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第二章
捜索と借り
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目撃したという近衛兵のところへ案内してもらい、情報を聞いた。
警備が薄かった場所に、覆面を身につけていた怪しい五人組が王宮内を歩いていたのだが、中央にヨハネス王子が縛られていたと。
近衛兵とはいえ、相手は得体の知れない五人。しかもヨハネスを捕らえるほどの相手なので、助けを求めて報告を選択したそうだ。
「その者達、ヨハネス殿を捕らえてしまう程の実力をもっているのか」
「あんなに警戒心強いあいつが普通に捕らわれて拐われるなんてありえないわよ。これはなにかメッセージがあるわ。メッセージも無かったとしたらヨハネスですら手に負えない相手ということになるわね……」
俺たちが困惑している中、戦争の功績で自由になっていた第三王子がやってきた。
「かっかっか!! こんな場所に勢揃いしていたか。おい! レイス! 俺様に付き合え!」
「今大事な用事があるので!」
「かっかっか!! 俺様の用事以上に大事なことなんて存在しねーんだ! いいから来い」
俺を無理強いに掴んで、フィリムとクレアを残して俺まで連れ去られてしまった。
「一体こんな時になんの用です!?」
「てめぇの力に用がある。俺様を王都中瞬間移動で連れ回せ」
何を企んでいるのかは知らないが、俺としてもヨハネスを探すには瞬間移動で隈なく探す必要があると思い、好都合だったので、命令を受け入れることにした。
♢
俺はフリザス王子と一緒に、王都中を瞬間移動で移動した。
「かっかっか!! 俺様がフリザス第三王子だ! 戦争があればいつでも潰してやるからな! 覚えておけ民衆ども! かっかっか!」
フリザス王子はありとあらゆる場所でアピールをしていた。
俺はその間に豊穣祭のヨハネス王子を探しながら移動したが、手がかりすら見当たらない。
俺が焦っている中、フリザス王子は俺の胸ぐらを掴んでこう言う。
「テメェ、俺様がギャーギャーうるせえ民衆どもを引きつけてやってたのに、何やってんだ!?」
俺はヨハネスのことを考えていたのでフリザス王子の目的が何なのか考えていなかった。
「まさか、俺に協力を!? ヨハネスのことも知っていらしたのですか?」
「かっかっか! 民衆どもに牢から出たから覚悟しろと挨拶したかったついでだ。瞬間移動の借りだ。瞬間移動は俺様が楽をするのに便利だからな! だが……、テメェがそうやってあてもなく探し回って焦ったって何もできねえだろ! それにテメェはヨハネスのこと、テメェの目で何も見てなかったようだな」
と、そのまま俺を投げ捨てて意味深な言葉を残して何処かへ行ってしまった。
テメェの目ってどう言うことだと落ち着いて考えてみる。
──そうか!
『目で何も見てなかった』と言われて【魔眼】に結びついた。
俺はなんで気がつかなかったのだろう。焦ってしまったのがいけなかった。急いでフィリム達の元へ瞬間移動をした。
警備が薄かった場所に、覆面を身につけていた怪しい五人組が王宮内を歩いていたのだが、中央にヨハネス王子が縛られていたと。
近衛兵とはいえ、相手は得体の知れない五人。しかもヨハネスを捕らえるほどの相手なので、助けを求めて報告を選択したそうだ。
「その者達、ヨハネス殿を捕らえてしまう程の実力をもっているのか」
「あんなに警戒心強いあいつが普通に捕らわれて拐われるなんてありえないわよ。これはなにかメッセージがあるわ。メッセージも無かったとしたらヨハネスですら手に負えない相手ということになるわね……」
俺たちが困惑している中、戦争の功績で自由になっていた第三王子がやってきた。
「かっかっか!! こんな場所に勢揃いしていたか。おい! レイス! 俺様に付き合え!」
「今大事な用事があるので!」
「かっかっか!! 俺様の用事以上に大事なことなんて存在しねーんだ! いいから来い」
俺を無理強いに掴んで、フィリムとクレアを残して俺まで連れ去られてしまった。
「一体こんな時になんの用です!?」
「てめぇの力に用がある。俺様を王都中瞬間移動で連れ回せ」
何を企んでいるのかは知らないが、俺としてもヨハネスを探すには瞬間移動で隈なく探す必要があると思い、好都合だったので、命令を受け入れることにした。
♢
俺はフリザス王子と一緒に、王都中を瞬間移動で移動した。
「かっかっか!! 俺様がフリザス第三王子だ! 戦争があればいつでも潰してやるからな! 覚えておけ民衆ども! かっかっか!」
フリザス王子はありとあらゆる場所でアピールをしていた。
俺はその間に豊穣祭のヨハネス王子を探しながら移動したが、手がかりすら見当たらない。
俺が焦っている中、フリザス王子は俺の胸ぐらを掴んでこう言う。
「テメェ、俺様がギャーギャーうるせえ民衆どもを引きつけてやってたのに、何やってんだ!?」
俺はヨハネスのことを考えていたのでフリザス王子の目的が何なのか考えていなかった。
「まさか、俺に協力を!? ヨハネスのことも知っていらしたのですか?」
「かっかっか! 民衆どもに牢から出たから覚悟しろと挨拶したかったついでだ。瞬間移動の借りだ。瞬間移動は俺様が楽をするのに便利だからな! だが……、テメェがそうやってあてもなく探し回って焦ったって何もできねえだろ! それにテメェはヨハネスのこと、テメェの目で何も見てなかったようだな」
と、そのまま俺を投げ捨てて意味深な言葉を残して何処かへ行ってしまった。
テメェの目ってどう言うことだと落ち着いて考えてみる。
──そうか!
『目で何も見てなかった』と言われて【魔眼】に結びついた。
俺はなんで気がつかなかったのだろう。焦ってしまったのがいけなかった。急いでフィリム達の元へ瞬間移動をした。
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