【完結】婚約者にウンザリしていたら、幼馴染が婚約者を奪ってくれた

よどら文鳥

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「おおぉーーー!! ついに婚約解消を言われたのか!! 今日はお祝いだな」
「あの家柄のことだから、きっといつか言ってくると思ってましたよ。あなた、これでライアンも幸せになれるかもしれませんわ!」
「全くだ。俺がシェフをやり始めるまでは家族ぐるみで仲良く接していた家だというのに……。何故こうも人が変わってしまうものなのか」

 言いたい放題の両親に聞いていた使用人も私自身も、何も文句をいうことはなかった。
 それだけオズマ一家がおかしくなってしまっているのだから。
 ミーナと結婚したいとか言っていたけれども、大丈夫なのだろうか。

 確かに今まではひと財産稼いでいたようだけれど、今は……。

「ミーナの家って今も安泰なのでしょうか?」
「いや、確かあの家、不正を働かせて現在裁判中だったと聞いたが。表向きには公表されていないから、あいつらも知らないのだろう。おそらくミーナにもこのことはまだ話していないのだろうな」

 それを聞いて、明日手続きを完了させてしまう流れにしておいて本当に良かったと思っている。
 オズマのことだから婚約解消を破棄したいとか絶対に言ってくるはずだ。

 つまり、私にはあまり時間がない。
 明日婚約解消をした上で、新しい嫁ぎ先を見つけなければいけないのだ。

「ライアンよ、今嫁ぎ先はどうしようと考えていないか?」
「さすが。よくわかりましたね」
「安心したまえ。実は今まで黙っていたんだが、もしも婚約が白紙になることがあれば、すぐにでも、アポ無しでも構わないから会いたいと言っているお方がいるのだよ」

 お父様は何歩も先のことを考えているからなぁ。
 順序はめちゃくちゃだが、私がいずれ婚約解消されることもコッソリとその人に話していたのだろう。

「私としてはお父様の推薦に従って構いませんが、どちら様ですか?」

 恋愛もしてみたかったが、もう私は十九。
 同年代の貴族家の女の子ならば結婚しているのが普通な年齢でもある。
 嫁ぎ先を優先して、そのお方と共に過ごす方が大事なのだ。

「聞いて驚け」
 この焦らしはなんなのだろう。
 お父様がニヤニヤとしているし、楽しんでいるようだ。
 そんなことは良いから、早く教えてください。

「侯爵家の跡取り息子、サバス様だ」
「「はいーーーーー!?」」

 この名前を聞いて、私だけでなくお母様まで一緒に大声で叫んでしまった。
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