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「お母様」
「なあに?」
「お母様がお元気なられて、僕、嬉しいです」
朝食をとっていると、ヴィアベルが可愛らしい笑顔で言ってくれる。
いつ見てもうちの子可愛過ぎる!!
見て、あの福々したほっぺた!はにかみ笑顔ももうギュッっとしてチュッチュッチュッーっだよ。
「私もヴィアベルと一緒にお食事できて嬉しいわ。今日はヴィアベルは何をする予定なのかしら?」
「はい、僕、今日は、、、その、、」
「どうしたの?」
ヴィアベルが急に俯いて言いよどむ。
「あの、本館で、、アルトゥール兄様と、、お勉強を、、、」
「あら、そうなの。アルトゥール様は優しくしてくださる?」
「はい!優しくて格好良いです!」
ヴィアベルがガバッと顔を上げ、嬉しそうに答えてくれた。
なるほど、アルトゥール様は良い子みたいですね。
虐められてたらどうしようかと思った。
クリストハルト様もビアンカ様も母親が最悪でもヴィアベルには良くしてくれているみたいだ。
「じゃあ、私は、勉強を頑張っているヴィアベルとのお茶会のために、お菓子の研究でもしておくわ」
「はい!!楽しみです!!でも、あの、、お母様はお出掛けにならないのですか?いつも、お忙しそうだったので、、、」
ああ、出掛けてましたね。
お茶会、夜会、音楽会、絵画鑑賞等々、見栄の社交をしまくってました。
あと、アマーリエって、フラクスブルベ家に頼らなくても個人資産がすごいから、買物もし放題だった。
この国では妻の資産は夫が管理したりしないらしく、アマーリエが自由に使っていた。
アマーリエは嫌な女だが、資産管理の才能はあった。
適切な投資などを指示して、使いまくっているのに確実に増やしていた。
管理人が誤魔化そうとしても一瞬で気付く。
ヒステリックな女とは思えない一面だが、アマーリエには数字に強いことと、もう一つ魔法スキルで良いものが見える力があった。
その力で、一年前なんて鉱山を買って、今では宝石の原石がザックザックだ。
その力は幅広く、地図を見れば鉱山を見つけ、一見価値のなさそうなものを見てもそれが磨けば光るものだと分かる。
この子、能力に恵まれ過ぎでしょう。
「そうね、病み上がりだし、ヴィアベルとお話ししたりお茶会をしたりする方が楽しいわ」
「僕もお母様といっぱいお話ししたいです!」
ヴィアベルは満面の笑みだ。
「じゃあ、帰ってきたら、ヴィアベルのお話しをたくさん聞かせてくださいね」
「はい!!」
食事が終わると、ヴィアベルの可愛いほっぺたにキスをして送り出した。
さて、ではではお菓子を作りましょうか。
バームクーヘン食べたいなぁ。
でも、アマーリエが今まで食べたことがないということは、この世界にバームクーヘンはないだろう。
まず、材料だよね?
バームクーヘンって何が入ってるのかな?
多分、スポンジケーキっぽい材料だよね?
よし、材料を紙に書き出してみよう。
「ベルタ、紙とペンを持ってきて」
「はい、奥様」
ベルタが直ぐに目の前にセッティングしてくれる。
私、良いご身分だね。
よし、先ずは
"小麦粉、卵、砂糖"
ん?文字が光ってる?
まさか、、、
"塩"
光らない。
え?もしかして、必要な材料が光るの?
これも、アマーリエのスキルの力?
凄過ぎるんですけど、、、
便利、超超超便利!!
ヴィアベル!!お母様、美味しいお菓子を作って見せます!!
じゃあ、もう、知ってるお菓子の材料や調味料も全て書き出そう!!
、、、、、、、うん、材料は判明した。
あとは、この世界にあるかどうかだよね?
だいたいはあると思うけど、、、
「ベルタ、これ、厨房にあるかしら?」
ベルタにバームクーヘンの材料を渡してみる。
「はい、、、このコーンスターチというものは、存じ上げません」
「そうなの、、、」
ああ、やっぱり?
家庭科の授業で作ったカスタードにコーンスターチを入れたんだよね~
光ったから必要なんだよね?
何の役目があるのかな?
確かトウモロコシのデンプンって、家庭科の先生は言ってたな。
作れるの?
よし、紙に書いてみよう。
"トウモロコシ"
ん~これは、ダメな時の光り方だよね~
そう、良いものが分かる関連で良くないものも分かるのだ。
多分、普通にキッチンとかで作るものではないんだろうな、と予想されます。
入れなくても大丈夫、ってことはないかな?
でも、入れた方が美味しい、のか?
、、、代用品かぁ、、デンプン、、、
片栗粉?
いや、片栗粉はお菓子の材料じゃないよね?
一応、書く?
"片栗粉"
あ、光った。
片栗粉でも良いみたいだ。
「ベルタ、片栗粉はある?」
「片栗粉、でございますか?いえ、存じ上げませんが、料理長に聞いてまいりましょうか?」
「いえ、いいわ」
多分、ないな。
あんかけの料理とか出てこないもん。
片栗粉は作れるのかな?
"ジャガイモ"
お、光った。
作れるらしい。
「ベルタ、厨房に参ります」
「、、、本当に奥様がお菓子をお作りになるのでごさいますか?」
「ええ、ヴィアベルに約束しましたから」
「畏まりました」
ベルタが諦めたように、部屋の扉を開けてくれる。
さあ、行きますか!
「なあに?」
「お母様がお元気なられて、僕、嬉しいです」
朝食をとっていると、ヴィアベルが可愛らしい笑顔で言ってくれる。
いつ見てもうちの子可愛過ぎる!!
見て、あの福々したほっぺた!はにかみ笑顔ももうギュッっとしてチュッチュッチュッーっだよ。
「私もヴィアベルと一緒にお食事できて嬉しいわ。今日はヴィアベルは何をする予定なのかしら?」
「はい、僕、今日は、、、その、、」
「どうしたの?」
ヴィアベルが急に俯いて言いよどむ。
「あの、本館で、、アルトゥール兄様と、、お勉強を、、、」
「あら、そうなの。アルトゥール様は優しくしてくださる?」
「はい!優しくて格好良いです!」
ヴィアベルがガバッと顔を上げ、嬉しそうに答えてくれた。
なるほど、アルトゥール様は良い子みたいですね。
虐められてたらどうしようかと思った。
クリストハルト様もビアンカ様も母親が最悪でもヴィアベルには良くしてくれているみたいだ。
「じゃあ、私は、勉強を頑張っているヴィアベルとのお茶会のために、お菓子の研究でもしておくわ」
「はい!!楽しみです!!でも、あの、、お母様はお出掛けにならないのですか?いつも、お忙しそうだったので、、、」
ああ、出掛けてましたね。
お茶会、夜会、音楽会、絵画鑑賞等々、見栄の社交をしまくってました。
あと、アマーリエって、フラクスブルベ家に頼らなくても個人資産がすごいから、買物もし放題だった。
この国では妻の資産は夫が管理したりしないらしく、アマーリエが自由に使っていた。
アマーリエは嫌な女だが、資産管理の才能はあった。
適切な投資などを指示して、使いまくっているのに確実に増やしていた。
管理人が誤魔化そうとしても一瞬で気付く。
ヒステリックな女とは思えない一面だが、アマーリエには数字に強いことと、もう一つ魔法スキルで良いものが見える力があった。
その力で、一年前なんて鉱山を買って、今では宝石の原石がザックザックだ。
その力は幅広く、地図を見れば鉱山を見つけ、一見価値のなさそうなものを見てもそれが磨けば光るものだと分かる。
この子、能力に恵まれ過ぎでしょう。
「そうね、病み上がりだし、ヴィアベルとお話ししたりお茶会をしたりする方が楽しいわ」
「僕もお母様といっぱいお話ししたいです!」
ヴィアベルは満面の笑みだ。
「じゃあ、帰ってきたら、ヴィアベルのお話しをたくさん聞かせてくださいね」
「はい!!」
食事が終わると、ヴィアベルの可愛いほっぺたにキスをして送り出した。
さて、ではではお菓子を作りましょうか。
バームクーヘン食べたいなぁ。
でも、アマーリエが今まで食べたことがないということは、この世界にバームクーヘンはないだろう。
まず、材料だよね?
バームクーヘンって何が入ってるのかな?
多分、スポンジケーキっぽい材料だよね?
よし、材料を紙に書き出してみよう。
「ベルタ、紙とペンを持ってきて」
「はい、奥様」
ベルタが直ぐに目の前にセッティングしてくれる。
私、良いご身分だね。
よし、先ずは
"小麦粉、卵、砂糖"
ん?文字が光ってる?
まさか、、、
"塩"
光らない。
え?もしかして、必要な材料が光るの?
これも、アマーリエのスキルの力?
凄過ぎるんですけど、、、
便利、超超超便利!!
ヴィアベル!!お母様、美味しいお菓子を作って見せます!!
じゃあ、もう、知ってるお菓子の材料や調味料も全て書き出そう!!
、、、、、、、うん、材料は判明した。
あとは、この世界にあるかどうかだよね?
だいたいはあると思うけど、、、
「ベルタ、これ、厨房にあるかしら?」
ベルタにバームクーヘンの材料を渡してみる。
「はい、、、このコーンスターチというものは、存じ上げません」
「そうなの、、、」
ああ、やっぱり?
家庭科の授業で作ったカスタードにコーンスターチを入れたんだよね~
光ったから必要なんだよね?
何の役目があるのかな?
確かトウモロコシのデンプンって、家庭科の先生は言ってたな。
作れるの?
よし、紙に書いてみよう。
"トウモロコシ"
ん~これは、ダメな時の光り方だよね~
そう、良いものが分かる関連で良くないものも分かるのだ。
多分、普通にキッチンとかで作るものではないんだろうな、と予想されます。
入れなくても大丈夫、ってことはないかな?
でも、入れた方が美味しい、のか?
、、、代用品かぁ、、デンプン、、、
片栗粉?
いや、片栗粉はお菓子の材料じゃないよね?
一応、書く?
"片栗粉"
あ、光った。
片栗粉でも良いみたいだ。
「ベルタ、片栗粉はある?」
「片栗粉、でございますか?いえ、存じ上げませんが、料理長に聞いてまいりましょうか?」
「いえ、いいわ」
多分、ないな。
あんかけの料理とか出てこないもん。
片栗粉は作れるのかな?
"ジャガイモ"
お、光った。
作れるらしい。
「ベルタ、厨房に参ります」
「、、、本当に奥様がお菓子をお作りになるのでごさいますか?」
「ええ、ヴィアベルに約束しましたから」
「畏まりました」
ベルタが諦めたように、部屋の扉を開けてくれる。
さあ、行きますか!
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