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しおりを挟むとは言っても夜寝る時は床に拘束したまま、とはいかない。1時間に一回は彼に触れないと能力は本人に戻ってしまうからである。
「じゃあおいでヴァレリア」
ベッドの中で腕枕をして待ち構えている彼にどう対処しようと悩んでいる暇もなさそうだ。何よりあと2分で能力のタイムリミットが来てしまう。大人しく彼の腕の上に頭を乗せて、そこから10割の力を吸い取っていく。流石に寝ている時は完全無力化させないと何が起こるか分からない。
「ずっと…復讐のことしか考えてなかったから、こうして心から癒されて眠りにつくのは久々だな」
そんなことをしている私にゲイルは穏やかな声でそう言った。身体を引き寄せられてゆっくりとした心音を重なる肌で感じ取る。そうやって過去のことを出すのは狡いじゃないかと思いながら私も彼の背中に腕を回してゆっくりと背中をさすった。
「ヴァレリア…?」
「今日は重荷から解放されて…ゆっくり、何も考えないで寝よう?」
そう言うと彼の方の引き寄せる腕に力が入った。男らしい仕草のはずなのにそれが今は甘えるような動作に感じて、明日も明後日もこうであればいいなと思いながら、彼が眠りにつくまで彼の体を撫で続けるのであった。
それから少しずつ日数が経過していく。彼は特に逃げることも抵抗することもなく至って普通に過ごしていた。相変わらず私へのアプローチは絶えることなかったが。
「いっ、いいってば…ゲイル…っ、もうちょっと離れよう…っ、ね?」
今日も浴室で格闘中だ。向かい合って髪や身体を洗うのだが、今日は彼の膝に乗せられそのまま髪を洗われそうになる。子供に言い聞かせるように説得するがそう簡単に言うことを聞いてくれるわけもなく、今日も首筋にキスを落とされた。
「ヴァレリア…悪い、ずっと触れていたいんだ。」
そうやって甘えるように言ったら私が押されてしまうのを分かっていてやるのだからタチが悪い。26年間色々と苦しんできた彼に少しでも報いたいと思ってしまうのだ。
「じゃあ、ちょっと…だけだからね?」
そう答えると尻尾を振る犬のようにご機嫌になった。私も私で器用な手つきで髪を洗ってもらうと気持ち良くてついリラックスしてしまう。
「気持ちいい?かゆいとこないか?」
「ん、ありがと…大丈夫」
そうして丁寧に泡を洗い流すと…彼の大きな手は私の太ももに触れてバスタオルの隙間から脚の付け根へと侵入していく。その意図を感じた私は慌てて彼の腕を掴んだ。
「待って、ゲイル…っ、なにするのッ…ひ、ぁ…ッ」
「何って…分かってるだろ?もう、我慢出来ない」
濡れた前髪をかき上げてぐっと顔が近付く。宝石のような瞳が真っ直ぐ私を捉えて逃さない、魔法を使う余裕さえ無くなっていた。
「ヴァレリアもこんなに濡れて…少しは期待してたんだろ?」
「あっ、ゃ…ちがっ、なん、で…っ?!」
ゲイルの指がそっと秘部に触れて指先だけ浅くナカに挿入するとその動きに連動してくちゅくちゅと濡れた音が浴室に響いた。
「ヴァレリア、俺と…気持ち良くなろう?」
そう言われてさらに指が奥に入りそうになったところで─私は目を覚ました。
「ゆ、夢…?」
隣ではすやすやと気持ちよさそうに眠るゲイルがいて一気に顔が熱くなった。
(なんて夢を見たんだ私は!欲求不満?それとも…願望のあらわれとかじゃないよね?)
そんな思考に至って思わず首を振った。確かに、ゲイルと過ごすようになってから、その、1人ですることも出来なくなったけど。だからって手身近で自分に好意を持っている彼としたいなんて考えは最低だ。
でも夢の彼の姿を意識してしまうと…全身が熱を持って、明日からまともに彼を見れるのかなんて頭を悩ませた。
「ん、ヴァレリア…?」
「あ、ごめん。起こした?」
「大丈夫…だけど」
ゲイルが突然目を覚ますものだから動揺してしまう。さっきのゲイルはただの夢だと思い込んでも目の前の彼と寸分違わないのだから別物と考えようとしても無理な話だ。
しかもそんな私に追い討ちをかけるように彼の顔がぐんと近付いて、すんすんと鼻を寄せた。
「な、なに…どうしたの?」
「ヴァレリア…発情してるのか?」
オブラートにも包まないど直球の質問に私は口を開閉させた。
「な、なな…っ」
「ここから…雌の匂いがする」
しまいには私の下着の隙間から指を入れてパンツの中でぐにぐにと指を動かした。先ほどの夢の余韻かそこは形容しがたいほどに濡れていて下着どころかその上のズボンにまで愛液が染み込んでいた。
そんな私の状態があまりにも想像以上だったのかゲイルは固まってしまう。
「ゲ、イル…っ、ゆび…っはずして…ッ」
敏感なそこを指で愛撫されてスイッチが入りかけている。これ以上触られたらもう戻れなくなりそうで彼の胸をぐいぐいと押した。
そうすると素直に指は外れ、ホッとするのも束の間ゲイルは自らの下着を下ろしてモノを露わにした。
「ゲッ、ゲイル?!な、なに…っなんで!!」
さらにそれでは終わらず私の手を掴んで、それに私の手を導いて触らせる。少し指が触れただけでビクビクと震えるそれを思わず凝視してしまう。体格に見合った立派なサイズで、先端はよくカリが張り出ている、赤黒くて血管が浮き出て…とても熱くて…無意識のうちに喉を鳴らして、脚をこすり合わせてしまう。
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