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臆病なひなの
しおりを挟むそんなある日。
外は豪雨。
8月の夏真っ只中で、激しい雨が降ることも多い。
お昼だというのに空がすごく暗い。
雨の音もザーザーというよりバチバチ聞こえてくる感じ。
そして……
ピカッ!
ドォーン!ゴロゴロゴロゴロ!!
***
*神崎side
~小児科医局~
神崎「おぉ。今のすごい雷。今日はこれまたひどい天気だね~」
医局で先生たちと会話中、
コンコンコンッ——
真菰「神崎先生!!」
まこちゃんが勢いよく医局に入って来た。
神崎「なに!?まこちゃんどうしたの??」
真菰「はぁ、はぁ、すみません。あの、ひなちゃんが、いなくて。部屋に」
神崎「えぇ!?」
ひなちゃんがいない!?
これはまた大変だ……
と思って、急いで探しに出た。
神崎「五条先生は今オペだよな~……でも、とりあえずオペ室に連絡入れてくれる?俺は探してくるから」
真菰「はい!」
と、まこちゃんと手分けしてひなちゃんを探す。
***
*五条side
オペ終わり、シャワーを浴びて着替えてるとこに、更衣室の外から声が聞こえる。
真菰「五条先生!すみません!ひなちゃんがいなくなりました!!」
まこちゃんか?
ひながいなくなった?
五条「なんで……」
白衣に袖を通しながら急いで更衣室を出た。
真菰「あ!五条先生!!すみません!どこ探してもいなくて、神崎先生も探してくれてるんですけど小児のフロアにはいないみたいで」
五条「屋上は?」
真菰「こんな土砂降りの中ですか!?」
ん?土砂降り?
ずっとオペ室に入ってて外の様子を知らないけど……
五条「外、雨なのか?」
真菰「えぇ。ゲリラなのかすごい雨で雷もずっとゴロゴロ。たまにドーンって落ちた音もしてますよ!」
もしかして……
五条「……まこちゃん、ひな部屋にいない?」
真菰「え?」
五条「部屋の中よく探した?」
真菰「そういえば、扉開けてパッと見たらベッドにひなちゃんいなくて、それからすぐトイレに見に行って……」
五条「……小児に戻る」
と言って、急いでエレベーターに乗りひなの部屋に向かった。
小児フロアにつくと、
ピカッ!……ゴロゴロ!!
窓の外はたしかに大雨で雷も鳴ってる。
神崎「五条先生!」
フロアを探し回ってた様子の神崎先生が来た。
五条「神崎先生すみません。もう一度部屋見に行きます」
と言って、みんなで部屋に向かう。
ガラガラッ——
扉を開けると確かにベッドにひなはいない。
でも、扉側にある洗面台の下にひなが体育座りで小さく座り込んでた。
ブルブル震えながら耳を押さえるように頭を抱え込んで……
五条「出てこい。怖くないから」
ハッとしたように顔を上げたひなの顔は涙で濡れてる。
神崎「ひなちゃん、こんなとこにいたのか。もしかして、雷怖かった?」
ひな「グスン、グスン……コクッ……」
五条「もう大丈夫だ。ほら」
と、とりあえずひなを洗面台の下から出して立たせると、
ゴロゴロゴロー!
ひな「きゃぁ!!」
ひなはまた耳を塞いでその場にしゃがみ込んだ。
神崎「ひなちゃん!大丈夫大丈夫。先生たちいるから、ね?ベッド戻ろうかっ!」
神崎先生も一緒にひなを落ち着かせて、とりあえずベッドに戻した。
ゴロゴロゴロ……
ひな「ビクッ!!」
徐々に雷は遠くに行ってるようで音も小さくなってきたけど、ひなはまだビクビクしてる。
五条「大丈夫だ。もう時期どっか行く」
神崎「ひなちゃん、そんなに怖い?大丈夫大丈夫っ(笑)」
神崎先生はビビりまくるひなを見て、若干苦笑い。
ひな「グスン、グスン……ケホッ……」
五条「ん?ちょっと音聴くぞ」
ふと、ひなが咳をしたので胸のボタンを外して聴診する。
神崎「ひなちゃん、雷でちょっと疲れちゃったかな?」
と、神崎先生もひなの異変にすぐ気づく。
五条「ん、大丈夫そうだ。ビビりすぎて疲れたんだろ。ちょっと寝ときなさい」
ひな「コクッ……」
いつの間にか雷も鳴らなくなり、ベッドを倒して布団をかけてやると、ひなはすぐに目を閉じた。
***
~小児科医局~
真菰「すみませんでした!!ベッドにいないだけで慌ててしまって、部屋の中よく確認せず本当にすみません!!」
黒柱が集まる中、まこちゃんがペコペコと頭を下げる。
神崎「ははっ。まさか雷が怖くてあんなとこに隠れてたとはね~。でも、五条先生よくわかったね」
五条「昔から雷はよく怖がって、部屋の隅に縮こまってたんで……」
宇髄「さすが五条だな。ところで、ひなちゃんは9月から学校行けそうか?」
五条「はい。このまま調子が良いようであれば問題ないかと」
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五条「同時に退院させることも考えたんですが、学校に慣れるまではやめておこうと思ってます」
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宇髄「まずは病院から通わせて、学校に慣れてきたら退院だな」
神崎「ひなちゃんの制服姿みたいし、学校行く初日の朝はお見送りしよっ」
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