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第1章
楽しい経験。
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よし!町を散策しましょう!
恨めしそうに見てくるウィルを急かして町に繰り出した。
なぜか最近ウィルがうつろな目をして私(剣)を見て頻しきりに溜息をつく。
どうしたのかな?
あ、もしかして恋!?そうなの!?ダメだよ、精霊と人間との恋なんて悲恋の物語の定番になりそうな題材だよ!
・・・フッ、なんてね~そんなわけないよね!知ってた!
ウィルの目は、恋する目というより死にかけの魚のような目だしね。
ちょっと怨念さえ感じます。
まあ、ウィルのことは置いておこう。
折角、町に来たんだもん!!
さあ、どこに行こうかな~って言っても大きな町ではないので、宿に来るまでに歩いて来た通りしかないけど。
どんな店があるのかな?
通りには店舗もあったが、開けた広場では朝市みたいに地面にゴザを引いて売ったり屋台などもあったりした。
ん?あれって、あれかな?
『ウィル、あのお爺さんが売ってるのって干物かな?』
『ヒモノ?なにそれ?あの茶色くて骨が見えてるヤツのこと?なんか匂いも独特だし・・・不味そう』
お爺さんに近付きながら、ウィルは心の中だからか辛口のコメントを返してくる。
『何言ってるの?あれ美味しいんだよ!?食べないと損だよ!さあ、お爺さんに話しかけて!!』
『はいはい』「お爺さん、これって干物?」
ウィルは適当な相槌を私に返すと、愛想よくお爺さんに話しかけた。
「おお、坊主、これを知ってるのか?これは川魚を干したものだぞ。うちの村で最近魚の保存のために作り始めたんだが、美味いんで売ってみようってことになってな」
「そうなんだ、俺食べたことないんだけど・・・美味いんだ?」
ウィルの懐疑的な言葉にお爺さんが溜息をもらす。
「ハァ、やっぱり見た目か?売り始めてからしばらく経つんだが、全く売れなくてな・・・」
「いや、うん、ごめん・・・」
ウィルとお爺さんの間に微妙な空気が流れる。
フフ、ではここはこのカリン様が起死回生の一手を伝授いたしましょう!
そ・れ・は~タラリ~ン♪
『ウィル!!実演販売だよ!試食!』
「試食?」
ウィルの漏らした言葉にお爺さんが反応する。
「ししょく?なんじゃそりゃ?」
『お客さんに少量味見させるんだよ!ここで魚を焼けば匂いで客寄せにもなるし!』
私が試食について説明すると、ウィルがお爺さんに伝えてくれる。
「なるほどのう、試食かぁ、まあ、何もせんで売れ残るよりいいかのう」
お爺さんも一応乗り気になってくれたみたいだ。
どのように焼くかという問題になったので炭火焼きを提案してみた。
既に炭火焼肉のために炭は作っていた。いつか食べれるはずだ!そうでしょ?!
森にあるものは自由に取り出せるので、炭を取り出してウィルに渡す。
「炭?これで魚が焼けるのか?」
素焼きの鉢の中に炭を入れ、魚を炙る。
辺りに干物が焼けた香ばしい香りが広がる。
「へ~、焼くといい匂いだね」
ウィルにも好感触のようだ。
周りの人々も「なんだ、あれ?」と興味を示している。
「坊主、ほれ食ってみろ!」
お爺さんが差し出した干物をウィルが恐る恐る口に運ぶ。
「旨い!香ばしくて油が乗っててすっごく旨いよ」
「そうじゃろう!しかし、この炭で炙るといつもより美味しく感じるのう」
試食で配るはずが、お爺さんまで美味しく干物を食べ始めた。
しかし、この二人が美味しそうに食べたお陰で、興味を示していた人々が店の前に近付いて来た。
「これは魚?変わってるわね、本当に美味しいの?」
「はい、どうぞ、こちらを食べてみてくだされ」
声を掛けてきた女性に、お爺さんが干物を骨を避けて小さくちぎって差し出す。
女性は二人が食べる様子を見て興味津々だったようで、躊躇なく干物を口に入れた。
「まあ、美味しい!こんな魚食べたことないわ。これは売っているのよね?3枚ほどもらえるかしら」
「おう、ありがとうございます」
その後は試食の甲斐もあり、干物は飛ぶように売れていった。
「坊主のお陰じゃ、一つも売れずに帰るところじゃったのに助かったわい」
「いや、俺は別に・・・」
『私のお蔭だね!!』
『カリンママ、すごい~』
『はい、さすがカリン様です!』
自画自賛すると、レンちゃんとキリが褒めてくれる。
いい子たちだよ~ありがと!
『おいしそうだね~、カリンママも食べられたらよかったのに~』
う、善意の言葉に悪意が滲んでいる気がします・・・
まあ、レンちゃんなので通常運転でしょう。
「おい!お前たち!」
突然、近くで怒鳴り声が響いた。
ん?ウィルが背後を振り返ると、三人の男たちが立っていた。
「ここで勝手に商売していいと思っているのか!」
厳つい風貌の男が、干物売りのお爺さんに怒鳴る。
「は?なんじゃ、ここは共有の広場じゃぞ?誰でも商売できるはずじゃ」
「じじい!ふざけるな!ここで商売するなら俺たちに初場代払うことになってるんだよ!」
「そうだ!そうだ!」
おお!リアル「そうだ!そうだ!」だよ!
聞きました?!ホントに言うんだね!!貴重な経験をさせてもらいました。
しかも、絶妙な立ち位置である三角形を築いています。
前にボス的な厳つい男、後ろにチビと長身の二人の手下。完璧ではなかろうか?
『サイン貰おうよ!』
『カリン・・・また、分けわかんないことを・・・今はそんな場合じゃないから』
ウィルが呆れたように言う。
そうですね~、お爺さんがかなり困ってますね。
よし!では助けようではないか!
三下たちのお約束は、あっさり遣られて逃げ帰るまででしょう!
締めくくりの例の言葉も言って欲しいもんね!
助さん格さん遣っておしまいなさい!
なんてね~
恨めしそうに見てくるウィルを急かして町に繰り出した。
なぜか最近ウィルがうつろな目をして私(剣)を見て頻しきりに溜息をつく。
どうしたのかな?
あ、もしかして恋!?そうなの!?ダメだよ、精霊と人間との恋なんて悲恋の物語の定番になりそうな題材だよ!
・・・フッ、なんてね~そんなわけないよね!知ってた!
ウィルの目は、恋する目というより死にかけの魚のような目だしね。
ちょっと怨念さえ感じます。
まあ、ウィルのことは置いておこう。
折角、町に来たんだもん!!
さあ、どこに行こうかな~って言っても大きな町ではないので、宿に来るまでに歩いて来た通りしかないけど。
どんな店があるのかな?
通りには店舗もあったが、開けた広場では朝市みたいに地面にゴザを引いて売ったり屋台などもあったりした。
ん?あれって、あれかな?
『ウィル、あのお爺さんが売ってるのって干物かな?』
『ヒモノ?なにそれ?あの茶色くて骨が見えてるヤツのこと?なんか匂いも独特だし・・・不味そう』
お爺さんに近付きながら、ウィルは心の中だからか辛口のコメントを返してくる。
『何言ってるの?あれ美味しいんだよ!?食べないと損だよ!さあ、お爺さんに話しかけて!!』
『はいはい』「お爺さん、これって干物?」
ウィルは適当な相槌を私に返すと、愛想よくお爺さんに話しかけた。
「おお、坊主、これを知ってるのか?これは川魚を干したものだぞ。うちの村で最近魚の保存のために作り始めたんだが、美味いんで売ってみようってことになってな」
「そうなんだ、俺食べたことないんだけど・・・美味いんだ?」
ウィルの懐疑的な言葉にお爺さんが溜息をもらす。
「ハァ、やっぱり見た目か?売り始めてからしばらく経つんだが、全く売れなくてな・・・」
「いや、うん、ごめん・・・」
ウィルとお爺さんの間に微妙な空気が流れる。
フフ、ではここはこのカリン様が起死回生の一手を伝授いたしましょう!
そ・れ・は~タラリ~ン♪
『ウィル!!実演販売だよ!試食!』
「試食?」
ウィルの漏らした言葉にお爺さんが反応する。
「ししょく?なんじゃそりゃ?」
『お客さんに少量味見させるんだよ!ここで魚を焼けば匂いで客寄せにもなるし!』
私が試食について説明すると、ウィルがお爺さんに伝えてくれる。
「なるほどのう、試食かぁ、まあ、何もせんで売れ残るよりいいかのう」
お爺さんも一応乗り気になってくれたみたいだ。
どのように焼くかという問題になったので炭火焼きを提案してみた。
既に炭火焼肉のために炭は作っていた。いつか食べれるはずだ!そうでしょ?!
森にあるものは自由に取り出せるので、炭を取り出してウィルに渡す。
「炭?これで魚が焼けるのか?」
素焼きの鉢の中に炭を入れ、魚を炙る。
辺りに干物が焼けた香ばしい香りが広がる。
「へ~、焼くといい匂いだね」
ウィルにも好感触のようだ。
周りの人々も「なんだ、あれ?」と興味を示している。
「坊主、ほれ食ってみろ!」
お爺さんが差し出した干物をウィルが恐る恐る口に運ぶ。
「旨い!香ばしくて油が乗っててすっごく旨いよ」
「そうじゃろう!しかし、この炭で炙るといつもより美味しく感じるのう」
試食で配るはずが、お爺さんまで美味しく干物を食べ始めた。
しかし、この二人が美味しそうに食べたお陰で、興味を示していた人々が店の前に近付いて来た。
「これは魚?変わってるわね、本当に美味しいの?」
「はい、どうぞ、こちらを食べてみてくだされ」
声を掛けてきた女性に、お爺さんが干物を骨を避けて小さくちぎって差し出す。
女性は二人が食べる様子を見て興味津々だったようで、躊躇なく干物を口に入れた。
「まあ、美味しい!こんな魚食べたことないわ。これは売っているのよね?3枚ほどもらえるかしら」
「おう、ありがとうございます」
その後は試食の甲斐もあり、干物は飛ぶように売れていった。
「坊主のお陰じゃ、一つも売れずに帰るところじゃったのに助かったわい」
「いや、俺は別に・・・」
『私のお蔭だね!!』
『カリンママ、すごい~』
『はい、さすがカリン様です!』
自画自賛すると、レンちゃんとキリが褒めてくれる。
いい子たちだよ~ありがと!
『おいしそうだね~、カリンママも食べられたらよかったのに~』
う、善意の言葉に悪意が滲んでいる気がします・・・
まあ、レンちゃんなので通常運転でしょう。
「おい!お前たち!」
突然、近くで怒鳴り声が響いた。
ん?ウィルが背後を振り返ると、三人の男たちが立っていた。
「ここで勝手に商売していいと思っているのか!」
厳つい風貌の男が、干物売りのお爺さんに怒鳴る。
「は?なんじゃ、ここは共有の広場じゃぞ?誰でも商売できるはずじゃ」
「じじい!ふざけるな!ここで商売するなら俺たちに初場代払うことになってるんだよ!」
「そうだ!そうだ!」
おお!リアル「そうだ!そうだ!」だよ!
聞きました?!ホントに言うんだね!!貴重な経験をさせてもらいました。
しかも、絶妙な立ち位置である三角形を築いています。
前にボス的な厳つい男、後ろにチビと長身の二人の手下。完璧ではなかろうか?
『サイン貰おうよ!』
『カリン・・・また、分けわかんないことを・・・今はそんな場合じゃないから』
ウィルが呆れたように言う。
そうですね~、お爺さんがかなり困ってますね。
よし!では助けようではないか!
三下たちのお約束は、あっさり遣られて逃げ帰るまででしょう!
締めくくりの例の言葉も言って欲しいもんね!
助さん格さん遣っておしまいなさい!
なんてね~
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