木の実と少年

B.Branch

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第1章

約束は守りましょう。

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「お、おおお、覚えてやがれよ~」「よ~」「よ~」

YES!お約束の言葉を残して3人組は、ヨロヨロしながらも去って行きました!
足腰ガクガクにしてやりました!ヘヘン!

『カリン・・・何したの?』
ウィルがどんよりした目でこちらを見てくる。

どうして!?3人組を見事に追い払ったんだよ!
いいことしたよね!?
『ここ、褒めるとこだよ、ウィル!』

『そうだよ~ここほめないともうないの~』
『うん、ウィル、これはカリン様的には最高にいいことだよ!基準は最底辺に置いてくれないと!』

レンちゃん、キリ・・・ひどいよ、あなた達。
レンちゃんはいつものことだけど、キリ、ひどい!一切悪気なさそでいて傷口をえぐりに来る悪質さは、もしかしたら悪魔っ子レンちゃんを超えるかもしれないよ!レンちゃん越えって恐ろしいことだよ!
し・か・も!2人共手伝ったじゃん!寧ろ実行部隊はあなた達でしょ!私一人のせいにしてますけど!楽しそうだったじゃん!

『カリン・・・頑張ったね』
うう、ウィルの同情に満ち満ちた褒め言葉が哀しいです。
「ワウ・・・」
リク・・・絶対何も分かってないけど、今私の癒しはあなただけだよ。おやつに魔力あげるね。

『で、カリン、どうしてあの3人は何もしてないのに泣きそうになりながら去って行ったの?』
怒らないから言ってごらん、とでもいうようにウィルが問いかけてくる。

『聞きたい?』
『そりゃあ、勿論もちろん、聞きたくないよ?じゃあ、宿に帰ろっか』
ウィルがにべもなく話を終わらそうとする。

ちょっと、待ってよ!今言うから!皆私に冷たすぎるよ!精霊さんだぞ?

『肝試し作戦だよ!』
『キモダメシ?』

そうです!肝試し!ようするに彼らにはホラー体験をしてもらったのです!

まず、視界に軽いもやがかかる。
次に、どこからともなく耳元で不気味なささやき声が聞こえる。
肩にひんやりと冷たい手が置かれて振り向くが誰もいない。
喚き声をあげているのに周りの人間は不思議そうにこちらを見るばかり。聞こえていない?
何かに邪魔されているかのように体がうまく動かせない。
(この辺りですでにパニックな3人組に、とどめをさすことにする)
冷たい手に足首をつかまれ、恐る恐る下を見る。
地面から生えたほっそりした色白の人間の手が自分の足首を掴んでいる。
全身に鳥肌が立ちその手から逃れようとするが逃れられない。
そして、地面に暗い穴が開き何かが浮かび上がってくる。
その不気味な何かがこちらを見てニタっと笑った。(他の人には見えない)
「ウギャー!!!!」

『って感じだよ』

『・・・可哀想に・・・』
彼らに起こった出来事を事細かに説明すると、ウィルが顔を引きつらせた。

ん?誰にも被害を及ぼさない完璧な作戦を立てたのに、どうしてあっちに同情するのかな?
悪いのは因縁をつけてきた3人組だよね?
レンちゃんとキリも頑張ったんだよ!

担当はこうなってます!
カリン:もや・遮音
レンちゃん:囁き声
キリ:冷たい手・地面から浮かび上がる笑み
でお送りしました!

キリ、今回いい仕事しました!変幻自在ですね!

あと、最後に面倒だったことが一つ。
奴らがめの一言を言わずに逃げ出そうとしたんですよ!
全く!信じられないね!
言うまで帰れると思うなよ!ってな感じですよね。

耳元で「覚えてやがれよ」を100回位囁いたら、やっと言ってくれました。
やれやれです。

お約束はきちんと守らなければいけませんよ!
忘れないでね!
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