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仕方なく俺が屋根から降りる方法を模索していると、キョウカが列の前に回り込んで何か伝えたのが見えた。パソコンで訴えかけている。
「…そうだった。ナズハ、やっちゃって」
「りょーかい」
ナズハが爆破されて粉々になった家を直した。
「……なるほどね。確かめてみるわ」
キョウカが文を追加したらしい。協会長はクルッと方向転換して戻ってくる。
「あっ、協会長!やっぱり俺を助け……に?」
みんなは俺を見向きもせずにズケズケと家へ入って行った。チクショー!
「…あ、ピーマンだ」
後方の上空から声がしたので、そっちを眺めると、楽観主義者と悲観主義者がいた。
「おー、あいつらと一緒じゃなかったのか」
「うん。ちょっと話し合いしてて」
「話し合い?」
「ミスターエックス討伐隊に参加するかどうか」
「他の人についていくか、離脱してどこかへ行くかってこと?」
「そう」
二人ともこうしてここにやって来たということは、答えは出たのだろう。
「……で、ピーマンは何してるの?」
「あいつらに放置されて降りれないんだよ」
「自力で登れたんだから、自力で降りられるでしょ」
「違う。カレンに連れられてこの屋根の上に飛ばされたんだ」
「カレンって……、あぁ。ボスの娘の」
「そうだ」
「へぇ、あの人って力持ちなんだね」
カレンの術のことを知らないらしい。内密にされてるのだろうか。
それから、二人は文句一つ言わずに俺を持ち上げて地面に降ろしてくれた。他のメンバーも見習うべきだね。
「あっちにみんな入って行ったよね」
「そうだな」
頷きつつ、家に近づくと、叫び声が聞こえた。
「……こいつ、死んでたのよね?!」
「………………」
「真っ黒焦げの焼死体だったんだよね?!」
「………………」
協会長とキョウカの会話らしい。もっとも、キョウカは何も言わないので、聞いただけでは協会長が一人で騒いでいるような感じだ。
「壁が薄いんだね。すっごくよく聞こえる」
「どこかに隙間があるとか?怖いなぁ、それ。覗かれてるかも」
「そうかもな」
悲観主義者は小刻みに震えながら歩いていた。こいつはどこを見ても「怖い怖い」って言うんだから、楽観主義者も大変だろうなぁ。
戸を開ける。
ムワッとゴミの臭いが鼻を抜けていく。
「…臭いね、ここ」
「今頃かよ」
俺は目を半分くらい閉じてその家に入った。
楽観主義者と悲観主義者は手で鼻の前を払うようにしながらついてくる。
「…そうだった。ナズハ、やっちゃって」
「りょーかい」
ナズハが爆破されて粉々になった家を直した。
「……なるほどね。確かめてみるわ」
キョウカが文を追加したらしい。協会長はクルッと方向転換して戻ってくる。
「あっ、協会長!やっぱり俺を助け……に?」
みんなは俺を見向きもせずにズケズケと家へ入って行った。チクショー!
「…あ、ピーマンだ」
後方の上空から声がしたので、そっちを眺めると、楽観主義者と悲観主義者がいた。
「おー、あいつらと一緒じゃなかったのか」
「うん。ちょっと話し合いしてて」
「話し合い?」
「ミスターエックス討伐隊に参加するかどうか」
「他の人についていくか、離脱してどこかへ行くかってこと?」
「そう」
二人ともこうしてここにやって来たということは、答えは出たのだろう。
「……で、ピーマンは何してるの?」
「あいつらに放置されて降りれないんだよ」
「自力で登れたんだから、自力で降りられるでしょ」
「違う。カレンに連れられてこの屋根の上に飛ばされたんだ」
「カレンって……、あぁ。ボスの娘の」
「そうだ」
「へぇ、あの人って力持ちなんだね」
カレンの術のことを知らないらしい。内密にされてるのだろうか。
それから、二人は文句一つ言わずに俺を持ち上げて地面に降ろしてくれた。他のメンバーも見習うべきだね。
「あっちにみんな入って行ったよね」
「そうだな」
頷きつつ、家に近づくと、叫び声が聞こえた。
「……こいつ、死んでたのよね?!」
「………………」
「真っ黒焦げの焼死体だったんだよね?!」
「………………」
協会長とキョウカの会話らしい。もっとも、キョウカは何も言わないので、聞いただけでは協会長が一人で騒いでいるような感じだ。
「壁が薄いんだね。すっごくよく聞こえる」
「どこかに隙間があるとか?怖いなぁ、それ。覗かれてるかも」
「そうかもな」
悲観主義者は小刻みに震えながら歩いていた。こいつはどこを見ても「怖い怖い」って言うんだから、楽観主義者も大変だろうなぁ。
戸を開ける。
ムワッとゴミの臭いが鼻を抜けていく。
「…臭いね、ここ」
「今頃かよ」
俺は目を半分くらい閉じてその家に入った。
楽観主義者と悲観主義者は手で鼻の前を払うようにしながらついてくる。
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