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蒼のお土産
しおりを挟む昼過ぎ、りさは治療を受けるために病院へやって来た。
もちろん、蒼のお土産を持って。
いつも通り蒼の診察室へ向かうが、今日はいつもと違っていた。
扉の先には先生が、大好きな先生がいるんだ。
りさはドキドキしながら診察室に入った。
蒼「りさおかえり!!」
りさ「先生、ただいま!」
りさは久しぶりに蒼に会えてすごくうれしかった。
そして、恋する相手だと思うと蒼がさらにかっこよくみえて、眩しくて、ドキドキして仕方なかった。
蒼「修学旅行どうだった?楽しかったか?」
りさ「うん。とっても楽しかった!」
蒼「りさが笑顔で無事に帰ってきてくれて安心したよ」
蒼はにっこり微笑んだ。
りさ「あのね、先生にお土産あるの。」
りさはドキドキしながら蒼にお土産を渡した。
蒼「りさありがとう。開けていい?」
りさ「うん。気にいるかわかんないけど……」
蒼の反応をりさはドキドキしながら見守った。
蒼「おぉ、ボールペンか。これかわいいな!テディベアついてて、イギリスだからか~。りさありがとう、すごくうれしいよ。大切にするな」
りさ「うん。へへっ」
蒼がよろこんでくれて、りさもうれしくてホッとしたが、ボールペンが自分とお揃いだということは、まだ伝えることができなかった。
蒼「よし、じゃあ治療しようか」
りさ「はい……」
そうだ、治療しに来たんだった……。
やりたくないけど頑張らなきゃ。
りさはお土産のことで治療のことをすっかり忘れていたが、想いを寄せる蒼の治療をこれからさらに頑張ろうと意気込んだ。
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