しょうもない綾

2

付き人は外へ出るとわあわあ言って楽しそうだった。
モンスターもいるという。
しかしそいつは集落に熱中していて話を聞かない。
「見て、見てくださいよ！いたるところに村、村。村々ですよ。村々に囲まれてるんすよ。もう全部村々だあ！」
もう一人の女の子は黙っている。
公園の方まで進んできた。
そろそろだぞ。
思った通り、ひょこっとモンスターが見え隠れする。
栗を持ったリスだ。
「あ、栗とリスだ」俺がそう言うと
「わあ、いいですねえ栗とリス。撫で回したいですよ」という。
リスなら撫で回したく思うのもわかる。
あのフサフサの尻尾には耐えがたいものがあるだろう。
「しかし栗はなんでだ」
「だって美味しいじゃないすか」
ふむ。
そのあとは鳥のモンスターが襲ってきた。
腕輪をかざす。
すると小さい火山を乗っけたカエルが出てくる。
カエルは、なんということか！全身が縄で縛られている。
仕方ないのでくねくね動いている。
俺は急いでほどいてやった。
そういえば初めての召喚の際には縄を解けって言われたなあ。
なんて設定だ。
鳥は待ってくれない。
水しぶきを俺の?茲に当てる。
バシ
いてて
?茲が少し赤くなる。
はじめに縄を解いておくというルールを破ったからこうなって当然だ。
私はこの鳥はメスだとその時知った。
鳥は後ろを向いて去っていく。
泣いているのか。