可愛がってあげたい、強がりなきみを。 ~国民的イケメン俳優に出会った直後から全身全霊で溺愛されてます~

泉南佳那

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第3章 気持ち、あふれて

12

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 きっと知花みたいな子なら、「会いたくてたまりませんでしたよー」とか言って、可愛く甘えられるのだろうけれど。

 そんな芸当、わたしにはとてもできない。

「亮介さんは?」
「今日は来ない。用事があるらしくて」

 前回もふたりきりで食事したけれど、だいぶ間があいて、わたしのほうはぎこちなさが復活していた。
 
 彼のほうは、前より余裕が感じられる。
 で、会話が途切れると、じっと見つめてきたりするから、余計に居たたまれなくなる。
 
「この後、撮影ですか?」
 宗介さんの服装がいつもよりピシッと決まっているので、食事の後、仕事に行くんだろうと思い、そう尋ねた。

 でも彼は「いや、今日はもう終わったよ。それに明日はひと月ぶりのオフ」と、イスの背に体を預けて、大きく伸びをした。

「このひと月、とにかく、むちゃくちゃなスケジュールだったんだよ。ドラマと映画の二本立てで、さすがの俺も死ぬかと思うぐらい。で、向井に抗議して明日のオフを勝ち取った」

 なんだ。
 そんなに忙しかったのか。
 変に気を回さないで、亮介さんにLINEしておけば、一カ月間も悩むことなかったんだ。

 ほんと、何やってるんだろう、わたし……
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