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第25話 依頼完了
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「……なるほど、ジューススライムのベリー版が現れたんだ」
マスターが驚愕の表情を浮かべながらうなずいた。
「そうなの。驚いたなの、死ぬかと思ったなの……!」
「でも、ギアルくんのおかげで、助かった。これ、事実」
僕たちはベリースライム達とその親玉を全て片付けたあと、すぐに全ての核をギルドへ持ち帰って依頼達成したことを報告した。
そのあとすぐにマスターが駆け寄ってきて、僕の見学についてと、明らかに数の多すぎるベリースライムの核について訊いてきているというわけだ。
「これがそのベリージューススライムの核です。僕が真っ二つに割ってしまいましたが……」
「スライムが突然変異したと考えるべきだね。ギアルがいなかったら本当に危なかった」
「自分らなんかよりよっぽど強いぜぃ、ギアルは。どうなってるんでぃ」
「……頑張り屋さん、かな?」
そう言ってマスターは微笑んだ。なんだかすごく嬉しそうだ。
そして彼は自分にベリージューススライムの核を渡すように言ってきたのでそのまま差し出した。
ハンカチでそれを包みカウンターの奥へ消えると、しばらくして金貨袋を四つお盆に乗せて持ってきた。
「はいこれ。一人37万5000ハンスずつね」
「……なのなの!?」
「ああ、君たちはベリースライムの大量発生の原因を突き止め、Bランク級の原因の魔物を討伐。なおかつまだあまり研究が進んでない魔物の核を持って帰ってきた。つまり、Bランク相当の仕事をこなしたことになる。そして今回の依頼主は王都自体。研究のために核をたかーく買い取ってくれるだろう。全て込み込みで君たちに計150万ハンスを渡すよ」
僕たちはお互いに顔を見合わせる。
なぜか三人とも全く手を伸ばそうとしないのでお、先に僕がその金貨袋を一つ手に取った。手のひらにずっしりとした重みを感じる。物理的な重みだけでなく、仕事をしたという達成感もあるんだろう。当初は見学だけだったはずなんだけど。
「……あれ、三人とも受け取らないの?」
「だってなぁ、ギルマスよぃ。自分ら、もう正規の報酬はさっき受け取ってるし、それ以降は全部ギアルがやったんだぜぃ」
「だから、追加の150万は、ギアルのもの……」
「リンは欲しいけど、二人ともそういうと思ってたなの!」
たしかに一理あるけれど150万ハンスまるっと貰うのはなんか気が引ける。僕は連れて行ってもらった身だし、ベリージューススライムがいる場所まで行けたのはリンさんのおかげだ。そして僕がやつを倒したのはスミスさんが任せてくれたから。
その旨を、はっきりと告げてみた。それを聞いてギルマスはパチリと指を鳴らす。
「それならギアルが半額を受け取って、残りはそれぞれ25万ハンスずつ、なんてどうだろう。その方がお互いスッキリじゃないかな?」
「うん、それがいいなの!」
「なら、それで……」
「なるほどねぇ。いいんかい? ギアルよぃ」
「はい。そうしましょう」
まだちょっと多い気もするけれど、譲り合いが長引くのもおかしな話だし、それで手を打った方が良さそうだ。
マスターは僕の35万ハンスと残り三袋を回収しカウンター裏に戻り、アドバイスした通りの金額にして返してくれた。
この75万ハンス。そして元の所持金と合わせて僕の手持ちは160万以上ある。これだけあれば質の良い『空間の鞄』も買えるだろう。
それから事後処理が全て終わったので、僕たちは解散することになった。
今は三人揃って僕のことを見つめている。そして、リンさんが目を潤ませながら僕の手を握ってきた。
「なのー、リン達と一緒にパーティ組むなの!」
「そうすると魔導師系が二人になりますが……?」
「ギアルくんと、私の役割、全然違う。問題ない」
たしかにそうだ。でも実は僕、ソロで活動するつもりなんだ。今もその気持ちは変わらない。
なぜならソロの方が自由に動けるから。二ヶ月に一回家族の元に帰っても誰かに迷惑かけることはないし、依頼中も試したいことを試せるだろうから自分一人の実力を上げるにはその方がいい。
「ごめんなさい僕、前々からソロで活動するつもりだったんです。せっかくのお誘いですが、申し訳ありません」
「……残念だぜぃ。でもたしかにギアルはもっと高みにいく存在。パーティよりソロの方が向いてるのは理解できるよぃ」
「うー! うー! なら、なら、たまにお仕事一緒に誘うなの! それならオーケーなの!?」
「はい、全然構いませんよ」
「逆に、私達が必要だったら、呼んで欲しい」
「わかりました、その時は呼びますね」
「てわけでぃ。あばよぃ! またな! 今度一緒に飯でもくうよぃ!」
スミスさん、ヘリンさん、リンさんはギルドをあとにした。
仲間かぁ……。そういえば城に直接雇われてる人達も誰かと組まされることが多いと聞いたことがある。アテスも今頃、誰かと行動したりしているのだろうか。
「お、ギアル。まだいたね。よかった」
「……はい。 マスター、どうされました?」
「ちょっとこっちにきて欲しいんだ」
マスターに呼ばれたのでついていくと総合受付の前に立たされた。そしてギルドカードをニルさんに提出するように言われる。
言われた通りニルさんにカードを渡すと、彼女はそれを登録した時と同様のセットの中に通し、すぐに返却してくれた。
カードのランク表記がFからEになっている。
「ま、依頼は依頼だし活躍は活躍。見学だったとしてもね。本当はDランクに飛び級してもいいくらいなんだけど、能力や魔法と違ってランクは飛び級制度はないからね」
「ギアルくん、おめでとうございます!」
「も、もうですか……!」
「それほどの活躍をしたんだよ。正直君らしい。……あと飛び級は無いって言ったけど、次、Eランクの依頼一つこなせばすぐにDランクにあげよう」
「わ、わかりました、ありがとうございます……!」
僕は冒険者になってまだ二日目。仕事を始めたのは今日からだから、初日と言ってもいい。なのにもう実質Dランクに上がってしまった。
能力や特技を大量に手に入れたこと、ベリージューススライムに遭遇したこと、どれをとっても……ああ、なんて今日はラッキーな日なんだろう。
==========
(あとがき)
☆今回は重要連絡ばかりです。
※次の投稿は前日と違い、今日の午後10時となります。
今後2話目の投稿は様子を見て7時以降をうろちょろさせたりさせなかったりするつもりです。安定するまでご迷惑をお掛けします。事前に連絡はしますので、その点は心配いりません。
※ここ連日2話更新してきました。沢山のお気に入り登録や閲覧、心の底から嬉しくてやる気には溢れているのですが、体の方に疲労感が溜まってきてしまいました。ですので最初に決めたように、明日以降から通常通り1日1話、稀に2話の更新に戻します。申し訳ないです。
2話更新をする場合はその前日か当日の投稿で今までのように連絡します。
故に明日の投稿は午後6時の一本となります。
※また、本作品を小説家になろうにも投稿することにしました(URLはあらすじ部分に表記します)。実は最初からその予定でした。このサイトから早く投稿したのは、このサイト自体に私が思い入れがあるからです。なお、来週の今頃にはカクヨムにも投稿します。
(非常に励みになりますので、もし良ければ感想やお気に入り登録などの方、よろしくお願いします!)
マスターが驚愕の表情を浮かべながらうなずいた。
「そうなの。驚いたなの、死ぬかと思ったなの……!」
「でも、ギアルくんのおかげで、助かった。これ、事実」
僕たちはベリースライム達とその親玉を全て片付けたあと、すぐに全ての核をギルドへ持ち帰って依頼達成したことを報告した。
そのあとすぐにマスターが駆け寄ってきて、僕の見学についてと、明らかに数の多すぎるベリースライムの核について訊いてきているというわけだ。
「これがそのベリージューススライムの核です。僕が真っ二つに割ってしまいましたが……」
「スライムが突然変異したと考えるべきだね。ギアルがいなかったら本当に危なかった」
「自分らなんかよりよっぽど強いぜぃ、ギアルは。どうなってるんでぃ」
「……頑張り屋さん、かな?」
そう言ってマスターは微笑んだ。なんだかすごく嬉しそうだ。
そして彼は自分にベリージューススライムの核を渡すように言ってきたのでそのまま差し出した。
ハンカチでそれを包みカウンターの奥へ消えると、しばらくして金貨袋を四つお盆に乗せて持ってきた。
「はいこれ。一人37万5000ハンスずつね」
「……なのなの!?」
「ああ、君たちはベリースライムの大量発生の原因を突き止め、Bランク級の原因の魔物を討伐。なおかつまだあまり研究が進んでない魔物の核を持って帰ってきた。つまり、Bランク相当の仕事をこなしたことになる。そして今回の依頼主は王都自体。研究のために核をたかーく買い取ってくれるだろう。全て込み込みで君たちに計150万ハンスを渡すよ」
僕たちはお互いに顔を見合わせる。
なぜか三人とも全く手を伸ばそうとしないのでお、先に僕がその金貨袋を一つ手に取った。手のひらにずっしりとした重みを感じる。物理的な重みだけでなく、仕事をしたという達成感もあるんだろう。当初は見学だけだったはずなんだけど。
「……あれ、三人とも受け取らないの?」
「だってなぁ、ギルマスよぃ。自分ら、もう正規の報酬はさっき受け取ってるし、それ以降は全部ギアルがやったんだぜぃ」
「だから、追加の150万は、ギアルのもの……」
「リンは欲しいけど、二人ともそういうと思ってたなの!」
たしかに一理あるけれど150万ハンスまるっと貰うのはなんか気が引ける。僕は連れて行ってもらった身だし、ベリージューススライムがいる場所まで行けたのはリンさんのおかげだ。そして僕がやつを倒したのはスミスさんが任せてくれたから。
その旨を、はっきりと告げてみた。それを聞いてギルマスはパチリと指を鳴らす。
「それならギアルが半額を受け取って、残りはそれぞれ25万ハンスずつ、なんてどうだろう。その方がお互いスッキリじゃないかな?」
「うん、それがいいなの!」
「なら、それで……」
「なるほどねぇ。いいんかい? ギアルよぃ」
「はい。そうしましょう」
まだちょっと多い気もするけれど、譲り合いが長引くのもおかしな話だし、それで手を打った方が良さそうだ。
マスターは僕の35万ハンスと残り三袋を回収しカウンター裏に戻り、アドバイスした通りの金額にして返してくれた。
この75万ハンス。そして元の所持金と合わせて僕の手持ちは160万以上ある。これだけあれば質の良い『空間の鞄』も買えるだろう。
それから事後処理が全て終わったので、僕たちは解散することになった。
今は三人揃って僕のことを見つめている。そして、リンさんが目を潤ませながら僕の手を握ってきた。
「なのー、リン達と一緒にパーティ組むなの!」
「そうすると魔導師系が二人になりますが……?」
「ギアルくんと、私の役割、全然違う。問題ない」
たしかにそうだ。でも実は僕、ソロで活動するつもりなんだ。今もその気持ちは変わらない。
なぜならソロの方が自由に動けるから。二ヶ月に一回家族の元に帰っても誰かに迷惑かけることはないし、依頼中も試したいことを試せるだろうから自分一人の実力を上げるにはその方がいい。
「ごめんなさい僕、前々からソロで活動するつもりだったんです。せっかくのお誘いですが、申し訳ありません」
「……残念だぜぃ。でもたしかにギアルはもっと高みにいく存在。パーティよりソロの方が向いてるのは理解できるよぃ」
「うー! うー! なら、なら、たまにお仕事一緒に誘うなの! それならオーケーなの!?」
「はい、全然構いませんよ」
「逆に、私達が必要だったら、呼んで欲しい」
「わかりました、その時は呼びますね」
「てわけでぃ。あばよぃ! またな! 今度一緒に飯でもくうよぃ!」
スミスさん、ヘリンさん、リンさんはギルドをあとにした。
仲間かぁ……。そういえば城に直接雇われてる人達も誰かと組まされることが多いと聞いたことがある。アテスも今頃、誰かと行動したりしているのだろうか。
「お、ギアル。まだいたね。よかった」
「……はい。 マスター、どうされました?」
「ちょっとこっちにきて欲しいんだ」
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カードのランク表記がFからEになっている。
「ま、依頼は依頼だし活躍は活躍。見学だったとしてもね。本当はDランクに飛び級してもいいくらいなんだけど、能力や魔法と違ってランクは飛び級制度はないからね」
「ギアルくん、おめでとうございます!」
「も、もうですか……!」
「それほどの活躍をしたんだよ。正直君らしい。……あと飛び級は無いって言ったけど、次、Eランクの依頼一つこなせばすぐにDランクにあげよう」
「わ、わかりました、ありがとうございます……!」
僕は冒険者になってまだ二日目。仕事を始めたのは今日からだから、初日と言ってもいい。なのにもう実質Dランクに上がってしまった。
能力や特技を大量に手に入れたこと、ベリージューススライムに遭遇したこと、どれをとっても……ああ、なんて今日はラッキーな日なんだろう。
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(あとがき)
☆今回は重要連絡ばかりです。
※次の投稿は前日と違い、今日の午後10時となります。
今後2話目の投稿は様子を見て7時以降をうろちょろさせたりさせなかったりするつもりです。安定するまでご迷惑をお掛けします。事前に連絡はしますので、その点は心配いりません。
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2話更新をする場合はその前日か当日の投稿で今までのように連絡します。
故に明日の投稿は午後6時の一本となります。
※また、本作品を小説家になろうにも投稿することにしました(URLはあらすじ部分に表記します)。実は最初からその予定でした。このサイトから早く投稿したのは、このサイト自体に私が思い入れがあるからです。なお、来週の今頃にはカクヨムにも投稿します。
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