私を三角関係に巻き込むな〜兄の想い人は、まさかの陽キャ幽霊JK〜

Enchanter_k

文字の大きさ
7 / 17

【第六話】朝食にて、目玉焼き〜新事実を添えて〜

しおりを挟む
 朝起きたら朝食が用意されていた。
 目玉焼き、お米、お茶etc…
 勉強なんてしっかりやらず不真面目に、やっても宿題だけ。
 自主勉強?もしやってたら明日災害が起こるかもしれないレベル。
 それでもわかる。これは明らかに栄養バランスが綺麗な、ものすごく綺麗な三角形。正三角形。
 もう既に席に着いていた幽霊は目を輝かせてウズウズと私を待っていた。
「チャオ!莉央ちゃん!さあさあ席に着いて!」
「‥別にあんたが作ったわけじゃないでしょ」
「えー!?何でそんなこと言うの!?さっくんの料理は格別なんだよ!?」
「‥さっくん?」
 ゆっくり、零の言葉をなぞるようにして言う。
 何ださっくんって、
「なんか前に言ってた高身長の鎌振り回す男のゲームのザックってやつ?」
「違うよ!それはまた別だし、…それならざっくんになるじゃん。…え~?知らないの?さっくんだよ、さくやくん。さぁっくぅん。わかる?SA・KU・YA.Ok?」
「わかったから黙って」
 まだ「えー」っと言っている。
 何だコイツ。
 零はまだぶつぶつ言っていたが、そのままテレビをつけた。
 そこに映ったのは………
「あれ!?」
「朝からうるさい」
「だって!!兄者が!さっくさくさくさっくんが、!!」
 テレビには兄、朔也…いや、芸名で言う『KaSa』が
「そのテレビ、消せ」
 反射的に振り向く。
 そこには
「さっくんおめでとー!!ってかこれマジで!?っすっご!!天才じゃん!!」
 …さっくんがいた。
 [いやー、新人なのにもう世界トップのアイドルですか。凄いですね~。]
 [しかもアイドルだけじゃなく、モデル、人気ブランドとのコラボ、俳優、他にもバライティの司会まで…]
 テレビから漏れる音声。
 テレビの中にいたのは紛れもない
 私の兄だった。

「‥てか何で、零は知ってたの?」
「いや、実際のは今日が初めて」
 よくわからなかった。
 思わず顔を少し歪めて首を傾ける。
「…なに?」
「んー、でも、私が言うことじゃないからなあ。」
 もっと顔が歪む。
「って言うか、莉央ちゃんは…りっちゃんは知らなかったの?」
「知らなかったからその呼び方やめて」
「ごめんね、りっぴょん」
「怒るよ」
 零は肩をすくめる。でも全然反省の色は見えない。
「兎に角食え。今日が日曜日でよかったな。」
 兄も席に座った。
「えー、アイドルなんだから踊って歌いながらラーメンでも食べてみてよ」
「バカなのか?」
「はぁー?バカって言った方がバカなんですー。知らないのぉ?ばーかばーか」
 零はわかりやすくぷんぷんしている。と言うか、口でぷんぷん言っている。
「はぁ、昔はさー、『え、そ、それは…む、無理というか…えっと、その…』みたいな感じだったのに。こんな、言葉が露骨になって…。お母さん悲しいわあ?!」
 どうしてこうも朝からテンションが高いんだろうか。
 私は朝が苦手だからますます理解できない。
「…あ、言い忘れてた。ごめん、おはよう、変人さん達」
 零が勢いよくこっちを見る。兄は目線だけ。
「もうっ!さっくん!りっぴょんの口が悪くなっちゃったじゃん!ばか!このツンデレ!」
「バカって言った方バカだ。知らないのか?それにツンデレじゃない」
「はー?このトンチンカン、ナスビ!このっ!イケメンが!だからみんな恋しちゃうんだよ!顔面国宝の癖に!生意気言っちゃダメなんだぞ!このモテ男!」
 もう会話についていけない。
 私がおかしいんだろうか。
 今日もこいつらに付き纏われる…
「はぁ」
 もういつぶりか、誰かの手作りの朝ごはんなんて。
 食卓を囲んで、朝一緒に誰かと食べて、目玉焼きを作ってもらって、
 もしやこれが家庭の匂いとか何だろうか。
 今日もまた一日が始まっていく。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

哲子67歳★恋して焦げて乱れ咲き♪

obbligato
恋愛
67歳、二次元大好き独身女子のぶっとんだ恋愛劇。 ※哲子は至って真面目に恋愛しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~

菱沼あゆ
キャラ文芸
 突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。  洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。  天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。  洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。  中華後宮ラブコメディ。

『床下に札束を隠す金髪悪女は、毎朝赤いマットの上で黒の下着姿で股を開く』〜ストレッチが、私の金脈〜

まさき
恋愛
毎朝六時。 黒の下着姿で、赤いヨガマットの上に脚を開く。 それが橘麗奈、二十八歳の朝の儀式。 ストレッチが終わったら、絨毯をめくる。 床下収納を開けて、封筒の束を確認する。 まだある。今日も、負けていない。 儚く見える目と、計算された貧しさで男の「守りたい」を引き出し、感情を売らずに金だけを回収してきた。 愛は演技。体は商売道具。金は成果。 ブリーチで傷んだ金髪も、柔らかく整えた体も、全部武器だ。 完璧だったはずの計算が、同じマンションに住む地味な男——青木奏の登場で、狂い始める。 奢らない。 触れない。 欲しがらない。 それでも、去らない。 武器が全部外れる相手に、麗奈は初めて「演じない自分」を見られてしまう。 赤いマットの上で、もう脚を開けなくなる朝が来るまでの話。

至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件

こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

俺にだけツンツンする学園一の美少女が、最近ちょっとデレてきた件。

甘酢ニノ
恋愛
彼女いない歴=年齢の高校生・相沢蓮。 平凡な日々を送る彼の前に立ちはだかるのは── 学園一の美少女・黒瀬葵。 なぜか彼女は、俺にだけやたらとツンツンしてくる。 冷たくて、意地っ張りで、でも時々見せるその“素”が、どうしようもなく気になる。 最初はただの勘違いだったはずの関係。 けれど、小さな出来事の積み重ねが、少しずつ2人の距離を変えていく。 ツンデレな彼女と、不器用な俺がすれ違いながら少しずつ近づく、 焦れったくて甘酸っぱい、青春ラブコメディ。

救助隊との色恋はご自由に。

すずなり。
恋愛
22歳のほたるは幼稚園の先生。訳ありな雇用形態で仕事をしている。 ある日、買い物をしていたらエレベーターに閉じ込められてしまった。 助けに来たのはエレベーターの会社の人間ではなく・・・ 香川「消防署の香川です!大丈夫ですか!?」 ほたる(消防関係の人だ・・・!) 『消防署員』には苦い思い出がある。 できれば関わりたくなかったのに、どんどん仲良くなっていく私。 しまいには・・・ 「ほたるから手を引け・・!」 「あきらめない!」 「俺とヨリを戻してくれ・・!」 「・・・・好きだ。」 「俺のものになれよ。」 みんな私の病気のことを知ったら・・・どうなるんだろう。 『俺がいるから大丈夫』 そう言ってくれるのは誰? 私はもう・・・重荷になりたくない・・・! ※お話に出てくるものは全て、想像の世界です。現実のものとは何ら関係ありません。 ※コメントや感想は受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 ただただ暇つぶしにでも読んでいただけたら嬉しく思います。 すずなり。

処理中です...