スカーレットオーク

はぎわら歓

文字の大きさ
99 / 140
第三部

6 女子会

しおりを挟む
 クリスマスも間近のある夜、聖乃と和奏はペンションの空いた一室でくつろぎながら、ガールズトークに華を咲かせている。

  一歳違いで同じ高校に通う二人は本当の従姉妹のように仲が良い。
 聖乃は小さいころからこのペンションで行われていた緋紗の陶芸教室に通っていたので、自然と和奏と仲良くなった。
また優樹の存在もあり、みんな家族同然のような付き合いだ。
しかも二人には共通の秘密がある。

 「最近クラスの男子から告白されたんだ」
 「えー。またあ?」
  和奏は高校生になって告白をされることが増えている。
 「どうするの?つきあうの?」
 「まさかー。子供っぽすぎるよ。同級生なんて。きよちゃんは好きな人できた?」
 「全然。ああ、でも後輩に告白された。女子ね……」
 「あはは。それってうちのクラスの姫奈ちゃんでしょう?私とわかちゃんの関係聞かれたもの」
 「えー。そうなんだー。女子にモテてもなあ。でも男子も不作ー」
 「さすがに直樹おじさんみたいな人っていないよねえ」
 「ほんと。先生でもいないって」

  二人は直樹が子供のころから好きだった。
 中学生のころに二人して好きな人のことを話した時に発覚した。
それからというものより絆が深まった同士のようになっている。

 「まあ私たちを相手にしないところがまたいいよねえ」
 「うんうん。緋紗ちゃんに一途だしね」
 「いいなあー」
  二人は緋紗のことも好きだった。
 直樹のことは、ただ憧れる男性で理想の相手なのだ。

 「片思いってつらいわあー」
 「でも、わかちゃんなんかよくピアノ弾いてもらってるじゃん」
 「ほんと弾いてくれる”だけ”だけど。何曲か弾いたらすぐ帰るんだよね」
 「はあ。家、好きだもんねえ」
  恋の話は尽きない。

 「そういえばさ。私たちより雅人君のがかわいそう」
 「ああ。まだ緋紗ちゃんのこと好きそうなの?」
 「ここにきてもう長いけどね。全然彼女できないよねー」
  鋭い少女二人は緋紗でも気づいていなかった沢田の気持ちを知っていた。

 「そんなに外見も性格も悪くないのにねえー」
 「でもやっぱり直樹おじさんが最高だけどね」
 「うんうん」
 「優樹は顔は似てるけどちょっとちがうよねえ」
 「だねえ」
  夜更けまで話し合って二人は気分よく眠った。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

肉食御曹司の独占愛で極甘懐妊しそうです

沖田弥子
恋愛
過去のトラウマから恋愛と結婚を避けて生きている、二十六歳のさやか。そんなある日、飲み会の帰り際、イケメン上司で会社の御曹司でもある久我凌河に二人きりの二次会に誘われる。ホテルの最上階にある豪華なバーで呑むことになったさやか。お酒の勢いもあって、さやかが強く抱いている『とある願望』を彼に話したところ、なんと彼と一夜を過ごすことになり、しかも恋人になってしまった!? 彼は自分を女除けとして使っているだけだ、と考えるさやかだったが、少しずつ彼に恋心を覚えるようになっていき……。肉食でイケメンな彼にとろとろに蕩かされる、極甘濃密ラブ・ロマンス!

中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語

jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
 中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ  ★作品はマリーの語り、一人称で進行します。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

密室に二人閉じ込められたら?

水瀬かずか
恋愛
気がつけば会社の倉庫に閉じ込められていました。明日会社に人 が来るまで凍える倉庫で一晩過ごすしかない。一緒にいるのは営業 のエースといわれている強面の先輩。怯える私に「こっちへ来い」 と先輩が声をかけてきて……?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

一夏の性体験

風のように
恋愛
性に興味を持ち始めた頃に訪れた憧れの年上の女性との一夜の経験

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

処理中です...