我儘女に転生したよ

B.Branch

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仲良しです

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「お母様、戻りました!」

可愛いヴィアベルが一生懸命こちらに掛けて来る。

「お帰りなさい、ヴィアベル、転ばないようにね」

「ヴィ兄様、お帰りなしゃい!」

私の膝の上に座っているアンネリース様も元気にご挨拶した。

「え、アンネ!?どうしてここにいるの!?」

「ケーキ食べゆの!」

「そ、そっか、じゃあ、一緒に食べようね」

アンネリース様の答えになっていない返答にヴィアベルが鷹揚に頷く。

フフ、ヴィアベルったら、お兄ちゃんモードですね。
ちょっと大人ぶってるのが、また可愛いんだから!
抱きしめたいけど、お兄ちゃんの威厳のために我慢しましょう。

「アンネリース様がお庭に遊びに来てくださったので、お茶にお誘いしたのよ」

「そうなのですね、、、お母様はよろしいのですか?」

ヴィアベルが幾分いくぶん不安そうに尋ねてくる。
今まで毛嫌いしていたはずのビアンカ様のお子様達への私の反応が心配なのだろう。
気苦労掛けて、ごめんね。

「ええ、ヴィアベルと2人なのも幸せだけれど、可愛いお客様とお茶できるのも楽しいわ」

「はい!僕も幸せです!」

ヴィアベルが本当に嬉しそうに笑った。

「じゃあ、ヴィアベルも席に着いて、ケーキを頂きましょう」

ベルタにお願いしたビアンカ様の許可は出ていた。
ベルタがビアンカ様の侍女達を5名ほど連れて戻って来たのは、アンネリース様の護衛と私の見張り役だろう。
警戒されまくっているが、一応許可は許可だ。

「いただきます!」

「いただきましゅ!」

2人がミルクレープを食べ始める。
アンネリース様は私が食べるのを手伝うと皆が不安がるので、私の膝から移動して侍女に手伝だってもらっている。

「お、美味しい!!お母様、これすっごく美味しいです!!」

ヴィアベルがハグハグと夢中で口に運んでいる。

「ケーキ美味しいの!」

アンネリース様もご満悦だ。

「良かった、2人に気に入ってもらえて嬉しいわ」

幸せそうな2人の顔を眺め、ヴィアベルとアンネリース様の取り留めのない話を聞きながら、お茶の時間は終了した。

アンネリース様はおしゃべりし過ぎておねむになったようで、ウトウトしながら侍女に抱かれて帰って行った。

私達は少し風が出て肌寒くなったので、部屋に戻って寛ぐことにする。

「お母様、、あの、お膝に乗っても、、いいですか?、、」

ヴィアベルが突然遠慮がちに聞いてくる。

「え?」

「アンネがお母様のお膝に乗っていました」

少し拗ねたような口調でボソッと呟くと、ヴィアベルが私に寄りかかってくる。

はうっ、なんですか、私のハートをこんなに鷲掴みにしてどうするつもりなの!?
年下(アンネリース様)には格好良く、年上(私)には甘えるってどこのスケコマシですか!?
将来は確実にモテモテですね!
まあ、何もしなくてもヴィアベルは引く手数多でしょうけど!

「お母様?」

「いえ、私の膝はいつでもヴィアベルのものよ」

膝に乗せて顔を覗き込むと、ヴィアベルが照れたような笑顔をみせる。

「そうだ、ヴィアベル、今度街にお出かけしましょうか」

「え、はい!行きたいです!」

ヴィアベルが勢い良く答えた。

「ヴィアベルはどこに行きたいかしら?」

「お母様とご一緒ならどこでも嬉しいです!」

「まあ、お母様もよ!」

2人でギュッと抱きしめ合う。
周囲から生温かい視線が注がれているような気がしますが、そんなの関係ありません!
あーもー、可愛い!可愛過ぎ!

あ~お菓子だけじゃなくて、他にも何か作ってあげられないかな?
何かないかな~、ん~、そうだ!

「ベルタ、長方形の木の板と糊を持って来てもらえるかしら?」

「は?あ、いえ、すぐにお持ちいたします」

珍しく間の抜けた返事を返したベルタは、慌てたように部屋を出て行った。

よし、では、紙に絵を描きます!
動物がいいかな?じゃあ、みんな大好きパンダにしよう!

「お母様、それは、、、魔獣ですか?でも、すごく可愛いです!」

よし、ではこの絵を板に貼りましょう!

絵を描いて顔を上げると、ベルタが既に戻って来ていた。
速!!やっぱり、ワープできるよね!?

「奥様、その絵を板に貼り付ければよろしいでしょうか?」

しかも、半端ない理解力ですね。
ベルタさん、侮れない、、、

「ええ、貼ってから木を同じ大きさに50分割してもらえるかしら?」

「畏まりました」

最早戸惑う素振りも見せず返事をしたベルタは 、部屋を出て瞬く間に戻って来た。

「お待たせいたしました」

いえいえ、全く待ってませんよ?
移動手段を教えてください!是非!

「お母様、それはなんですか?」

ヴィアベルが不思議そうに聞いてくる。

「これはね、パズルよ。こうやって、絵を合わせて完成させるのよ」

木の板をパンダの絵に合わせて並べていく。

「あ、なるほど、魔獣の耳はここですね、で、この細い木はここ?あれ?違う?う~ん」

ヴィアベルがパズルのピースを持って唸っている。
やっぱり白黒のパズルはピースが大きくても難しかったかな?
でも、ヴィアベルの目は真剣だ。

フフ、もう夢中ですね。
気に入ってくれて良かったです。
パズル楽しいですよね!知育にもなるし、いいのでは?

ん?なぜか、侍女達までヴィアベルの周りでソワソワしてますね。
「あ、それは」とか言ってます。

大人にも人気かもですね!

あれ?パズルが光ってる?
これは、、、売れる?
って、売りたいわけじゃないんですって!

何でもかんでも光るの止めてください!
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