ペット女の愛され方

miyu.

文字の大きさ
11 / 24

シロとの再会

しおりを挟む
「ううぅぅぅ……、」

「え?どうしたの?!」


丸山さんもお肉を食べると
途端に唸りだしたから
私もお肉を頬張りながら目を見開いた。


「ううぅぅ……」

「ちょっ、だいじょう、
「うしっ、」

「は?」

「牛だな、これ」


うっめーわ、って
目を瞑っておいしそうに口いっぱいにまた頬張った。


「・・・」


なんて独特な味の感想。




「ねぇ、これも食べたいっ」

「おう、いいよ」

「わーい!」

「俺これにしよーっと」


ノリにのった私たちは次から次へと注文して
気付けば目ん玉が飛び出すほどの金額に膨れ上がっていたけど
なんてことない顔して支払いを済ませた彼を
私は隣でお礼を告げながら見ていることしか出来なかった。


「あの、大変な金額をご馳走さまでした」

「んはは、いえいえ。
これから家来るっしょ?」


車を走らせて当たり前のようにそう聞くから
静かに頷くと
それをチラッと横目で見た丸山さんは
嬉しそうにまた車を走らせた。


「でも、一回家に寄ってもらっていいですか?」

「おう、ちゃんと勝負下着もってこいよ」

「……はい?」

「ちなみに俺は黒とかよりもピンクとか好、
「なんの話し?!?!///」


手は出さないはずじゃ?!って
反射的に助手席のドアの取ってに手をかけると、


「ばかおまっ、運転中に降りようとすんなっ」

「だって丸山さんが変なこと言うからっ!」

「冗談だろ冗談、本気にすんな!」


私を引き止めようと掴まれた腕。

落ち着いたのを確認すると
そのまま片手運転で、その手を私の手のひらへと重ねた。


「………手…、」


その触れられた手を見つめながらそう呟くと
キュッ…、と優しく握りしめられる。


「また逃げられないよーに」

「……もう逃げませんって…」


ほんとかな~?ってチャラく運転するその横顔を見つめながら
手のひらの温もりを感じていた。




そしていつの間にか丸山さんの家へ到着して、


「やべ、眠くなってきた」

「私も夕方まで寝てたのに眠いです」

「満腹だからだな」

「だなっ」


そんな呑気な話を緩くしながら
車のキーを指に引っ掛け、おっきなエントランスを抜けた。


「あ、シロじゃん」


エレベーターの前で携帯を弄りながら立っていた彼が
丸山さんのその声に振り返った。


「お、ミツ~」


やっほー、って緩く挨拶を交わしたあと
私に視線を寄越したから、小さく頭を下げた。


「……誰だっけ?」


どっかで見たことある気がする、って
じーっとお顔を近付けてきたから思わず後ずさると
後ろにいた丸山さんにぶつかって受け止められた。


「俺のペット。」

「…は?」

「今日から……、いや、正式には昨日から
俺のペットになりました」


ぽむっ、と両手で後ろから私の肩を掴むと
ほら挨拶、って後ろから顔を覗かれて


「…あ、ミキっていいます。
よろしくお願いします…」


もう一度ペコっと頭を下げると
思い出したようにぽんっと手を叩いた。


「あ!この前ミツの部屋から出てきた!」

「そうです、その節はお世話になりました」

「てか何?ペットって。
意味不明なんだけど」


怪訝な顔を寄越した”シロ”って呼ばれる人。

うん。
良かった、これが正常なリアクションだよ。


「こいつは白山優太で、通称シロ。
さっき言ってた一緒に会社やってる奴で、下の階に住んでるから」


シロさんの言葉を無視してそう私に説明すると
タイミング良く到着したエレベーター。


「ほら、とりあえず乗るぞ~」


そう言ってグイグイエレベーターに私を押し込むと
シロさんも続いて乗り込んだ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

エリート警察官の溺愛は甘く切ない

日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。 両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉

黒瀬部長は部下を溺愛したい

桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。 人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど! 好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。 部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。 スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。

お兄ちゃんは、ヒロイン様のモノ!!……だよね?

夕立悠理
恋愛
もうすぐ高校一年生になる朱里には、大好きな人がいる。義兄の小鳥遊優(たかなしゆう)だ。優くん、優くん、と呼んで、いつも後ろをついて回っていた。  けれど、楽しみにしていた高校に入学する日、思い出す。ここは、前世ではまっていた少女漫画の世界だと。ヒーローは、もちろん、かっこよくて、スポーツ万能な優。ヒロインは、朱里と同じく新入生だ。朱里は、二人の仲を邪魔する悪役だった。  思い出したのをきっかけに、朱里は優を好きでいるのをやめた。優くん呼びは、封印し、お兄ちゃんに。中学では一緒だった登下校も別々だ。だって、だって、愛しの「お兄ちゃん」は、ヒロイン様のものだから。  ──それなのに。お兄ちゃん、ちょっと、距離近くない……? ※お兄ちゃんは、彼氏様!!……だよね? は二人がいちゃついてるだけです。

俺様上司に今宵も激しく求められる。

美凪ましろ
恋愛
 鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。  蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。  ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。 「おまえの顔、えっろい」  神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。  ――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。 **2026.01.02start~2026.01.17end**

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

サトシ先生は美しき十代の乙女に手を出さない

白神ブナ
恋愛
高校一年一学期から三年三学期まで続く長編です。気になるサブタイトルを見つけて途中からでもお楽しみいただけます。 女子校あるあると、先生あるある、受験あるあるを描く学園恋愛ドラマ。 佐藤サトシは30歳の独身高校教師。 一度は公立高校の教師だったが心が折れて転職し、私立白金女子学園にやって来た。 一年A組の受け持つことになったサトシ先生。 その中の一人、桜井美柑はガチでサトシ先生に恋してしまった。 サトシ先生は、桜井美柑という生徒の存在を意識してしまいつつ、あくまで職務に忠実であろうと必死に適度な距離を保とうとするが……

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

兄様達の愛が止まりません!

恋愛
五歳の時、私と兄は父の兄である叔父に助けられた。 そう、私達の両親がニ歳の時事故で亡くなった途端、親類に屋敷を乗っ取られて、離れに閉じ込められた。 屋敷に勤めてくれていた者達はほぼ全員解雇され、一部残された者が密かに私達を庇ってくれていたのだ。 やがて、領内や屋敷周辺に魔物や魔獣被害が出だし、私と兄、そして唯一の保護をしてくれた侍女のみとなり、死の危険性があると心配した者が叔父に助けを求めてくれた。 無事に保護された私達は、叔父が全力で守るからと連れ出し、養子にしてくれたのだ。 叔父の家には二人の兄がいた。 そこで、私は思い出したんだ。双子の兄が時折話していた不思議な話と、何故か自分に映像に流れて来た不思議な世界を、そして、私は…

処理中です...