冒険の僕

Nick Robertson

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魔法の国の住居はきのこの大きいやつだった。
時折家の焼け焦げた部分を見て何があったのか想像を膨らませるのが楽しかった。
トモビは黙ってついて来る。
それだけじゃあいるのかいないのか不安になるからやっぱり手をつなぐ。
手の内に一瞬春が戻って来る。
あ、トモビは居たんだな、僕のすぐ後ろ、いや、隣に。
クスクスと魔法使いに笑われた。
男の人もいれば女の人もいた。
子供もいればおじいさんおばあさんも、いた。
空をふわふわ飛んでいる。
「珍客だね」という言葉が耳に届いた。
、境界線、の外から来る人は珍しいんだな。
それにしてもみんな近寄ってこない。
遠目に僕たちを見て笑っている。
まあ、遠まきに恐れてたり、泣いてたりするよりはずっと良いや。
僕の見えないところで、誰かが建物の陰から右手を挙げた。
すると僕は転んでしまう。
転んだ時に、滑り台で起きた惨劇を思い出して震え上がった。

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