変態×ノンケ

ソラ

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日々是れ好日

4★

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尻の穴に触れた指だった。

「……っあ」

「ん、じゃあ本番」

何が本番とか聞く前に、こいつはビデオカメラを布団の上に置いた。
レンズがこちらを向いているので、おそらくまだ録画中だ。

「やめろ!!!録画とかそういうのはマジでやめろ!!!」

「なんのこと~?」

パンツを引っ張られたかと思えば、シャキンと良い音がした。
同時に、ちんこに解放感。

「な……に……」

「えへ、パンツ切っちゃった」

はさみを持ってにこりと笑う目の前の顔。
俺が何か言おうとする前に、尻の穴に小さな異物が入る。

「ひゃ……!?」

「ローションで慣らしていくから~」

俺の中にぶちゅううと不快な音を立てて中身が出た。

「は、ぅ……う」

「え、これだけで感じるの?」

「ちが……」

指が入ってくる。
幾度となく入れられているのでもう痛いなんてことはないが、ただ、ぞわぞわする。

「あは、ぁ……あっ」

「まだ指だけなのに感じてま~す。この後俺のちんちんなんか入れたら大変なことになっちゃうね」

うわ、またビデオカメラ構えてやがる。

長い前髪から微かに覗く目は、楽しそうに細められていた。



「――いれていい?」

「も、身体痛いからはやくしろ」

「んふ、かーわい」

ちんこの先端が、穴にあたる。
ああ……やっとか。
……って何が「やっと」だよ!
別に待ちわびてねーよ!

ごちゃごちゃ考えていたが、ちんこは穴のあたりでぬるぬるするだけで一向に入ってこない。

「おい?」

「……なに?」

いや、なにじゃねーよナニだよ。
なんか、はやく入れてくんないと中が痒いんですけど。



しかしこいつは全く入れる気配がない。
変に焦らされた中が痒くて痒くて、全身から汗が出てきた。

「なに、やってんら……ぁ」

「うわ~、ひくひくしてる!」

先端だけ突っ込まれてはすぐに出されることを繰り返されている。
ちんこを追い求めて勝手に揺れる腰が我ながら腹立たしい。

「な、んで……いれてくんないの」

「ちんこもびんびんで触ったらすぐ出ちゃいそうだね」

「ふざけっ、んな……!」

なんだこれ。
このローション、なんか変じゃない?
いままで、こんなに痒くなったり疼いたことがあったか?

「あ、ひ」

こいつのさっき使ったローションのラベル。



『媚薬入り』



――そのことに気付いてしまったら、もうおしまいだ。



「――ぅあ゙っ、ひ、ひぇっ……」
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