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第3話 能力
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「そういえば、スキルはどうだったんだ? 魔法のことばかり目が行って気がつかなかったが」
「実は能力も二つだけだったよ」
「なんと! あり得なくはないが、それもかなり少ないな」
能力はスキルやアビリティなど、多くの別名を持っている。
そう、その能力もたった2つだった。これは前例があるものの大魔導師として過去最低と同数だろう。平均は5、6個らしいから。
ここから自力で増やすこともできるけど、本来ならそれはかなり難しい。本来なら、ね。
「でもモノによるからなー。一つしかなくても、それがとんでもなく優秀であるパターンもあるし」
「たぶんそのパターンだよ、お父さん」
「おお、そうか! じゃあ何があったか聞いてもいいか?」
「もちろん」
「じゃあ能力図鑑持ってくるな」
そう言うとお父さんは自分の部屋へ図鑑を取りに行った。
図鑑なんてなくても、自分自身は能力や魔法に関しての詳細を理解することができる。
ただ本人以外が、持ってない能力について詳しく知るためには図鑑などの分かりやすい説明が必要だ。
「よし、お待たせ。じゃあ一つ目はなんだ?」
「一つ目は……【特技強化・極】だよ」
「はぁ!?」
かなり驚いている。仕方ない、『極』の文字がついてるだけで相当すごいから。
能力には段階があるものが多く存在し、『極』はその最上級にあたる。
僕も魔法が一つだけという、より衝撃的な事がなかったらもっと驚いていたかもしれない。
図鑑による詳細はこんな感じ。
-----
*この能力を持っている人が、自他共に得意だと認識できる事柄や、儀式によって判明した職業・魔法に関わる事柄に対して以下の効果が発揮される。
・魔法の修得や進化がより安易になる。
・能力の修得や進化がより安易になる。
・新しい魔法を生み出しやすくなる。
・新しい能力を生み出しやすくなる。
・記憶や理解をしやすくなる。
----
「正直なところ……」
「なに、お父さん」
「この能力自体はそう珍しいものではないが、それでも『極』と書かれてる時点で、元々能力二つでもあまり関係がない」
「そうだね」
「今まで学問の成績が飛び抜けて優秀だったのはこれのおかげかもしれないな。学ぶことそのものが得意ってことで」
実は能力に関しては、十四歳で儀式を受ける前に一部効果が出るものもあると前に本で読んだことがある。
となると、おそらくお父さんのいう通りなのだろう。これなら僕が運動能力と学習能力にかなり開きがあるのがうなずける。
加えて同じ学問でも苦手意識を持ったものは、例えば気持ち悪い『昆虫魔物図鑑』の内容とか……何故かなかなか覚えられなかったしね。最終的に挿絵は忘れて文章だけ覚えたけど。
「それで、もう一つは?」
「もう一つは【個性求道】だって」
「なんか強そうだな、どれどれ……。ん? 図鑑にないぞ?」
「え、ないの?」
「ああ、これ最新の完全版なんだがな……。もしかしたらそれ、ギアルだけのスキルかもしれないぞ」
「ほ、ほんと!?」
「すごく嬉しそうだな。私の仮定が正しければ効果が分かるのはギアルだけだ。どんなものか是非教えてくれないか」
「うんっ!」
この【個性求道】の効果は二つ。
・自らが考えて編み出した魔法を使う場合、効果発動直後に使用した魔力が全て還元される。また、一つの能力を強制的に一段階上げることができる。
・自らが考えて編み出した能力が一つ増えるたび、二つの能力を強制的に一段階ずつ上げることができる。または、一つの能力を強制的に二段階上げることが出来る。
要約するとこんな感じになる。この能力自体は編み出したわけじゃないから二つ目のには適応されないみたいだ。
「やはり独自の、いわゆるユニークスキルというやつの可能性が高い!」
「ふふふ、もしかしたら僕の信念を儀式の神が汲み取ってくれたのかも」
「かもな。ただそれ自体はそんなに強い能力ではない。普通は魔法や能力を編み出すなんてできるものじゃないからな。……ただ」
「ただ、僕は普通じゃない。【特技強化】の効果と合わせれば……!」
とっても夢のある話だ。なんだかワクワクしてきた。
「とにかくスキルは凄いな。……なぁ、ギアル。最後にもう一度聞くが、しょげてないか? 無理に強がったりなんかは……」
「してるように見える?」
「見えない。じゃあ大丈夫だ。きっとギアルは夢を叶えられる。家族皆んなで応援するからな」
「ありがとう」
お父さんはもう一度僕の頭を撫でた。そして、この部屋の時計に目を向ける。今は正午前。おそらくあの教会に集まった全員が儀式にて自分の詳細を得終え、解散したところだろう。
「さ、お母さんの昼食作りを手伝いに行こう。きっとみんな不安がってる。今のその希望に満ち満ちた姿を見せて、安心させなきゃ」
「そうだね」
僕はお父さんに勧めれるまま一階のリビングまで行き、僕のことを心配してくれているお母さん、お姉ちゃん、妹に実はそんなに不安に思わなくていいことと、能力について話した。
さらに僕の夢については全員納得し、応援してくれると言ってくれた。
……それからしばらく経って、お昼ご飯を食べ終わった頃。
近所があまりにも騒がしかったので、何事かとお母さんが外に出た。
その騒ぎの正体は、ただ単にご近所さん達が噂話をしていただけだったらしい。でもその興奮さが尋常じゃなかったという。
騒がしいほど興奮してしまうほどのその内容は、僕の魔法の数についてともう一つ。アテスの儀式の結果について。
アテスの職業は『魔道剣聖』だったらしい。
剣士系最上級の力を持っていて、尚且つ魔法も魔法使い系と同等の力を発揮できるもの。
使える魔法の種類は20種、能力の数は15個。まさに伝説の勇者のそれに近いといっても過言じゃなかった。
==========
(あとがき)
※次は第一話に記載した通り、本日午後11時、4~6話一斉投稿となります。
「能力の段階について」
能力には段階が存在します (無いものも多くあります)。
全部で4段階であり、順に
「○○(無印)」→「○○・改」→「真・○○」→「○○・極」
となっております。
能力が判明した時点で最初から進化している場合や、進化の際に飛び級する場合もあります。
もちろん、段階が高ければ高いほど強力であり、かつ、習得が難しいです。
(非常に励みになりますので、もし良ければ感想やお気に入り登録などの方、よろしくお願いします!)
「実は能力も二つだけだったよ」
「なんと! あり得なくはないが、それもかなり少ないな」
能力はスキルやアビリティなど、多くの別名を持っている。
そう、その能力もたった2つだった。これは前例があるものの大魔導師として過去最低と同数だろう。平均は5、6個らしいから。
ここから自力で増やすこともできるけど、本来ならそれはかなり難しい。本来なら、ね。
「でもモノによるからなー。一つしかなくても、それがとんでもなく優秀であるパターンもあるし」
「たぶんそのパターンだよ、お父さん」
「おお、そうか! じゃあ何があったか聞いてもいいか?」
「もちろん」
「じゃあ能力図鑑持ってくるな」
そう言うとお父さんは自分の部屋へ図鑑を取りに行った。
図鑑なんてなくても、自分自身は能力や魔法に関しての詳細を理解することができる。
ただ本人以外が、持ってない能力について詳しく知るためには図鑑などの分かりやすい説明が必要だ。
「よし、お待たせ。じゃあ一つ目はなんだ?」
「一つ目は……【特技強化・極】だよ」
「はぁ!?」
かなり驚いている。仕方ない、『極』の文字がついてるだけで相当すごいから。
能力には段階があるものが多く存在し、『極』はその最上級にあたる。
僕も魔法が一つだけという、より衝撃的な事がなかったらもっと驚いていたかもしれない。
図鑑による詳細はこんな感じ。
-----
*この能力を持っている人が、自他共に得意だと認識できる事柄や、儀式によって判明した職業・魔法に関わる事柄に対して以下の効果が発揮される。
・魔法の修得や進化がより安易になる。
・能力の修得や進化がより安易になる。
・新しい魔法を生み出しやすくなる。
・新しい能力を生み出しやすくなる。
・記憶や理解をしやすくなる。
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「正直なところ……」
「なに、お父さん」
「この能力自体はそう珍しいものではないが、それでも『極』と書かれてる時点で、元々能力二つでもあまり関係がない」
「そうだね」
「今まで学問の成績が飛び抜けて優秀だったのはこれのおかげかもしれないな。学ぶことそのものが得意ってことで」
実は能力に関しては、十四歳で儀式を受ける前に一部効果が出るものもあると前に本で読んだことがある。
となると、おそらくお父さんのいう通りなのだろう。これなら僕が運動能力と学習能力にかなり開きがあるのがうなずける。
加えて同じ学問でも苦手意識を持ったものは、例えば気持ち悪い『昆虫魔物図鑑』の内容とか……何故かなかなか覚えられなかったしね。最終的に挿絵は忘れて文章だけ覚えたけど。
「それで、もう一つは?」
「もう一つは【個性求道】だって」
「なんか強そうだな、どれどれ……。ん? 図鑑にないぞ?」
「え、ないの?」
「ああ、これ最新の完全版なんだがな……。もしかしたらそれ、ギアルだけのスキルかもしれないぞ」
「ほ、ほんと!?」
「すごく嬉しそうだな。私の仮定が正しければ効果が分かるのはギアルだけだ。どんなものか是非教えてくれないか」
「うんっ!」
この【個性求道】の効果は二つ。
・自らが考えて編み出した魔法を使う場合、効果発動直後に使用した魔力が全て還元される。また、一つの能力を強制的に一段階上げることができる。
・自らが考えて編み出した能力が一つ増えるたび、二つの能力を強制的に一段階ずつ上げることができる。または、一つの能力を強制的に二段階上げることが出来る。
要約するとこんな感じになる。この能力自体は編み出したわけじゃないから二つ目のには適応されないみたいだ。
「やはり独自の、いわゆるユニークスキルというやつの可能性が高い!」
「ふふふ、もしかしたら僕の信念を儀式の神が汲み取ってくれたのかも」
「かもな。ただそれ自体はそんなに強い能力ではない。普通は魔法や能力を編み出すなんてできるものじゃないからな。……ただ」
「ただ、僕は普通じゃない。【特技強化】の効果と合わせれば……!」
とっても夢のある話だ。なんだかワクワクしてきた。
「とにかくスキルは凄いな。……なぁ、ギアル。最後にもう一度聞くが、しょげてないか? 無理に強がったりなんかは……」
「してるように見える?」
「見えない。じゃあ大丈夫だ。きっとギアルは夢を叶えられる。家族皆んなで応援するからな」
「ありがとう」
お父さんはもう一度僕の頭を撫でた。そして、この部屋の時計に目を向ける。今は正午前。おそらくあの教会に集まった全員が儀式にて自分の詳細を得終え、解散したところだろう。
「さ、お母さんの昼食作りを手伝いに行こう。きっとみんな不安がってる。今のその希望に満ち満ちた姿を見せて、安心させなきゃ」
「そうだね」
僕はお父さんに勧めれるまま一階のリビングまで行き、僕のことを心配してくれているお母さん、お姉ちゃん、妹に実はそんなに不安に思わなくていいことと、能力について話した。
さらに僕の夢については全員納得し、応援してくれると言ってくれた。
……それからしばらく経って、お昼ご飯を食べ終わった頃。
近所があまりにも騒がしかったので、何事かとお母さんが外に出た。
その騒ぎの正体は、ただ単にご近所さん達が噂話をしていただけだったらしい。でもその興奮さが尋常じゃなかったという。
騒がしいほど興奮してしまうほどのその内容は、僕の魔法の数についてともう一つ。アテスの儀式の結果について。
アテスの職業は『魔道剣聖』だったらしい。
剣士系最上級の力を持っていて、尚且つ魔法も魔法使い系と同等の力を発揮できるもの。
使える魔法の種類は20種、能力の数は15個。まさに伝説の勇者のそれに近いといっても過言じゃなかった。
==========
(あとがき)
※次は第一話に記載した通り、本日午後11時、4~6話一斉投稿となります。
「能力の段階について」
能力には段階が存在します (無いものも多くあります)。
全部で4段階であり、順に
「○○(無印)」→「○○・改」→「真・○○」→「○○・極」
となっております。
能力が判明した時点で最初から進化している場合や、進化の際に飛び級する場合もあります。
もちろん、段階が高ければ高いほど強力であり、かつ、習得が難しいです。
(非常に励みになりますので、もし良ければ感想やお気に入り登録などの方、よろしくお願いします!)
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