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114話 オークションでございます! 2
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「この盾剣はある大貴族が所持していた一品ですッ!」
盾剣ねぇ…。
私達の親しい人の中じゃあ扱える人が誰もいないし、別にこれは買わなくていいかな。
今回は控えておこう。
それにしても、少なくとも見た目はかっこいい。
紅い盾の部分には小さく棘がついており、攻撃にも使えそうで、刀身は白くて先端に行くにつれて内側に若干反れている。
なんにせよアーティファクトなんだろうし、とてつもなく強いのでしょう。
ふと、あの赤髪の男の人を見てみた。
身を乗り出し食い入るように、両眼でその盾剣を見つめている。欲しいのかな?
「_______この盾剣の名は『クリーブスの盾剣』! …では実際にこのアーティファクトの破壊力をご覧にいれましょう!」
筋肉むきむきの男の人達4人が、裏方から石柱のようなものを担いできた。
司会の人が慣れた手つきで、設置されたその石柱にむかって盾剣を構えて…一閃。
普通のアーティファクトの剣なんて見たことないけど、本来だったら切断面から傷が付くなり、真っ二つになるなりするのでしょう。
だけど違った。
クリーム色に近い白い刃はその石柱を粉々に弾き飛ばしたんだ。よって切断面なんてものはない。
……半端じゃない破壊力…!!
これを食らったら、この私でも耐えることは不可能なんじゃないかしら…?
「と、ご覧のように凄まじい破壊力です! 対象を斬るように破壊するこの盾剣っ! 他にも_______」
盾の耐性などを司会者は説明する。
盾の部分もどうやら尋常じゃなく硬いみたいだ。
説明を終えた司会者は、その盾剣を再び台の上に戻すし_______
「それでは、この『クラーブスの魔剣』!! この破壊力とこの防御力を兼ね備え持つ完璧な武器は……1億ストンからのスタートですッ!」
シーンと、会場が静まった。
そりゃそうなる。
最初から1億ストンは高すぎるのよ。確かに、一見妥当な値段かもしれないけれど、盾剣なんてあんまり使い手がいない武器にこの値段はね…買われなくいんじゃないかな。
そう思ってた。
ああ、そういえばさっきあのお兄さんが欲しがってたっけ。
またそちらを見てみると、あのお兄さんは私のことをじっと見ていた。本当にジーッと、見ていた。
もしかして…私が買うんじゃないかと思ってる?
なら、その意思がないことを伝えようかな。
私は赤髪のお兄さんにわかるように、首をブンブンと降った。お兄さんは一瞬だけ目を丸くすると、私に微笑みかける。そして、手を挙げた。
「はい、4番の方ッ!」
「1億500万ストン」
「いっ…1億500万ストン…これ以上の方はおりませんかッ!?」
これが最初となり、盾剣の本格的な競りが始まった。
「801番の方ッ!」
「1億750万ストン!!」
「1億750万ストン!? …はい、1番の方っ!」
「1億810万ストン!」
1億900万……
1億1000万……
1億1500万……
1億2000万……!
続く、長く。
どんどんどんどんと値段がつり上がって行く。
あの人はどうしてるんだろうと、もう一度見てみると…若干、不敵に笑っていた。
「はいっ、77番の方ッ!」
「1億3000万!」
おおっ、と、会場がどよめく。
1億3000万…か。高いなー。
でも手が出る範囲内ではある。まあ、買わないけど。
1億3000万ストンという値段に誰もが尻込みし、一瞬だけ会場がシーンとなった。
でもその静寂は、ある1人の男の人をあてた司会者の声によってすぐに破られる。
「は…はいっ再び4番の方ッ!」
「1億5000万ストン」
「いいいいい、1億5000万ストン!! こ、これ以上、これ以上はおりませんかッ! おりませんかッ!?」
再び静寂。
それを破るかのように、司会者は木槌を叩く。
「決まりだああああッ! 1億5000万ストン!」
また、会場は盛り上り始めた。
あのお兄さんは心底嬉しそうな顔をしてる。
「なあ、あいつって…アレじゃね?」
私の真ん前に居たおじさんが、隣にいるおじさんにそう言ったのが聞こえた。
……………きになるから、ちょっと聞き耳を。
「ああ…! トレジャーハンターのクラブアな。商売人や冒険者で見たことねーのにアーティファクトをポンと買える金を持ってるって、一瞬怪しいやつかと思ったぜ。それなら納得だ」
「まあ、若さと怪しさで言ったら、後ろの姉ちゃんのほうが圧倒的に上だがな。なんだ、どう見たってまだ20歳かそれ以下じゃ_______あ」
チラリとこちらを見てきたおじさんの目と私の目が合う。
2人は散って行く蜘蛛のように私から目をそらし、閉会を叫ぶ司会者の方に視線を向けた。
むぅ…失礼ね!
◆◆◆
オークションが終わり十数分後、私は舞台の裏で勝ち取った商品を購入するべく落札者専用の椅子に座って待機していた。
「ねえ、お嬢さん」
人影が私の前に現れたと思ったら上から声がしたから、顔を上げてみる。
案の定、赤髪の彼が居た。
「なんでしょうか?」
「キミ…すごいね。その歳で1億の買い物するなんて。どっかの貴族の令嬢さん?」
「いいえ、ただの普通の冒険者ですよ」
まあ、本当は冒険者登録すらしてなくて、ただの魔物なんですけどね。
「だったとしても…よくそんなお金稼げたね」
「ええまあ…。偶然、城下町の方で行われた魔物の武闘大会で大勝ちしたんです」
「あ~…なるほど」
どうやらその返答で納得してくれたみたいだ。
その人は私の隣に座ると、気さくに話を続けてきた。
「ね、お嬢さん…名前は?」
「……アイリスです」
「アイリスちゃんか。俺はグラブア」
「先ほど、あなたの名前を小耳に挟みました。トレジャーハンター…でしたっけ?」
「そうだよ」
うーむ、ナンパ師のくせに結構話しやすくていい感じの人……なんて、いけないわアイリス!
こういう手口よ、こういう手口っ!
お嬢さんとか言っちゃってる時点で私は標的にされてるって考えたほうがいい。
このままホイホイ話し込んで…付いて行っちゃったりしたら、貞操を奪われたりなんか…!?
流石にそこまでは考えすぎかもしれないけど、簡単に気を許してはいけないのは確か。
まあ…そうね、少なくとも普通に接してましょう。
「君と同じ、たまたま湖の中潜ってたら、たまたまお宝の詰まった船を発見しちゃって、たまたまお金持ちになったんだよ。それでトレジャーハンターなんて変な異名つけられちゃって」
「そ、そうなんですか…」
トレジャーハンターなんて、すごいなぁ…なんて思ってたら、そんなものなのか。
もしかしたら謙遜してそう言ってるだけかもしれないけれど。
「…なあアイリスさん、今夜暇だったら食事でも_______」
「やっぱりそれですか!! ごめんなさい、私、用事があるのでっ!」
くっ…目当てはやはりそれか!?
私は勢いよく立ち上がり、急いでその場を立とうとした。と、同時に。
「332番、アイリスさーん! お支払いの受け取りと商品の受け渡しを行いますので_______」
スタッフから呼ばれた。
よし!
私はそのままそちらに向かう。
######
次の投稿は1/25です!
盾剣ねぇ…。
私達の親しい人の中じゃあ扱える人が誰もいないし、別にこれは買わなくていいかな。
今回は控えておこう。
それにしても、少なくとも見た目はかっこいい。
紅い盾の部分には小さく棘がついており、攻撃にも使えそうで、刀身は白くて先端に行くにつれて内側に若干反れている。
なんにせよアーティファクトなんだろうし、とてつもなく強いのでしょう。
ふと、あの赤髪の男の人を見てみた。
身を乗り出し食い入るように、両眼でその盾剣を見つめている。欲しいのかな?
「_______この盾剣の名は『クリーブスの盾剣』! …では実際にこのアーティファクトの破壊力をご覧にいれましょう!」
筋肉むきむきの男の人達4人が、裏方から石柱のようなものを担いできた。
司会の人が慣れた手つきで、設置されたその石柱にむかって盾剣を構えて…一閃。
普通のアーティファクトの剣なんて見たことないけど、本来だったら切断面から傷が付くなり、真っ二つになるなりするのでしょう。
だけど違った。
クリーム色に近い白い刃はその石柱を粉々に弾き飛ばしたんだ。よって切断面なんてものはない。
……半端じゃない破壊力…!!
これを食らったら、この私でも耐えることは不可能なんじゃないかしら…?
「と、ご覧のように凄まじい破壊力です! 対象を斬るように破壊するこの盾剣っ! 他にも_______」
盾の耐性などを司会者は説明する。
盾の部分もどうやら尋常じゃなく硬いみたいだ。
説明を終えた司会者は、その盾剣を再び台の上に戻すし_______
「それでは、この『クラーブスの魔剣』!! この破壊力とこの防御力を兼ね備え持つ完璧な武器は……1億ストンからのスタートですッ!」
シーンと、会場が静まった。
そりゃそうなる。
最初から1億ストンは高すぎるのよ。確かに、一見妥当な値段かもしれないけれど、盾剣なんてあんまり使い手がいない武器にこの値段はね…買われなくいんじゃないかな。
そう思ってた。
ああ、そういえばさっきあのお兄さんが欲しがってたっけ。
またそちらを見てみると、あのお兄さんは私のことをじっと見ていた。本当にジーッと、見ていた。
もしかして…私が買うんじゃないかと思ってる?
なら、その意思がないことを伝えようかな。
私は赤髪のお兄さんにわかるように、首をブンブンと降った。お兄さんは一瞬だけ目を丸くすると、私に微笑みかける。そして、手を挙げた。
「はい、4番の方ッ!」
「1億500万ストン」
「いっ…1億500万ストン…これ以上の方はおりませんかッ!?」
これが最初となり、盾剣の本格的な競りが始まった。
「801番の方ッ!」
「1億750万ストン!!」
「1億750万ストン!? …はい、1番の方っ!」
「1億810万ストン!」
1億900万……
1億1000万……
1億1500万……
1億2000万……!
続く、長く。
どんどんどんどんと値段がつり上がって行く。
あの人はどうしてるんだろうと、もう一度見てみると…若干、不敵に笑っていた。
「はいっ、77番の方ッ!」
「1億3000万!」
おおっ、と、会場がどよめく。
1億3000万…か。高いなー。
でも手が出る範囲内ではある。まあ、買わないけど。
1億3000万ストンという値段に誰もが尻込みし、一瞬だけ会場がシーンとなった。
でもその静寂は、ある1人の男の人をあてた司会者の声によってすぐに破られる。
「は…はいっ再び4番の方ッ!」
「1億5000万ストン」
「いいいいい、1億5000万ストン!! こ、これ以上、これ以上はおりませんかッ! おりませんかッ!?」
再び静寂。
それを破るかのように、司会者は木槌を叩く。
「決まりだああああッ! 1億5000万ストン!」
また、会場は盛り上り始めた。
あのお兄さんは心底嬉しそうな顔をしてる。
「なあ、あいつって…アレじゃね?」
私の真ん前に居たおじさんが、隣にいるおじさんにそう言ったのが聞こえた。
……………きになるから、ちょっと聞き耳を。
「ああ…! トレジャーハンターのクラブアな。商売人や冒険者で見たことねーのにアーティファクトをポンと買える金を持ってるって、一瞬怪しいやつかと思ったぜ。それなら納得だ」
「まあ、若さと怪しさで言ったら、後ろの姉ちゃんのほうが圧倒的に上だがな。なんだ、どう見たってまだ20歳かそれ以下じゃ_______あ」
チラリとこちらを見てきたおじさんの目と私の目が合う。
2人は散って行く蜘蛛のように私から目をそらし、閉会を叫ぶ司会者の方に視線を向けた。
むぅ…失礼ね!
◆◆◆
オークションが終わり十数分後、私は舞台の裏で勝ち取った商品を購入するべく落札者専用の椅子に座って待機していた。
「ねえ、お嬢さん」
人影が私の前に現れたと思ったら上から声がしたから、顔を上げてみる。
案の定、赤髪の彼が居た。
「なんでしょうか?」
「キミ…すごいね。その歳で1億の買い物するなんて。どっかの貴族の令嬢さん?」
「いいえ、ただの普通の冒険者ですよ」
まあ、本当は冒険者登録すらしてなくて、ただの魔物なんですけどね。
「だったとしても…よくそんなお金稼げたね」
「ええまあ…。偶然、城下町の方で行われた魔物の武闘大会で大勝ちしたんです」
「あ~…なるほど」
どうやらその返答で納得してくれたみたいだ。
その人は私の隣に座ると、気さくに話を続けてきた。
「ね、お嬢さん…名前は?」
「……アイリスです」
「アイリスちゃんか。俺はグラブア」
「先ほど、あなたの名前を小耳に挟みました。トレジャーハンター…でしたっけ?」
「そうだよ」
うーむ、ナンパ師のくせに結構話しやすくていい感じの人……なんて、いけないわアイリス!
こういう手口よ、こういう手口っ!
お嬢さんとか言っちゃってる時点で私は標的にされてるって考えたほうがいい。
このままホイホイ話し込んで…付いて行っちゃったりしたら、貞操を奪われたりなんか…!?
流石にそこまでは考えすぎかもしれないけど、簡単に気を許してはいけないのは確か。
まあ…そうね、少なくとも普通に接してましょう。
「君と同じ、たまたま湖の中潜ってたら、たまたまお宝の詰まった船を発見しちゃって、たまたまお金持ちになったんだよ。それでトレジャーハンターなんて変な異名つけられちゃって」
「そ、そうなんですか…」
トレジャーハンターなんて、すごいなぁ…なんて思ってたら、そんなものなのか。
もしかしたら謙遜してそう言ってるだけかもしれないけれど。
「…なあアイリスさん、今夜暇だったら食事でも_______」
「やっぱりそれですか!! ごめんなさい、私、用事があるのでっ!」
くっ…目当てはやはりそれか!?
私は勢いよく立ち上がり、急いでその場を立とうとした。と、同時に。
「332番、アイリスさーん! お支払いの受け取りと商品の受け渡しを行いますので_______」
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