇髄「ひなちゃん辛そうか。珍しく五条が小児科モードだな」





しまった。

夏樹のとこに宇髄先生いたんだった……。



小児科モードは小さい子への話し方。

恥ずかしいからあんまりしないが俺だって一応そういうこともできる。

ひなが苦しそうに目を潤ませてるし、初めて自分で何かを訴えてきたのでつい……。










真菰「お待たせしました!」





まこちゃんが戻ってきた。





真菰「ひなちゃ~ん、冷たいの置くね!頭ちょっと上げるよ~」





まこちゃんに氷枕を敷いてもらうと、ひなの表情が心なしか緩んだ。





五条「気持ちいいか?」


ひな「コクッ……」





でも、ここで解熱剤も入れないと。





五条「ひなちゃん、これからお熱下げるお薬も入れるな。ちょっと身体横に倒すぞ~」





言って、ひなの身体をまこちゃんの方へ倒すと、ひなは何かを察したのか抵抗し始めた。





ひな「ハァハァ……ゃ……ハァハァ、ぃゃ……ハァハァ……」


宇髄「ひなちゃん、大丈夫だよ。少しだけまこちゃんの方向いて海老さんみたいになってよう」





と、宇髄先生もひなの身体を押さえてくれる。

その間に、まこちゃんから座薬を受け取り、ひなのズボンとパンツをサッとズラした。





ビクッ!!





ひな「ゃ、ハァハァ……ゲホッゲホッ……めて……ハァハァ、ケホッ……」


真菰「ひなちゃ~ん、大丈夫よ。おてて握ってようね。」





まこちゃんがひなの両手を包んでくれ、





宇髄「ひなちゃーん、ゆっくり深呼吸してごらん。お口からハーって息吐けるかなー?」





宇髄先生が言う。

そして、ほんの少しひなの気が緩んだ隙に……





ひな「い"ぅ!……ケホケホッ、ぃ……ぅぅ……ハァハァ……」


五条「ひなちゃん、ごめんな。ちょっと気持ち悪いな。ハーってお口から上手に力抜いてみような」





座薬を入れてしばらく指で押さえてると、ひなの目から涙が流れるのが見えた。

そして、ゆっくり膝を伸ばして仰向けに戻し、





五条「いい子だったぞ。えらかった。もう大丈夫だからゆっくり寝たら治るからな」





頭を撫でてやると、すぐにスヤスヤと眠りについた。










それから昼も夜もひなは起きることなく、日付が変わって午前4時ごろ。

様子を見に行くと、ひなは目を開けていてびっしょり汗をかいていた。





五条「起きてたのか?汗いっぱいかいたな。気持ち悪いだろ?着替えるぞ」





と、夏樹が起きないように小声で言うと、ひなはすぐにコクッと頷いた。

まこちゃんも呼び、ひなの身体を起こしてタオルで汗を拭いて、新しい病衣に着替えさせると、よっぽどスッキリしたのかまだぼーっとしてるのに、





ひな「アリガト……」





と呟いた。

体温を測ると37度まで下がっている。





五条「もう少し寝とくんだぞ。朝になったらまた来るからな」





と言って、ひなが眠ったことを確認してから部屋を後にした。










***



そして、朝になって……


しおりを挟む
感想 19

あなたにおすすめの小説

月弥総合病院

御月様(旧名 僕君☽☽‪︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。 また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。 (小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。

海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。 ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。 「案外、本当に君以外いないかも」 「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」 「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」 そのドクターの甘さは手加減を知らない。 【登場人物】 末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。   恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる? 田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い? 【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?

すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。 お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」 その母は・・迎えにくることは無かった。 代わりに迎えに来た『父』と『兄』。 私の引き取り先は『本当の家』だった。 お父さん「鈴の家だよ?」 鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」 新しい家で始まる生活。 でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。 鈴「うぁ・・・・。」 兄「鈴!?」 倒れることが多くなっていく日々・・・。 そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。 『もう・・妹にみれない・・・。』 『お兄ちゃん・・・。』 「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」 「ーーーーっ!」 ※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。 ※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 ※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。 ※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)

橘若頭と怖がり姫

真木
恋愛
八歳の希乃は、母を救うために極道・橘家の門を叩き、「大人になったら自分のすべてを差し出す」と約束する。 その言葉を受け取った橘家の若頭・司は、希乃を保護し、慈しみ、外界から遠ざけて育ててきた。 高校生になった希乃は、虚弱体質で寝込んでばかり。思いつめて、今まで養ってもらったお金を返そうと夜の街に向かうが、そこに司が現れて……。

大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。 でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。 けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。 同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。 そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

診察室の午後<菜の花の丘編>その1

スピカナ
恋愛
神的イケメン医師・北原春樹と、病弱で天才的なアーティストである妻・莉子。 そして二人を愛してしまったイケメン御曹司・浅田夏輝。 「菜の花クリニック」と「サテライトセンター」を舞台に、三人の愛と日常が描かれます。 時に泣けて、時に笑える――溺愛とBL要素を含む、ほのぼの愛の物語。 多くのスタッフの人生がここで楽しく花開いていきます。 この小説は「医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語」の1000話以降の続編です。 ※医学描写と他もすべて架空です。

こども病院の日常

moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。 18歳以下の子供が通う病院、 診療科はたくさんあります。 内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc… ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。 恋愛要素などは一切ありません。 密着病院24時!的な感じです。 人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。 ※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。 歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。

処理中です...