呪いから始まる恋

めぐみ

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「すべてが片付いたら婚約するのもいいな。俺の家も両親は居ないが兄がいるんだ」

「ロックスさん弟さんなんですか?面倒見がいいからずっと上だと思ってました」

「まぁ親の代わりに面倒見られてたからな…兄ってより親みたいなもんだが…」

「ロックスさんのこともっと知りたいです。お兄さんは似てるんですか?」

呪いのことから意識を外したくて彼に質問するとそのタイミングでお腹が鳴ってしまい、ロックスさんに笑われてしまう。

「うっ…だって、朝からあんな…お腹すいちゃいますよ…っ!」

「すまないすまない…全部俺のせいだな」

すまないと言いながら笑いを堪えきれてないロックスさんをジロリと睨む。しかしロックスさんには1ミリも効いておらず子供をあやすように頭を撫でるのだ。

「今度からはご飯を食べてからスるようにするから」

「そういうことじゃないです!」

ロックスさんは自分の顔と声が良いことを自覚してやってるのだろうか。笑い声混じりの甘い言葉に体の芯を震わせる私はきっと永遠に彼に敵わないのだろう。

「んじゃ…もうちょっとあったまってから朝飯にするか。そういや俺と兄上が似てるかって…?まぁ一応顔のパーツはよく見りゃ似てるって言われるな」

苦々しい顔をするあたりあんまり仲は良くないのだろうか。そんな邪推をしてそれ以上聞かないでいると秘部から先ほどの行為の痕跡が漏れ出して腰がビクッと揺らいでしまう。

「ん…?どうかしたか?」

「あ、い、いや…その…さっきの、出ちゃって…」

お尻の辺りを押さえる私を見てロックスさんは「あー…」と決まりの悪そうな声を出した。言わずとも察しのいい彼はそれで私の状況を理解したようだった。

「すまない…溢れるほどってどれほどだよって話だよな…その、ゴム付けないでセックスするなんて初めてだからあまりにも夢中になっちまって」

「ゴム…?」

「その…男側の性器に被せるカバーのような…避妊具の一種なんだが…そういえば人間界にはあまり出回ってないって話だったな」

聞きなれない言葉に首を傾げると蛇族の避妊法を教わることになる。人間界の避妊法は基本的に女の人側が飲む薬だが体に負担がかかるもので、使っている人は少ない。避妊という避妊はほぼないにも等しく、射精の直前に抜く…とかその程度、らしい。私は経験がなかったのでなんとも言えないが。

「それに…ああやって甘やかすみたいな俺好みのセックスするのは初めてだったんだ」

「あんなに手慣れた感じだったのに…意外です」

「クックックッ…手慣れたって。そう思って貰えてるならよかった。君は初めてなのに…俺も不慣れな感じだったら格好がつかない」

ロックスさんは喉を鳴らしながら笑うと再び私の首筋にキスをして舌を滑らせながら最後に吸い付いた。くすぐったい感触に身を捩らせるとそっと離れてまた向かい合う体勢に戻った。

「またシような」

ロックスさんは女心を分かっていて紳士的だと思いつつも時たまこうも大胆なことを言うものだから調子を乱される。彼の提案にぎこちなく頷くとロックスさんは満足そうに笑った。

「…さ、風呂上がって飯にするか。昨日は一日中休んだから今日こそはまた調査をしないと。あと残り少しだから…明日には蛇族の国へ君を連れて行こうと思う。少なくともひと月は滞在することになるだろうから今日はその準備をしてくれ」

そう言われて翌日に乗せられた馬車はやけに豪華で向かいに座る彼は何者なのかと思ってしまう。兵のみんなが口を揃えて殿下としか言わないからどういう立場なのかいまいち掴めない。兵を束ねている人のさらに上だというのだから軍の最上級の司令官とか…そういう立場なのだろう。
長い足を組んで馬車に揺られる彼は正装をしていてやけに気品に溢れている。外出時はいつもかけているサングラスも外していつもとは異なる片方の肩にだけかけるように羽織っている毛皮のマントが様になっていた。暑くないのかと聞くともともと変温動物の獣人のため人間の姿になった時は体温調節があべこべになって厚着をすることが多いらしい。
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